鴻上尚史のレビュー一覧
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鴻上さんが若いひとたちに向けて送るさまざまなアドバイスが中年にも刺さる。
鴻上さんの著書は何冊も読んできたので、既知の言葉が多いのだが、何度読んでも刺さる刺さる。
最初、タイトル、某有名作品のほぼパクリやん!と、びっくり、がっかりしたけれど、「君たち」ではなく「君」とした理由も、あえてこのタイトルにした理由も納得できるものだった。
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“「多様性」は、素晴らしいことだが、しんどい”
──確かに。
みんな同じだったら楽だもんね。(わたしの感想)
鴻上さんは、多様性はしんどいことだけれど、これからもどんどん進むべきだし、私たちもそれに対応できるようになるようにするべき、というようなことを口を酸 -
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特攻隊とは、戦時中の上からの命令が絶対という軍隊の異常な状況の中で、若者達がお国の為にと自らの命を捧げて自爆攻撃をしたものというような漠然としたイメージを持っていたが、9回出撃して9回生還した人がいたという事実に、そんなことが可能だったのかとすごく驚いた。
この本によると、特攻による自爆攻撃で相手の艦隊を撃破するということは実際には難しく、特に作戦の末期には攻撃に相応しい飛行機もなくなっており、飛行訓練の足りていない若者が、効果がなく絶対に生きて帰れない攻撃を、訳の分からない精神論のもと実行し、犬死にさせられていたような状況だったようだ。
それでも、当時の新聞は戦争や特攻隊のことをエモーショナ -
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この本は、ささやかにでも国家と闘うためのガイドであり、国家と何らかのすべで、闘うこと
考えること身体でリアルを感じることをやめないように、呼びかけるものだ。
人民のための大義だよ、
国家権力の横暴に対しては直接行動しかないことぐらい、知ってるだろ
リアルな現実 リアルとはなにか
国家という抽象を具体的に身体で感じる喜び
現実を取り戻した 現実のリアルを実感できる喜び
胡散臭い、敵対すべき国家は、なくなってしまった。国家」マスコミや偉い人にたてつくとSNSやテレビで批判されテレビは国家を嫌悪したり敵視する人は出さなくなって、自助を国家から求められそれを実行しながら国家を再びお上とよびお上と捉 -
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ネタバレ目から鱗。
今までの教育って何だったんだろう?自分の子育ても反省することだらけ、だな。
日本の教育、何とかせねば。
以下、本文よりメモ。
目的は何なのか?細かい論点ではなく、大事にすべきことを考える。
戦う、のではなく、周りと対話する。
必要なのは対話
声のでかい人に合わせて折り合いをつけることでもなく、議論に勝つことでもなく、お互いの共通の目的を探し出すことこそが真の対話ではないか?
校則変更、全員担任制の導入、定期テストの廃止などは、結果であって目的ではない。
学校の目的
社会でよりよく生きていく力をつける
持続可能な社会を築いていくための方法を学ぶ場
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作家・演出家の鴻上尚史さんが、色んな人生のお悩みに答えるシリーズ。
色んなアドバイスをされているが、中でも、「人生は0か100かではなく、67点とか78点とかで生きていくもの」という考え方が印象的。
「どうすればいいですか」という質問には、難しいものがたくさんあって、答えが出せないと思うとき、「0か100ではなく、折り合いがつけられるところを探す」という柔軟な考え方はとても大事だなーという気がした。
それにしても、「結婚するべきか」というお悩みが(間接的にも)とても多かったのが少し意外。令和になっても人の悩みの根本というのは、そう簡単には変わらないらしい。 -
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ネタバレお馴染みのシリーズ第4弾。いつもこの著者の言葉にはハッとさせられる。
自分にない、やわらかい視点を持った回答に舌を巻く。こんなふうに捉えてみたいな、と思う回答が満載。
子どもを叱りすぎてしまうお母さんに
『「叱る」理由は、相手にありますが、「怒る」理由は、相手ではなく自分にあるのです。』
自分が今アンガーマネジメントを学んでいる最中なので、気づきを得た言葉。自分のコンディションが悪い時に怒りの原因があると悪循環に陥るよなぁ…と納得した。
部下のやる気を引き出す方法を聞く男性に
『仕事の楽しさを知ってもらう』
成功体験は人を変える。向上心のむく方向が違う、という例えは非常にわかりやすいし、現代 -
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ネタバレこの本を読みながら友達を待っていると、友達に「なんでそんな辛気くさいタイトルの本読んでるの?」と言われました。
それを言われたとき、私は「この友達もニセモノの孤独に悩まされているのかな?」と考えてしまいました。
たしかに、孤独や不安、一人と聞くと、寂しいものや悲しいものと考えてしまう思考が私たちは幼い頃から備わっている(植え付けられている)ように感じます。(だからこそ、この本を手に取りました。)
ですが、本当に大切なことや見つけたいものを探るときこそ、自分だけと会話する時間や場所が必要だと言うこの本は、個人的に10代や、学生の方に読んでほしいと思いました。
十人十色、多様性という言葉が存 -
ネタバレ 無料版購入済み
士官の戦士とか
中将に呼び出されて飛行機で移動中に敵襲で隊長以下の士官は軒並み戦死し、万朶隊は下士官以下だけに。主人公の佐々木伍長も初の攻撃で何とか800kg爆弾を投下しようとしますが、初の実戦では訓練時とは当然、大違いでは……この後が1巻冒頭に繋がっているのでしょう。
下士官たちの出撃でも確認戦果は極めて怪しいものでしたが、大本営発表は当然のように盛った内容を発表するばかりです。
戦死者の家族の描写も、やはり悲しいものがあります。日本の組織の愚かさって今でもフツーにありますので、こういうのって本当に他人事ではないです。