あらすじ
今年10年目を迎えるNHK BSの人気番組『cool japan』の司会者として、世界を旅する演劇人として、人気脚本・演出家が世界の人々と聞いて議論した。世界の人々が日本を体験して感じた「クール!」と「クール?」と「クレイジー!」これを知れば、日本がもっと楽しくなる。(講談社現代新書)
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番組解説の要約なれど、さすがにちょくちょく入る論考が素晴らしい。番組だけでは面白さにかまけて、ここまでの情報は得られないかと思う。
第三章の鴻上理論の一丁目である世間と社会についてもかぶる個所もあるが更新している知見もあり、重要。
第九章最終項『「分類」か「関係」か』も孫引きだがわかりやすい文化比較論。
最重要なのが実はエピローグから最後までのポリティカルな発言。クールジャパンを取り巻くまったくクールじゃないもやもやをある程度緩和してくれた。
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事例も、その反応も興味深い。その上で、日本スゲーみたいな浮かれた心情とは、スタンスを異とする著者だから、異文化理解、時代突破の示唆書として、深く読むことができる。
話題の幅広さ、分析の鋭さの両面から見て、5つ星です。
・日本発:アイスコーヒー、ストレートパーマ、スーツケースに車輪。国力よりもこんなところを誇りの根拠にするのも悪くない。
・大阪発:回転寿司、カラオケ、インスタントラーメン。大阪人の気質は、外国人のお気に入り。
・一番の違いは日本人はストレスを忘れようとする。でも、イタリア人はストレスの原因を解決しようとする。
・定年退職したお父さんがボランティアする姿に、「社会と付き合う前に、自分の家庭と付き合うべき。社会から必要とされる前に、家族から必要とされる人間にならないと」
・人間が儀式を求める時は、その存在を精神に強く刻みつけたい時。実現が危うければ危ういほど、根拠が薄弱であればあるほど、その存在を実際以上に強調したいと思えば思うほど、儀式は派手になる。
・日本人は、乳母車を一人で持ち上げている母親に「手伝いましょうか?」とは声をかけない。相手が「社会」に住む人だから。相手が知り合いなら、「世間」に住む人だから、無条件で声をかける。
・日本では、「先週はごちそうさまでした」と改めてお礼をいう。西洋でこれをやると「今週も期待しているのか?」と誤解される。
・デーティング・ピリオド。お試し期間。
・西洋人にとって、食牛は家畜に「分類」される。日本人と異なり、「関係」しない。
・日本の著作権使用料の収支は、5800億円のマイナス。アメリカは12兆円の黒字。
・無気力肯定ビジネス。
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2006年から続くBSのcool japan司会の鴻上尚史が書いた本。クール・ジャパンがクールでないのは周知だが「コスプレはよくてフィギュアはダメ」という文句が気になり読んだ。
日本人はそう思わないが外国人にとってクールなものがあるというのは承知していたが、外国人、特に西洋人が理解できない日本人のセンスに少なからずショック。たとえば、仔牛の時から育てた牛を加工場に送り出した高校生が涙する(食用なのに泣くことはないだろう)、とか、赤ちゃんとつきっきりで寝る(親は別室でセックスするだろう)、とか。
文化と意識の違いが国によってあること、というか、自分たちの常識が世界ではそうでないことを知り得ることができる貴重な本。そういうギャップをうまく認識させるのは鴻上尚史ならではだろう。
長期的に投資をして長期的に取り組むことで文化の壁を越える場を作りプロデュースをしていかないといけない、という巻末の文は本文とテイストが違うが、鴻上尚史の的を射た指摘で、こちらも必読。
2009年外国人の思う日本のクールベスト20
(アイスコーヒーやママチャリも人気)
1.ウォシュレット
2.お花見 ただし紅葉は理解できない
3.100円ショップ
4.花火 線香花火は侘び寂びな哲学っぽいと思われるそう
5.食品サンプル かっぱ橋にお店もある
6,おにぎり 海苔は好き嫌いが分かれる
7.カプセルホテル
8.盆踊り
9.紅葉狩り
10.新幹線
11.居酒屋 注文しながら食事ができる(最初にまとめてでなくてOK)飲みだけでない、メニューが多い
12.富士山登山 山自体を愛でる感覚はない 1215年ラテラノ公会議で決めた告解義務付けを書いている
13.大阪人の気質 ボケのノリのよさ
14.スーパー銭湯
15.自販機・コンビニ
16.立体駐車場
17.ICカード
18.ニッカボッカ・地下足袋
19.神前挙式
20.マンガ喫茶
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テレビ番組に携わっている著者が、そこで取上げた話題や、更に踏み込んだ外国と日本との着想の違いに関する考察や、“クール・ジャパン”が「日本発の好いモノ」、「日本が誇るべきモノ」という“一般名詞”的な意味を帯びたり、“政策”のようになる中で、「演劇文化を担っている」という立場も交えて思ったことを綴っている一冊だ。なかなかに興味深い!!
