内藤了のレビュー一覧
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今回の舞台は、嘉見帰来の山を通す風切トンネルの工事現場。
その現場を仕切る建設会社、橘高組で働く女性二人が相次いで不審死をとげる。
その遺体には無数の噛み傷があったという噂も。
ひょんなことから高沢春奈は、不穏な噂の正体を探ることを頼まれ、嘉見帰来山の現場に出向することになった。
今回の相手は、成仏させることができる怨霊とは異なり、「人の我欲が生み出した憑き物」。
己の不幸を呪い、人を羨み、妬み、憎む心に憑き、決して離れることなく、時として術者にも跳ね返る犬神。
その巣は嘉見帰来山にあった。
「その発現は穢れの極み。御仏の力にすがれない」。
雷介和尚でもどうしようもない。
仙 -
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あの世とこの世の間(マ)で命を張る、
仙龍、春奈、コーイチ、和尚、教授。再び登場!
今回の悪しき因縁は、おぞましき女の執念。
また、春奈の天敵、長坂が余計なことをしてくれるのだが、近頃は、春奈も決して負けてはいない。
長坂がやり込められる場面は、スッとする。
人の執着というものは、実に凄まじいものだと、震えがくる。
生、性、物、色…ネバつくような欲が執着へと変わるとき、その想いはその場にべたっとはりつく。
幸せなことに、怨念に変わるほどの執着を持ったことも、出会ったこともない。
はるか昔、人が平気で虐げられる社会では、人の黒い瘴気は、簡単に怨念を呼ぶのかもしれない。
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愛という名の執着が怨念に変わるとき、春奈、仙龍、コーイチ、雷助和尚、小林教授たちの出番だ。
今こそ、悪しき因縁を断ち切れ。
個性豊かなこのチームを、2作目にして大好きになってしまった。
今回は、近づくと死ぬといわれる滝のお話。
雨木村には、地図にも載らない滝があるという。
その滝でクライマーが事故死し、村人が滝つぼで見つかる。
死者は顔が抉り取られていた。
そして現れる観音像の幽霊。滝に浮かぶ女の顔。聞こえてくる子守唄。
そこには、どんな因縁があるのか。
この雨木村の滝に続く登山道整備計画に、高沢春奈が属するアーキテクツが参加することから、チームは再び滝の因縁に関わることになる。 -
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ネタバレ2018/4/25
つらいのに後引く展開。先を読みたくて仕方がない。
謎が次々出て、誰が敵で誰が味方なのかハラハラドキドキ…思う壺。
あと、大事な人を突然亡くす痛みがしんどい。自分のも思い出す。
テロに巻き込まれた時の様子も自然。って言い方でいいのかな。すんなりその世界に入れる。
上手いんやろな。合うのかな。
ただ今回の結末のつけ方は好みではない。
茹田まごすきはなんなのよ。もうちょっと説明して欲しい。
妹の告白は必要か。そこは圭吾のために蓋をしたままにしてあげたかった。
圭吾も天使になる必要はあるの?白鳥とやらは他意はないの?
読者が考える含みなのかもしれないけどもうちょっと教えて欲しかった -
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どんな血液型の患者にも輸血可能な「ゴールデン・ブラッド」。これをもとに製薬会社と大学病院が人工血液を開発した。だが、輸血を受けた人が次々に変死する。この人工血液は「奇跡の血液」か「悪魔の血液」なのか。
マラソン会場での爆破、輸血用血液不足、血友病、人工血液など、
話題が満載の作品。
相変わらずのスピード感あるストーリー展開で、
一気読みしてしまった。
東京五輪プレマラソンの会場で自爆テロが発生。
多数の死傷者が出た。
当日、後方支援で会場にいた消防隊員の向井圭吾は、
地獄のような現場で、被害者救出に全力を注ぐ。
一方、圭吾はまさに同じ日に妹の惠利を心筋梗塞で失った。
その後、爆破で -
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ネタバレ結局、
悪いのはいつの時代もヒトの悪意なのだ。
それも幼少期に受けた親や同じコミュニティに暮らす者達からの壮絶な虐待が、後々巨大な悪意の炎と成り得る。
『不幸な境遇にあった全ての人が悪となる訳じゃない!』と宣う方々に問いたい。
他人よりの残虐に晒され、快復ままならないダメージを負い、出口すら見えない人達の前でそれを言い、彼らに『自己責任』を問えるのか?
刺されるぞ…。
フィクションの話では無く、連日子供達が、あろうことか親に殺められる事件が多発している。
今日も、明日もだ。
そして、
作中、全てを引き受けて死に臨んだ男…彼を、彼の人生を、彼が手にかけた人々の人生を無惨に破壊したのは