井上真偽のレビュー一覧
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館をテーマにしたミステリアンソロジー。さまざまな読み心地だけれど、どの作品に登場する館も魅力的です。
お気に入りは恩田陸「麦の海に浮かぶ檻」。やはり大好きなあのシリーズ路線なので。この雰囲気がたまらなく素敵です。
井上真偽「囚人館の殺人」も凄かった! オカルト路線かと思いきや、最後まで読むとしっかり本格。ものすごく伏線がいろいろとあって、やられたなあ、と。事件の凄惨さと真逆の静かな読後感も印象的でした。
そしてこれまたある意味凄すぎるのが白井智之「首無館の殺人」。よくぞこれほど鬼畜でグロテスクなトリックを考えつくものだなあ……真似できません。 -
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四十九日の法要を舞台に、いよいよ大陀羅一族との決戦。犯行の実行日が決まっているためか、探偵が計画を見破ることにも上巻ほど違和感がありませんでした。
第五話の伏線もわかりやすく、納得しながら楽しめました。第六話は怒涛の展開で、探偵が早すぎるというより、もはや忙しすぎる 笑。
なかでも毒殺の手法はよく考えられていて面白かったです。二段構えのトリックもよかったです。
どこかにいそうなダメな葛原一家の人間模様も面白く、敵役では家族に対する考え方も含めて天后が一番好きかもしれません。
橋田の正体は予想の斜め上で、少し戸惑いました。ただ、人をやり込めることに快感を覚えるという性格には妙に納得。
「いつまでもなかよくくらしました」と締めくくられそうな結末でよかったです。 -
Posted by ブクログ
前作では、同じ事件をSister編とBrother編で違う角度から見せる仕掛けがかなり印象に残っていたので、今回はどんな見せ方をしてくるのか楽しみにしていました。
今回は五枚の絵をめぐって三姉妹と四兄弟がそれぞれ考えていくのですが、知っている童話が題材だからこそ、「そんな意味にも取れるのか」と感心させられました。
最初はバラバラに見えていた出来事が、少しずつ一つにつながっていく感じも気持ちよく、気付けば絵の細かい部分まで自分なりに考えながら読んでいました。
ただ個人的には、三姉妹と四兄弟は別々の視点で描くためにも、2冊に分けて話が進む前作のスタイルの方が好きで、前作の仕掛けがかなり斬新だった分、今回は少し素直な構成に感じてしまい、「もうひとひねり欲しかったな」と思うところもありました。
それでも、七人のやり取りや商店街の空気がやっぱり好きで、謎解き以上に「またこの人たちに会えた」という嬉しさが残りました。
シリーズを追うほど登場人物に愛着が湧いてきて、次はどんな事件に巻き込まれるのか楽しみになる一冊でした。