鴻上尚史のレビュー一覧
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書店の平積みから手に取り、ぱらぱらめくってドキッとした文章。
コミュニケイションが下手なことは、自分の人格が劣っているかのような錯覚を持ってしまいがちです。とある。
以下引用
コミュニケイションが下手なのは、野球が下手なことと同じです。野球が下手な人は、そもそも、野球を(まったくか少ししか)やったことがありません。野球をやったことがないのに、野球が下手だと悩むのはバカバカしいことです。
野球やサッカーが下手なことは、それだけのことです。そのことはあなたの人格とは何の関係もありません。野球やサッカーが下手だから、人格的に問題があるなんてことはありません。コミュニケイションもまた同じです。コ -
Posted by ブクログ
正直、職業的な興味でふっと衝動買いした本です。
割と面白かったです。
内容は所謂ワークショップ本とでも言いますか、鴻上尚史さんが、あちこちで若い人向けにワークショップをやるときに、やることや言うこと、を効果的にまとめました、みたいな感じです。
面白かったのは、何が良い演技・良い俳優なのか、という定義不可能な問題について、鴻上さんは、
「それはまあ分かんないし、天才とかいるし、才能とかあるし。でもとりあえず、あなたが職業俳優になった場合に、"なるたけ失業期間の短い職業俳優"、になるには、どうしたら良いか?」
という、もうちょっとブレイクダウンした具体的な次 -
Posted by ブクログ
本のタイトルとおり、表現力をアップするための本。
著者が演出家ということもあって、かなり実践的だ。
体を動かす、その一言に尽きる。
その体の動かし方も面白い。自分自身を表現するために色々な手法をとる。
早稲田大学の授業でやっていたことをテキストにしたものだと思われるので、複数人でやることを前提にしている。ただ、読むだけでも面白い。
あぁ、こういうことやって、表現を活かすんだと。
日常的というよりは舞台などの特訓に近いのかも。
「声」、「感覚」、「歩き方」と様々な角度から表現力の特訓に活かす本。
前作である「あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント」という著書を読んでみたいと思った。 -
Posted by ブクログ
「感情」「声」「体」「言葉」まず、意識すること 自分の魅力を演出するものとして、一般的に人が意識するのは「顔を含めた外見」という外側、そして「人生経験」などの内側、もう一つあるとすれば、「対人関係のうまさ」などの対人間的魅力だろう。これは、僕がこの本を読む前に持っていた人の魅力の考え方でもあった。
1.外見 2.内面 3.対人間的なもの
しかし、本書を読むと、この考えかたがいかに大雑把な捉え方であり、表面上の問題に過ぎないかに気づかされる。著者はこれらの三つの観点を、少し違った角度からみるという見方を気づかせてくれる。つまり、それらを「どう表現するか」という部分を意識すると言うことが大事 -
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ネタバレ実在の特攻兵、佐々木友次氏が9回の出撃から生還した生涯を、本人へのインタビューをもとに描いたノンフィクション。絶対命令に逆らい、なぜ命を守り抜けたのか、命を消費する日本型組織の問題に迫る。
・・・
本作、公正は概ね3パートに分かれます。
先ずは、特攻兵佐々木友次氏の生い立ちと9回の出撃および生還の過程。次に筆者鴻上氏と佐々木氏の対談内容、そして最後に所謂日本論のようなもの。
類書を幾つか読んできたため、戦争の悲惨なところ、とりわけ若くて優秀な兵隊が価値のない死に追いやられるシーンは多く読んできました。それは本作でも散見されます。
しかし、今回本作を読んで非常に印象にあるのは佐々木氏の寡