井上真偽のレビュー一覧

  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。

    奇跡を証明するために可能性を潰していくというスタイルが珍しくて良い。

    どの人の推理も結構ぶっ飛んではいるが、“可能性を上げれば良い”ためそこは問題にならないというのも面白い。

    びっくりしたのは、回想のリゼと依頼人のリゼが別人だったことで、別人が依頼に来た理由がなかなか重かった。

    残念だったのは、枢機卿のターンでこれまでの探偵の反証の矛盾を突いていたが、「それって推理の論拠が正しいと仮定した上での反証では?」と思っていたので、その通りに反論がされて「まあ、そうだよね…」くらいの感想にしかならなかったことかな。

    しかし、多重解決が楽しめたので全体としては好きな作品だった!

    0
    2025年10月05日
  • 探偵が早すぎる (下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    四十九日の法要当日、早すぎる推理にトリック返しのパターンをみたいのに、親族の仕掛ける罠が怒涛すぎる。
    読んでいて感じたのは、私は一つの謀に対して行われる早すぎる推理とトリック返しが好みだということ。だからこそ上巻の方がひとつひとつゆっくり描かれていて、ハマったのだと思いました。
    下巻は最後まで怒涛。そして千曲川と橋田の秘密も急。
    最終的に橋田が一華によって泣かされて、一華も橋田を遺してくれた父に感謝して終わって良かったです。
    上巻のスピード感でもっとトリック返しを見たい!

    0
    2025年09月30日
  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    とある殺人事件が犯行可能かどうかをあらゆる可能性を推理して解き明かす探偵。
    仮説を考えるのも、それが可能か不可能かを考えるのも凄くて、頭脳戦の極み。頭沸騰しそう(笑)。
    「その可能性はすでに考えた」
    かっこいい~一度でいいから言ってみたい(*´ω`*)

    0
    2025年09月23日
  • 聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    前作よりも設定が面白く面白く読めた
    ただ、やはり物語りに入りきれない
    私には向いていない、ということなんだろうな

    0
    2025年09月20日
  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    あらゆる可能性を推理した上で、全て不可能であれば、それは奇跡
    人は奇跡はあることを信じたい名探偵

    10年以上前に起きた事件を、推理する探偵の前に、次々と現れる挑戦者という構図で物語は進展するけれど、私にはどうにも事件が凄惨すぎて、全く感情移入も、自分なりの推理もする気になれず

    まぁ、要は私には合わなかった

    0
    2025年09月13日
  • ベーシックインカムの祈り

    Posted by ブクログ

    AIやVRがもっと発達した近未来を題材にした、SF(?)ミステリー小説。
    最近、面白そうだなと思って読み始めた本が「井上真偽」さんの本だったことが度々ある。
    とんでもないどんでん返しは無いが、様々な知識から展開される推理は面白い。

    今回も、タイトルになっている「ベーシックインカムの祈り」は、ベーシックインカム(最低限所得保障)という経済理論がベースになったお話で、作中にも沢山の経済学用語が出てきていた。
    まさに今の日本に当てはまるような題材であり、こういう理論もあるのかと興味深く読むことが出来た。

    0
    2025年09月01日
  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    たしかにミステリーの展開としてはオリジナリティがあり、ロジックもよく練られていたのだが、ちょっと小難しさを感じた。
    気になったのは、主人公の相棒である女性のキャラ設定。中国人で、裏社会の金貸しで、拷問のスペシャリスト、これは必要だったのだろうか?主人公に一億円以上貸付けをしているのに、依頼者の若い女性が支払う報酬(せいぜい数万〜数十万?)に執着するのは違和感があった。実は主人公に惹かれていた、という描写もないではないが、基本的に塩対応で、「内心では信頼を寄せている」というところまではイメージできなかったのが残念。そういうキャラだから、と言われればそれまでだが…

    0
    2025年08月31日
  • ベーシックインカムの祈り

    Posted by ブクログ

    著者の小説を読んでいると、なんとなくいつも数学の証明問題を解いているような気分になってしまう。論理学とか、そういうものなのかもしれない。それが持ち味だし、それはそれで面白い。むしろどれを読んでも見事だと感じてしまう。この作品も、最後の最後にそれまでの違和感が覆る、というあまりにも見事な反転を見せる。間違いなく上手な作品だと思う。
    なのにこの気分はなんだろうか。文系思考が理系思考に感じる劣等感なのだろうか?「生理的」に何かがしっくりこないこの感覚がもどかしい。
    見事な小説ではある。

    0
    2025年08月27日
  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    井上真偽作品。頭脳明晰キレキレの主人公いいじゃないですか。依頼人は、私が人殺しでないことを証明して、だっけ?大好きで慕っていた兄のような存在の生首を持って逃げた記憶?!次々と浮上する新しい見解を見事に打ち砕いてくれる主人公。読んでいて気持ちが良い。少し前に読んだから忘れちゃったけど、最後もスッキリ終わったと思う。

    0
    2025年08月16日
  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    個性的なキャラクターで、クセになる感じ。久しぶりにミステリーを読んだが、エンターテインメント性が強くて、ミステリー苦手な人でも読みやすいかも。
    最後は救いがある終わり方ですっきりもするし、切なさとか、余韻もあってよかった。

