あらすじ
「個性」が大事というけれど、集団の中であまり目立つと浮いてしまう、他人の視線を気にしながら、本当の自分は抑えつけていかないと……。この社会はどうしてこんなに息苦しいのだろう。もっと自分らしく、伸び伸びと生きていきたい! そんな悩みをかかえるアナタにとっておきのアドバイス。「空気」を読んでも従わない生き方のすすめ。
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Posted by ブクログ
空気を読むという普段の生活で当たり前にしている行動。
だけど、なぜ空気を読まないといけないのか。
学校等では、空気はこう読みましょうとは習わない。
でも、暗黙知でみんなができる空気を読むことをもっと知りたくて読みました。
内容は、小中学生向けに問いかけ方式で進められ、また、要点は、何度も説明されていり、具体例を適所に挿入され、理解を深めるのにとても分かり安い構成となっていました。
今までは、空気を読んで行動することが当たり前という考えから、空気を読んでも従わないという選択肢を持てることは、精神的な負担が減り、心の余裕が生まれます。
この余裕があることで自分のしたいことは何か考えることができ、自己肯定感も上がり、自分らしい人生を楽しめると思い。
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複数人で営む農耕を生活の基盤とする江戸時代から続く村社会の意識が中途半端に残っている。めっちゃ納得できる~!ずっと会社の飲み会を断れずに嫌々参加して心身共に疲弊して「人生において最も無駄な時間…」と毎度後悔しながらも何故か断る勇気が持てなかった。でもこれを読んだ私は無敵!何故なら私が恐怖していた相手の正体は世間だったから!21世紀日本は完全な村社会じゃないんだから、世間にがんじがらめになる必要も無い!世間に合わせなくっても死なない!飲み会は嫌なら参加しなくていい!!この本が家宝になりました。
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世間と社会、
日本の歴史やら海外の慣習を解説されながらでとてもわかりやすくて私たちが何を気にしているのかとてもよくわかる。それがいいとか悪いとかではなく。だけど、空気を変えることはとても大切、できないことではない。
22の章、自分を大切に思うこと。人に迷惑をかけないよう気にする生き方でなく、自分が幸せになる生き方の模索、大事だと思う。
とはいいながら、友達とうまく付き合えない子どもにやきもきしたりするんだろうが…。
日本だけでなく海外のことに目を向けて違いを体感するのって大切だと思う。
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同調圧力や学校で周りと馴染めないことに悩んでいる人には是非おすすめ。読みやすく、参考になることも多々あった。自分の居場所は今いる苦しい場所だけじゃない、居場所は学校や家の他にもいくつか持っておくこと。
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いつも考えすぎかなぁて自己嫌悪になっていたけど、そんなことはなかった。この本は、考えることで楽になる、と言ってくれ、それがとても嬉しかった。他にも見えないルールを解説してくれて助かった。
この方の本をもっと読んでいきたい。
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理想的本箱を観て。
易しい言葉で書かれているので、とても分かりやすくて、すぅーと頭に入ってきた。今まで生きづらいなと思っていたので、もっと早くにこの本に出会いたかった。子供たちにも学校だけがすべてではないこと、ゆるくつながる場所を見つけてほしいと思った。
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日本人は「世間」という一神教を信じている。
仲間はずれのいじめにあったら、それは自分が大事にしたい世間なのか、本当に全員がそうなのか、本当に強力な世間なのか?
