鴻上尚史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
買って2年ほど本棚で眠っていだ本。コロナ禍真っ最中の時に書かれたものだ。
どの国でも新自由主義のヤバさに気づき始めた現代に、日本だけが、自助が大事と言う。日本社会の遅れ具合がよくわかる。
イギリスと日本との違いが浮き彫りになる本。何が違うって、まずは市民の力。しかも演劇力が違うらしい。
若い黒人の男の子が酔って「フェミニズムはナンセンスだ、ファック・フェミニズム」とか叫んでいる時に、黒人のウーピー・ゴールドバーグみたいな恰幅のいい女性が腰に手を当てて、「黒人の命は大切だが、女性の命も大切」と説教した話で、イギリスには必ずそういう人が登場する、それは国民に演劇教育が下地にあるのではないか、と -
Posted by ブクログ
COURRIER JAPON
著名人の本棚
石倉洋子さんの推薦図書より
「いろんな「世間」とつながるということ。〈世間‐間‐存在〉を意識して、少しでも「世間」に風穴をあけてほしい。そうなれば、もう少し自由闊達に生きることができるんじゃないかと思います。」
これは窒息しそうなくらい息苦しい日本に生きていて、
中学生くらいの時からずっと考えていた、私の人生の指針である。
なぜ、いじめやひきこもりや自殺が起こるのか、
なぜ、異様に偉そうに振る舞われ、理不尽な関係を要求されるのか、
どうすれば防げるのか、をずっと考えていて、到達した答え。
的確な言語化に感謝したい。
複数の集団やコミュニティに属 -
Posted by ブクログ
ネタバレ演劇の演出家は、人間とつきあうのが仕事です。つまりはずっと「人間ってなんだ」と考え続けているのです。
全く理解できない行動を取る俳優やスタッフに対して、「どうしてあんなことをするんだろう」「何を考えているんだろう」と相手の立場に立って考える訓練をずっとしてきました。
それは「道徳」とか「優しさ」の話ではなく、そうしないと仕事ができないからです。なんとか演劇という共同作業をするためには、相手を愛するとか好きになるとかではなく、相手の立場を理解することが必要だからです。
僕は演出家として、ずっと「どんな人にも事情がある」と思って仕事をしています。同情するかどうかは別にして、その「事情」を知 -
Posted by ブクログ
社会人になりたての頃の手帳を開いたら、この本から抜き出したフレーズがいっぱい書いてあったので、懐かしくなり再読した。
中途半端に壊れた世間、本物の孤独と前向きな不安を共にして、死なないように。
運悪く配属先の先輩に頭のおかしい人がいて、毎日職場イジメを受けていた頃だった。難癖をつけては怒鳴り散らしたり、周りがみんなお前の悪口を言っているぞ、俺は専務と通じてるんだぞ、とか言っていた。地獄の日々は1年弱続いたのち、先輩が異動、休職して終わった。今思えば専務と通じているわけがなかった。
この本のおかげで死なずに済んだ、自分を責めずに周りに助けを求めることが出来た。鴻上さんは私の命の恩人なのだ -
Posted by ブクログ
人生相談を読むのが大好き。全然参考にならなかったり、面白くもない回答がしばしばあるなかで、ここのところのお気に入りが、上野千鶴子さんと鴻上尚史さん。回答の傾向はかなり違うけど、なるほどねえと思うことが多い。
今回一番心に残ったのは、鴻上さんがツイッターをはじめWeb上で発言するときに決めている「自分なりのルール」について書いていたところだ。ネットで情報を探り、つながりを求めていると、誹謗中傷の言葉は避けようがない。だからといってネットをやめてしまうのはあまりにもったいない。自分にはどうしても言いたいことがあるから発信は続けるが、なるべく炎上は避けたいので三つのルールを考えたという。
一つ目