鴻上尚史のレビュー一覧
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本書が出版された時がコロナ禍の真っ只中だったため、内容に関してもコロナ禍の話題が多く出てきます。特にSNSでの自粛呼びかけ「自粛警察」については、当時SNSを見ていて怖いと感じました。
「世間」が機能しているが故に治安が保たれている、でも少しでのそこからはみ出してしまった時のバッシング。コロナ禍に関わらず、家庭・親族内や会社の中でも起こりえることだから、息苦しいなと感じてしまうんですね。例えば私は長男なので、「長男だから!」というプレッシャーを家族・親族の中でひしひしと感じます。
この息苦しさの中で生きていくにあたって、本書にも書いてあります「小さな世間」の中にどんどん入っていくというのは -
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ネタバレタイトルから気になっていてやっと手を出せた一冊。個人的には、一人暮らしを始めたばかりの人や、ふとした時に孤独感を感じるような人に読んでみて欲しい本。
私たちの感じる「孤独」とは一体なにか、どこから来るものなのかという導入で、軌道に乗ってくるところまで読み進めやすかった(個人的に、読書は軌道に乗ってくるまでが少しハードルなので)。
この本の好きな所は、孤独や不安を消したり、なくしてしまったりすることを目的としていないところ。
孤独や不安を見つめ、共に生きていくしかない現実を受け入れるために、少し勇気がでる考え方や方法を沢山教えてくれる。
自己啓発的なニュアンスではなく、鴻上さん自身が生きてき -
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ずっと気になっていた方
ようやく読めた
ずっと文章がうまい理知的な印象だったが
本を読んでなんとなくわかった
演出家がどういう仕事をするかはよくわからないが
演劇という絶対評価が難しい物を作り上げていく課程で
演者に対して 自己の演出プランや芝居など感覚的なものを語源化し他者を納得させる事が求められる仕事である事がわかった
作者の
多くの日本人がモヤモヤするが それがうまく語源化できない事について うまく表現してくれるのは この職業からくるのだというのはよくわかった
少し抽象論は多いが 読んでよかった
しかし コラムが作成順ではないのが
どういう意図なのかは何らかの説明が欲しかった
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Posted by ブクログ
筆者が空気、社会、世間に分けて分析している点が面白い。日本の世間という概念が生まれた歴史的背景も面白く聞いた。一方で、ではこの日本でどう生きていくか、という実践的なアドバイスには乏しく、この本を日本の学校に漂う空気感に悩む子どもに読ませても問題はあまり解決しないだろうな、と感じてしまった。
筆者は、欧米と日本社会の違いを人間関係における社会と世間の捉え方の違いとして本の中で説明している。読みながら、私は気安く声をかける側なので欧米寄りの性格なんだな、と改めて痛感。
空気を読みすぎると生きづらい。
けれど、読まないとそれも生きづらい。
好き嫌い族で生きていくか…
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相談の回答に毎回納得感があるので、自伝的という本著をどんな人なんだろうと軽い気持ちで読み出した。
一番思ったことは私もこういう細かい嫌なことがあったということ。
悪い意味ではなく、中年になって懐古趣味というか、何となく今まで何でもうまく進んできた気になってたが、子どもの頃や若い頃の繊細な気持ちを思い出した。
第二章は大学からの劇団のこと。青春が過ぎる笑
第三章は最近〜これから。
1人で仕事したり、相談に乗ったり、批判されたりよく耐えられるなと思ったが、一章、二章のような下地があるからなんだろうなと納得した。
ともかく文章が読ませるので、朝うっかり読み耽って遅刻しました笑 -
Posted by ブクログ
日本人は空気を読む、空気に流される、そして長いものには巻かれる。狭い島国だから四方を海に囲まれ逃げ場がない。だから和を重んじるし、江戸時代のような大した距離を移動できない社会においては所属する村から追い出されたらたまったものではない。生きて行く事さえ難しくなる。日本は古くから農耕社会でお互いが助け合って生きてきた。台風が来れば皆で田を守り、病気で動けない人の分は周りが支えてあげた。そうでもしないと食べて生きて行く事が出来ないし、そうする事が普通だった。一方西洋社会は狩猟民族が多く、1人で獲物を仕留めて解体・調理するから、個人主義が社会の基盤として育って行く。そのような二つの異なる社会ではいじめ
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匿名
購入済み勉強になりました
日本特有の世間について考えさせられる内容でした。ただ、私の勉強不足もあるのでしょうが、一部内容が頭に入り辛い箇所もあったように思います。
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ネタバレう〜む。。
「世間」壊れかけてるから、そんなもん置いて「社会」にスイッチしよう!
そして、思いやりより交渉力を鍛えよう!
……いや、交渉力もなにも、今の世の中は他人に無関心な人だらけだから交渉にも発展しないんじゃ……?
この本が書かれた当時は「世間」がまだ機能していたからこそ、交渉力を!と、言えるのでは?
と、思った。
どんな世の中でも思いやりは大事だと思う。
そして、まとめでは、結局「世間」と「社会」と行ったり来たりすればいい。
って、最初は「社会」に生きよう!から始まったにもかかわらず、最後には「社会」「世間」どっちもしかも複数行ったり来たりするといいって、なんだか矛盾を感じた。
私の見て -
Posted by ブクログ
〝社会〟と〝世間〟の違い、そして世間が〝同調圧力〟を作り出している、と本書は解説。自粛警察などの現象を踏まえて、コロナ禍は戦時下のようであるとも述べています。震災時もコロナ禍も特別な罰則を設けずとも暴動などが起きずにいるのは日本人の民度というよりも、海外には無い〝世間〟の中にいるからであると。
世間は〝変化を嫌う〟特徴があり、同調圧力は〝異論を唱える者を暗黙のうちに自分たちと同様に行動するよう強制すること〟であり、それぞれ日本特有且つ根強い文化でもあります。
世間には幾つかのルールがあり、一つにはお中元やお歳暮を代表する〝お返し〟。貰ったら返すルールがあるからこそ、LINEの既読スルーが問題視 -
Posted by ブクログ
身近な関係性を『世間』、関りが間接的な影響範囲を『社会』として、うまく論じている。
青少年向けの内容だが、アラ還親父にとっては思い当たる節のある世知だ。僕は青少年ではないが、自分が抱えてきた生きづらさが指摘されているように感じる。青少年向けには指南書だが、アラ還親父にとっては答え合わせの書だ。
明文化しようが、しまいが、生きづらさは残る。世間と価値観が異なる者にとって必要なものは辛抱だ。それを声高に主張すると、また別の生きづらさが残ってしまう。
本書では『生き苦しさ』と表現されるが、慣用的には『息苦しさ』や『生きづらさ』と表現される。現代を生きる青少年にとっては『生き苦しい』なのか