あらすじ
「ただ一本、芝居を打てたことだけで、僕は満足していました。(中略)タバコの煙とシャボン玉と、広場と。(中略)残念なことに、この幸福を超える幸福を、僕はまだ経験してはいないのです」(本文より)。鴻上尚史の芝居の原点とは? その変遷は? 彼の作品はなぜ人の心を打つのか? 鴻上尚史と彼の演劇の全てが分かる、自選傑作エッセイ集!
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Posted by ブクログ
はじめて、彼が書いたエッセイを読んだ。きっと、いろんな人と話すことが多い人なんだと思うし、人間が好きな人なんだろうと思う。面白い観点というよりは、まっとうな範囲の中にある、ふふっと笑えるユニークさを文章で表現しているように感じた。やっぱり言葉を扱う人は、現象を表す言葉を選ぶセンスがあるんだなと。
Posted by ブクログ
考え方の形式が自分と同じなのだといつも感じる。だから何を読んでもなんのストレスもなく脳に染み渡る。これは気持ちが良い。そして、まだこの先の思考があるはずだという感覚、これもいつも鴻上ものの読後にぶら下がっている。これですべて解ってはいないはずだ。まだ見ぬ先の地平が。このことは誰よりも作者が気がついているはずだという確信。そのかわいさへの信頼が強く、ある。
Posted by ブクログ
早稲田劇研の様子が垣間見れるということで読み始めたのだけれど、鴻上さんの文章は私の感性にフィットするらしく、全体的にとても読みやすくて面白く、かつ笑いの中にズキンとくるようなメッセージが込められていて、出会えてよかった1冊。
それにしても当時の劇研のなんとハードだったことか。
Posted by ブクログ
ラストの『あとがきにかえて(プロパガンダ・デイドリーム)』が本当に一見の価値有り。っていうか、読むのここだけでも良いよっていうくらいです笑。いや、それは他が面白くないんじゃなくて、この章が最も優れています(?)ということです。