内藤了のレビュー一覧
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スピンオフものだし、既に読んだシリーズの中で触れられている話なので結末は分かっていたけれど、しっかり面白かった。
女に生まれてよかったと、本心から思っている女性なんかいない。と妙子は思う。男はそれを知ろうとしない。女であることは面倒臭い、特に男社会で働く場合は。
法医学という研究職を選んでからずっと、優秀であることと女であることは相反すると決めつける男の偏見と闘って来た。女だからどうだというのだ。高価で履きやすいヒールには、妙子の叫びが詰まっている。
女なんかやめる。そう決めた妙子が次にうちひしがれたとき…
自分がどう決めようと、女は女をやめることができないのだと思い知らされた。
女性 -
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なかなかエグかった。犯罪の描写がエグくてどうしようかと思ったけど、面白かった。
主人公の藤堂比奈子は新人刑事。抜群な記憶力があり、甘いものに唐辛子をかけて食べたり、頭をスッキリさせるために唐辛子を直接舐めたりと少し変わったところもある。(唐辛子は比奈子にとっては精神安定剤の役割もあるかな。)どこにでもいそうな若い女性なんだけど、そんな彼女に凄惨な殺人現場とか大丈夫なのかな?と心配しつつ読んでた。そんな心配は無用だった。なんとも逞しい。最初はやっぱりね、と思ってだけど、どんどん逞しくなってきた。比奈子の強みの記憶力で捜査の突破口を開いたりと大活躍。これからも楽しみだ。
比奈子は猟奇犯罪捜査班 -
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登場人物紹介を含め読み始め6ページくらいに既にびっくりする情報が詰まりまくっていてびっくりした。恵平??スサナ?! さらっとびっくりさせないで欲しい。ほんと毎回掴みが抜群です。
事件に一旦片がついたのかなと思ったところで残りページ数を確認して、いやこれもう一波乱あるなとワクワクしながら読み進めた。平穏のないシリーズですよね。そこが好き。
比奈子が主人公だったこのシリーズはまだ続くのかな続くといいなと思いながら読みましたが、最後にこれ以上ない大団円を迎えていて終わることに満足してしまった。シリーズ通してすごく、すごく面白かった。
ただバトンを受け取りそうな人がたくさんいるので続編はありそうで -
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ネタバレ2作目「LIVE」が人形だった…と思ったら、「DOLL」のこちらは案山子。
作中でも言及されていたけれど、廃村というところを除けば横溝正史の金田一耕助もののような舞台設定でした。
30年前に14歳で失踪した娘が夢に出てきて「わたしを探して」と言った…という相談を受けた特捜地域潜入班。同じような相談もあったため、廃村になりもうすぐ工事が始まるソメ村を訪れるが。。。
乱立するやけにリアルな案山子。
いつの間にか移動してたり並んでこちらを見てたり…怖すぎ!
事件はとても悍ましく、怒涛のラストは衝撃的でした。このシリーズでここまでの悪意は初だったのでは?
でもいつものチームワークに加えて、かつて悪 -
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ミカヅチシリーズ第7弾です。
再読。新刊が出るので復習。
今回も長編です。
再読にあたり感想を書き直しています。
初め、怪異に騙されてお人好しの怜がシュレッダーに飲み込まれそうになり、広目に助けられます。
上野署には熊のような僧侶が保護され、赤バッジがミカヅチへ連れてきます。
怜は今回、自分が育った寺へ行き、自分が寺に預けられた時のことを聞きに行きます。
そして、それを広目に話し、広目とともに広目の屋敷へ‥。
一巻からずっと赤バッジの声が美声だとの記述がありましたが、別に本編とは関係ないなぁと思っていました。
でも、あー、そう言うことだったんだなぁと納得の理由が明かされます。
そし