武田砂鉄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分は女性だが、フェミニストに共感する気持ちと過剰なフェミニストを嫌悪する気持ちと両方あるため、章によっては共感し(痴漢、女子マネージャー、寿司屋)、章によっては編集者のKさん気にしすぎでは?と思った(新幹線の便座問題など)。
この本では若干やりすぎなくらい現代の男性優位社会に切り込んでいく。著者が女性だったらフェミニストがまた何か言ってる、で終わらせられたかもしれないけど、著者が男性で、自身も気づかなかったりこれまで見て見ぬふりをしてきた性差別について細かく調査していくという構図が面白い。
時にフェミニストが気にしすぎなんじゃない?と思う自分は、社会の性差別にいちいち怒ったり傷ついていたら生きづらくなると無意識で思っているのかも。そういう意味ではマチズモに加担していたのかもしれない、とこの本を読んで気づいた。
本当は性差別に限らず、差別って、被害者でない人たちは一度その差別について細かく精査してみないとそこにある問題に気付けないのかもしれない(その上で、このくらいは見逃そう、とかは個人の判断になっていくと思うのだけど)
個人的には著者のユーモアのセンスとステレオタイプなオジサンを皮肉る描写が大好きなので、寿司屋の大将とそこに集う客たちの描写が最高だった。
あとあとがきがとても良かった。あとがきから読んでも良いかも。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の無意識さ、に気付かされた本だった。無意識とも言えるし、考えてもどうせ何も変わらないし、と諦めというか、考えようともしていなかったんなあと。フェミニズムって女性の不平等をなくそうっていうことだろうという浅い知識だけだったけれど、そうではなく、男性やあらゆるマイノリティの人も含め全ての社会の問題なんだなあと思った。男とか女とか、いろんなラベリングで人を評価したり判断せずに、ただの人間、として個人が見られる社会だったらいちばんいいけど。果たして自分はそれが出来ているか?他人を色んな物差しで測っていないか?偏見はないか?と問われたら自信がない。でもちょっと意識を持つだけでも、それだけで何か変わる気がする。
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Posted by ブクログ
ネタバレ『わかりやすさの罪』は、分かりやすさを善とする社会への鋭い批評だと感じました。
特に「どっちがいい?」という問いが、無自覚に他の可能性を排除してしまう指摘は強く印象に残ります。選択肢が提示された瞬間に、考える余地は狭まり、深い思索や創造力が奪われるという視点は、日常のあらゆる決断に潜む危うさを突きつけます。
また、「要するに?」の思考停止にもハッとさせられました。本を要約することで便利さを享受してきた自分に、削ぎ落とされた背景や文脈への想像力の欠如を痛感します。
さらに、当事者性への過剰な依存が対話を妨げ、想像力を奪うという指摘も現代的です。
本書は、効率や即答を追う日常に潜む「思考放棄」の構造を暴き、敢えて遠回りすることの価値を教えてくれる一冊でした。
読後、情報に飛びつく前に「本当にこれでいいのか」と問い直す癖をつけたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
テレビが登場して以来、現代(2025年)時点でAIが大きく台頭し、多くの学生や大人にも普及してきており、「わかりやすさの罪」が拡大している昨今、私たちに必要な思考と知的戦略の視点を教える良書である。
本著で述べられいる「わかりやすさ」は私たちに本来必要な思考を奪っており、その結果、私たちは考える力を失っていると示唆している。スマホがあるだけで思考力は低下するとの研究もある。私たちは考える力や見る力が急速に衰えているのかもしれない。この影響を大きく受けるのは10代や20代だろう。必要な知識の吸収をタイパ・コスパと謳い、本来必要な思考力の訓練を放棄し、情報を鵜呑みにせずに自分の頭で考え抜く力を失いつつあるのだ。本著においても自分の頭で複雑な情報や知識に対する考え抜く力の耐性の必要性を主張している。