「一寸したネタ」を愉しむような感で、意外に深く、日頃の暮らしや感覚に関して考え直してみる契機になりそうな…そんな一冊である。
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脱アンチNHKとなってから、たまに氏の番組を見ていたが、書籍化されたので入手。過去のネタも知り、単なる日本礼賛的内容ではなく、独特の舌鋒で、かつ軽いタッチで突っ込む内容。それが良かった(類似の本や番組は結構好きだったので、本書の内容はほぼトレースでき、ネタ的な新鮮味は特にないのだが、それでもおもしろいので)。
政府の文化支援の的外れ性の指摘は素晴らしい。有識者は沢山近所にいるのだから、積極的に民間に委託すれば良いのにと思う。せっかくのコンテンツを曲解されることが一番悔しいものであるので。
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この作者の文章はやはり面白い、演劇的なタッチ。それなのに内容はかなり真剣な文化論であり、社会論。どの国もそれぞれの良さがあるのだけど、相対的に見ると、やっぱり日本はユニークなのかもな。
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日本のさまざまな文化が外国人にカッコイイものとして受け入れられている「COOL JAPAN」なる現象を忖度なしの外国人たちと討論しながら掘り下げるBS番組が2006年に始まり10年めに本作が刊行され、いまだに放送が続いてさらに10年が経とうとしているというネタ切れの無さに驚愕。
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読みやすいし、面白かった。
日本で常識と考えられていることが必ずしも世界共通の認識ではないということがよくわかる。
「世間」という言葉が使われていたが、私たちの常識は、単に私たちの周囲で通用する「世間」の常識でしかないのだ、と思った。
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テレビ番組を通して外国に住んでいるいろいろな人から意見を聞いてきた著者が、日本の何が「クール・ジャパン」とされているのかを語る。
逆に、私たちがいいと思ったり、日本政府が「クール・ジャパン」と推しているものが、彼らから見たら意味がわからないものだったりもする。
私たちが思いもよらなかったものから、日本人も納得のものまで、何がウケるのか、これはいつも謎ですね。だからこそ、文化のすり合わせというか、理解を深めていく、広げていくことを、長い目でしていくんだろうな。
Posted by ブクログ
外国人にとって日本のクールと思うポイントはどこか?よくある電化製品からなぜか大阪人というものまであって幅広くて面白い。そこにクールと感じるのか〜と納得。
特に印象に残ったのは最近テレビで日本人のすごいところとか、外国人が見た日本人の良い印象、世界に誇る日本人や日本の製品!みたいな内容の企画をよく見る。
確かに同じ日本人が活躍しているのを見て、日本人であることを誇らしく思う。だが、それは同じ民族であるというだけに過ぎない。素晴らしいことをした人も素晴らしい商品を開発したのも、その人個人の偉業。ただ同じ日本人であるからという理由だけで私まで誇らしい気持ちになるのはおかしい。
驕り高ぶってはいけないのだ。
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分析し分類する西洋、包括的な関係をつくる東洋、の話が興味深かった。あと「世間」の話。
ステレオタイプなイメージを持つのはよくないが、日本・日本人の独自性を理解しておくことは海外の人とやりとりする上で大事なことであると改めて気付かされた。
Posted by ブクログ
比較文化や人類学を選択した人なら
卒論テーマのとっかかりになるであろうテーマが盛りだくさん。
でも、早いうちに読んで 考え方や文化の違いを念頭に
大学時代を海外旅行とか
現地の人とふれあってほしいかなぁ。
机上の空論にならないために。
自分は音姫が日本だけ というのを知って排泄時の音を恥ずかしく思うのは
プライバシーが日本はまず周囲があって そこから個人へとなるのに対し
西欧はまず個人があって そこから周囲へとつながるという
考え方の違い と結論づけたけれど
