鴻上尚史のレビュー一覧

  • あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント

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    この本と出会ったのは、大学の書店である。ポップに読めばモテると書いてあって手に取った。そのまま、レジへ持って行った理由は説明するまでもない。表情とか話術とか、表面的なスキルについて書かれた本だと思っていたが、内容は目から鱗であった。
    作者である演出家の鴻上尚史さんは、ファッションやメイク、髪型を気にかけるように、感情や声、身体、言葉に気にかけて欲しいと書かれている。それぞれの要素について、素人の私にも理解できるように説明されている。読んで納得してしまったし、どれも自分の人生を豊かにするものだと思う。そして、理解することと実際にできることはまた別物なのだと勉強する本でもあった。

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    2020年03月30日
  • 「空気」と「世間」

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    ・自分を精神的に支えているものは何なのか考え直すきっかけとなった。
    ・単なる国民性の優劣ではなく、欧米と日本の歴史的・文化的な違いからの考察は説得力がある。
    ・日常生活に活かしたいので、もう一度くらい読み直して内容を自分の中に落とし込みたい。
    ・著者が参考にした書籍が本文中で複数紹介されているので読んでみたい。

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    2020年03月29日
  • 「空気」と「世間」

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    先達の文献を引用しつつ、「空気」「世間」そして「社会」について独自の考察を加える。日本の「世間」とアメリカのキリスト教の比較が興味深い。これからは「世間」とのつき合い方を模索しながらそれに代わるよりどころを自分で見つけ維持する必要があるのだ。

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    2019年10月22日
  • 青空に飛ぶ

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    ネタバレ

    勉強が嫌いだった私は、戦争について何も分かっていませんでした。でも、この本をきっかけになぜ戦争が起こったのか、沢山ネットで知らない言葉を検索しました。
    分からないところも所々ありましたが、当時の戦争に行った人達の気持ちが本当に様々で、読んでいて辛くて苦しかった。
    主人公も、いじめが壮絶すぎて、頭の中で想像するたびに辛くて苦しかった。
    でも、知らなかった世界を知れて、この本をきっかけに戦争について、もっともっと知りたいと思いました。

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    2019年09月20日
  • 青空に飛ぶ

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    ネタバレ

    いじめのくだり‥読むのがつらくてつらくて‥
    なので、星一つさげました。
    実在の方のことが書かれてて、ましてやその方が自分のよく知ってる地名出身の方で‥
    不思議な気持ちで読みました。

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    2019年09月17日
  • ジュリエットのいない夜

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    普通に面白かった。
    鴻上さんだからと過剰に身構えて過剰な期待をする必要はないだろう。
    結果として連作短編週だが、独立した物語としてどちらも面白い。特に2話目は切なすぎる。
    切ない系をお求めな方はぜひ。

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    2019年08月24日
  • 「空気」と「世間」

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    欧米では1000年前に世間から社会へとシフトしたという話だが、近年のコミュニティ論や(非論理的行動を説明する)行動経済の動きを見ると、世間の再発見と言えるのかも。

    「世間から社会へ」、これは別の言葉で言うと「伽藍からバザールへ」と同義なのかも。

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    2019年06月25日
  • 「空気」と「世間」

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    ネタバレ

    欧米の社会と言う言葉は本来個人が作る社会を意味しており、個人が限定であった。しかし我が国では個人と言う概念は訳語としてできたものの、その内容は欧米の個人とは似てもにつかないものであった
    日本人は社会党政権を使い分けながら、いわば、ダブルスタンダードの世界で生きてきたのです
    自分も世間ではなく社会に属している倒れている人に、簡単には声をかけられないのです
    格差社会の激しい国、アメリカはキリスト教に支えられて成立している国なのです
    何が迷惑なのかわかっているのは、世間です。けれど、グローバル化が進めば、自分の活動や欲望が、相手の迷惑になるかどうかは、実際にぶつかってみないとわからないのです

