内藤了のレビュー一覧
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購入済み
面白かったです
さくさくとお話が進んでいくので、とても読みやすいですし無駄がないです。三津田さんの作品が大好きなんですが、あちらと比べると同じような怪談でもこちらはさっぱり、キャラクターが濃いぃという感じで少し物足りなさはありますが、これはこれで面白かったです。
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〇藤堂比奈子シリーズ前夜、「スイッチ」の秘密を本人の口から明かす
矯正心理を大学院で学んでいたときに出会った事件をトラウマとする、この小説の主人公・中島保は、精神科医の早坂のクリニックで研鑽を積む日々。
少年・晋平が起こした事件の真相を知るため、早坂と保は鑑別所へ向かうが、どうもはっきりしない。そんな折、早坂が保に施した「腫瘍」がうまく発現したことを知り早坂は沸き立つ。腫瘍をつくることで人の殺人衝動を抑える研究を保は行っていた。
晋平の事件の真相を保と早坂が論議しているとき、真犯人にたどり着くと、早坂が腫瘍と装置を組み合わせて真犯人による殺人を止めよう、と提案するが・・・
この話は、内藤了氏の「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズのスピンオフとして、シリーズの中の重要人物である中島保のシリーズ第1巻での登場の舞台裏を描いたものである。タイトルの「OFF」も第1巻「ON」に対応したものになっている。
懐かしい藤堂と保の出会いや一夜のシーンもあるが、それが出てくるのは後半であり、保が抱えるトラウマとそれを克服せんがために真剣に研究に取り組む姿勢、そしてその気持ちや熱心さをもてあそぶ早坂医師の存在など、第1巻で必ずしもすべて語られなかった部分が登場人物本人の口から明らかにされている。
もはや、このエピソードが後に、人の生死を操ろうとしている巨大組織との闘いのプロローグに過ぎない、とは誰も思わないだろう。
"あの瞬間の、宇宙から突き抜けてきたような怒りと慟哭は、時が経つにつれて静まって、今では見失いそうになることもある。二度と誰かを死なせないと誓ったのに、そのためなら何でもしようと誓ったのに、目まぐるしくも慌ただしい日々や、早苗が幸福になれた現実に、行く先を見失いそうになる。他人の脳をいじって考えを変えさせる権利が自分にあるのか悩んでしまう。(pp.90-91)"
おそらく、保の葛藤がよく表れている段落ではないかと思うと同時に、これは人間の常に抱える葛藤だ。信じたものをずっと信じ続けることがいかに難しいことか。このあとの展開でもまざまざと我々は見せつけられる。そして、ホラー文庫らしいグロテスクな描写に慄く。
内藤了は怒りを抱えた人の気持ちの動きをよく見ていると思う。そして、悪役を悪役然と描き、絶対にこんな犯罪者にならない、生んではならないと、保を通して我々に誓わせてくれる。 -
Posted by ブクログ
ここ最近のシリーズ中では、事件解決に至るドキドキ感は淡白なものの、主人公の心の機微が非常にスムーズに入って来て読み易く面白かった。
やっぱりこの方は情景描写が卓越していると思う。
語彙も難し過ぎず、かと言って稚拙な感じも無くてわかりやすい。
事実に基づく昭和の事件史を下敷きにしている辺りも、作品におどろおどろした趣を付与しており、スマホ片手に過去の出来事を検索しながら大変興味深い読書体験だった。
また別シリーズのあの人がカメオ出演していたりと、作者のファンへのサービスにも事欠かない心憎い演出もあり、マンネリ化は感じなかった。
シリーズはいよいよ佳境に入ってゆく様相で、次巻も楽しみ。
しかし、一見して分からなくても心のうちにグロテスクな欲望を抱えている者は今昔変わらずいるのだろうなぁ…怖っ。 -
Posted by ブクログ
ガンさんを主人公にしたスピンオフでした。面白かったです。
COPYのメインの事件にまつわる30年前の迷宮入りした事件と、その時のガンさんと石上女史の日々。
ガンさんと石上女史の夫婦生活を読んでいて、ふたりはままごとみたいと思っていたようだけど、深いところで繋がっているんだな、今も…としみじみ思いました。
本編ではさくさく関係者と繋がっていくけれど、普通?の捜査はきっとこっちだよなぁ…って感じます。猟奇犯罪者ホイホイの藤堂刑事がいかに異質か。。
ガンさんと石上女史は切なかったけれど、後に猟奇犯罪捜査班となる構想が出てきたりして、読んでよかったです。 -
Posted by ブクログ
内藤了『OFF 猟奇犯罪分析官・中島保』角川ホラー文庫。
『猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』シリーズのスピンオフ。かなり期待していたが、無難なストーリーに拍子抜け。
殺人者の脳に埋め込まれた殺人への渇望を抑止するスイッチを開発し、殺人者に自らを傷付け、破滅に向かわせた中島保。本作では『猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』シリーズの第1作『ON』の直前の経緯を描いているので『OFF』ということになるのだろう。
中島保については、シリーズの中で充分に語り尽くされているので、今さら感は否めない。出来れば、全く違うエピソードを描いてもらいたかった。
本体価格680円
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Posted by ブクログ
ネタバレ死神女史が登場して「お嬢ちゃん」だなんて言うものだから、デジャヴすぎてもはやどのシリーズなのかわからなくなってきました(笑)。終了した他シリーズとここまでリンクさせなくてもと思うけど、内藤さんの作品の検死官は女史以外ありえないですよねぇ。ウキウキしました。
妊娠の事実をなかったことにするビジネス。消えた嬰児の遺体がどう利用されたのかまでは知りたくないから、克明に記されていないのが救い。
「終了した他シリーズ」って書いたのに、保先生のスピンオフが今月末に出るではないですか。私も含めてよほど“藤堂比奈子”ロスに襲われた人が多かったのでしょうか。そのうち恵平も七味缶を握りしめないか心配(笑)。どうか恵平は恵平らしく。
なんだかんだ言うても保先生のスピンオフは出たらすぐに読みたい。 -
購入済み
寝る前に読んではいけない
家事を終えて寝る前に読みかけたが、すぐにやめた。怖すぎる。恋バナ部分は進展を期待して読めるが、曳家絡みになると、今回は表現が最上級なのである。深夜には読めない。後半は翌日夕方迄に読み終えてホッとしている。読みおえて、、、あー早く続きが読みたい!