鴻上尚史のレビュー一覧
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愛されることよりも、愛することを。
「相手を所有したい」という依存よりも、「相手の選択を尊重したい」という信頼を。
誰かがいないと不安、ではなく、まずは1人でも楽しく生きていけることを。
相手に同情する「シンパシー」ではなく、相手の立場に立って考える「エンパシー」を。
相手にどんな「おみやげ」を渡せるか、ということを考える。
成熟するとは、「簡単に答えを求めない」「宙ぶらりんな状態に耐えられる」ということ。
成熟することで、「たったひとつの正解のない問題」をうまく解けるようになり、解いた後の不完全な満足に耐えられ、より生きやすくなり、もてるようになる。
人間というものは、恋や愛に直面したときに、いちばん明らかになるのだと思います。
感情、特に不安に振り回されてしまう人には、ぜひ読んでいただきたいです。 -
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空気を読まないことの大切さがわかった。
pⅴ 悲しみに苦しめられたとき、なぜこんなに苦しいかを考えると心が軽くなる
p4 イギリスでは72歳というだけでは尊敬の対象にならない
p9 アメリカ人はお願いをしても微笑みながら断ったりする。→社会に生きているから。もし自分が世間の人ならば相手してくれる。
p17 ベビーカーのエピソード
p18 世間と社会の違い
p30 旅の恥はかき捨てということわざ
p50 どこで恋人を見つけたかという質問に対して、海外では知らない人たちが出会う社会があげられることが多い
p59 これからは相手が社会の人ならば、仕事を断ってください
p81 She is my sisterは姉妹と訳すだけで、どちらが年上か不明である。年上か年下は問題ではないということ
p105 ランドセルを拒んだ人はいますか?
p157 日本の教育は「人に迷惑をかけないようにしよう」ではありませんか?
p169 仕事に猛烈だった人が退職すると、抜け殻のようになにもできなくなってしまう人がいます。これは会社がたった一つの「世間」だったからです。 -
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ネタバレ不死身の特攻兵
軍神はなぜ上官に反抗したか
特攻兵、佐々木友次氏は特攻に出撃したが、何度も生きて帰還した。ある時は自分の意志で、ある時は機体の不良で、ある時は敵を見つけられず。
その佐々木氏に何度も会って直接話を聞いた鴻上氏がまとめたのが本書です。
「失敗の本質」で太平洋戦争での敗因は良く研究されていますが、本書はそれに重なる日本の問題点を挙げると共に、丁寧に佐々木氏の話の事実関係や史実を確認しながら、命令した側の覚悟の無さや自己弁護や特攻攻撃自体の効果の薄さを語ります。
多くのお年寄りが近年の日本の雰囲気が太平洋戦争前に似てきていると話しています。
いつか来た道をまた辿らないように、個人個人の自覚や覚悟が必要な時代になっているのかなと思います。
若い人に特に読んでもらいたい良書だと思います。
竹蔵 -
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民度、という言葉をやたら聞いた時期があったが、コロナ禍の麻生さんの発言からだったのか。まさに同調圧力を意味する言葉。
世間体を気にし過ぎて生きづらい、のは田舎は本当に顕著。コロナ禍では犯人探しが盛んで、口コミで情報が広がった。ネットも怖いが、田舎では世間の目が一層怖い。感染者が働いてたスーパーのテナントは数ヶ月後になくなった。これも世間の力…。もしかしたら田舎の方が、ネットで承認欲求を発散する人は多いのかもしれない。
複数の世間を持つのが自分の心を守るにはいいのかもしれないけど、それも結局は疲れそうだな。
個々が強くあれるような教育になってくればいいな。 -
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元々、コミュニケイション能力にコンプレックスがあり、本書を手に取った。本書のはじめに、
◯「コミュニケイションは技術」、技術だからやり方次第でスポーツのようにどんどん上達する。
◯1年に1回しかバッターボックスに立ってないのにヒットが打てないと悩むことは、1年に1回しかスピーチしないのにうまくいかないと悩むことと同じ。
◯コミュが下手なことと、人格は関係ない。
◯「コミュが下手なこと」と、「コミュに怯え、コミュを避けること」を混同してはならない。
◯焦らない。焦ったり、変わらないことをくさったり、早急に結果を求めては、却ってマイナスになる