なかなか変わらない世間のルールをうまく利用して、小さな戦いをする。少しずついつか変わる。
自分の思いを大切にする。かけがいのない自分、という感覚を持つ。
いろんな価値観は心を自由にする。
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世間と社会について子どもにもわかりやすく書かれていた。学校で生活することが多いと子供たちというのは、本当に世間に生きているなと感じることが多くあります。それが普通だと思っている子が現代にもたくさんいるので、この本は残す意味があるなと強く感じました。どうしても生きている環境だったり、場所っていうのは個人の素質と結びつき、ひょっとすると社会の不文律すら超えてしまうような悪い集団に入ってしまうこともあると思いますが、決して個人の意思が尊重されないわけではないと私は思っています。肝心なのは何から学び取り、どう生きていくからと思うので、そういうこっち側の思いを子供たちに伝えていく意義は大いにあるなと改めて思いました。
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うまく言語化はできないものの、何となく感じていた外との関わりを「世間」「社会」を用いて説明している。世間とは自分と関係のある人たちのこと、社会とは自分と過去•現在•未来め関係ない人たちのこと。相手が社会の人であれば断ってOK、世間の同調圧力にまけないためには「自尊感情」が大切(欧米では自分を大切にする意識、自分を好きだという感情、自分を認める意識を育てるとのこと)。また、すがるものがあるのも大切なんだと。欧米では神が絶対、日本では世間が絶対。それでは言いたいこともいえないよなと。
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生きづらさの正体ってなんだろう。
筆者は、「世間」と「社会」という言葉を使って紐解いていく。
「世間」とは、現在または将来、関係のある人たち
「社会」とは、現在または将来、なんの関係もない人たちのこと。
日本では世間の目を気にして生きることが強いられる。生きづらさの根本はここにある。
一方で世間があるから、自らの居場所を見つけ安心している。
だから、世間はなくならない。
世界には「世間」はないらしい。
あるのは「社会」だけ。
だから、知らない人とも気軽に挨拶を交わす一方で、友人同士でも食べたいものが違ったら、合わせるのではなく、各々が好きなものを食べてまた合流するそうだ。
生きづらさをやわらげるには、弱いつながりの世間を複数持つことと、社会の人とも話をすること。
単純化し過ぎているきらいはあるものの、知っているだけで、楽に生きられそうだと思ったので、人にも伝えたい。
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勉強をなぜするの?コップを指して「国語なら『透明なコップに入った濁ったお茶』、算数なら『200mlのコップに半分以下残っているお茶』、社会なら『中国産のコップに入った静岡産のお茶』と色々な視点が持てる。多様な視点や価値観は心を自由にする」と親が答えた。
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我々日本人が普段読んでいる「空気」や、これを生む「世間」とはどのようなものかを平易な言葉で説明する。
岩波ジュニア新書は一見難しい題材でもわかりやすく説明してくれるので、活字慣れしていない社会人にもオススメ。
空気が読めるか、読めないか。誰かと会話するたびに生まれる悩みだ。だが、「空気を読んだうえで従わない」という第3の選択肢を選び取ろうとすること。それこそが、自由な人生を送ることにつながるのだろう。
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ジュニア文庫だから、さらっと読めた。自尊感情を高める教育してほしいなぁ、そういうとこで育ってほしいなと思った。逆に日本らしい学校に通いながら自尊感情を高める子育てってどうやってやればいいんだろう?
