鴻上尚史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
<感想>
疲れた時は人生相談を読む。辛いのは自分だけじゃないと思えると、いくぶん気持ちも軽くなるからだ。よこしまな動機だが、わざわざ本を開いて他人の悩みを知ろうというのだから、多かれ少なかれ野次馬根性とカウンセリングのよこしまハイブリッドなんじゃないだろうか。
本書はそういった他人の悩みだけではなく、著者のコメントのリフレーミング効果も秀逸で、これまでの自分の視点がいかに固定されていたものか自覚できるのである。
読めばいくぶん気が楽になる。しかも品質が安定している。
<アンダーライン>
★★★年に一回しかバッター・ボックスに立たない人は、ただバッター・ボックスに立つだけでドキドキします。でも、毎日、バッター・ボックスに立っていると、ドキドキは減ってきます。バッター・ボックスに立つことが特別なことじゃなくなるからです。
★★★とにかくバッター・ボックスに立つのです。
★★★★「旅の恥はかき捨て」という日本古来の情けないことわざをかみしめて、デッド・ボールを何回受けようが、とにかくバッター・ボックスに立つのです。
★★「スマートな大学生」は、目標じゃなくて結果
★★★★★監督としては、「自分なりの理想のサッカー」があって初めて、選手にどうしてほしいか伝えることができるわけです。ここで監督が「私の理想は人に笑われないサッカーだ」とか「普通にやるサッカーを目指そう」とか言ったら、選手は唖然として、混乱するでしょうね。
★★★★★★「とにかく人に迷惑をかけないサッカーをしよう。それが理想だ」と言われたら、選手は多分委縮してどうしていいか分からなくなるんじゃないでしょうか。
★★★「言い訳」と「説明」の違いはない。ただ、それを聞く人が決める
★★★これからは、相手を見ましょう。そして、この人は、私の事情を「説明」と取ってくれるだろうか、それとも「言い訳」と断定するだろうかと考えるのです。
★★★★「苦しんでいるのは自分だけじゃない」と分かると、人は少し楽になります。
★★★★★「反面教師」も、また教師です。
★★悩むことが目的の人 -
詩が好きなら!
谷川俊太郎さんの詩の中に、
「詩は誰のものでもありうる
世界が誰の所有でもないのに
すべての人のものでもあるのと同じように
詩は微風となって人々の間をめぐる」
とあるように、
詩は誰のものでもなければ、誰のものでもあって、私たちの「想い」に、「悩み」に、「迷い」に、「戸惑い」に、「日常」に、「生活」に、「人生」に、いつでも寄り添ってくれて、時にヒントを与えてくれて、励ましてくれて、感動を与えてくれて、力を与えてくれる。
詩の力って本当にすごいのです。
谷川さんの詩の中には、心の琴線に触れて、涙がぶわ〜って溢れてくる詩があります。
言葉がリズムにのって次々と頭の中に入り込んできて、ぐるぐるぐるぐる脳内に映像が入り込んで来る不思議な詩があります。
こういう感覚を共有することって難しいのかもしれないけれど、とにかく素敵な詩がたくさんあるから、きっと何か感じる詩と出会えると思うから、是非読んで欲しいと思います。
「人生処方詩集」納得のネーミングです。笑 -
Posted by ブクログ
第一弾に続き購入。
帯にブレイディみかこさんの【人はわかり合えない。その認識に立った回答がどうしてこんなにもポジティブなのか】とのコメントがあるが、本当にそうだな、と思う。
鴻上さんの回答がストンと落ちるのは、こうあるべきだ、とか、人と人は、特に親と子・兄弟・友達は話し合えばわかり合えるものだ、とか、そんな綺麗ごとや理想論に基づいた、どこを向いて発しているのか分からない回答、ではないからだと感じる。
親子だろうと夫婦だろうと、努力をしようとわかり合えないものはわかり合えないのだ、と言う前提の上で、それでも回答者の苦しみを和らげるために、具体的にできそうなことを提案してくれる。
わかり合えない=諦めるしかない、ではないことは救いになる。 -
購入済み
数合わせの特攻
特別攻撃が大本営に承認されたから各軍は特攻可能な飛行機とパイロットの数で取り合えず特別攻撃をやることにしたわけだ。それが死に損なって帰ってきたら攻撃をプラン下参謀は死人が生きていては大本営に報告した数が合わなくなるのでどうしてもそういうパイロットには死んでもらおうとしたわけだ。それで米軍に勝てると誰が思ったんだろう。
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購入済み
読みやすいです
無料分の3巻まで読んで続きが気になって購入してしまいました。
知らなかった真実が漫画で読みやすく知れるのは良いことだと思います。 -
Posted by ブクログ
鴻上尚史さんの本はこれが初めてです。
読後、思わずありがとうを言いたくなるような、目を開かされる思いでした。
主題は「世間」と「空気」なのですが、読み進めていくと「世間」と「社会」を対比して述べる内容に展開していきます。
「世間」と「空気」はその場の人間を「長幼の序(=年功序列)」や「共通の時間意識」で縛り上げる「排他的で差別的」な集団のことを指します。平たく言うと、「自分の今と未来に関係してくるであろう人たち」で、会社や学校、近隣住民などの集団を指します。
