井上真偽のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
※軽く内容に触れています
(未読の方はご注意ください)
地下都市×災害×ドローン救助という設定だけでも引き込まれるが、本作で印象に残ったのは「限界」というテーマの描き方だった。
主人公ハルオは「無理だと思ったらそこが限界だ」という言葉に縛られている。支えでありながら、同時に自分を追い詰める呪いにもなっている。
ミッション後半、疲労や負傷、要救助者への疑念、さらに別の行方不明者の捜索依頼まで重なり、心が限界に達して凡ミスをしてしまう。この場面がとてもリアルだった。
しかし、その後に立て直すきっかけとなるのが、救助される側の存在だった点が印象的。助ける側と助けられる側の関係が一方向ではな -
Posted by ブクログ
読みにくさは否めないが、我慢して最後まで読んで欲しい
解説の言葉を借りますが、ミステリー小説は、こんなこともできるんだという衝撃を味わえます。
論理と論理のバトル、普通では起こり得ない“奇蹟”の証明、全ての現実的な可能性を否定すれば、“奇蹟”の証明になるのか?そもそも今回の事件は“奇蹟”だったのか?本当に全ての可能性を否定したのか?どこか先入観に陥って見落としはないのか?
読んでる間ずっと考えて考えて、
奇蹟としか言いようがない⇄論理で説明できる
の行ったり来たりで全く飽きずに読み進められました。
中国語があったり、難しい漢字の読みがあったり、登場人物の読み方が難しかったり、場面や展開の移り -
Posted by ブクログ
井上真偽さんのデビュー作。
数理論理学という聞き慣れない学問を使って、事件の推理が正しかったのかを検証する、という話。
難解な数式というよりは、命題や論理の記号を駆使して、推理を数式化しており、恐らく多くの読者には理解できない部分が多かったと思う。
(私も含めて)
しかし、敢えて井上先生はそれを分かって本作を書いており、主人公の大学生も高度な説明に全くついていけていない、という形で読者の理解のハードルを同じレベルにしてくれている。
また、各章の話が最後に繋がりを見せる部分は、私の大好きなどんでん返しの要素もあり、とても良い気分でひっくり返されてしまった。