当時、本作者の世間をテーマにした本を読んでいたら 参考文献として結論までが早かっただろうなぁ。。と切なく思う。。
第三章 日本は世間でできている
定年後のお父さんを笑われてムッとする
が一番印象に残った。
そうだよなぁ、家庭をないがしろにして 会社や社会に貢献する日本人って 海外の人には謎だろうなぁ。。
今のコロナも まず会社の業務が滞りなく進むのを最優先にするから出社するんであって。。。
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内容はそう濃くない。単に、「クールジャパン」なものを並べているだけというならその通りなのだが、単に洗浄便座とかアイスコーヒーとかいうだけでなく、いつの間にか日本やアジア、ヨーロッパに人間の考え方、感性の違いにも及ぶ。
家畜の出荷にセンチメンタルになる日本人を大笑い。
赤ん坊は生まれたらすぐ別室。
ま、いろいろあるが、日本人は違いがあると自分に原因があるんじゃないか、変えなきゃ行けないんじゃないかと思いがちなのに、奴らは、自分が間違ってるとは露ほども考えない。
もちろん日本に来てる人たちだから強い人たちなんだろうけど、なんつか、これまでの世界史とか国際情勢とか、いろいろ考えるところもあった。
Posted by ブクログ
NHKワールドプレミアムで放映中の『cool japan〜発掘!かっこいいニッポン〜』で司会を務める鴻上さんが語ります。外国人が「これはクールだ」と思った日本の数々のもの。洗浄器付き便座、ママチャリ、アイスコーヒー。「大阪人の気質」というのもランクインしていて笑えます。外国人が「コノインロウガメニハイラヌカ」と片言の日本語で通りすがりの日本人に声をかけたら、「ははあ〜」と言いながらひれ伏す真似をした人、東京ではゼロ、大阪では20分で20人だったそうです。そんな大阪人が、私は大好き(笑)。
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自分の知ってる、あるいは知らない「クール・ジャパン」と、クールじゃないかもしれないけど、とにかく世界と違うニッポンが紹介されている。そしてさすが鴻上さん、硬軟織り交ぜて独特の表現で読みやすくクール・ジャパンを教えてくれます。
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相手を知り、自分の国のことを具体的に知ることは、やがて自分自身を知ることにつながるんじゃないかと思います 企業の謝罪会見を見た西洋の人たちは、「泣いている時間があったら、何をするのか早く言うべきだ」と思うそうです 日本人は
ストレスを忘れようとする 人間が儀式を求める時は、その存在を精神に強く刻みつけたい時です
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クール=カッコいい、優れている、素敵だ。1位洗浄機付便座、2位お花見、3位100円ショップ、4位花火、5位食品サンプル、6位おにぎり、7位カプセルホテル、8位盆踊り、9位紅葉狩り、10位新幹線、11位居酒屋、12位富士登山、13位大阪人気質、14位スーパー銭湯、15位自動販売機、16位立体駐車場、17位ICカード乗車券、18位ニッカボッカ、19位神前挙式、20位マンガ喫茶
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一気に読みました^ ^ え〜そこ?^^; といいたくなる視点、たくさんあるんですね〜(・_・; ただ単に、日本は素晴らしい!ではなく、ものの考え方、そのものを見直すいい機会になりました(^ ^)
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鴻上さんはいつ読んでも面白いなあ。語り口が飄々としてて一見軽いんだけど、とっても洞察が深くて感心し、ためになります。dating period のとこがすごくスッキリしました!そうだろうなとは思ってたけど、ここまでハッキリ書いてるものは初めて読みました。
あと日本人は世間話はするけど、社会話はしないってとこもすごい納得。さらに社会話の例として犬散歩してる人同士が挨拶するってあって、これも激しく同意!!自分も初めて犬飼って思ったのは、「あれ、日本人って犬連れてる人にはこんなに気軽に話しかけてくるんだ!」というものでした。全然知らない人でも犬連れ同士だと必ず挨拶するし、犬同士を会わせるときは「大丈夫ですか〜?」
