武田砂鉄のレビュー一覧

  • わかりやすさの罪

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    テレビが登場して以来、現代(2025年)時点でAIが大きく台頭し、多くの学生や大人にも普及してきており、「わかりやすさの罪」が拡大している昨今、私たちに必要な思考と知的戦略の視点を教える良書である。
    本著で述べられいる「わかりやすさ」は私たちに本来必要な思考を奪っており、その結果、私たちは考える力を失っていると示唆している。スマホがあるだけで思考力は低下するとの研究もある。私たちは考える力や見る力が急速に衰えているのかもしれない。この影響を大きく受けるのは10代や20代だろう。必要な知識の吸収をタイパ・コスパと謳い、本来必要な思考力の訓練を放棄し、情報を鵜呑みにせずに自分の頭で考え抜く力を失い

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    2025年07月23日
  • テレビ磁石

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    週刊誌のコラムとしては面白いと思う。
    その時の話題の人を取り上げ、鋭い観察で切ってくれる。
    ただ、まとめたものを数年後に読むと、そんなこともあったかな程度の感覚しかならず、その当時の怒りなどはすっかり影をひそめてしまっている。
    この手のコラムは、鮮度が大事だと改めて感じさせてくれた。

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    2025年05月19日
  • 偉い人ほどすぐ逃げる

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    いい加減、日本人は、非合理的な権威に服従することをやめた方がいいと思う。
    あ、まずは気づくところからですね。

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    2025年05月13日
  • マチズモを削り取れ

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    砂鉄さんのことはラジオ番組で知って、おもしろいとファンになりました。今回初めて本を読みましたが、ラジオの方がいいかもしれない(笑)編集者のセンスに私が合わないだけの気もしますが。同世代男性の意見として共感できることがうれしいし、別の本も読みたいと思いますが

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    2025年03月20日
  • 今日拾った言葉たち

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    2016年から2022年を振り返ることができました。言葉に敏感でありたいと思いました。そして、違和感があるときは立ち止まってよく考えたいと思いました。

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    2024年12月31日
  • べつに怒ってない

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    ゆるゆるとした日常のあれこれ。
    そんな何気ないトピックを
    この本の厚みの分だけ膨らませて語れるなんて
    本当に毎日
    いろんなことを考えているんだと思う。
    何気なさすぎて読後感はほとんどない。
    けどそれが良いところなのかも。

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    2024年12月18日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    又吉さんの『火花』の書評を武田さんが書いたことをきっかけに交流が始まったけれど
    そこまで急速に仲が良くなったわけでもない距離感の二人が
    相手の文章から想像したり、思い出したり、ときに質問したりと
    あまりがっつり組まずに往復したエッセイ。
    分量もさほどないのに、いろいろ考えがめぐるような内容で、
    二人の淡々とした文体が丁度よく、気持ちよく読んだ。
    又吉さんが武田さんにメールを送ったのが、
    ちゃんと書評されていたからという理由なのに驚く。
    読まずに批判されることが多いらしく、それほど空しいことってない。

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    2024年12月05日
  • テレビ磁石

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    ネタバレ

    ※本文中の表記に準拠で、敬称略です
    評価が低めなのは、ワイドショーを観ないので

    ◯2018
    P014 広瀬すず
    毎度のことなのですが、オリンピックを戦争に置き換えるとしっくりきます
    広瀬すずのキャスティング。代理店や事務所の政治には踏み込まない

    P016 AKIRA(EXILE)
    「させていただく」に違和感がないのかと。文法的評価をしないのかと
    想定読者への忖度はないみたい

    ◯2019
    >ワイドショーのオファーは即座に断る
    でも、ラジオのゲスト、代演は時間帯無制限で受けるようで

    P030 花田優一
    落合福嗣が野球選手の子どもだと知ったのは最近

    P038 橋本聖子
    五輪関係者の布

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    2024年11月08日
  • 日本の気配

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    武田砂鉄のコラム集。
    もともとこの人のことをTwitterでしか知らず、1度文章をしっかり読みたいと思っていたところで古本屋で見つけたので購入した。
    今の日本では「空気を読むこと」「気配を察すること」が各人の行動原理になっていて、問題にしっかり向き合って追及することがないがしろにされているという批評。
    特にその風潮は政治家に利用・応用されていて、そこに正しく対応できていないマスコミも糾弾する内容だった。
    2018年の本だったので、政治的なトピックが若干古く入っていきづらかったが、批評における態度は誠実だと思った。
    「コミュニケーションを『能力』で問うな」の、自分が管理人にうまく挨拶できなかった

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    2024年11月02日
  • 今日拾った言葉たち

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    武田砂鉄さんが、新聞、ラジオ、SNSなどなど、各媒体で出会い、なんらかの思いを抱いた言葉達を集めたもの。
    共感があったり、発見があったり思うところはこちらも様々だったが、こんな風に日々、出会った言葉たちをしっかり受け止めるような生活を、自分はしてきていないなぁというのを強く感じた。
    最近は、新聞にしてもテレビにしても、ナナメ読み流し見ばかりで、知らず知らずのうちに、タイパ重視の風潮に染まってきているのかもしれない。時には立ち止まって振り返って噛みしめることを大事にしたい。