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    2019年06月25日
  • 「空気」と「世間」

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    自分たちが今縛られていると感じているものが、こんなにも形が無く曖昧なものだったんだということを、論理立ててとてもわかりやすく説明してくれていると思った。
    読んだ後、いつ気まぐれにその中身を変えるともしれない空気に脅かされ続けるのは馬鹿馬鹿しいなあと、率直に感じた。

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    2019年05月10日
  • 演技と演出のレッスン:魅力的な俳優になるために

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    主に、スタニスラフスキーシステムを元にした演技論。
    台本を読んでどのように状況と設定を作りこみ、それをどのように表現するのかの方法論が具体的に書かれている。私は演技はしないが、なぜあの役者の演技が素晴らしくて、なぜあの役者の演技は拙いと感じるのか、その理由が明確に見えるようになったのがとても収穫だった。

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    2019年02月27日
  • クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン

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    内容はそう濃くない。単に、「クールジャパン」なものを並べているだけというならその通りなのだが、単に洗浄便座とかアイスコーヒーとかいうだけでなく、いつの間にか日本やアジア、ヨーロッパに人間の考え方、感性の違いにも及ぶ。

    家畜の出荷にセンチメンタルになる日本人を大笑い。
    赤ん坊は生まれたらすぐ別室。

    ま、いろいろあるが、日本人は違いがあると自分に原因があるんじゃないか、変えなきゃ行けないんじゃないかと思いがちなのに、奴らは、自分が間違ってるとは露ほども考えない。
    もちろん日本に来てる人たちだから強い人たちなんだろうけど、なんつか、これまでの世界史とか国際情勢とか、いろいろ考えるところもあった。

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    2019年02月16日
  • 不死身の特攻兵(1)

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    米兵が見たと描写されている特攻者の「無の表情」の描写が余りにも静謐で美しいとさえ思え、それが余計に憤怒をそそる。東直輝さんの絵のタッチが原作を描くのに長けていると感じた。

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    2019年01月22日
  • 「空気」と「世間」

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    KYとかいう言葉を日経アソシエで見て、いったいなんのことだろうと思ってから、このかた空気というのはわかるようなわからないような存在であった。この本で、疑問に思っていたことが、かなり解消された。
    日本は、世間で構成されている国であり、1000年前にキリスト教によって世間を解消した欧米とは違うのだ。どちらが良いということではなく、単純に違うのだ。欧米から取り入れた制度が、日本でうまく定着しないのも当たりまえで、アメリカがやっているから、ドイツがやっているから、日本もうまくいくはずだという議論は、この本を読んで後では、単なる考えの浅さを露呈しているか、いや、むしろ、うまいこと言って、利益を得ようとす

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    2018年11月12日
  • そんなとき隣に詩がいます

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    詩の処方箋的なセレクトとあって、上から目線だと嫌だなと思いつつ読み始めたけれど、鴻上尚史氏の詩へのリスペクトがそこここに感じられてよかった。

    冒頭の、ダイアナ妃が亡くなった時に、イギリスの人たちは献花とともに詩を添えるという話しにまんまと引き込まれ、歳後まで読んでしまった。

    有名な詩の合間に、こんな詩もあったんだと思わせる作品に出会えるのがアンソロジーの魅力、素敵なラインナップだった(当たり前か!谷川俊太郎だぞ)

    ラストの鴻上氏のことばにも共感。
    長編を読む、ライブに行く、映画を見終えたような充実感をたったひとつの詩から、または詩の1行から得ることができる、なんて素敵なことなんでしょう✨

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    2018年10月08日
  • コミュニケイションのレッスン

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    演出家の鴻上さんの本。
    常に新しい俳優やスタッフと出会う演出家。