という言葉が、自分にとても刺さった。
◯コミュ力は、情報と感情をやりとりすること、具体的には「聞く」「話す」「交渉する」3つの技術と定義、各項目ごとにレッスンと称し解説。
「聞く」
リラックスする、丹田を相手に向ける、
落ち着こうと思わず深く呼吸して、空気を下に入れるイメージを持って体の重心を下げる
※落ち着いている時は、体の重心が下る=体の重心を強引に下げることで、「落ち着く」ことが可能
人は気持が身体の状態を決めるだけでなく、身体の状態が気持ちを決める
「話す」
◯声を低くはじめる 緊張すれば、声が高くなる=落ち着いた時、声が低くなる
お腹から声を出す=声を丹田で支えている
うまくやろうとしよう、といった自意識を無視しようとすればするほど、大きくなるという問題。
積極的に他のこと、今話そうとしていることの具体的な詳細を考えるとよい。
◯話す内容ではなく、話し方に注意する
全ての人に好かれようと思わない、と人の悪口を言わない、は表裏一体
◯最初のステップは、自分から挨拶すること
◯ですます、が基本
「交渉する」
◯人に迷惑をかけないは、互いの共通の価値観で生きている世間の中で通用するルール
◯「迷惑」と「お互い様」は同じ行為をどう見るかの違い、苦しい時に苦しいというのは迷惑ではなく、お互い様
◯ストレスに強い人は、1人で抱え込む人でなく、うまく周りの人と話すことで発散出来る人
◯悩むことと考えることを区別することで、解決する問題かどうかを判断する
◯質問する時は、具体的に自分で考えた意見を添えて
◯交渉は、感情的になったら終わり 以下ステップ
1.相手のしたことを具体的に
2.その結果、自分にどんな影響があったか
3.現在の自分の感情を冷静に伝える
4.冷静に自分の希望を語る
「終始、冷静であること」「とにかく具体的に」「話が際どい部分は、穏やかに微笑むこと」 -
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今回のほがらか人生相談は、自分に刺さる相談が特に多かったように思う。具体的には伏せるが、鴻上さんの回答にうるっとくるものも。
2022年頃ということで、当時コロナ禍だった事に絡む相談もあり時代も感じる。
鴻上さんの相談のいい所は多々あるが、その内のひとつは相談者さんの名前(ペンネーム)を大事にする所。
相談者さんが卑屈になってつけるペンネームに対しても省略してフランクにしたり、回答の合間に何回も名前で語りかけたり。
相談してくれたことに対して感謝の気持ちを相談者に示す鴻上さんの姿勢が好きだ。
あとがきを読んで、しっかり鴻上さんの本の売上にこれからも貢献しよう…とこっそり誓う自分であった。 -
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私は…いい大人ですが、今までずーっとモヤモヤしていた「世間」と「社会」の違いがこんなにもクリアに言語化されていて、本当にすっきりしました。
私は…
どうも日本の「世間」というものを受け入れられず、上手く合わせる事が出来ず、日本で生きる事に生きづらさを感じて過ごしてきました。
私には、世間というもののルールがどうしても意味不明なのでした。
でも、「世間」と「社会」というものが存在するんだということ、そしてそれぞれの違いがはっきりしたことで、少しだけど…自分の思考も整理されました。
ジュニア新書とはなっていますが、出会えて本当に良かったです! -
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鴻上さんが元特攻隊の佐々木友次さん(同時92歳)に実際にインタビューした話を元に、彼の生涯と特攻隊の真実を書いています。
お国のため自ら志願し散っていったというのは指示した側が作ったイメージで、実際は命令だったそう。
出撃後に特攻されられることを知り、言葉を失う隊員達。
生きて帰っても死んだことにされ、今度こそ死んでこいと怒鳴られる……酷すぎます。
死んだと報告しているため、生きて戻った特攻隊員を軟禁する寮まであったとか。
そんな中爆弾は落とすことが出来る、無駄死にする必要はないと話す岩本大尉かっこよすぎる。
上層部があまりに無能で衝撃でした。
敵艦隊に突っ込むのはすごく難しい、死んだらどんどん戦力が減っていく、これは無意味だと論理的に説明しても精神論で返してくる始末。
特攻をすごく嫌がっていたのに、結局爆撃で死んでしまった奥原隊員。
友次さんは泥を被っただけで無傷。
死にたくないな、でも上官は怖いし……という人より絶対生き残ってやるという信念がある人の方が強いのでしょうか。友次さんは生き残るべくして生き残ったんだと思います。