    0
    2025年08月13日
  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    中国人キャラクターの魅力は感じるが、中国語や漢文表記、漢字の羅列にルビが振られる語句が多用され、読書のリズムが乱れストレスになった。カタカナの表記だけならそこまで読みづらさは出なかっただろう。

    0
    2025年08月10日
  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    決めゼリフだけで消化不良…厨二っぽいかっこいい単語とかセリフ回しは出てくるんだけど内容に実が入ってなくて(詭弁の推理対決だし)ただの「可能性」を飾り立ててどうするんだって感じがする。枢機卿だのロシア人だのふりがな振った中国語が多用されてわざとらしい西尾維新という感じ。作者の学歴を知ってるからかなぁ。。

    0
    2025年08月09日
  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    奇跡を信じる探偵ウエオロジョウが、ありうる仮説を全て否定することにより奇跡を証明すると言う全く新しいミステリー小説。いろんな賞を取ってる。理屈っぽいので頭空っぽにして読める系ではないけど理解すればロジックゲームみたいではまる。中国マフィア的相棒の女性もキャラが良く中国の諺がちりばめられた文章も面白い。

    0
    2025年08月06日
  • 探偵が早すぎる (上)

    Posted by ブクログ

    ドラマが好きでした。原作は読んだことがなく。
    もう千曲川が出てきた時には滝藤賢一さんが『神のものは神に、カエサルのものはカエサルに』と言っている姿が浮かんで...。久しぶりにドラマも観たくなりました。原作先でドラマを観てたら全然違う印象を抱いていたかもしれません。

    やっぱり探偵は早すぎる。一華が指摘するよう、所謂小説に出てくるような探偵って事後での解決だし、現実は身辺調査とか...。事件を未然に防ぐのは新しすぎるし、なにより華麗すぎる。
    華麗すぎて、未然に防ぎすぎて、一華自身は守られたとこに気がついてもいないこともあり。そこがまたシュールでいいです。
    まだ上巻。下巻も楽しみます。

    0
    2025年08月04日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    脱出をテーマとした5人の人気作家によるミステリアンソロジー。
    斜線堂有紀「鳥の密室」、空木春宵「罪喰の
    巫女」がよかった。前者は魔女審判という名の拷問に携わる中でその営みに疑問を抱くに至った修道女と街に流れ着いた自称・魔女の放浪者との出会い。"脱出"のトリック含めてあまりに感情が忙しくなる。さすが斜線堂先生。
    そして、後者は因習村のような和風ホラーテイストを独特の宛字と語感を活かした用語が作品世界を作り込んでいる。ミステリ的な仕掛けも一筋縄ではいかない後味が尾を引く感じもまたよし。

    0
    2025年07月30日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    斜線堂有紀の本を探してたどり着いた。脱出をテーマとした5編のアンソロジー。ミステリー小説集とあるけど、正直全部ミステリーではないと。いや最初の阿津川辰海「屋上からの脱出」はまぁミステリーか。織守きょうや「名とりの森」はファンタジーだし、斜線堂有紀「鳥の密室」は魔女狩りについての話でかなりグロい。空木春宵「罪ばみの巫女」もよく分かんなかったし、井上真偽「サマリア人の血潮」も何か人物像が二転三転してあんま好みじゃなかった。初読みの人が多かったけど、あんまはまんなかったな。名とりの森だけ最後ちょっと泣きそうになったわ。これは良かった。

    0
    2025年07月26日
  • ベーシックインカムの祈り

    Posted by ブクログ

    1話目を読んで思ったのが、「頭のいい人が書く小説だなぁー」。
    ずいぶん前に読んだ、『ユートロニカのこちら側』を読んだ、あの感触と同じものを感じたと言えばいいのかな?
    ただ、『ユートロニカのこちら側』は、話に出てくる、設定から会話、あらゆるものが著者が読者の先回りをして“正解”を用意しているようで、読むのがバカらしくなった反面、(お話自体は決して面白くないんだけれどw)書かれているその内容について、つい、いろいろ考えさせられてしまうところがエキサイティングで面白かった記憶がある。

    一方、この『ベーシックインカムの祈り』はお話一つ一つが独立している短編集だからか(最終話はフィクションの著者がそれ

    0
    2025年07月16日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    ミステリーの中に、読者に考えさせる要素があってもいいのでは?と思った。
    読んでいて楽しいが、印象に残りにくいのでは、と思った。

    0
    2025年06月26日
  • 聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    前作に続き、各キャラクターがポップだけど、切れ味の良い推理をどんどん展開していきとても楽しかった。

    内容が難しくて、私の頭では完全に理解できないことが残念で仕方がない。
    もっと私の頭が良ければ…悔しい

    0
    2025年05月30日
  • その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    論理合戦による新しい多重解決ミステリー。色んなコンテンツで紹介され、非常に興味深かった作品。第一印象としては難しい…のですぐに2周目。意外と伏線あって理解も深化したらまぁ納得。

    0
    2025年04月29日