    コミュニケィションは、聞く、話す、だけでなく交渉する

    「世間」自分が所属している集団やグループ
    「社会」他人、知らない人、群衆

    欧米は、世間が存在せず全てが社会
    日本人は社会との付き合い方が得意じゃない

    ひとりごと
    あなたと話す言葉
    みんなと話す言葉

    自分の言葉のレベルを変えることがコミュニケィションの技術

    コミュニケィションが下手なのでなく、挨拶が下手な人が多い

    集団が議論を続けるのは、ひとつにまとまるためではない。
    メンバー一人一人が具体的にどう違うかを明確にするため。


    ネットに書き込むことで、語りたい思

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    2018年10月06日
  • そんなとき隣に詩がいます

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    詩はハードルが高いと感じていましたが、他の本で大好きだった鴻上さんのフィルターが入った谷川さんの詩集本ということで気になり、勢いで購入しました。結果、詩の味わい方を少しだけでも掴めた心地がして、とても満足です。「コーダ」は読みながら涙が溢れました。

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    2018年09月05日
  • 幸福のレッスン

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    ネタバレ

    鴻上さんの著書「幸福のレッスン」には、「心のバランスを失うことを恐れない」という一節があります。
    「えっ、どうして?、心のバランスを失ったら、ちょっと怖いんじゃないの?」と思いましたが、本文を読んだ後、「失う」のと「崩れる」のは違うよねと気が付きました。

    「心のバランスを失う」というのは、心のバランスを激しく揺さぶられること。
    ものすごく怒ったり、嬉しかったり、悲しかったりすることです。
    夢中になったり、一生懸命になったりすことと言いかえられるかもしれません。

    鴻上さんは、「大きな喜びをくれるものは大きな苦しみもくれる。そう覚悟して、心のバランスを失うことをおそれないようにする」ことを提案

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    2018年08月27日
  • 不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか

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    いま、知っておくべきこと

    あるテレビ番組で紹介されていて、興味をもちました。
    時期的なこともあるかもしれません。

    特攻隊員がみんな笑顔で出撃していったなんて信じていませんでしたが、こんな帰還兵がそしてロジカルに特攻に反論した人達がいたという事実には、驚きました。

    私にとっては、リーダー論としても読めました。
    精神論だけで指示を出すという、無策。
    従わざるを得ない地獄。
    似たようなケースを今も見聞きする現実。
    それを国民性と呼ぶなら、今すぐに見直したい。

    命じられた死で、人を英雄化するような世の中に二度としたくないと強く思いました。

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    2018年08月02日
  • ロンドン・デイズ

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    舞台演出家の鴻上尚史氏が1997年にロンドンの名門演劇学校に1年間留学したときの日記。
    もう20年も前の話か!と驚いたけれども古さも感じず、鴻上さんの文章自体がとてもユーモアがあって、笑えるし、気楽に読めてかつものすごくおもしろかった。
    イギリス名門演劇学校の授業とはどんな内容?っていうおもしろさはもちろん、英語を習得することとか、イギリス人と日本人の気質の違いとか、英日の教育や社会、演劇などの違いとか、すべて興味深かった。例えば、授業のあととかに「質問は?」といわれると日本人はたいてい黙っているけど、イギリス人は、たいした内容でもなく、質問ですらない単なる感想を延々としゃべったりする。それは

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    2018年02月21日
  • 不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか

    購入済み

    自分の気持ちに正直になれた人

     人間、自意識の高い人ほど、体制やその中での立場他人の目などに制約され、自分自身の本当の気持ち、生き方に反する行動を取らざるを得ない。
     佐久間氏は父親の生き方から得られた生きる事への自信、子供の頃からの空を飛ぶ事への憧れ、人間としての正邪の判断を心底に置いて、余計なことを考えず自分の気持ちに忠実に生を全うしようと言う強い意志があったために結果的にあの戦争を生き残れた。
     体制、時代の風潮に流されず人としての生き方を貫く強さがいかに大切か、考えさせられました。
     

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    2018年01月08日