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10代、20代頃の悩み8割くらいが、だいたいこの本で分かるんじゃないだろうか。
「世間」…自分に現在・将来関わりある人たち。
「社会」…自分には関わりを持たない人たち。
⇒現在は"世間"が中途半端に壊れ「空気※」になった。※空気感、雰囲気、ムードなど
"世間体"という言葉があるように、日本は文化的に周りからの目を意識したり、同調する圧力(良く言えば"協調性")を重んじる環境で育った国なんだなと思った。
学生時代の友人関係、会社勤めてしていた頃の職場関係、親戚付き合い、モヤモヤしていた原因が具体的にわかった気がしました。
自分は他人と深く付き合えない冷たい人間だと思っていましたが、家族以外深掘りしない付き合い方は間違いじゃなかったな。
この同調圧力の根付いた日本で暮らすには、1ヶ所の世間(=空気)に深く染まりすぎず、広く浅く交友関係を広げ、知恵を付けて上手く立ち振る舞うこと。(なかなか難しいな…)
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日本の良いところもあれば、自分自身が生きづらいと感じるなと思いながら読んでました。
社会、空気、世間、同調社会、村八分…
そんな国の中でも自分らしく生きていきたいと思いました。
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何故日本人が空気を読むのか、外国人との対比や歴史から分かりやすく述べている。その上で空気を読んでも空気はその局面からすぐに変わってしまうので、従う必要はなく、皆んなに合わせずに自分の考えを主張することの大切さが改めて分かった。
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なぜ周りの目を気にしてしまうのか、について日本の村制度から説いた本。世間という概念がキーとなる。
「社会」と「世間」に対する意識や関わり方の違いは自分でも自覚があるし、そういう考え方をした事がなかったので面白かった。
中高生の時に読めば救われることが多かっただろうな。生きづらさを感じでる人たちに読んで欲しい。
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わたなべ夫婦のゆみさんが紹介されていた本です。
日本人は何故頼まれ事を断りづらいのか、自分にも思い当たる節があったため手に取りました。
『世間』と『社会』のカテゴリー分けで人との関わり方が分かりやす書かれています。
自分の娘が成長する過程で、『世間』で悩み始めたら読んでもらいたい一冊です。
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世間とは村組織が成立している日本ならではの
言葉ということにハッとしました。
世間という範囲だけでなく、日本人は人の目を
気にしすぎるのかなと思いました。
それが良いところでもあり、悪いところでもある。
うまい具合にバランスをとって従わない術を探っていこうと感じました。
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今まで世間や社会と言うものを考えたことがなかったけれど、よくよく考えると世間は怖いものだと思いました。同調圧力にも考えさせられるものがあります。私は今何のグループに属しているのか…これからのことも考え新しいグループを増やしたいと思います。
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ひとつの居場所にこだわらないゆるいつながりのある場所を複数持っておくのが、同調圧力に潰されないポイントだというのは分かった。
中高生の時の自分が読んでいたら、また違う感想を持つだろうな…
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〜1周目〜
2021.09.30
1時間ぐらいで読むことができた。
世間のルールの5つ、年上が偉い、同じ時間を生きる、贈り物が大切、仲間はずれを作る、ミステリアスを忘れずに覚えることができればもっと生きやすくなりそうだと思った。
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日本の国の本質は、「『世間』と『社会』そして、『空気』に現れて」(p.188)おり、いかに同調圧力が強い国であるのか、ということを解説し、さらに同調圧力に負けないで生きていくための知恵を伝授するという本。
著者はイギリス留学の経験がある劇作家、演出家で、前に読んだ『演技と演出のレッスン』という本がとても面白く、この人の本なら人間や社会を分析した面白い話が読めるかなと思って、読んでみた。