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    2024年08月25日
  • わかりやすさの罪

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     朝日新聞出版から出ている雑誌「一冊の本」に二〇一八年から二〇二〇年まで連載されていたコラムをまとめた本。テーマは書名の通りで、連載当時に世の中で流通していたわかりやすい言説に対して著者が疑念なり考察なりをめぐらせていく。二〇二四年の文庫化にあたり各章に「いま思うこと」という付記が加わっている。書かれている対象はさまざまで、池上彰の『わかりやすく<伝える>技術』だったり川口俊和の『コーヒーが冷めないうちに』だったりするのだけれど、どちらも電車内の広告や書店で平積みされているのをチラッと見る程度しか馴染みのない(なんだか嫌だなこういう本は、と感じるだけで、手に取ろうとは全く思わなかった)自分に

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    2024年07月30日
  • 父ではありませんが 第三者として考える

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    TBSラジオ選挙特番での石丸伸二氏へのインタビューでヒリヒリさせられた後、「そう言えば、砂鉄さんの本読んだことないな」と気づいて選書。このテーマ、この試みだからこそのじっくりと省察しながら練り上げられた文章で、何度も頷かされた。

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    2024年07月15日
  • マチズモを削り取れ

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    社会のありとあらゆる場面に潜在する男性優位な発言、習慣、暗黙の了解を独自の目線で切り抜き削り取っていく。
    女性が活躍できない環境を解決しようとすると必ず「男も大変」という人が出てきて現状維持=男性優位社会を維持しょうとする。結局社会を作っているのは男性で、女性が台頭すると家庭でも社会でもいろいろと不都合な事があるのだろう。
    現状、女性を昇進させるのも男性管理職の匙加減だから男性のご機嫌をとらなければいけない今の私には物凄く刺さる内容だった。
    しかしAVやトイレの問題は生物学的な違いがあるから、そこまで平等にというのはちょっと違う気がする。体の構造が違う以上男性のほうが欲求が強く女性が受け身であ

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    2024年07月15日
  • マチズモを削り取れ

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    読みやすいしわかりやすい。真っ向から戦う感じのではなく、論点のすり替えを許さない感じのフェミニズム本。
    金原ひとみ氏の解説にあるように、時代はこの本が書かれてほんの数年でまたかなり変わったと思う。

    クソみたいな田舎で、自分が女であることに何度も傷つきながら、でもそんなもんだと思って生きてきたけど、娘には同じ思いを絶対にさせたくないなと思いながら読みました。

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    2024年07月14日
  • 父ではありませんが 第三者として考える

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     普通に囲まれて生活しているなかで、たまに自分が「ではない」側を歩いているかも、と気づく。
    「ではない」側にいる時に感じるモヤモヤを、言葉にしてくれているなと感じた。
     

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    2024年07月13日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    期待に反してあまり響かず
    一便が短すぎるためやり取りが深まらず、往復書簡の良さを活かせていないと感じた

    2016-2018に交わされた書簡
    本になるのが時間かかったのも、さもありなん

    もちろんさすがはこの2人で、輝く一文があったりはするのだが。

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    2024年07月01日
  • マチズモを削り取れ

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    日本で暮らし働く時にそこここに感じる違和感、うまく言語化できなかったかなりの部分にマチズモが関わっているとわかりました。

    G7最下位の男女平等に甘んじている我が国も、もっと性別を意識せず暮らせるようになることを願います。

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    2024年06月27日
  • マチズモを削り取れ

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    画一化された男らしさの価値観にずっと馴染めない私は、常々居心地の悪さを感じてきたが、世に蔓延る男性優位主義(マチズモ)の成れの果ては、既得権益に縋り、変化を拒む男たちの未練がましさの残滓でしかない。第十章「寿司は男のもの?」における高級寿司店の得も言われぬ気持ち悪さの解釈が特に秀逸だ。物言わぬ妙齢の女性相手にドヤ顔で講釈を垂れる中年男性の気持ちは生涯分かりたくない。体育会系の縦社会が美徳と言われた時代を過ぎた今、行き過ぎた順応はいつか身を滅ぼす羽目に成りかねない。違和感の種を手放さないことが変化の第一歩。

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    2024年06月22日
  • コンプレックス文化論

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    タイトルに惹かれて開いた本。

    シンプルに文章が巧くてページをめくるのが楽しい本でした!話の面白い教授の授業を受けているような気分で、良い意味で本を読んでいるような感覚があまりなかったです。
    内容に同意出来る出来ない、共感出来る出来ないは個人的にあまり関係がなくて、共感出来るところは出来るし、出来ないところは自分なりの考えを展開する良いきっかけになりました。刺激を受けられるとても楽しい本です。

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    2024年06月01日
  • なんかいやな感じ

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    著者、斜に構えすぎなんにでも突っ掛かりすぎ。
    批判は誰でもできる。
    平成のなんか嫌な感じだったところを想起している内容だが、
    皮肉なことにそのいやな感じが染み付いてるのが著者なんじゃないか。

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    2024年05月25日