井上真偽のレビュー一覧
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ネタバレ1話1話が全く別のものと思わせて、最終話で「こんな繋がりがあったのか」と読者に思わせるだけでもはっとさせられるが、その繋がりが誤りであったと実感させられて一転。悪と思っていたものがそうではない真相で二転。被害者や正義側と思いこんでいたものがそうではなく三転。二転三転として結末後には、「もしかしたら明るい未来が訪れた彼女が未来に書いた1話1話なのかもしれない」という読後感が残る。
どんでん返しと呼ぶに相応しい一冊であっただけでなく、AIなどの無機質なものを題材としていながらも、人の温かさや熱を帯びた期待が描かれた、祈りの一冊でした。 -
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前作より圧倒的に楽しめた。傑作!
前作を読んだ際に、ちょっと「物語」として弱いな、と感じたのは、推理バトルの単調さを防ぐための展開にやや漫画的な展開が見られた(例えば探偵役が負傷するなどの状況下でその命のタイムリミットが設定され、推理バトルをして彼を救い出そうとするなど)からで、「まあ助かるだろうしな」と思ってしまったからだった。また、探偵が謎を解き続ける目的も、終盤まで焦らされた割には、とくに驚かされるものではなかった。
だが本作は漫画的な展開がより誇張されてちゃんとドキドキ感が生まれているし、第1部の最後か
ら物語の加速度が凄まじく、探偵のロジック以外にも「結局この物語はどう畳まれるの -
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ネタバレ以下はただの私見ですが。
SFが重要な要素となる1~4話はいわば最後の章の「前振り」なのかなと。
最終話で作家である「私」が書いた作品が入れ子式に登場してくる。しかしその内容はAIやVRといった題材こそ同じものの、内容は大きく異なり、かなり絶望的な内容であったよう。わが身に降りかかった不幸、そして追い打ちをかけるように直面した恩師の「裏切り」。それらが「私」にそのような本を書かせた。
しかし教授が自ら呼んだ警察に連行される時に云った言葉で「私」は悟ることになる。教授は何も変わっていなかったと。
そして進化する技術が人間をより豊かにする世界を祈った。
おそらく1~4話はその後の世界を描いたフ -
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館をテーマにしたミステリアンソロジー。さまざまな読み心地だけれど、どの作品に登場する館も魅力的です。
お気に入りは恩田陸「麦の海に浮かぶ檻」。やはり大好きなあのシリーズ路線なので。この雰囲気がたまらなく素敵です。
井上真偽「囚人館の殺人」も凄かった! オカルト路線かと思いきや、最後まで読むとしっかり本格。ものすごく伏線がいろいろとあって、やられたなあ、と。事件の凄惨さと真逆の静かな読後感も印象的でした。
そしてこれまたある意味凄すぎるのが白井智之「首無館の殺人」。よくぞこれほど鬼畜でグロテスクなトリックを考えつくものだなあ……真似できません。 -
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あららら、おもろ
井上真偽さんはアリアドネの声が刺さらなかったので、今回もやっちまったかと思ったが…
途中までは厨二バトルものかと思ってヒヤヒヤしたじゃんかよ、あぶねー。
いやいや心配無用、多重解決の新機軸スーパープロットでした。
多重解決って元は名探偵に対するアンチ設定だと思うのだけど、それを逆手にとって多重推理を名探偵に否定させていくとは…。
その可能性は考えたことなかったー、ごいすーです。
始めはその多重推理の内容も弱っ!て思ったが、最期には多重の推理自体を伏線に使うのもさすがの一言。
もっと評価高くても良いけどなー、複雑すぎんのかな。
総じての読後感想は"アレ"を言