結論から言うと、本自体が小学生向けの感じで、とても明確で分かりやすすぎるのだけど、ちょっと物足りない感じだった。巻末に『「空気」と「世間」』という講談社現代新書が紹介されて、もっと学問的に知りたい人はこっち、と書いてあるので、そっちならもっと面白く読めたかなあ。
以下、印象に残ったところのメモ。まず内容とは全く関係ないメタ的なことだけど、著者は一生懸命まず世間と社会を説明する意義について説いているが、それは「なぜ説明しているのかが分からないことが、一番、残念なことですから。」(p.67)とあって、よく分かる。最悪の場合、なんでその話をしているのか話している自分自身が分からなくなることってないことないよな、と思った。日本語では世間を受け入れているし、天災も多いので、「しょうがない」という言葉を連発する、みたいな話のところで、「実際、英語でも、『しょうがない』という言葉はあまり使われません。一番、ニュアンスが近いのは、『It cannot be helped.』ですが、僕はアメリカ人やイギリス人がこう言っているのを聞いたことがありません。」(p.112)という話で、アメリカやイギリスではないのだけど、フランスに海外旅行したときに、それなりに英語が通じていたはずなのに、最後おれがIt cannot be helped.って言ったら、その言葉だけ通じず、Sorry, I don't understand.みたいなこと言われたのを思い出した。「ぎりぎり、『We have no choice.』です。これは彼らも口にしますが、『私たちはやれることはぎりぎりやった。でも他に方法がない』というかなりポジティブな意味で、『しょうがない』のあきらめとは違います。」(同)だって。というのは勉強になった。あとは後半で「世間と戦う方法」が具体的に紹介されるが、「贈り物が大切」というルールは面白かった。やっぱり日本では物をあげるって大事なことなんだな、とか。あとおれも中高の教員で挨拶と時間と掃除は指導するのだけど、「学校でもクラブ活動でも、『あいさつ』をしようと盛んに言うのは、同じ『世間』のメンバーだという確認をしたいから」(p.167)という、まあ、そういうことかな。修学旅行とかでバス乗ったら降りる時に運転手さんに一言挨拶しろ、とかも指導するけど、この挨拶は「社会」の人への挨拶だから、そういう「社会の人にも挨拶をする世間」を演出したい、ということなんだろうなあ、とか思った。その後に書いてある「『弱い』世間を強くしたい」(p.175)という欲求の現れかな、と思った。最後に話はずれるが、ネットで誰かの悪行を告発したがる心理について、人のルール違反を非難するような文章を「SNSに書いても、否定されません。ネットで見つけて、堂々と告発すると、まるで自分が『何者かになった』ような気分になれます。だから、最近、『正義の言葉』を発信する人が増えてきました。」(p.183)という、確かにそういう心理はあるのかなと思う。誰か敵を作って、みんなで連帯したいとか?そういうのもあるのかな。「ずっとインターネットをさまよい、観察し、告発し続けないといけないのです。とても疲れる人生だろうと思うのです。誰かを憎み、告発することを基本にするのではなく、自分を認めること、つまり『自尊意識』を高めることを目標にした方がいいと思っています。」(同)なんて、まったくその通りだと思った。学校に生徒の言動でクレームをつけてくる人っているけど、もちろん丁寧に指摘してくれる人はいいのだけど、時々怒りに任せて、すごい辛辣なクレームをつける人がいる。学校はとにかく謝るしかないわけで、なんか安全な相手にしつこく激しくやる人ってほんと自分の生活がうまくいってない腹いせなんじゃないか、とか思いたくもなる。
ということで、もっと生きやすい国にするために「世間」の力を弱めよう、というのが著者の主旨なのだけど、学校の教員をやっているおれとしては複雑。著者の話もわかるけど、でも世間でまとまっているからこそ、まとまろうとするからこそ身に付けられる力ってあると思うんだけどなあ。そしてこの日本でそういう力は割と大事だと思うのだけど。と思ってしまうおれは、もう完全な日本人なので。別に極端な昭和の非効率な考えや行動とか、SNS上の「世間」の強化は違うと思うけど。でもこれだけおれ海外行って英語教えて本読んで色々な価値観は分かってるつもりだけど、それでも、この著者のように世間というものを弱くしよう、という価値観にはそんなに賛成できないかな。学校とかクラス運営成り立たなくなっちゃう。教員困る。むしろ同調圧力の文化にある程度耐えられる人間を作りつつ、その価値観だけが全てでも絶対でもないし、大人になったら自己責任で好きに生きればいいけど、いざ必要な時には世間に従える力も発揮できるように備えておこう、と教えることの方が大事だと、現場の一教員として思った。そういう意味で、「複数の世間を持つ」という話には賛成できる。別に一つの価値観が絶対ではない、ということだから。
