井上真偽のレビュー一覧

  • 恋と禁忌の述語論理

    Posted by ブクログ

    なんとも不思議な読後感。論理学の講義を含みながらもコメディタッチな描写で進む変化球な傑作ミステリーと思って読んでいたのだが・・・。
    硯さんのキャラクター設定はとびきり面白いのだけれど、主人公とゆりの関係性が今一つ腑に落ちないのと、最後に明かされる主人公と硯さんの関係性についても寝耳に水すぎた。総論で言うと、変化球を狙い過ぎてすっぽぬけてしまったボールのような印象が残った。もっとストレートな結末で十分に面白かったのに。
    いろいろと語られない含みが多すぎて置いてけぼりにされた感がある。
    ただ、硯さんが言う「いや、いいか。動機なんて、別にどうでも」という言葉は、この言葉自体にこの物語の含みが込められ

    0
    2025年04月08日
  • 探偵が早すぎる (上)

    Posted by ブクログ

    井上真偽の『探偵が早すぎる』も良かった
    上巻が中編、下巻が長編で話は繋がってるんだけど、がっつり長編でないから読みやすい
    倒叙ミステリで、殺人を計画する犯人視点で話が進むんだけど、探偵が早すぎて殺人を阻止するので人が死なないという安心感。
    設定やキャラがこてこてでアニメ化向いてそう

    0
    2025年04月02日
  • 恋と禁忌の述語論理

    Posted by ブクログ

    メフィスト賞受賞作の論理学を駆使した推理小説。
    探偵の推理が本当に正しいかを数式に当てはめて“検証”していく。
    一章目から数式がでてくるので、うへえと思いながらも、とりあえずの斜め読みでも楽しめた!
    各章で感じた違和感も最終章できっちり解決。
    楽しめたが外連味溢れる上苙シリーズの方が個人的には好きかなと思いました。

    0
    2025年03月10日
  • ムシカ 鎮虫譜

    Posted by ブクログ

    物凄い量の虫が出てくる。想像すると背中がゾワゾワしちゃうよ〜。

    あの女の子は他の作品にも出てきてるのかな?そっちを知ってたら面白さが違ったのかもだけど、今回の話でいうなら音大生たちで解決して欲しかったかな。

    強引な展開もそこそこあった気がするけど最後は綺麗に終わってよかった。

    0
    2025年01月14日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    5人の人気作家が贈る、5つの脱出をテーマにしたミステリアンソロジー。


    脱出をテーマにしたアンソロジーです。閉ざされた空間から脱出する、というテーマは同一でも、閉じ込められた屋上から脱出する学園ものから、魔女として処刑される前に繋がれた等から脱出する、だったり、記憶喪失の主人公が謎の研究所の出口を目指したりと、ミステリだけでなくファンタジーやホラー要素のある話まで、幅広い意味での脱出を扱い、バリエーション豊かな作品が収録されています。

    阿津川さんの『屋上からの脱出』は学校に閉じ込められた生徒が抜け出す方法を探す話。一番スタンダードに脱出がテーマ、という感じがします。期待通りに面白い。

    0
    2025年01月12日
  • ナゾノベル 数は無限の名探偵

    Posted by ブクログ

    5人の作家さんがそれぞれ数字とか数学にまつわる謎をからめて事件を解決するお話。

    ・事件÷出汁=名探偵登場 はやみねかおる
    文化祭で3種の料理を作ることになり試作をしてみる。しかし味見の段階で味が変わっていることに気付き、誰かの悪戯だと思われる。犯人をつきとめる話。

    ・盗まれたゼロ 向井湘吾
    朝起きると時計やテレビの時間表記がいつもと違う。数字の表記がことごとく違う世界になってしまった謎を解き明かす話。

    ・引きこもり姉ちゃんのアルゴリズム推理 井上真偽
    都市伝説的呪いにかかってしまったクラスメイトの女の子。その子を助けたい気持ちで、引きこもりの姉とともに呪いをかけた犯人を探す話。

