中野京子のレビュー一覧
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中野京子さんの、今まで新聞や雑誌に寄稿したエッセーをまとめたもの。
第一章が美術関連。第二章が身辺雑記。第三章が書評など、本について。
第一章で取り上げた画家は、レーピン、ルーベンス、モネ、アルチンボルト、ターナー、ベラスケスなど。
「絵画のタイトルを画家が決めるようになったのは近代になってから」という記述が興味深かった。
ルネサンスなど、昔の時代では、特権階級からの受注が主で、内容もタイトルも決まっていた。
それに対し、近代ではモンドリアンの「ブロードウエイ・ブギウギ」などはタイトルの勝利、と述べる。納得。
このように、時代を経て、画家のあり方も、画風やテーマと共に大きく変わっていっ -
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「名画の謎」シリーズ。今回は「ギリシャ神話篇」。これでシリーズ読破となりました❗️
ギリシャ神話は、宮廷でも好まれ、時代を超えて多くの画家が描いたテーマ。
今回取り上げられた画家は、レンブラント、ルーベンス、ボッティチェリ、モロー、ベラスケス、カラヴァッジョ、ティツィアーノなど。
相変わらず中野さんの解説は分かりやすく面白い。
小難しい表現もほぼ使わず、巻末の解説で森村泰昌さんも言われているように、「下世話的なゴシップ」かのように、「野次馬的なノリ」で多々ツッコミを入れながら解説してくれるので、現代人の私たちも共感しやすいのだ。
ギリシャ神話に出てくる神々の人物相関図がまた巻頭にカラー -
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中野京子さんの「名画の謎」シリーズ。
旧約、新約聖書をめぐる神話の数々をモチーフとした絵画をまとめた一冊。
宗教画と聞くと、とっつきにくいイメージを多くの人が持っていると思う。絵画は風景画や、印象派の時代が好きな私も、ちょっと宗教画は敷居が高く感じる。
だけど、この本はそんな人たちにもとても分かりやすく書かれている。
旧約聖書、新約聖書の違いから、そのメイン登場人物や主な役割、など、巻頭で人物相関図もカラーで掲載されており、ビジュアルでまずすぐにその全体像が理解できる作りになっている。
旧約聖書ではアダムとイブ、アブラハム(この人はなかなか食えない人物である)、サムソンとデリラなど。
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11月ラストの一冊はこちら。
おなじみ、中野京子さんのアートミステリーブック。
「名画の謎シリーズ」より、第3弾。
中野京子さんの本は、アートガイドのようで、何だか西洋美術史ミステリーのような、ワクワクさせる味わいもあるのが良いよね。
取り上げるアート作品の解説だけでなく、それが描かれた国やヨーロッパの当時の背景など、名画を通して神話や世界史も勉強できるという魅力の詰まった一冊。
スーラの「グランドジャット島の日曜日の午後」、フェルメール「恋文」、エルグレコ「ラオコーン」、ブリューゲルの「死の勝利」など、国、時代を行き来して、17作品を紹介している。
フェルメールの章での、オランダ画 -
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成功した画家達は最後に何を描いたのか。
画家達が人生の終わりにさしかかり、どのような心境の変化に至ったか。
絶頂期の作品と比較しながら、その画家の歴史を辿ってそれを紐解く一冊。
取り上げられている画家達は下記。
ルネサンスからはボッティチェリ、ラファエロ、ティツィアーノ、
北方ルネサンスからはブリューゲル、マニエリスムからはエルグレコ、
バロックからはルーベンス、ベラスケス、フェルメール、ヴァンタイク、
ロココからはホガース、ヴィジェ・ルブラン、新古典主義からはダヴィット、
ロマン主義からはゴヤ、ホガース、写実主義からはミレー、そして後期印象派からはゴッホ。
画家それぞれ、貧困や、自らの -
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中野京子さんの「名画の謎」シリーズの1つ。様々な名画の主題別対決。
パリのダンス場の昼と夜、女性画家の絵画による夫の姿、横たわる美女、…など。
文庫なのに、作品部分はカラーで掲載されているところも魅力。
以下、読書メモ。
・ルノワールとピカソが描いたパリのダンス場「ムーランドギャレット」
同じダンスホールだけど、ルノワールは昼の顔、ピカソは夜の顔を描いた。
ピカソが現れた時、既にルノワールの絵の名残は無かった。客層もすっかり変わっていた。
私は、やっぱりルノワールの作品の方が好みかな。
・映画を彩る絵
映画「シャッターアイランド」に登場したウィリアムブレイクの「ネブカドネザル」
「陽の当 -
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少し前に中野京子さんの『残酷な王と悲しみの王妃』を読んで、面白かったけど頭の中がこんがらがってしまった。
16世紀、17世紀のヨーロッパは国同士で政略結婚していて、王家と王家が親戚になっている。しかも同じような名前が連なり、ますます混乱する。高校生が世界史を避けたくなるのが、わかるような気がした。
本書はフランス、ブルボン王朝にスポットを当てていたので比較的わかりやすかった。
一つの時代を象徴する一枚の絵から物語を展開させるという掴みどころは良かった。
ルイ14世の時代はルイ14世その人、ルイ15世の時代はポンパドゥール伯爵夫人、そしてルイ16世の時代は当然マリー・アントワネット…と思っ -
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勉強になる
何しろ医者たちがこぞって(水中で毒素が体内に侵入すると主張)、誰が年に数回程度しか風呂に入らない。おまけに下着の洗濯の回数も極端に少なかったので、浴びるほど香水をふりかけねば体臭を消せない
先代からの赤字に加えてアメリカ独立戦争援助などで資金繰りに悩んだルイ16世が、特権階級への課税を目論んで頓挫したのは、貴族達が頑強に反対したためだ。それどころか彼らはこれをきっかけに逆襲し、王権を制限すべく三部会の召集を要請、16世に認めさせた。ところがここから案に相違して、貴族は主導権をブルジョワジーに奪われてしまう。
こうして貴族の反抗から出発した小さな雪だるまが、坂を転がるにつれ大ブル -
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展覧会に足を運ぶのは好きだが、1枚の絵に対してこんなに時間をかけて観たのは初めてだ。
どの作品も背景知識を知ってから観ると違った印象を持てて面白かった。
2017年の「怖い絵展」には行ったが数枚しか記憶にないので、先に本を知っていたらよかったとつくづく思う。
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「特に伝えたかったのは、これまで恐怖と全く無縁と思われていた作品が、思いもよらない怖さを忍ばせているという驚きと知的興奮である」。絵の背景にある歴史を理解してこそ浮き彫りになる暗部。絵画の新しい楽しみ方を提案して大ヒットした「怖い絵」シリーズの原点が、満を持しての文庫化。ドガの『エトワール』、ラ・ト