【感想・ネタバレ】タラニス 死の神の湿った森【電子版特典付き】のレビュー

あらすじ

ドラマ化もされた「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズ、「東京駅おもてうら交番・堀北恵平」シリーズで人気の内藤了。
初の単行本はあの男の少年時代を描く「お屋敷」ホラー&ミステリ!

イギリス・ウェールズで少年ジョージが暮らす「タラニス屋敷」。「タラニス」とは「死の神」を意味するケルトの神だ。
夜遅く目覚めたジョージは家政婦のミツコに物語をねだる。彼女が、秘密の話ですよと「ゲッシュ」(ケルトの魔法の取り決め)を交わしながら語ったのは、屋敷に伝わる、メリッサという少女の物語だった。メリッサは、子どもを食べる死の神に生きたままかまどで燃やされたという。そのかまどがお屋敷の廃墟部分『死者の間』にある、近づいてはいけない――。けれども、一緒に話を聞いた兄のアルフレッドは、今度マムと戻ってくる赤ちゃんへの贈り物を探しに『死者の間』に行こうと言い出し……。
廃墟の秘密の扉を開けてしまったことで、夜な夜な現れるようになったメリッサの亡霊。そこに隠された真実と、ツェルニーン家の秘密とは。
やがて法医昆虫学者として日本を訪れることになる、ジョージ・クリストファー・ツェルニーン。
彼の少年時代に秘められた悲しく凄絶な物語。


装画=目黒ミロ

【電子版特典】内藤了 ウェールズ取材写真+ガイド

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ネタバレ 購入済み

ウェールズの香りがする

ひなちゃんシリーズのスピンオフ作品ですが、単体で読んでも惹き込まれる魅力のある作品。
全体的に暗く思い雰囲気ですが、沼地と草原と霧のウェールズらしさが出て楽しめました。
雰囲気は『バスカヴィルの犬』のようで、出来ればもっとこの世界観の作品が読みたいと思っています。
作者さんの描く男主人公はとても繊細で魅力的で大好きです。
代わりに女性がちょっと……(ひなちゃんは除く)
ミステリーとオカルトを上手く融合させた作品でした

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2024年11月11日

Posted by ブクログ

Twitter で、世間には、本を選ぶ時、作家名を気にしない人たちがいる事を知りました。
そして私は自分が無意識に、読む本を選ぶ際、誰が書いたものなのかを重視してきたことがわかりました。
作家名を気にせず、本を選んでみたいと思ったのです。
そうして選んだのがこの本でした。
読んでみて良かった。面白かったです。
しばらくこの方法で本を選んでいこうと思っています。

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2022年11月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんだか物悲しいお話だった。マムの境遇にも同情の余地はあるけど、やっぱりなぁ。ミツコやお兄ちゃんには生きていてほしかったな。最後はジョージのお父さんが一番ムカついたけど。さっさとジョージ連れて出てあげれば良かったのに。そう単純でもないのかな。ONのシリーズでもそうだったけど、ジョージが心底悪者じゃないのが切ない。死神女史と惹かれあったり最後の方では永遠君助けてくれたりっていうエピソードを知ってると余計になんか…幸せになってほしかったな。
すっかり呟き口調の感想になってしまいました。
しんみり…

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

ウェールズの、ケルトの湿った森、薄暗い雰囲気が伝わってくる文章で、鬱々としながら読み進め、最終的にジメッとした感じとともに妙に現実的な部分も出てきて、非常に私的には微妙でした。でもなんだかんだ言っても一気に読めたということは面白かったのかなあ…?

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2025年08月23日

Posted by ブクログ

やがて法医昆虫学者として日本を訪れることになる、ジョージ・クリストファー・ツェルニーン。

彼の少年時代に秘められた悲しく凄絶な物語。

ん〜、面白かったけど、ちょっと期待した感じと違ったかなぁ〜w

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2022年10月27日

購入済み

タラニス

イギリス地方の古い話なのかな…と読んでいた。
外国の舞台設定だったので風景が想像し難かったが、直ぐに引き込まれた。シデムシ…そう聞いて藤堂比奈子に登場するジョージ?
シデムシには凄い性質があると初めて知りました。

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2022年10月24日

Posted by ブクログ

猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子シリーズスピンオフ
あの法医昆虫学者で死神女子と恋人関係にあったこともあるイギリス人ジョージの少年時代。
ウェールズの「タラニス屋敷」でのお話。
ジョージが動物の死体に集まるシデムシと初めて出会ったのもウェールズの森。

ジョージの事を愛していた彼のマムの異常性は
すでに幼少時から。
彼の悲しくて寂しい少年時代。

タラニスは古代ケルトの死の神
イギリスの伝承とかケルト神話が散りばめて
ゴシックホラーに寄せている。
ジョージが可哀想で健気で幸あれって感じでしたが、幸はあまりなかったです。

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2025年04月26日

Posted by ブクログ

猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子シリーズのスピンオフ。
法医昆虫学者のサー・ジョージの子供時代の話。

イギリスというかウェールズ地方の薄暗い雰囲気に終始どっかり包まれていて、なかなかに重い。途中、何だか実体のないあやふやな感覚に戸惑いながら読み進めていたのだが、終盤でなるほど、そういうことかと納得。当然ながら、比奈子のシリーズを読んできているので、サー・ジョージがどういう人間だったか知っているのだけれど、確かにこんな生い立ち、幼少期を送っていたら病みますわな。今までの著者の作品を読んでいる身としては、多少なりともホッと一息つける場面もあったら良かったのではとも思いますが、雰囲気ぶち壊しにもなりかねないので、これもありなのかな。ゴシックホラー調が好きな方には良いかも。

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2023年06月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2022/11/26
遂に内藤了もハードカバーだ!祭りだ!
と思ったけど内容は好みじゃない。
結局ズルくて弱い大人の愚かな行いに子供が犠牲になった現実の話。
犯人はお化けでしたよりはいいけど正体見たり枯れ尾花もな。
途中も夢中で読んだとかでもなく、早くオチにたどり着きたい一心で読んだしオチも枯れ尾花だし。
舞台がイギリスの陰鬱な田舎町じゃ私の好きな内藤さんの軽快なキャラクターも丁々発止なやりとりも出しようもなく。
色々書きたくなるよね。そうだよね。

追記
なるほど。サー・ジョージの話。
そらこの舞台この話だわ。
なぜ急にこれ?と思ったけど納得した。
そして付加価値が付いた。
少年、強い大人になれ!と思ったけどああなったか。なるほど。

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2022年11月27日

Posted by ブクログ

藤堂比奈子シリーズにでてくるサー・ジョージの少年時代。こんな少年時代送ってたら、壊れるわ。死神女史の石上先生のスピンオフ、再読してみよ。

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2022年11月23日

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