    0
    2024年12月28日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    阿津川さんの話が好きだなー。
    「脱出」がテーマだから、ゴリゴリのトリックものが多いのかと思いきや、舞台がそれぞれ全部違ってて面白かった。

    0
    2024年12月18日
  • 探偵が早すぎる (上)

    Posted by ブクログ

    以前ドラマで何度か見た事があり、面白いなぁと思った記憶があったので何となく読み始めた。
    タイトル通り事件が起こる前に事前に解決するとゆうのは今まで読んだことが無いので興味がわくものだった。ただ、自分の好みかとゆうとまだ微妙な所かな、と。ドラマの方がコミカルな印象だった。まぁまだ上巻なので下巻も読んでみて・・・ですが。

    0
    2024年11月29日
  • 聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    読後感もよく、キャラも立ってて面白かったけど、真相を追求するのではなく推論の矛盾を証明していくというスタンスが飽きっぽい自分には合わなかった。

    0
    2024年11月22日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    織守きょうやさんの「名とりの森」が1番好きだったなぁ。
    斜線堂さんは、中世魔女が好きなのかな。別な短編でも魔女の話を読んだ気がする。
    阿津川さん、青春ものでした。

    0
    2024年11月10日
  • 謎の館へようこそ 黒 新本格30周年記念アンソロジー

    Posted by ブクログ

    『思い出の館のショウシツ』(はやみねかおる)3…設定は面白い。
    『麦の海に浮かぶ檻』(恩田陸)3…幻想的な世界観がいい。
    『QED〜ortus〜——鬼神の社——』(高田崇史)2…神社仏閣と鬼の蘊蓄だけで事件自体はしょうもない。
    『時の館のエトワール』(綾崎隼)4…あの個性的な2人はたぶんシリーズがあるんだろう。トリックもオチも気持ちいい。
    『首無館の殺人』(白井智之)2…著者の作品は何冊も読んできたがなぜか急に露悪・下品な表現が受け付けなくなってしまった。
    『囚人館の惨劇』(井上真偽)5…一番しっかりしてて一番面白かったが、それは一番ボリュームがあったからかもしれない。

    0
    2024年11月03日
  • 探偵が早すぎる (上)

    Posted by ブクログ

    たしかに、探偵、早い。どうでもよいことだが、偶然にも、今、10月末に読んだこの本の中でハロウィンイベントが催されていた。現実と小説がシンクロしたのは初だなあ。

    0
    2024年10月29日
  • ナゾノベル 数は無限の名探偵

    Posted by ブクログ

    はやみねかおる、向井湘吾、井上真偽、青柳碧人、加藤元浩 5人による、数学をテーマにした児童向けの推理小説5編。

    この5人のお話が一冊に入っているって、かなりすごいことではと思う。
    ただ、数学がニガテで頭の中から出してしまっているためか、読んでも頭に入ってこないところが…。数学の理論などは飛ばして読んでしまった。
    個人的には井上真偽さんと青柳碧人さんのお話がおもしろかった。
    それぞれのキャラクターも味がある。
    「数学は魔法」という観念はなかったなぁ。
    そうやって考えてみたら、学生時代にもっと興味を持って数学に向かえたかも。
    確かに、「数は無限の名探偵」だ。
    数学に悩む前の小学生、中学生にぜひ

    0
    2024年10月13日
  • 聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    井上真偽さんの長編ミステリ〜‼️
    前作の『その可能性はすでに考えた』の続編ということで期待度MAX。
    ある田舎の名家で行われた結婚式にて、回し飲みしたはずのお酒に入っていた砒素によって、男性三人だけが死亡する。
    この地で祀られる「カズミ様」の仕業なのだろうか……?