とか「いいですか?」とかか声かけます。これって本の中に出てきた、外国のスーパーのレジでHi!と挨拶して「私は怪しいものじゃございません。万引きしません。社会の一員です」ってアピールするのと一緒だなと思いました。鴻上さんの世間の本も読んでみようかな。
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読みやすいし、面白い。
「クール・ジャパン」。それは「クールなメイド・イン・ジャパン」。つまり、「それ、クールだね。」な日本製品。
日本にルーツを持っていたり、日本発祥だったりする商品や文化を、有名どころからマイナー物まで知ることができて、学びの多い本だった。
クール・ジャパンを知ることは、自分と自分の国を知り、未知の世界と出会うことであるという鴻上さんの主張には大いに納得した。
しかし、国民性や「◯◯人だから」と属性・分類に当てはめて、安易に批判したり評価したりすることは、危険であるということは改めて感じた。人は、一人ひとり違うから。
それを踏まえて、文化的信念や日本人の誇り・魂を持つことは大切なことであり、国際社会において国と国と、人と人が尊重し合うためにも、自国を知り、世界を知り、共に生きていくことを一人一人が自覚できるような社会が理想的なのだと考えた。
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途中まで「クール」な日本の産物を細かに説明していて、「日本サイコー」「やっぱり日本が1番!」的な本かと思っていた。しかし最後の最後で西洋的な考え方・東洋的な考え方という比較観点が提示されていたのと、日本政府によるクールジャパン施策への問題提起がなされていた点が興味深かった。
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クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン
(講談社現代新書) 2015/4/16 著:鴻上 尚史
著者は作家・演出家。81年に劇団「第三舞台」を結成し、演劇活動をスタート。ラジオ・パーソナリティ、映画監督など幅広く活動。NHK BSの「cool japan 発掘かっこいいニッポン」では2006年の番組開始から司会者を務めている。
日本人が考える「クール・ジャパン」と、外国人が感じる「クール・ジャパン」は違うと著者は考える。
相手を知り、自分の国のことを具体的に知ることは、やがて、自分自身を知ることにつながる。世界にはこんな見方があり、こんな考え方がある。多様であることを楽しむことは、きっと自分自身の人生も豊かにし、深くすることになる。
そんな思いを根底として日本のクールな部分について以下の9章により紹介している。
①外国人の見つけた日本のクールベスト20
②日本人とは
③日本は世間でできている
④日本のおもてなしはやはりクール
⑤日本食はすごい
⑥世界に誇れるメイドインジャパン
⑦ポップカルチャーはクールか
⑧男と女、そして親と子
⑨東洋と西洋
日本人がクールだと思っていたものは、異国の人にとってはクールでなかったり、逆に当たり前のものがクールとして捉えられたりする。まさしくそれは国ごとの文化・環境・伝統等が生み出す視点の違いによるものからそれは発生している。
グローバル化が進んだことは世界中の人の考え方が平準化されたわけではなく、誰でも気軽に国の垣根を越えてその国・文化・モノに接しやすくなったのであり、各国の人が同じ考えを持つに至るのではなく、そういう考え視点もあるのだという理解の上に多くのモノが混ざり合っている。そんなイメージである。
そして、間違ってはいけないのは例えばアメリカ人は日本のAをクールと感じるということは全てのアメリカ人に当てはまるわけではなく、アメリカ人の中でも性別・年代・そして個人としての考えからそれは異なる。
そんな背景も十分に理解しながら本書を読むと違った視点を与えらえることと日本のクールな部分を再認識できる。
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著者がNHKで司会している同名の番組のまとめのような本。
「世間」と「社会」とは著者の発見か。
