橋本長道のレビュー一覧

  • もの語る一手

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    祖父に誘われても覚えきれなかった将棋。そんな私でもすごく楽しむことができた。青山さんと貴志さんのものは特に楽しめました。アマチュア(将棋教室)から的中屋、女流棋士と将棋1つを取ってもいろんな話が出来上がるのはすごい!しかも皆さん超有名な作家さん。1冊で得できました。

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    2025年09月29日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    一人の若き棋士の成長物語。

    奨励会同期の親友には先を行かれ燻ってる主人公。
    そんな棋士が師匠や知り合った少年棋士などと関わりながら上を目指す。

    将棋界を取り巻く人物やその将棋界の力関係等も読んでいて興味を惹かれる。

    ただ、やっぱり対局の熱さがいい。
    これはやはり作者が奨励会に身を置いた事があるから書けることなのかな。
    将棋界の政治について書けたのもその辺りか。
    おもしろかった。

    AI時代の将棋、人が指す面白さみたいなものも表現されていたのが良かった。

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    2025年09月23日
  • もの語る一手

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    将棋をテーマに書いた作家さんのアンソロジー。
    それぞれ違ったタイプの世界観に入り込めてよかったです。貴志祐介さんの作品は謎解きみたいで好きでした。

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    2025年07月12日
  • もの語る一手

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    将棋をテーマにしたアンソロジーです。
    地味な表紙に反して、作者陣は華やかです‼️
    ガッツリ将棋の作品もあれば、エッセンスとして取り入れているものもあり、作風もバラバラ。なかなか贅沢な1冊です。
    橋本長道「なれなかった人」
    綾崎隼「女の戦い」
    が好きです。好みの作品も別れそう…。

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    2025年07月06日
  • もの語る一手

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    将棋ほとんど知らないけど惹き込まれる。将棋に魅せられた人たち。子どもの成長。賭け将棋。子どもの頃は天才。それて世界は厳しい。かーくん。千代倉。なれなかった人。なれなかった人はやっぱりなれなかった人。天才は天才。おまえレベルの話はしてない。やめ時。女。

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    2025年06月13日
  • もの語る一手

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    ネタバレ

    将棋がテーマのアンソロジー。

    お気に入りは青山さん「授かり物」

    有名な棋士と、同じ年で同じ誕生日の息子を持つ松原芳枝。シングルマザーとして息子を育てていたが、20歳になった歳に漫画家のアシスタントになると言い出し…

    ひょんなことから出会った将棋を指す老人と出会い、将棋の奥深さにハマっていく芳枝。これまでの人生と将棋を掛けた描写にじんわりきました。

    綾崎さんの「女の戰い」

    あくまで棋士を目指す朱莉。女流棋士とは違い狭き門で、保険で東大へ入学できるのも凄いです。
    ライバルだけど、友達以上恋人未満な関係の京介が心地よく、認めてくれる人がいるだけで強くなれる関係がまた更に朱莉を上へ連れてって

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    2025年06月09日
  • もの語る一手

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     将棋に絡めた短編集。どれもこれもおもしろかった。ドキドキ、ハラハラ、おおっ、しみじみ、ほろり。いろんな感情を味わえました。1番のお気に入りは「なれなかった人」。棋士たろうとする凄みがすごかった。

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    2025年05月25日
  • もの語る一手

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    全く将棋が強い訳でもないが、将棋にまつわる小説やノンフィクションは個人的に好きな分野。粒揃いな作品群の中でも、葉真中氏の「マルチンゲールの罠」、橋本氏の「なれなかった人」、綾崎氏の「女の戦い」、そして奥泉氏の「桂跳ね」あたりが特に面白かった。芦沢氏は「神の悪手」が滅茶苦茶面白かったので期待大だったが、本作の「おまえレベルの話はしていない(大島)」はそれほどでもなかった。

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    2025年05月15日
  • もの語る一手

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    『テーマ小説の旨味が凝縮された至極の一冊』

    将棋にまつわる8話のアンソロジー。総じて良かった。特に将棋の細かいルールがわからなくとも読めるのが良い。全体的に夢を諦めない姿勢と将来の不安に対する心の葛藤を描いた作品が多く、勝負師たちの手に汗握る緊迫感が伝わってくる。奨励会の描写は「ヒカルの碁」を思い出した。

    ●授かり物 青山美智子
     親子の優しい物語、ブラマンが出てくるのは青山ファンに嬉しい
    ●マルチンゲールの罠 葉真中顕
     賭け将棋師の物語、真剣勝負に手に汗握る
    ●誰も読めない 白井智之
     本格ミステリー、アリバイ崩しのトリックと将棋の先読みを掛けた白井先生らしい作品
    ●なれなかった人 橋

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    2025年05月09日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    幼き頃からの友人でありライバル。将棋という優劣を意識せざるをえない世界で、棋界政治や派閥、スポンサーなどしがらみもあるが、圧倒的な強さへの憧憬と嫉妬。後半になればなるほど静謐な盤前で各人の内部に吹き荒れる大嵐に呑み込まれる。

