吉川英梨のレビュー一覧
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吉川英梨『桜の血族』双葉文庫。
凄まじい警察小説というよりもヤクザ小説。
余りストーリーを複雑にせずにストレートなヤクザ小説にしてしまえば良いのにと思うくらいまどろっこしい。また得意の男女の禁断の愛かと思えば、そうでもないし。
2人アマゾネス刑事、藪哲子と仲野誓のダブル・ヒロインが残忍なヤクザと対決する警察小説でも面白かったろう。
銃撃により下半身不随となった刑事の仲野賢治はどうなったのか、仲野誓はこのまま刑事として生き残るのか、武闘派ヤクザの向島春刀に未来はあるのか、消化不良のままストーリーは幕を閉じる。
警視庁組織犯罪対策部暴力団対策課の美貌のアマゾネス刑事、藪哲子とコンビを組んでいた仲野賢治は妻へのプレゼントを買いに行ったところ、ヤクザに銃撃され、下半身不随となる。
仲野賢治の妻で元暴力団対策課の刑事だった仲野誓は犯人逮捕のために再雇用され、現場復帰を果たす。
そんな中、日本最大の暴力団吉竹組の元組員宅で爆破事件が発生する。爆破はベトナムマフィアの仕業と思われたが、本家と関東に分裂した吉竹組の抗争が絡んでいた。
誓は自分に思いを寄せる片腕の武闘派組長・向島春刀と共に血塗れの抗争を防ぐために奔走する。
本体価格850円
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Posted by ブクログ
吉川英梨『新人女警』朝日文庫。
新人女性警察官を主人公にした警察小説。描かれた残虐な殺人事件と相まって、所々に緩さがあるのは、吉川英梨らしい。
11年前の一家惨殺事件の現場に遺されていた物を突然思い出すという辺りは小説ならではだろう。それが切っ掛けで迷宮入りした事件が動き出すというのも出来過ぎである。
警察学校を卒業し、新人女性警察官となった武宮エミは11年前に八王子の住宅地で起きた一家惨殺事件の唯一の目撃者であった。当時、10歳のエミは八王子に引っ越したばかりの親友の家を訪ねて、事件の第一発見者となり、犯人と接触した唯一の人物であった。
奇しくも八王子警察署の交番勤務となったエミは爆弾騒ぎとなった箱の中に居た蚕を見て、11年前の惨殺事件の現場にも数頭の蚕が居たことを思い出す。エミは交番勤務の合間に11年前の事件を再捜査する。
本体価格920円
★★★ -
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ネタバレある日突然消えた我が子。捜査線上に何人も怪しい人物が浮かび上がっては消え、浮かび上がっては消えの繰り返し。錯綜する証言。ドラマとは違い、遅々として進まない捜査。被害者家族に対する悪意の数々。事件そのものもですが、事件の背景にあるものや事件によって否応なく変化していかざるをえなかった家族の様子やその周囲の人々の様子がとても上手く描かれていると思います。
事件から月日が経ち、縮小、そして解散されていく捜査本部。それでも娘を必死に探す父親の姿と、諦めない奈良刑事の姿がとても印象的でした。娘(沙希にとっては妹)が帰ってくるまでは絶対に諦めないで探し続ける家族の姿が胸に迫り、読み進める毎に切なくなっていきました。葵は、最後の方で本当に些細な証言から発見されるのですが、そこに至るまでの警察の地道な捜査に脱帽です。とても読み応えのある作品でした。 -
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吉川英梨『虚心 埼玉県警捜査一課 奈良健市』幻冬舎文庫。
社会派警察小説のような題材であるが、現実に起きている様々な事件を詰め込み過ぎて、消化不良を起こしているようなつまらない作品だった。
埼玉で大した量の雨でもないのに土砂崩れが発生する。土砂崩れは秩父のアミューズメントパークで発生し、幸い被害者は無かったと思われたのだが、清掃員の女性が行方不明になっていることが判明する。
パーク内に雪崩込んだ瓦礫からは大量の不法投棄物が見付かり、埼玉県警は事故ではなく事件と判断する。捜査一課の奈良健市が崩れた土地を調べると、思いもよらぬ人物の名前が浮上する。その人物は迷宮入りした殺人事件で犯人と目され、逮捕直前まで迫った男だった。
本体価格930円
★★★ -
Posted by ブクログ
ネタバレハラマキはこういうやつだった、どんでん返しも
3回転ぐらいした気分、テレビドラマで二転三転
見せつけるに良い原作になるのではないか?
原麻希は恐ろしい、壊滅状態となった八係、家族
も国外に避難(移住)となったどん底状態の時か
ら起死回生のシナリオを描いていた(リアルに)
超法規的な作戦を完遂できるだけ原麻希に権力が
集約されたとしたならば、彼女の突飛な思惑に振
り回される国民が可哀そうである
事件の前提にあったブリーダーによる悲惨なトラ
ブルは、我が国で多発しているペット飼育の実態
を反映しているが、ラストで計略だと分かり爽快
なくやしさを覚えている -
Posted by ブクログ
前作までが怒涛のような展開が続いて興奮するぐらいに面白かったので、「今回はハズレか?」と若干物足りなさを感じつつ読み進めていたけど、
終盤あたりで挽回してくれました!
十三階だからってそこまでのことやる!?って言うぐらいのこと今作でもやってます。
面白くないわけじゃなくて、今作は『母』がテーマということで、黒江律子が母となり、母性が強くなり、感情の浮き沈み、葛藤する描写が細やかすぎて同じ女性として共感を通り越してしんどかった。(まだ私自身が母親になっていないからかもしれないけど...)
でも惹きこみ力は上手な作家さんだなと思った。
続きが気になって仕方がない終わり方。
吉川英梨さん沼にドンドンハマっていきます!