この考えは2500年前のプラトンも見かけの情報に対する本質に同様の批判的思考を主張している。
「わかりやすさの罪」とは、有史以来、情報や知識がある時から始まっており、その問題や課題は現代においても継続している。これからも今までもそうであったように、自分の頭で考え抜く力と情報を鵜呑みせず自分の頭で周囲に流されず思索する重要性を説いて主張している。
時には立ち止まって考えていいのだ。時間をかけて情報を吟味するのも、思索するのもいいのだ。
これからの時代は更に情報やテクノロジーが発展し多くの恩恵を私たちは受けるだろう。同時に、私たちは人間であることも忘れてはならない。思想も知恵も視点も生き方も人生も幸せも自分の頭で考えて考えて自分なりの答えを出せばいいのだ。
本著は、現代の私たちがないがしろにしまいがちな姿勢を問い、気付くきっかけとなりうる良書といえよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ※本文中の表記に準拠で、敬称略です
評価が低めなのは、ワイドショーを観ないので
◯2018
P014 広瀬すず
毎度のことなのですが、オリンピックを戦争に置き換えるとしっくりきます
広瀬すずのキャスティング。代理店や事務所の政治には踏み込まない
P016 AKIRA(EXILE)
「させていただく」に違和感がないのかと。文法的評価をしないのかと
想定読者への忖度はないみたい
◯2019
>ワイドショーのオファーは即座に断る
でも、ラジオのゲスト、代演は時間帯無制限で受けるようで
P030 花田優一
落合福嗣が野球選手の子どもだと知ったのは最近
P038 橋本聖子
五輪関係者の布陣がまさに五輪というものを体現していると思ってます
まずは、池江選手の命の心配が先かと。こういうところが、戦争の代替イベントと思う原因
P048 東国原英夫
「ジェンダーギャップ」、「邪魔なら退かせ」とも思うのです
P050 華原朋美
声優業界だと、「結婚するけど、仕事は続けます」的コメントがほぼ絶滅したかと
P072 小泉進次郎
国際会議で辞書にない言葉を使うのはどうかと
◯2020
P084 安倍晋三
浮気=男を前提にしてますよ、っと
P086 カルロス・ゴーン
イラスト:コントラバスあたりのケースに入ってた前提みたい
X線検査を怠ったと読んだ記憶が。そうなら、税関か入管の不手際になるのにスルー
P092 北村誠吾
選挙を経ているのが強みなのか
P096 松川るい
たぶん、一般的な意味での国民を守るつもりはないかと
P100 志村けん
他力本願は、本来は他人任せという意味はないのだけれど、プロ(仏教の人)はどう感じているのだろう
P108 山田隆夫
放送のリモート化。ラジオなんか低品質の音声が多くて困ることも多いのですけど。テレビは低解像度
P132 島津亜矢
『紅白』が権威になってしまっていいのかと
◯2021
P144 世耕弘成
そもそもが五輪とはそういうものかと
P154 武田鉄矢
浅田真央選手は、身長も高いし、アスリート的体格なのに、童女なんてどこから出てくるのか謎
P176 今井絵理子
アイドル時代の知名度でゲタ。これは、2世議員も同じかと
P178 高橋英樹
アベノマスクが届かないのは、日本郵便の配送の責任かと
で、単価が高いよね
とどめは、不織布マスク推奨
◯2022
P212 ジョー・バイデン
赤坂プレスセンターは、返還やヘリポート止めろとかで問題になってるけど
P218 工藤静香
cocomiを調べたら、親がこの人でびっくりした
P228 坂本勇人
叩く対象は、選手、球団、機構、メディア…
P230 玉川徹
「フルシチョフはバカ」
◯2023
P256 成田悠輔
P258 ひろゆき
起用するメディアに責任があるかと。『週刊ダイヤモンド』、『TVタックル』は止めました
こういう優生思想みたいなことを言う人を排除すべき、なんてことを言うと相手の土俵にのる気がする
P292 髙橋藍
山口香氏
なぜかこの人だけ「氏」が
P297 川崎麻世
代表作:ワイドショー
たぶん、芸人がネタにしていたような
◯2024
「古い」とも言われなくなったら、本当におしまい
P324 堤礼実
『WBS』、『モーサテ』が対象外なのは残念。殺人みたいなのの扱いが少なくていいと思っています