官民がうまく補いながら日本を売り込んでいければ良いと著者はいうが、今の官僚には無理だろう。
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・西洋人は子供に良き「発信機」になれと教育します。東洋人は子供に良き「受信機」になれと教育する。
・今のテレビは「ニッポンにしがみつく」崖っぷちの感じ。
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毎週録画して見ている番組の一つにHNKのクールジャパンがある。これは、その司会者の鴻上尚史さんの著書。番組を見ているので、ほとんどのエピソードは記憶にあるものだが、テレビでは声に出せない本音が聞ける内容にもなっている。クールジャパンの政策がヒットしたのか同課は知らないが、ここに三年の海外からの旅行者は驚く伸びを見せており、日本国内で働く外国人の数も200万人というから驚く。日本独特の価値観や勤勉性の賜物の、芝らしい商品、文化の輸出は、ただ、おたく、マニア任せではいけない。マニアは大好きだからこそ、頼まなくてもディープなものまで次々と発見するが、それほど興味のない人にも日本に観光に行ってみようとさせるなら、日本のものを買ってみようとさせるなら、そこは国をあげて、それぞれの産業ごとに、多くの会社が垣根を越えて、まず売り込む相手国の文化・好みを知り尽くすコーディネーター、プロデュサーの育成こそ急務だ!
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「クール・ジャパン⁉︎ 外国人が見たニッポン」鴻上尚史
日本文化評論。特になし。
NHK BSのクール・ジャパンの司会をしている鴻上さんが、番組や自分の海外経験から書いた、クール・ジャパンとは?を問う一冊。
特に、鴻上さんの持論であるという、「世間」と「社会」に生きるという括り、つまり日本人は世間に生きて社会は苦手(すごくざっくり説明しすぎなので語弊がありますが…)という観点から、モノだけではなくて日本文化の立ち居振る舞いといったことにも言及しています。
とはいえ学術的な評論ではなくて、彼が外国人と関わる中で感じている肌感覚的なところが大なので、読みやすく入りやすくでありつつ、例えば外国人と深く話したことがないような純培日本人がこの本を読んで、うんうんなるほどやっぱり世界の中での日本はこういう国なんだな、としたりしてしまうのはどうかなと。
モノはとにかくたくさん紹介されているのですが、まあこれは日本に来た外国人がcool(?)と思ったモノたちで、ほとんどすべては外国のマーケットに定着していないだろうから、彼らが日本という場の中でcoolと感じただけで、本当に海外でも定着する可能性があるのは一握りなんではないかと思ってしまいます。
とはいえ、その潜在的な可能性があるのに出て行っていないのも事実で、、べったり地場に受け入れられるかどうかのテストマーケティングは意味があるんだろうなあと思う。
ネット通販で見聞きしたことのない異国文化のモノを手に取る可能性って規模感としてどれくらいか知らないけど、やっぱりジワジワと口コミで拡がる効果は地味だけど絶大でしょうね。あとはTV。
そう考えると、海外への影響力調査というのがマーケティング戦略のために重要ですよね。JETROとかでも出してたりするのかな。
個人的には、禅、わびさび、内向的な精神性、味わうということ。みたいな、どちらかというと売り物にならなそうなものをクール・ジャパンと思っている(というかクール・ジャパンという言葉にはしたくない)ので、わさわさしてる日本人論は楽しいけど違和感あるかなあ。
(3)
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日本ってすごいすごい、と自画自賛するだけでおわらないところがよいです。東洋と西洋の違い、東洋の中でも東アジアとそれ以外での違いなど、外からクールと表現される部分に目をむけながら、これからの「クール」を考えられる一冊です。
Posted by ブクログ
日本人ほど外国からどう思われているか気にする国民もいないだろうと思う。自分自身もどちらかというと気になる方だ。そんな人が手に取りそうな本だ。まあ、やはりというか、クールベスト20なんかが出てくるが、最も面白かったのは世間と社会の話だ。鴻上の別著『「空気」と「世間」』も読んでみようと思う。