内藤了のレビュー一覧
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内藤了『タラニス 死の神の湿った森』角川ホラー文庫。
内藤了は未だに『藤堂比奈子シリーズ』の成功が忘れられないのか。今さらというか、何でというタイミングでのスピンオフ。しかも、余り表に出て来ない陰キャの法医昆虫学者ジョージ・クリストファー・ツェルニーンが主人公だ。
同時刊行の『SOUL 警視庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』がイマイチだったこと、裏表紙の内容紹介を読む限りは期待は低い。
案の定、全く面白くもなく、恐怖の一片すら感じられなかった。
舞台は1970年代のウェールズ。夜遅く目覚めたタラニス屋敷に暮らす少年のジョージは家政婦のミツコから屋敷に伝わるメリッサという少女の物語を聞く。メ -
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隠温羅流の曳屋が曳くのは、寺にある持仏堂。
移動のあと立て続けに起こる怪異。その根源には、人の死に様を描いた草紙「怨毒草紙」があった。
広告代理店で働くキャリアウーマン・春菜は、自身が“サニワ”という見える力を持っていることを知り、曳屋の仙龍に惹かれながら、それぞれの怨念を鎮めるとともに、仙龍にかけられた「四十二歳で死ぬ」という因縁を解こうと奔走する。
長野ご出身の作者だけに、善光寺など実在の土地を交えながら、物語が丁寧に作り込まれている。エピローグの説明までよく出来ていて、思わず史実を確認して 創作と納得する。
九相図――人の遺体が朽ちていく様を段階的に描いた図像――という存在も初めて知