鴻上尚史のレビュー一覧
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表紙の爽やかさとは裏腹に、読むのが非常にきつかった一冊。
親の仕事の都合でアメリカの学校へと通っていた主人公。
帰国し日本の中学校へ通い些細なことからクラス中でイジメを受ける事になる。
とにかくイジメの描写が生々しくて、読み進めるのが辛くなる。
アメリカの学校では幼い頃から「報告」と「チクリ」の違いを学ぶのだとか。
イジメを見かけたら大人の助けを求めなさいと。
それは決してチクリとは違うと。
主人公がイジメをきっかけに、戦時中9回も出撃し生きて帰ってきた元特攻隊の佐々木友次さんの存在を知る。
私も本書で実在していた方だと言うことを初めて知った。
戦時中の報道は本当に嘘だらけで、
「特攻で戦 -
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Posted by ブクログ
舞台の演出家が主人公の中編2編を収録。
いずれも『ロミオとジュリエット』がらみの芝居を通して繰り広げられる、恋愛物。
最近は舞台から遠ざかっている作者だが、本業の脚本、演出家の経験を生かした、リアルな舞台づくりの事情がうかがえる。
中味はタイトルのとおりジュリエット喪失の話で、2編とも主人公の身勝手な嫉妬と苦悩には共感できなかった。
かつて、作者が早稲田で旗揚げした劇団「第三舞台」の芝居をいくつか観たことがある。
東大の野田秀樹率いる「夢の遊眠社」ほど難解ではなく、渡辺えり子の「劇団3〇〇」ほどロマンティックでもない。「第三舞台」の芝居はわかりやすく万人受けするため、チケットの入手が困難だ -
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クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン
(講談社現代新書) 2015/4/16 著:鴻上 尚史
著者は作家・演出家。81年に劇団「第三舞台」を結成し、演劇活動をスタート。ラジオ・パーソナリティ、映画監督など幅広く活動。NHK BSの「cool japan 発掘かっこいいニッポン」では2006年の番組開始から司会者を務めている。
日本人が考える「クール・ジャパン」と、外国人が感じる「クール・ジャパン」は違うと著者は考える。
相手を知り、自分の国のことを具体的に知ることは、やがて、自分自身を知ることにつながる。世界にはこんな見方があり、こんな考え方がある。多様であることを楽しむことは、き -
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ネタバレ毎週録画して見ている番組の一つにHNKのクールジャパンがある。これは、その司会者の鴻上尚史さんの著書。番組を見ているので、ほとんどのエピソードは記憶にあるものだが、テレビでは声に出せない本音が聞ける内容にもなっている。クールジャパンの政策がヒットしたのか同課は知らないが、ここに三年の海外からの旅行者は驚く伸びを見せており、日本国内で働く外国人の数も200万人というから驚く。日本独特の価値観や勤勉性の賜物の、芝らしい商品、文化の輸出は、ただ、おたく、マニア任せではいけない。マニアは大好きだからこそ、頼まなくてもディープなものまで次々と発見するが、それほど興味のない人にも日本に観光に行ってみようと
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「クール・ジャパン⁉︎ 外国人が見たニッポン」鴻上尚史
日本文化評論。特になし。
NHK BSのクール・ジャパンの司会をしている鴻上さんが、番組や自分の海外経験から書いた、クール・ジャパンとは?を問う一冊。
特に、鴻上さんの持論であるという、「世間」と「社会」に生きるという括り、つまり日本人は世間に生きて社会は苦手(すごくざっくり説明しすぎなので語弊がありますが…)という観点から、モノだけではなくて日本文化の立ち居振る舞いといったことにも言及しています。
とはいえ学術的な評論ではなくて、彼が外国人と関わる中で感じている肌感覚的なところが大なので、読みやすく入りやすくでありつつ、例えば外国人と