P328 大阪・関西万博
ソメイティはパラリンピックのマスコットかと
P332 柳沢慎吾
録画機でEPGをキーワード検索すれば、新聞のテレビ欄を見る必要はないかと
P334 上川陽子
「ちゃんと読みましょうねwww」
武田砂鉄ともあろう人が、こんな二線級の煽りに不快感だなんて -
Posted by ブクログ
武田砂鉄のコラム集。
もともとこの人のことをTwitterでしか知らず、1度文章をしっかり読みたいと思っていたところで古本屋で見つけたので購入した。
今の日本では「空気を読むこと」「気配を察すること」が各人の行動原理になっていて、問題にしっかり向き合って追及することがないがしろにされているという批評。
特にその風潮は政治家に利用・応用されていて、そこに正しく対応できていないマスコミも糾弾する内容だった。
2018年の本だったので、政治的なトピックが若干古く入っていきづらかったが、批評における態度は誠実だと思った。
「コミュニケーションを『能力』で問うな」の、自分が管理人にうまく挨拶できなかったことを稲田朋美の虚言と結びつけるパートは純粋に面白かった。 -
Posted by ブクログ
朝日新聞出版から出ている雑誌「一冊の本」に二〇一八年から二〇二〇年まで連載されていたコラムをまとめた本。テーマは書名の通りで、連載当時に世の中で流通していたわかりやすい言説に対して著者が疑念なり考察なりをめぐらせていく。二〇二四年の文庫化にあたり各章に「いま思うこと」という付記が加わっている。書かれている対象はさまざまで、池上彰の『わかりやすく<伝える>技術』だったり川口俊和の『コーヒーが冷めないうちに』だったりするのだけれど、どちらも電車内の広告や書店で平積みされているのをチラッと見る程度しか馴染みのない(なんだか嫌だなこういう本は、と感じるだけで、手に取ろうとは全く思わなかった)自分には、まあそういう内容だろうな、仮にああいう本を読んだとしても、という感じだった。読み応えのあったのは、著者が文芸誌の編集者をしていた頃新人賞の応募作をひたすら読み続けていた話から始め、流行りの音楽に話題をすべらせつつ、ベタな共感を目指す創作姿勢に疑問を投げかける13章。一冊の本をページごとに分担して読み発表しあうという、よくある読書会のスタイルに、それって本を読むより、その場にいる人と繋がることを優先してない? と疑念を呈する23章。そもそも未知の新型のウイルスだから、どうしたらいいかわからないのに、それにわかりやすい説明を求め続ける人々と、わかりやすい説明を提供しようとする側の両方とも変なのでは? という「おわりに」。推し活って、とにかく推し続ければいいのだから迷わなくていいし、スッキリしてるし、楽しいんだろうけど、そんなわかりやすく誰かを、何かを、推し続けていいの? という「文庫版によせて」。実務上では、限られた時間の中で会議をしてとりあえずの結論を出して仕事をせざるをえないけれども、いや、でも、自分は、そんな簡単に結論や方針なんか出せないもんね、という気持ちでこれからも生きていきたい。
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Posted by ブクログ
社会のありとあらゆる場面に潜在する男性優位な発言、習慣、暗黙の了解を独自の目線で切り抜き削り取っていく。
女性が活躍できない環境を解決しようとすると必ず「男も大変」という人が出てきて現状維持=男性優位社会を維持しょうとする。結局社会を作っているのは男性で、女性が台頭すると家庭でも社会でもいろいろと不都合な事があるのだろう。
現状、女性を昇進させるのも男性管理職の匙加減だから男性のご機嫌をとらなければいけない今の私には物凄く刺さる内容だった。
しかしAVやトイレの問題は生物学的な違いがあるから、そこまで平等にというのはちょっと違う気がする。体の構造が違う以上男性のほうが欲求が強く女性が受け身であるのは、「そういう風になっている」ので社会的平等性のなさと混同すると訳が分からなくなる。
とにかく私は、ガラスの天井を突破するために、フツー(もしくは半人前)な男性がフツーに出世するのに対してなぜ女性は優秀で2人分も3人分も頑張らないと出世できないのかという不平等に向き合いたいのだ。