【感想・ネタバレ】親の期待に応えなくていい(小学館YouthBooks)のレビュー

あらすじ

何が幸せか決めるのは親ではなくあなた自身。

親をがっかりさせたくないから、期待に応えようと考える人は多いようです。でも、「親を大切にすること」と「親の期待どおりになること」は同じではないのです。

子供が夢見ている将来の職業を話す時、その業種のことをよく知らないまま全否定して子供を悩ます親がいるように、「一番近くにいる人」が「一番的確なアドバイスができる人」でもありません。

子供の人生ををコントロールしようとするのは、親の「同調圧力」です。
親の一番の役割は、子供を健康的に自立させること。子供はそのため、自分は何が好きで、何がしたくて、何が幸せと思うのか、親にはっきり伝えていいのです。

温かな人生相談回答でも話題の著者が、日本独特の「同質性」「世間」のありようを説明、ユーモアを散りばめながら鋭い切り口で、子供たちに「自分らしく生きていい」というメッセージを綴ります。親子で必読、目から鱗の一冊です!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

鴻上さんが読者の相談に応える本は何冊か読んでいて、とても素晴らしい考え方をされる方だなと感じていたので、こちらの本も読んでみた。
心にとどめておきたい言葉がたくさんあり、親との関係に悩む人は一読の価値があると思う。心がスッと楽になった。

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2025年10月25日

Posted by ブクログ

社会と世間は違うで日本の特殊性が少しわかった気がした。私はフェミニストで女性が自分で自由に決められたらいいなと思っているが、世間が思う女性の常識は、自分で考えず言いなりになる女性がいい女性だ。社会が言っても世間が変わらない限り空気感は変わらないだろう。
親とこどもは少しずつ他者になっていくというのが素敵だと思った。肝に銘じて子育てしたい

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2025年03月07日

Posted by ブクログ

親の期待から楽になる方法。親との関係を他者、同調圧力、世間と社会という著者が繰り返し述べてきたものに照らし合わせ読み解き、健康的な自立を促す。
具体例を挙げて述べられているのでわかりやすい。若者にとって心身を守る武器となる一冊だろう。

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2023年05月27日

Posted by ブクログ

 メインターゲットは10代のようだが、大人にもお勧めしたい。平易な文章なのでサラッと読めるし、悩んでいた子供のころの自分にタイムマシンに載せて愛情と助言を届けることができたような気持ちになり、癒される。それに、大人になるにつれ、悩みの表面的な形こそ変わるが、根本的な部分は10代のころにはもう形成されていることが多いのではないか。

 さて、親子とは、「他者度」が0から100を目指して成長するものである。それを前提に、本書は、そもそも「他者」どうしのコミュニケーションとはどういうものか、という一般論から説き起こす。

 コミュニケーションとは、お互いの意見がぶつかったときに、ワーストを避けながら、お互いが納得するベターあるいはワースな「落とし所」を見つけることだ、と作者は定義づける。
 コミュニケーションが得意な人とは、誰とでも仲良くできる人のことではない。「もめた時になんとかできる能力のある人」のことだ。
 衝突を避け、相手に合わせるのはその時は楽だが、結果的に相手の要求を大きくし、より大きな苦しみを生む。
 中間の点数になるような解決策を手探りで模索していくのが大人になるということである。
 だから親との関係でも、親を100点満点で喜ばせる必要はない。0と100の間のどの点数で親の期待を応えようか探っていけばよい、という。

 改めて、自分のコミュニケーション能力の未熟さを痛感させられた。
 前に、ストレスを溜めためには「アサーティブコミュニケーション」ができるようになる必要がある、と聞いたことがあるが、本書のいう「コミュニケーション」とはおそらくアサーティブコミュニケーションのことを言っているのだろう。私はこれがうまくない。相手に合わせてはつらくなり、限界を超えると相手との関係自体を断っていたが、これは目先の楽を求めすぎていたのかもしれない。
 
 一方で、人間関係において100を目指しすぎていたのだと気づかされ、心が慰められもした。
 私は人と会った後、その人が求める「ベスト」な振る舞いができなかったと思うと、脳内反省会を繰り広げ自己嫌悪ですごく落ち込んでしまう癖がある。
 特に、最近は高齢の両親の世話をする必要が出てきた。苛立って冷たくしてしまっては自己嫌悪に陥る。
 でも、ずっと機嫌よく優しくいられたら完璧だったろうが、そこまでできなくたって良いはずだ。
 介護では自分を責めないことが大事だとあちこちで読んだ。十分心に留めていたつもりだったけれど、やはり、「親の期待に100応えたかった」という思いが知らず知らず湧いていたのだろう。

 ワースでもベターでも、ワーストでさえなければ良い。落としどころを探るべく、自分なりに試行錯誤はしたということだ。脳内反省会が始まりそうになったら、そう自分に言い聞かせていこうと思う。

