井上真偽のレビュー一覧
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収録作
「屋上からの脱出」 阿津河辰海
閉じ込められた深夜の学校の屋上から抜け出す方法を探せ
「名とりの森」 織守きょうや
入ると自分の名前を奪われる森から、親友を助け出せ
「鳥の密室」 斜線堂有紀
魔女として処刑される前に、塔の最上階から逃げ出せ
「罪喰の巫女」 空木春宵
不可解な仕掛けに囲まれた神社の秘密を解き明かせ
「サマリア人の血潮」 井上真偽
謎の研究上の出口を目指し、失った記憶を取り戻せ
どれも面白い話でした。物語を全て読んだ後にもう一度読んでみると「あっそういうことだったのか!」と気づかせてくれる作者にはもうやばいとしか言いようがないです(笑)また記憶を消してもう一回読みたいです。本当に面白い話だからぜひみなさんにも読んで欲しいです。
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主人公達は音大生!
そして戦わなければならないのは虫!?
本書を手にしたきっかけは作者が『その可能性はすでに考えた』の井上真偽氏である事と、表紙の気持ち悪さ(人による・・・)
スランプと自分の才能に悩む音大生達は音楽の神が祀られているという無人島の神社を訪れる事に?
しかしそこには、牢のような所に捉えられている巫女が?
不気味に思った主人公達を襲ったのは亀虫の大群?
蟷螂の大群?
雀蜂の大群?
何とか島を脱出しようとする、主人公達は虫を鎮める島の巫女達や、島の悪事を暴こうとするジャーナリスト達と出逢う・・・
果たして主人公達の運命は・・・?
主人公達に残された武器は・・・
音楽
各所に散りばめられる虫と音楽の豆知識も良かった! -
Posted by ブクログ
ネタバレ1話1話が全く別のものと思わせて、最終話で「こんな繋がりがあったのか」と読者に思わせるだけでもはっとさせられるが、その繋がりが誤りであったと実感させられて一転。悪と思っていたものがそうではない真相で二転。被害者や正義側と思いこんでいたものがそうではなく三転。二転三転として結末後には、「もしかしたら明るい未来が訪れた彼女が未来に書いた1話1話なのかもしれない」という読後感が残る。
どんでん返しと呼ぶに相応しい一冊であっただけでなく、AIなどの無機質なものを題材としていながらも、人の温かさや熱を帯びた期待が描かれた、祈りの一冊でした。 -
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ネタバレ以下はただの私見ですが。
SFが重要な要素となる1~4話はいわば最後の章の「前振り」なのかなと。
最終話で作家である「私」が書いた作品が入れ子式に登場してくる。しかしその内容はAIやVRといった題材こそ同じものの、内容は大きく異なり、かなり絶望的な内容であったよう。わが身に降りかかった不幸、そして追い打ちをかけるように直面した恩師の「裏切り」。それらが「私」にそのような本を書かせた。
しかし教授が自ら呼んだ警察に連行される時に云った言葉で「私」は悟ることになる。教授は何も変わっていなかったと。
そして進化する技術が人間をより豊かにする世界を祈った。
おそらく1~4話はその後の世界を描いたフィクションなのだろうと感じた。それは祈りの先の世界ほど明るくはないが、「私」の想定ほど絶望的でもない。とても「現実的」なものにも感じられた。
ここからは余談。
参考文献にルドガー・ブレグマン著の「隷属なき道」が紹介されていた。
のちに「Humankaind 希望の歴史」を書く人とは知らず読んだベーシックインカムについて書かれた本だ。
ベーシックインカムについては左右いろんな人が言及している。ブレグマンから小池百合子、果ては竹中平蔵まで。
日本では弱者に冷たく労働者をシバキあげる系の人たちがベーシックインカム導入を云っている印象がある。確かに人の善意を前提に制度を設計してしまうと早晩破綻してしまうのだろうけど、不正を働いても「割に合わないという、人の経済合理性」(p265)が機能すれば、それこそ現実的な選択肢の一つではないかなとは思っている。 -
Posted by ブクログ
館をテーマにしたミステリアンソロジー。さまざまな読み心地だけれど、どの作品に登場する館も魅力的です。
お気に入りは恩田陸「麦の海に浮かぶ檻」。やはり大好きなあのシリーズ路線なので。この雰囲気がたまらなく素敵です。
井上真偽「囚人館の殺人」も凄かった! オカルト路線かと思いきや、最後まで読むとしっかり本格。ものすごく伏線がいろいろとあって、やられたなあ、と。事件の凄惨さと真逆の静かな読後感も印象的でした。
そしてこれまたある意味凄すぎるのが白井智之「首無館の殺人」。よくぞこれほど鬼畜でグロテスクなトリックを考えつくものだなあ……真似できません。