最後に全く関係ないけど、とても文が分かりやすいので、どっかの大学で和文英訳の素材として使われないかな、とか思った。(25/06/01)
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海外には、「世間」はなくて、あるのは「社会」だけということに驚いた。
「世間」「空気」に縛られているのは日本人だけ。
自分の人生を決めるのは自分であって、「他の人が評価するかどうか」ではない。
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「理想的本箱」での紹介きっかけで。鴻上さんの文章が恐ろしく上手く、「世間」と「社会」についての論説の筋が見事に通り過ぎているのが逆に少々危険な気もしなくもないですが、一つのヒントとして読んで受け取るのは大賛成。
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筆者が空気、社会、世間に分けて分析している点が面白い。日本の世間という概念が生まれた歴史的背景も面白く聞いた。一方で、ではこの日本でどう生きていくか、という実践的なアドバイスには乏しく、この本を日本の学校に漂う空気感に悩む子どもに読ませても問題はあまり解決しないだろうな、と感じてしまった。
筆者は、欧米と日本社会の違いを人間関係における社会と世間の捉え方の違いとして本の中で説明している。読みながら、私は気安く声をかける側なので欧米寄りの性格なんだな、と改めて痛感。
空気を読みすぎると生きづらい。
けれど、読まないとそれも生きづらい。
好き嫌い族で生きていくか…
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日本人は空気を読む、空気に流される、そして長いものには巻かれる。狭い島国だから四方を海に囲まれ逃げ場がない。だから和を重んじるし、江戸時代のような大した距離を移動できない社会においては所属する村から追い出されたらたまったものではない。生きて行く事さえ難しくなる。日本は古くから農耕社会でお互いが助け合って生きてきた。台風が来れば皆で田を守り、病気で動けない人の分は周りが支えてあげた。そうでもしないと食べて生きて行く事が出来ないし、そうする事が普通だった。一方西洋社会は狩猟民族が多く、1人で獲物を仕留めて解体・調理するから、個人主義が社会の基盤として育って行く。そのような二つの異なる社会ではいじめの方法も異なる。
本書は今も尚学校や職場で問題となるいじめの問題にフォーカスし、日本の村八分の様な1人を全員でいじめる(無視するなども)やり方からの脱出方法を教えてくれる。前述した様な、日本の社会を身近な人間同士の「世間」と捉え、世間に縛られる日本人がどの様にいじめを克服するかについてのアドバイスになっている。
私も小学生の時はクラスに1人いじめられっ子がいたし、その子を庇えば自分がやられるという恐怖に襲われ何もしてあげる事ができなかった。また、ある女子生徒の悪口を言ったら、その逆に女子生徒全員から無視されて悲しい想いをした事もある。あの時の孤独は今でも鮮明に覚えているし、いじめとはこう言うものだと肌で感じた。もっとも勉強や運動で多少目立つ存在ではあったし、学級委員長もやる様な位置にいたお陰で、すぐに謝り抜け出す事が出来たのだが。
空気や世間は恐ろしい存在だ。そこから浮いてしまったり弾き出されてしまう事を日本人は極端に恐れる。それは昔からの農耕社会、身近な人を仲間として強く結びつけ、その他を排除する様な気質から来ている。本書はそうした日本人の特徴を理解した上で、欧米人の様に自分を個人として確立することが克服に繋がるという。必ずしも誰しもできる事ばかりではないが気持ちが楽な方に向かう。自分の今いる範囲が人生全てでは無いし、少し外へ目を向ければ自分に合った、自分を受け入れてくれる社会がある事を教えてくれる。心の孤独も解消してくれる良い一冊である。
Posted by ブクログ
身近な関係性を『世間』、関りが間接的な影響範囲を『社会』として、うまく論じている。
青少年向けの内容だが、アラ還親父にとっては思い当たる節のある世知だ。僕は青少年ではないが、自分が抱えてきた生きづらさが指摘されているように感じる。青少年向けには指南書だが、アラ還親父にとっては答え合わせの書だ。
明文化しようが、しまいが、生きづらさは残る。世間と価値観が異なる者にとって必要なものは辛抱だ。それを声高に主張すると、また別の生きづらさが残ってしまう。
本書では『生き苦しさ』と表現されるが、慣用的には『息苦しさ』や『生きづらさ』と表現される。現代を生きる青少年にとっては『生き苦しい』なのか。ニュアンスの違いは理解しにくい。