鴻上尚史のレビュー一覧
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僕は昔から疲れやすいという自覚がある。特に多くの人たちとあったりすると疲れる傾向がある。もしかしたらそれは常に緊張していたのかもしれない。
演劇的な観点から具体的なメソッドが紹介されている。
第一部は身体の力を抜くこと。緊張している部分を見極めてその力を抜くこと。要素に分解すれば対策が立てられる。ディバイドアンドコンカー。僕は肩に力が入っていたのだ。気づけば対処法がある。
二部以降は考え方。
演劇論から採られた今ある状況にフォーカスするという手法。アドラーの言う今に強力なスポットライトを当てる、というのに似ている。まずは状況を把握する。
過去に捉われず、未来に怯えずにいるというのはなかなか難し -
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Posted by ブクログ
ネタバレ「さみしくてたまらなくなったら」「生きるパワーが欲しくなったら」などテーマ別に鴻上尚史さんが選んだ谷川俊太郎の詩との鴻上尚史さんのエッセーが綴られています。
「戦争なんて起こってほしくないと思ったら」で選ばれた詩の中に『泣声』があります。
この詩は出産したばかりのお母さん向けの詩ですが、
あなたの耳まではとどかないのだが
父も母も失ったあかんぼの
裸の尻が触れているその大地は
いまあなたが立っている大地である
という一節があります。
世の中に不条理なことが起きると詩はさらに心に深く刺さり、自分自身の在り方を考えさせてくれます。
911.5 -
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なぜ自殺者が多く、生きづらい世の中なのかが
よく分かる一冊だった
読み出したら止まらなく
あっという間に読み切ってしまった
なぜLINEの既読無視をすると
ハブられてしまうのか
コロナにかかってしまった人が
謝罪をしなければならないのかが
少し分かった気がする
日本人はいかに小さな世間の中で
生きているのかが分かったのと同時に
自分も社会には目を向けられていないと感じた
個人が個人として尊重される社会がない日本
知らずしらずのうちに同調圧力にやられていた
関係のある人たちで成り立っているのが世間
何も関係がない人たちがいる世界が社会
世間という強力な敵をよく知った上で
社会とつなが -
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鴻上さん「ほがらか人生相談」の第三弾。あとがきで、鴻上さん自身も触れているように、『似ている内容だと、僕のアドバイスも間違いなくにてくる』ので、
失礼ながら、私自身も、最初の「ほがらか人生相談」を読んだ時と比べると、目から鱗!みたいな驚きや新鮮さは減り。なので、評価★も4つにしてしまった。それでも、第一弾からの【観念的ではなく、理想論でもなく、精神論だけでもなく、具体的で、実行可能な、だけど小さなアドバイスをずっと探してきた】これは、変わっていないと思う。
そして、何より自分でも苦笑いしかないのだが、悩みって1つじゃないよなあと。あまりにも大きく苦しい悩みがある時には、それに心身のほとんどを持 -
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日本とイギリスの教育の違いが、
国民的価値観の違いから生じるのが
分かる本でした。
教育の考え方は、その国民が子供たちにどんな大人になって貰いたいかが問われるものですが、日本はあくまで和(合わない人間でも仲良くする)と現状維持(今も昔も同じ金太郎飴のような「学生」を作りたいのか、何で必要なのか分からない変な校則)だけを望んでるようにしか思われないのが残念でした。
社会に出ても自立精神を持って生きられるような教育が欲しいです。
個人的に印象に残ったのは、
イギリスの政治の演説が芝居がかってるのは、その役割を演じてるからで
演劇の素養は必要、という話です。
日本人は素面で相手を批判するから -
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ネタバレ話題になっていた本だとは知りつつ、同様の本は何冊か読んでいるし、真新しい発見はあまりなさそうかなとなかなか手に取る機会がありませんでしたが、文庫化されたので読んでみました。
小難しいことか説法的な事が書かれているのかと思っていましたが、著者は演出家、言葉をとても大切にされているのが伝わってくるし、文章の構成がとても分かりやすく読みやすかったです。
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どうして孤独を嫌うのか。
「本当の孤独」と「ニセモノの孤独」
孤独と向き合うことで、自分と向き合うことができる
他者との付き合い方から孤独との付き合い方を学ぶ
「今ある