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    2025年03月24日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    『小説現代2024年11月号』が将棋特集で、将棋をテーマにした本が色々と紹介されていた中でまだ読んでなかったのがこれ。

    著者は元奨励会員。
    藤井聡太は天才と言われるが、観る将の私にしたらそもそもプロ棋士は全員天才だし、それ以前の奨励会に入れる時点でものすごいことという認識。

    少し前に読んだ将棋小説はこれって誰々さんだよねと丸わかりの、それはそれで面白いけど小説か?という感じだったけど、こちらはちゃんと小説になってて物語としても面白かった。

    読みながら何となくギタシンこと佐藤慎一六段が思い浮かんで…昇給見たいなぁ。

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    2025年01月05日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    初めの数行を読んで「これはヒドイ」と思う位先がわかってしまった。

    ところが読み進めていくと主人公の成長に合わせるように文章力も上昇しているように感じ、最後は終わるのが名残惜しい作品に変わっていった。

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    2023年12月23日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    将棋モノには目がないため、本屋で見かけて即購入。
    シンプルながらも迫力ある作品名と、重厚感漂う表紙のイラスト。押し寄せる期待のままにページを捲り始めた。

    将棋を題材にした作品はいくつか読んできたが、その中でも驚異的な熱量を感じた作品だった。
    特に棋譜や図面がないにもかかわらず、ここまで対局者の心象や局面の難解さを表現できるのは単純に凄い。盤上のせめぎ合いでは喉元に切っ先を突きつけられたような、常にはらはらとした気持ちで読み進めることとなった。
    才能人ながらもここ一番で力を出せないプロ棋士・直江大と、直江と同年代でありながらすでにタイトルホルダーの若き天才・剛力英明。その他にも天才小学生・高遠

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    2024年12月10日
  • 奨励会 ~将棋プロ棋士への細い道~

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    15歳で奨励会入りし、1級まで在籍した著者がプロ養成機関としての奨励会を始め、プロ棋士とはどういう存在かを記す。

    数多の天才たちがプロになれずに去っていく過酷な世界。

    一方で奨励会脱退を含め、挫折の連続だった著者の半生の振返りでもある。
    職業作家としても活躍し、若手棋士の育成にも携わる著者に幸あれと願う。

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    2023年06月13日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    ストーリーは、特定の業界を紹介するエンタメの定石通りだと思う。特徴は、スピーディーに読ませる、その流れの作り方が凄いということか。

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    2023年05月04日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    だいぶ前の新聞広告に『WEB本の雑誌「オリジナル文庫大賞」』とあったのを見て「読みたい」に入れていた将棋のお話。

    AIの進化は将棋を観るハードルを劇的に下げましたよね。
    私のような素人でも、AIが示す最善手を見ながら次の一手を待ち、優劣も知れ戦況を楽しむことが出来るようになった。
    ひと月前の棋王戦第三局など、互いに一分将棋にもつれ込む中、一手ごとに評価値が激しく揺れ動き、竜王のまさかの詰みの見落としまで重なる劇的な展開に、終局後はしばらくこちらまで放心してしまった。
    5日からは名人戦七番勝負が始まるが、どのような勝負が繰り広げられるか、今から楽しみ。

    さて物語はと言えば、かつては将来を嘱望

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    2023年04月02日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    元奨励会会員の著者が書いた将棋本ということで購入。

    AIを取り入れた後の本格的な将棋小説ということで、かなり面白かった。

    最後の場面は、控え室の人は評価値を見て詰みがあるとわかってたんだろうけど、プロでも詰みの手順がわからない局面だったということなんだろうと。この辺の表現がすごく上手いと感じました。

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    2023年02月19日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    奨励会に所属したという作者。
    対戦場面での心理、情景描写は真に迫る。

    棋界にこれほど政治的な動きがあるかは不明だし、対戦時に露骨に心理的揺さぶりをかける棋士がいるかもわからないが、小説としては面白い。

    終盤のタイトル戦の大詰めで追い詰められた主人公が、無駄と言われた師匠の詰将棋をヒントに活路を見出す瞬間もいい。

    初めは下位に燻る主人公がたまたま出会った天才少年棋士を育てる話かと思ったが、主人公が逆境を切り拓き開花する王道のストーリーで、安心して楽しめた。

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    2023年02月03日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    面白かった。
    観る将の自分にしてみたら棋士の苦悩が分かる気がした。
    実際はこんなもんじゃないのだろうけども。

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    2022年12月22日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    ネタバレ

    格下だった奨励会同期の親友に追い抜かれ、プロ棋士の底辺に漂っていた主人公が、親友と決別して、いろんな人と関わりながら気力、精神力を高める。そして棋界トップの一人となっていた元親友とタイトル戦で戦う。
    最後の最後に、師匠が残した芸術的詰将棋(元親友は否定的だった)の考えが役にたって奇跡の逆転勝ちとなった。

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    2022年12月10日