対して「社会」は「世間」より外側にある集団で、「自分には直接関係がない(と今は思われる)人たち」のことを言います。
日本人は「世間」の人に対しては温情があり、親切で丁寧ですが、一方で「社会」の人に対しては殆ど会話を交わさず、積極的接触をしようとしない、という前提から話は始まります。
今まで違和感を覚えてはいたし、何かがおかしいとは思っていたけれど、どうしてそうなっているのか、何が原因なのか、が今ひとつハッキリしないことをこの本はしっかりとピントを合わせて見せてくれます。
「仲良くもない会社の人との忘年会」や「長年いるだけで全く戦力になっていない役職の人の意見を第一に聞く会社の風潮」、「暗黙のルールを守らないと判断すると、一斉に悪人同然の扱いをする人々」。
こういったことには日本社会における「世間」の意識が関係していたのですね。
「宗教的正しさ」のようなもので物事を「絶対化」する性質にある日本人は、「上司」や「年上の人」を無条件に神聖視しすぎていたのだろうと思います。
そしてそこには(この本では述べられておらず、個人的意見ですが)儒教の名残もあるのでしょう。
この本を読んだ後で改めて考えてみると、現在の若手社員が「時間ぴったりで終業すること」や「飲み会を断ること」は”世間”から”社会”中心の考えにシフトしていく中で、当然の流れだったということに気づきました。
彼らにとって会社は「世間」ではなく、生きていくために仕事をするという場所であって、その考えは限りなく「社会」としての会社。会社を「世間」と捉えている年配の上司たちとは考え方が違っているんですね。
「社会」化が行き着く先が「世間」の全盛期よりも個々人にとって幸せかどうかは人にもよるし、分かりませんが「世間」が機能していた時代はもうとっくに過ぎてしまっていて、今やカタチだけ残っていて機能していない「わずらわしいもの」となってしまっている。でも、そのことに気づいていない(もしくは「世間」が大事だと今も思っている)人たちは「世間」をどうにか存続させようとしている。
これは大変な問題で、そこから本書に述べられているような、さまざまな問題が起こっているのだと思うと、「世間」が必要に迫られていたからとはいえ、長年人々を縛り付けていた弊害について改めて考えなければと感じました。
日本と欧米の比較もされていて、何故日本人に血液型や生まれ、占いなどに拘る人が多いのかも理解できました。
アメリカはアメリカで大変なんですね……。
社会的に不安なとき、「世間」が勢力を盛り返すというのは本当のことで、今、コロナ禍にあって人々が「●●警察」などに傾いてしまっているのを見ると、これって昔の「世間」が復活したみたいだな、と考えていました。その集団にとっての「善悪」が「絶対化」されることで、引っ込みがつかなくなり、悪を打倒するまで止まれない。新たな悲劇が起こらないことを願うばかりです。
最後の方で述べられていた「複数の共同体を持つ」というのはとても大切なことで、これから私もその点を意識していきたいなと思った事柄でした。
かつて、女性は婚姻関係にある男性に悩みの全てを解決してもらおうとしている時期があったように私には思えます。「社会」化した日本では、悩みを相談する相手を複数もち、すべての困りごとをパートナーに託すことなく生活していけるとしたら、パートナーにオールラウンダーな人格や能力を求めなくても良いと思うことが出来る。
絶対的な相手を探すようなことも必要なくなって、自分にとって大切、という一点だけで相手を見つめられるようになるのではないかと思いました。
人生の時々で読み返したくなる本でした。 -
購入済み
戦争が何を奪ったのか…
戦争が良くないということは戦争を知らない私たちでも分かる
戦争で失った沢山のもの
でもそれは本当に戦争で奪われたのかな
現代に生きる私たちはこの作品から何を学べるんだろうか
戦争ものはいつも辛いけど、目を背けてはいけない何かを考えさせてくれます -
Posted by ブクログ
よくがんばりました、
よくぞ相談してくれました、
間違ってないですよ、
あなただけではないですよ、
と、必ずまず受け入れてくれたり寄り添ってくれて安心できる。
その後のアドバイスも、易しい言葉、わかりやすい例えで理解しやすく納得もしやすい。
受け入れるところと否定するところの線引きも良かった。
また、似たような相談事に対し、相手の状態に合わせて答えを変えていて、本当にたくさんのことを考えてくれているのだなぁと。
(以前の相談者の時には言いませんでしたが、あなたの場合は勧めても良さそうでしたので、ともう一つの道をお話ししてくれていて)
「人は分かり合えない」という前提が、相手を許し、思考の目的が明確になる。
「分かり合えなければいけない」ということに縛られていたなぁと、すれ違いに悲しんだりしていたけど、すれ違いと共存する?という心の持ち方を身につけたい。 -
購入済み
特攻隊員は死にたくなかった
1巻2巻に共通するのは飛行大隊の指揮官も部下たちも死にたくなかったので投下機をいじって投下できなくなっている爆弾を故意に切り離そうと苦心したり故意に爆撃機を不時着、大破させたりして決して潔く散っていったというわけではないというわけだ。こっちの方が信用出来るしこの先特攻を美化する流れは防げるんじゃないかな。