鴻上尚史のレビュー一覧
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赤塚先生生誕80年記念「バカ田大学」講義録。
泉麻人氏の「シェー論」を皮切りに赤塚ワールドにどっぷり浸ろうかと思ったのだがなにか雲行きが怪しい…みうらじゅん氏は孤高のマニアックネタ全開で畳み掛けて来るし坂田明氏に至ってはミジンコを壮大に語り出す始末!そう、この講義のお題は作品論ではなく赤塚イズムの根源にある「バカについて」だったのだ。
で気を取り直して各氏の講義に耳を傾ければやはりみなさん一芸に秀でたバカばかりで読めば納得の充実感。
このスピリッツを受け継いで行かねばこの国は亡びるぞ、灰色のシャム猫は言った「悪バカは良バカを駆逐する」と…これでいいのだ -
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自分は、何を幸福だと決めているんだろう。自分は、誰になんと言われようと、自分の人生の中で幸福をどう考え、どう納得しているんだろうと考えたのです。(p.4)
「そんなこと、できません」と泣いている俳優志望の若者は、何を守るのでしょうか。
じつは、出社拒否している新入社員も、投稿拒否している新任の先生も、特別に守るものはないと僕は思っています。守るものがないのに守ろうとすると、人はイメージだけを守ろうとします。つまり、具体的に守るものが何もないからこそ、人は全部を守ろうとして、ものすごく保守的になるのです。(p.41)
中途半端なプロデューサーは、自分の体面とプライドを気にします。「自分から話 -
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・欧米ではすべてが「社会」であるのに対して、日本には「社会」と「世間」がある。
・「世間」には、年功序列、共通の時間意識、贈与互酬の関係、差別的で排他的、神秘性という5つの特性があり、濃密な関係である。
・反対に、「社会」は関係がないので、日本人はよく「社会」の人に挨拶しなかったり、電車で席を譲らなかったり、ドアを押してあげなかったり、ベビーカーを無視したりする。
・日本には、壊れかけた「世間」が多数存在しているため、コミュニケイションのトラブルが起きやすい。
他にも、相手の話を聞くとき、話すとき、交渉するときの有効なアドバイスが書かれていて、とても面白かったです。
緊張したときは体重 -
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鴻上さんはいつ読んでも面白いなあ。語り口が飄々としてて一見軽いんだけど、とっても洞察が深くて感心し、ためになります。dating period のとこがすごくスッキリしました!そうだろうなとは思ってたけど、ここまでハッキリ書いてるものは初めて読みました。
あと日本人は世間話はするけど、社会話はしないってとこもすごい納得。さらに社会話の例として犬散歩してる人同士が挨拶するってあって、これも激しく同意!!自分も初めて犬飼って思ったのは、「あれ、日本人って犬連れてる人にはこんなに気軽に話しかけてくるんだ!」というものでした。全然知らない人でも犬連れ同士だと必ず挨拶するし、犬同士を会わせるときは「大 -
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【本の内容】
「顔」や「髪型」「服装」と同じように、どうして、自分の「声」や「体」「感情」「言葉」に気を遣わないんだろう?
普段あまり関心をもたなかったモノを見詰め直せば、魅力的なひとになれる。
20年以上、演出家として役者たちを間近で育ててきた著者が、自己プロデュース術を大公開。
「新しい自分」を発見できる一冊。
[ 目次 ]
1 感情のヒント(感情は伝わる;感情は変わる ほか)
2 声のヒント(声の要素;声の大きさ ほか)
3 体のヒント(体の二つの方向;「体の外側へ」を意識する ほか)
4 言葉のヒント(三つの輪;三つの輪の言葉 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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ネタバレ劇作家、演出家鴻上尚史さんのエッセー。
福島の原発について書いてあるものについては何の感想も持たなかった。原発はいいものではないと思うから。でも代替になるものが考えられてないからなんの感想ももてなかった。
コミュニケーションの不健全さについて書いてあるところは秀逸だった。普段の生活で息苦しさ、寂しさを感じる要因にまでなっている。
コンビニや携帯ショップで、何をしていても客がでていったら全ての店員が「ありがとうございましたー。」という。そのとき接客を受けていた方の客は、自分をおとしめられた気分がして、また客全般にそういう扱いをしている店だと知って寂しくなる。
店の人はマニュアルに従っている -
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偉い人に会う時や重要な会議の前はゆっくりと深呼吸する。
一呼吸ごとに、空気が身体の下、ヘソの下(おへそから指四本分下の丹田)あたりに入っていくイメージを持つ
空気が入る場所が下になるイメージをもてば、身体の重心も自然と下になる←緊張してると上に上にいっちゃう
コミュニケイションが苦手だと思っている人は、自分からは「社会」に住む人達には話しかけません。けれど、話しかけられれば一応話します。
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世間と社会という考え方がわかりやすい。わたしたちは、壊れた世間に住んでいる。
むかしの世間世間した空間にいたかったなー。
感情を冷静に伝える、っていうのがおもしろいと思った。