    設定が抜群にそそられる。しかも、花嫁視点で事件が起きたあと、犯人はフーヤンであると。
    えっどうなっちゃうの〜??と思ったら、まさかの巻き込まれで死んだ犬がフーヤンの元ボスの愛犬だったとかで、フーヤンが窮地に追い込まれる。 
    ちなみに今回も色々な推理案が出ては否定され……。ただ推理勝負という意味では前回の方が面白かったかなぁ。
    今回

    0
    2024年09月02日
  • 恋と禁忌の述語論理

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おもしろかった。
    この作者の著作を初めて読んだが、登場人物や設定や文体がラノベで、そうと知らずに手に取ったので驚いた。

    トリックが主人公の創作、かつ他の探偵の推理後に手を加えている、という設定のため仕方がない部分があるとはいえ、
    述語論理云々をことさら持ち出す必要がない(それらを無意識に含んだ日本語のレベルで説明可能)と感じてしまった。自分の理解が至らないだけかもしれないが。


    アイデアと、挑戦と、それで1冊成立させていることには大拍手。

    0
    2024年08月29日
  • 恋と禁忌の述語論理

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    気にはなっていたから意を決して読んでみたらやっぱり難しかった。
    斜め読みした箇所もしばしば。。。もちろん頑張ってついていったけども完全に理解したとは言えない。1〜100まで楽しめたとは言えない。無念。

    とはいえこういう、動機度外視の「探偵の推理の検証による真相解明」を可能とする数理論理学ミステリーは新鮮だった。

    また、物語が「レッスンⅢ」までで終わっていたら星2だったけど、最後のエピローグのおかげで+星1。「なるほど。そういうことだったのか」と、ミステリっぽく終わってくれたのが良かった。
    「トリプレッツ」の使い方もオシャレかつ伏線だったとはね。
    3番目に登場した探偵一派のキャラが濃ゆくて浮

    0
    2024年08月03日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【収録作品】
    「屋上からの脱出」 阿津川 辰海
    「名とりの森」 織守 きょうや
    「鳥の密室」 斜線堂 有紀
    「罪喰の巫女」 空木 春宵
    「サマリア人の血潮」 井上 真偽

    「屋上からの脱出」中学の天文部仲間の結婚披露宴。招かれた一ノ瀬は、十年前の合宿のときに、ここにいる6人が屋上に閉じ込められた事件を思い出す。
    「名とりの森」小学生のタネチンは友だちのノキに名とりの森に誘われる。そこは立ち入り禁止で、夏至から十日の間に入ると、帰ってこられなくなるという言い伝えのある場所だった。
    「鳥の密室」魔女狩りの狂気。監禁されていた「魔女」が塔から消え失せる。
    「罪喰の巫女」罪人の罪を喰らうという巫女の噂

    0
    2024年08月03日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    脱出をテーマにした5つの短編集。始めの「屋上からの脱出」が1番この本の趣旨に合ってたよう。少しホラーも混じっていたし、作家さんの得意分野も楽しめた。

    0
    2024年08月02日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    短編集。
    私の思い描いていた「脱出」より、より広義な意味での脱出がテーマだったかな…。
    阿津川辰海さんの屋上に閉じ込められて…というのが最も私の思う脱出に近かったんだけれども、途中何だか策略が読めて、冷めてしまった感がある。
    もっとこう、皆が脱出に向けて一丸となってという話が読みたい。

    織守きょうやさんの森から出られなくなる話は好み。なぜか名前を思い出せなくなってしまうという設定と、真相は分からないがなぜ森が人を離してくれなかったのかその理由を面白く感じた。
    私にとって森は神秘的だが恐ろしい場所でもあるので、森に囚われるという話は結構ドンピシャだった。

    0
    2024年07月15日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    斜線堂有紀の「鳥の密室」は斜線堂らしい痛さを十分感じさせてくれ、インパクトの点からダントツで忘れられない。
    「屋上からの脱出」は定番の紐付きトリックではあるが、男女間恋愛の微妙な結末が面白い。
    織守きょうやの「名とりの森」のファンタジーミステリー感は、名前さえ忘れてしまう異世界からの脱出というテーマが面白い。最後の友達との邂逅は後味の良い結末だった。

    0
    2024年06月18日