鴻上尚史のレビュー一覧
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敵襲が続き
主人公一行は飛行機を乗り継いで台湾からフィリピンへ。いわゆる神風特攻隊のエピソードも。軍隊の組織ですので、上位下達ばかりにしても、上官がボンクラだといかんともし難く、万朶隊の隊長と東條英機の腰巾着と言われた陸軍中将があまりにも対象的でした。
インパール作戦の企画立案者等も連想します。
岩本隊長は何とか爆撃できるようにと機体の改修を極秘裏に命じ、これが後々の主人公につながるのでしょう。
冒頭と巻末に原作者氏によるインタビューの部分が載っているのも良いです。 -
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特攻隊の愚かさ
実話のマンガ化ですし、画力や内容等、あまり言うことないです。
戦闘機等のパイロットとか、当時の最精鋭部隊ですので、消耗品にすること自体がイカれています。なので作中でも、真っ当な人は反対意見を述べています。でも大日本帝国の軍隊で真っ当な意見が通っていたらああいう結果にはならないですからね。
ところどころ、現在の佐々木さんも出てきて、最後に原作者の鴻上尚史氏(氏の演劇作品はかなり好きです)も出てくるところが良かったです。 -
Posted by ブクログ
酒と紅白餅で必勝祈願
し死地へ送り出される。
死のツノと積載量超過
の八百㌔爆弾を抱える
離陸直後の緊張の時間。
高度五千メートルの空。
雲が割れて目標の湾が
見える。
そして爆弾の安全装置
を解除して・・・
当事者にしか語れない
鮮やかな光景が眼前に
広がりました。
体当たりの命令に背き
けれども逃げずに戦い、
何度でも何度でも生還
を果たした八十年前の
一人の若者に、
大概のことは乗り越え
られるはずだよと、
生きる勇気を与えられ
ました。
一方で、精神論の末路
というべき特攻という
愚かな作戦を、
エモーショナルに語る
べきでないと学びとり
ました。
故郷の北海道 -
Posted by ブクログ
人生相談のエッセーは雑誌のコラムとして読むことはあるけれど書籍を買おうとまでは思うことがなかったです。
…この鴻上さんに出会うまでは。
相談内容も微笑ましいものも一部ありますが、だいたいほがらかじゃない。(笑)
相談24「小4の息子が成長を拒否します」における、先日、小4の息子に素朴な質問を問いかけてみました。「君はどうして成長しないの?」…に頭を殴られるような衝撃を受けました。自分のことを棚に上げて他人に…というか自分の子供のことは平気で要求できちゃう、成長していないと断言し呪いをかけてしまう…ことに胸が締め付けられたりしました。
この鴻上さんの答えもさすがです。。
相談27「だめな -
Posted by ブクログ
ネタバレ鴻上さんの語り口がとても明快かつ優しさに溢れていて、毎度惹き込まれる人生相談の本。
今回特徴的だなぁ、と思ったのは毒親について。
自分も同意見だが、親と子の関係においては圧倒的に親の方が立場が強く、毒親に対して子はまず物理的にも精神的にも距離を置くべきというのは本当に大切だと思う。
親は基本的に産まれてから1番近くにいる大人だ。だからこそ子どもは親から1番影響を受けやすい。傍から見ればおかしい状況でも洗脳されてしまうのだろう。少しの違和感をしっかり言葉にして相談してくる相談者さん達は本当に凄いと思う。
それに真摯に向き合って自分なりの回答を伝える鴻上さんもやっぱりすごい。
また後書きにもあっ -
Posted by ブクログ
第四弾!もう4冊目か。これだけ長く続くのは、やはり多くの人がこういう人生相談を求めているからだろうな。
【人間は変われます。変われると思った人だけ、変われます。僕はずっとそう思っています。】
本当にその通りなのだろうなあと思う。これだけ沢山、鴻上さんの回答を読んできて、その度に、自分と重なる相談もいくつもあって、涙したり、(厳しい回答に)うぐっとなったり、腹落ちして首がもげるほど頷いているのに、いまいち、自分が変われている実感がなく、成長している気がしないのは、どこかで変わるのは難しいと自分自身が思ってしまっているのだろう。
それでも懲りずに、鴻上さんのこの人生相談への回答を楽しみに読んで -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ素敵な本。心が軽くなる。ユーモアも最高で、電車の移動で読みながら外にも関わらず何度も笑ってしまった。笑 そして、ここまで親身に、そしてバシッと回答できるのが素敵すぎる。ほがらか、とタイトルについているものの、深刻な悩みも多く、現代社会のリアルが垣間見れる。いい意味で「ぐさっと」くる部分も多く、やわらかい言葉とのコントラストが味になっている。SOSを発している人には具体的な対応策を、そして質問者さん自身の考え方が危ういな、という方にはわりと真っ向にぶった斬ってくれる感じで、これまたすごい。二作目以降も楽しみ。
「やった後悔よりやらなかった後悔の方が大きい」「自分の人生を生きる」「無