鴻上尚史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
劇作家の鴻上尚史さんが受けた悩み相談を一冊の本にしたものです。もともとネット連載されていたものだとか。私は知らなかったのですが、知っていたら絶対に毎回見ていただろうなーと思います。
本として出版されている以上、時間的な感覚はあるのですが、内容は誰もが「あるある」と思えるような普遍的な問いから「なかなか複雑な」込み入った問いもあり、バリエーションに富んでいます。
この直前に『「空気」と「世間」』を読んでいた私にとって、もっとも刺さったのが、帰国子女の子どもが奇抜な恰好をしていじめられそう、という悩みでした。
読んでみて私もかつて「日本」というシステムと闘っていたのかな、と思いました。
同調 -
Posted by ブクログ
「人生相談」だったら読売新聞のそれが圧倒的です。日経新聞の「私の履歴書」や朝日新聞の「折々のことば」と同様、新聞開いたら必ず読む自分にとってのメインコンテンツ。普通の日本人の今この時代のこころの断面図が毎朝、映し出されています。市民とかいうより、庶民というか、死語にも思える一般大衆の普段の暮らしの中では行きどころのない悩みが、読売新聞のそのコーナーに寄せられているのを思う時、日本で一番売れている新聞がなんで読売なのか、がなんかわかる気がします。もちろん多彩で、有能で、温かく、知的な回答者が入れ替わり答えていますが、でもたぶんその悩みはそれぞれの回答者に向けられている、というより読売の人生相談と
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購入済み
考えさせられる
不死身の特攻兵からこちらの作品を読みました。
自分の意見や自分を通すのは凄く覚悟と勇気が必要なことで、とてもデリケートで難しいこと。
覚悟とは何か。
複雑なようでとてもシンプルに突き刺さる何かを感じました。
主人公の苦悩もとてもリアルで
自分ではどうしようもない程の困難に直面したとき、自分は何を考えてどんな選択が出来るのか。覚悟を決めて立ち向かえるのか。
主人公も佐々木さんも逃げなかった。
生きることは決して楽ばかりではないけど、生きるということはそれだけでとても重要なこと。
読まないでいた今までより、読んで良かったと思える作品です。 -
Posted by ブクログ
外国人にとって日本のクールと思うポイントはどこか?よくある電化製品からなぜか大阪人というものまであって幅広くて面白い。そこにクールと感じるのか〜と納得。
特に印象に残ったのは最近テレビで日本人のすごいところとか、外国人が見た日本人の良い印象、世界に誇る日本人や日本の製品!みたいな内容の企画をよく見る。
確かに同じ日本人が活躍しているのを見て、日本人であることを誇らしく思う。だが、それは同じ民族であるというだけに過ぎない。素晴らしいことをした人も素晴らしい商品を開発したのも、その人個人の偉業。ただ同じ日本人であるからという理由だけで私まで誇らしい気持ちになるのはおかしい。
驕り高ぶってはいけない -
Posted by ブクログ
ネタバレ比較文化や人類学を選択した人なら
卒論テーマのとっかかりになるであろうテーマが盛りだくさん。
でも、早いうちに読んで 考え方や文化の違いを念頭に
大学時代を海外旅行とか
現地の人とふれあってほしいかなぁ。
机上の空論にならないために。
自分は音姫が日本だけ というのを知って排泄時の音を恥ずかしく思うのは
プライバシーが日本はまず周囲があって そこから個人へとなるのに対し
西欧はまず個人があって そこから周囲へとつながるという
考え方の違い と結論づけたけれど
当時、本作者の世間をテーマにした本を読んでいたら 参考文献として結論までが早かっただろうなぁ。。と切なく思う。。
第三章 日本は世