内藤了のレビュー一覧
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警視庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花シリーズ、5作目。
シリーズ2作目の「LIVE」も人形モノだったけど、ホラー的怖さは断然今回の方が上。実家の周辺も田畑が多いから、案山子を目にするのはさして珍しいことではないものの、リアルに作られた案山子はやはり怖い。今までのこのシリーズでは内藤作品の中でも然程おぞましさを感じていなかったが、今作はなかなかに衝撃的なエグさ。久々に内藤作品でこれが来たわ。にしても、清花の刑事根性スゴイ。あの状況で井戸に入るのはさすがに無理。普段子供がいる前では不器用な母親になってしまっているが、やっぱり元は敏腕刑事だったんだなと思わさせられた。 -
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警視庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花シリーズ、4作目。
異なる場所で起こった3件の凍死事件の被害者たちが最終的に一つに繋がっていく様は見事。後から振り返れば、プロローグでほぼ真相が語られていたなと感じる。なので、雪女の正体は何となく予想はついていたものの、最後に清花の母親らしい見解というか、雪女の呪い歌の真相が母親の子に対する本当に強い愛情が感じられるもので胸を打つとともにその凄惨過ぎる状況にあらためて恐怖を感じた。
そして、今回は勇の出自も明らかとなる。こちらも清花らしい見解で固く閉じかけた勇の心を解きほぐしていて、ああ良かった、この捜査チーム素敵だな、ってほっこりした。 -
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予約本とともに借りた成瀬シリーズ3作目。
今回は人狼や狼信仰についてだったけれど
虐待の話が結構出てきて、それが主人公の家庭と
比較されることで、とても読んでいて苦しかった。
人は生まれる場所を決めてから生まれることが
できない不平等さというか…
「人間が1番偉くて幸せですか。」という台詞が
出てくるほど、人間も結局は獣で、完璧な存在ではない。人は狼を恐れているけれど、狼だって
人間という生き物を恐れているのではと思った。
秩父山域の狼信仰。とっても読んでいて興味深かった!この作者の民俗学的な知識にはいつも
自分の知らなかったことが知れるから読んでいて
ワクワクします。
今回の癒しシー -
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第5弾!
人が忽然と消える!
『案山子に山の神が依る』があるもう無くなってるソメ村ってとこで。
もうすぐ、工場が建つんで、それを知った人からの村への想いのメールも…
調べてみたら、いっぱい女の人おらんようになってて、更に未解決…
民俗学調査という名目で、工場建設予定地(ソネ村)に行くけど…
何か、人おらんのに案山子ばっかりおって怖い〜!
こんなとこ、キャンピングカーで寝泊りするにしても嫌や!
更に失踪の真実が…
あれ?あの案山子の服…
えぇ━(*´・д・)━!!!
(叫°Д° )キャァァァッ
コワ----(´;ω;`人´;ω;`)----イ!!!!
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Posted by ブクログ
ネタバレ好奇心と少しの後ろめたさを持って、拷問器具やエピソードに惹かれていくという自分の黒い心をまじまじと見せつけられた感じがしました。
それらが人間の弱さだとしても、隙を見せると魔に引きずり込まれてしまう結末を迎える。
ミカヅチの面々、特に広目さんと土門さんが揺れているのに驚きました。いつも冷静沈着とばかり…でも、それほど切羽詰まっているこの世と極意さん。
ミカヅチ班が、協力して事にあたっていく。
変わりましたね、としみじみしている土門さんがよかぅた。
自分の運命を呪い神を棄てた人を、魔は仲間にいれていく。終盤ちらっと、今後重要になってくるかも?な天心の笑顔で凄まじい悪意の幼女がでました。
中ボ