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2023年05月24日

Posted by ブクログ

良書です。鴻上尚史さんは、悩み相談で人に寄り添うのが本当に上手い。素直に聞ける。
この本は、全人類、親も子も、皆んな読んだら世界は生きやすくなる。

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2022年08月01日

Posted by ブクログ

中高生向きの本なのでとても読みやすかったです。親世代も読むべき一冊。
アメリカ、中国、韓国、日本の4カ国の中で、日本の高校生は一番親からの期待にプレッシャーを感じていないのに、4カ国で一番プライバシーを干渉されたくないと感じていて、一番親に叱られ、一番親に褒められ、そして一番親を尊敬していないというアンケート結果が面白い。それはなぜなのか…がよく分かります。
そして、世間と社会との違いも分かりやすかった。
ちゃんと「親の言うことを聞かなくていい」ってことではないとちゃんと記しているので、安心してお子様にもオススメしてください笑

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2021年11月27日

Posted by ブクログ

世間と社会、家族、自立と罪悪感について、こんなにわかりやすく書いてある本は他にない。鴻上尚史さん2この考えを授けたものはなんだったのか?同じことを言ってる人はいるのか?
私は子育てのまとめ期に出会ったれど、自分の生育歴と苦しみ、私の娘たちへの子育ての反省、何でもかんでもの考える種がここに書いてあった。これからどうしていくかもヒントが得られた。娘も私もお互いの自立を目指していければいい。罪悪感から解放されて、幸せになれればよい。

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2021年06月20日

Posted by ブクログ

親も子も、みんながそれぞれ、自分の人生を生きることにもっと自覚的になること。誰のものでもない、自分が主人公の、自分だけの一回きりの人生。

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2025年08月01日

Posted by ブクログ

江戸時代の話に遡って同調圧力などの説明があるけれど、これだけ時代が変わった中で本当にそうなのか?と思った。タイトルにある親の期待に応えなくていいというのは、自分は自分である自覚を持つことが大切で、それと同時に親も1人の人間としてみる視点を持つことが大切なのだと思った。
易しい文章で書いてあって読みやすかったが、もっと心理的なことを掘り下げて欲しかった。

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2024年08月06日

Posted by ブクログ

親目線で読んだ

親は親の人生を楽しめばいいし
それとは切り離して子どもは子どもの人生はを楽しめばいい

こんなにも日本に同調圧力があるのは
江戸時代の村制度によってである
海外には社会しかなく世間というものはない

これからの時代、多様性の浸透によって
大きく変わっていくと思われる

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2024年02月26日

Posted by ブクログ

0か100かではなく、「落とし所」を見つけていく考え方は、親との関係に限らず、友達や恋人間と言った大切な人との間でのコミュニケーションにも必要なことだと思った。
そのためにも、精神的に自立して、頭で考え人に伝えられる人間に成長したい。

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2022年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どうでしょう?
私は子ども達に期待をかけすぎていないでしょうか?
自分で考えるように仕向けてきたでしょうか?

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2021年07月09日

Posted by ブクログ

沖縄で一番好きな本屋さんで、人を待っている間に一気に読んだ

自分が息子達に、いろいろ望む親だから

次男は大丈夫

長男はこれから

3男は親の意向なんて気にしない人になると思う

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2021年06月01日

Posted by ブクログ

なぜコミュニケーション能力が必要になっているか…の所がとても良くてなるほど、という感じ。最後の方の社会、世間、家族の説明も少し難しかったけれど、私の中では新しい考えで面白かった。これから割り切った考え方ができそう。

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2021年04月29日

Posted by ブクログ

以前読んだ、鴻上さんの「空気を読んでも従わない」と内容が近いかな。毒親からの逃げ方は、親とい身分としては、少し耳が痛い。若い世代へのメッセージ、「自分で考えること!」自立が基本テーマ。世間体など全く気にせず、社会と繋がっていたいな。若い世代へのエールは、心強い。

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2023年06月13日

Posted by ブクログ

読む人が読むと突き刺さる内容かもしれない。コミュニケーションに必要なのは「落とし所」を見つける能力である、と言うのはとても良い表現だと思った。

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2022年02月10日

Posted by ブクログ

毒父育ちです。
父親にされて嫌だったことは絶対に自分の子供にはしない、自分のようになってほしくない。と、思って色々な毒親の本を読んだりしてました。
(まだ未婚で子なしですが)

しかし、「自分のようになってほしくない」というのも親の期待であると、この本に教えられました。
自分がされて嫌だったなら、自分が父親と話し合えばいいだけ。そこに子供は関係がない。

今も毒父の攻撃はあり、自分の人生はこうやって進んでいくのだな、と自分の人生を諦め、自分が歩みたかった自分の思う幸せな人生を子供に歩ませようとしていることに今の時点で気づけて良かったです。

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2021年10月07日

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