【感想・ネタバレ】名画の謎 陰謀の歴史篇のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年10月15日

怖い絵とコラボしたプラネタリウムに行ったことで、ひさしぶりに中野先生の御本が読みたくなり再読しました。

西洋画を見るのがとても好きですが知識は殆ど0、難しい本が読めない私でも楽しめます。まるで推理小説やゴシップを見ているような気分で絵画を鑑賞することができます。

グロスの項で「時代が求める才能と...続きを読むいうものがあり、その時どこにいるかで運命は大きく変わる」という文章が特に印象に残りました。

他の作品の感想でも書いたのですが、怖い絵コラボの企画展をまたやってほしい!

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Posted by ブクログ 2021年06月03日

絵画は知識を持った眼で鑑賞すると
こんなにも面白く
そして心に響くものだと
中野京子さんが教えてくれるので
私の絵画好きは加速していきます。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年04月02日

再読。こうやって絵を読み解くことが出来るのは幸せだと思う。

今回、何度目かの再読だが、01 消えた少年たち、については子どもといろいろ話をした。ちょうど薔薇戦争を習っていたからだ。教科書では薔薇戦争終結、チューダー朝が始まる、という二言で終わってしまうことだけれど、その中でもいろいろなドラマがあり...続きを読む、悲劇がある。私は「戦争の終わりに両家の男女が結婚し、ピンクの薔薇になりました、めでたしめでたし」のように覚えていたので、今回しっかり読んでみて、自分がなんと浅はかな読み方をしていたかを痛感した。

05 トロイア戦争の悲劇 はこの絵自体にはさほど興味がわかなかったが、先日行った、メトロポリタン美術館のエル・グレコの「羊飼いの礼拝」とそっくりな絵が、プラド美術館にあり、それを見比べて非常に興味深かった。グレコの光の当たり方は劇場のように見える。また人の顔の伸び方(子供の頃からソラマメ型と思っていた)がやはり独特。しかし嫌いにはなれない。フェリペ二世が「祈る気になれない」が評価していた、という気持ちが分かるような気がする。

12 あふれかえる死 はブリューゲル「死の勝利」。プラド美術館所蔵。大きい図で解説を読みながら、骸骨の動きや人の動きを見ていた。とても楽しい。ブリューゲル展、日本でやらないかなあ。
同様に 10 異端審問所の妖怪たち のゴヤも大きな図で見ていた。ゴヤ展、日本でやらないかなあ。13 笑うコサック レーピン「トルコのスルタンへ手紙を書くザポロージャ・コサック」も大きい図で見る。亡くなった義父が残してくれた「講談社 世界の美術館」シリーズが非常にありがたい。

先日行った、メトロポリタン美術館に来ていたジェローム(来ていた作品は「ピグマリオン」)。こちらで解説されていたのは「仮面舞踏会後の決闘」。決闘後の虚無感がとても現れているように思う。

ああ、見たい絵が尽きないなあ。

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Posted by ブクログ 2021年11月03日

はじめての中野京子さんの本
かなり読みやすい!
原田マハさんの小説より、エッセイという感じなので初心者の方におすすめかも
世界史に興味がある方にもおすすめ!

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Posted by ブクログ 2020年11月02日

名画に秘められた、歴史と運命に翻弄されたドラマを探る。
01 消えた少年たち    02 産業革命とパラソル
03 甲冑のダンディズム  04 メディチ家出身のローマ教皇
05 トロイア戦争の悲劇  06 イタリア逃避行のゲーテ
07 私的通信       08 大自然の脅威
09 価値の転換   ...続きを読む   10 異端審問所の妖怪たち
11 無敵艦隊       12 あふれかえる死
13 笑うコサック     14 ナチス時代の恋わずらい
15 死にゆくピエロ    16 奇蹟の瞬間
17 凶暴な選挙戦
カラー画像、家系図、その年代の主な出来事の年表が適宜有り。
コラム有り。
絵画を描く画家、絵画に描かれた人物。その時代は?
絵画の中に秘められた歴史と欲望、運命に翻弄された人々を探る。
実際の陰謀自体は少なめです。が、描かれた何かに込められた
意図を図れば、意味深長でミステリー。陰謀の香りが漂います。
人物の表情のみならず、衣服や装身具、手に持つもの、しぐさ、
人物の配置等にも、絵に秘められた何かが秘められています。
これらを読み解くことで得られる情報は、当時の情勢を知るにも
有益で、絵画の見方が変容します。
加えて、画家や描かれた人物の運命・・・欲望に絶望、恋愛等の
エピソードが、分かり易く簡潔で語られるのが、良かったです。
ゲーテがイタリアに逃避行した理由。
異端審問の事実を描かずにいられなかったゴヤの心情。
美麗な甲冑にはとんでもない事実が・・・汚物まみれでも脱げない!

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Posted by ブクログ 2021年11月30日

11月ラストの一冊はこちら。
おなじみ、中野京子さんのアートミステリーブック。

「名画の謎シリーズ」より、第3弾。

中野京子さんの本は、アートガイドのようで、何だか西洋美術史ミステリーのような、ワクワクさせる味わいもあるのが良いよね。

取り上げるアート作品の解説だけでなく、それが描かれた国やヨ...続きを読むーロッパの当時の背景など、名画を通して神話や世界史も勉強できるという魅力の詰まった一冊。

スーラの「グランドジャット島の日曜日の午後」、フェルメール「恋文」、エルグレコ「ラオコーン」、ブリューゲルの「死の勝利」など、国、時代を行き来して、17作品を紹介している。

フェルメールの章での、オランダ画家のことに関しての記述が興味深かった。

17世紀のオランダ黄金時代。オランダでは中産階級の人々が狭い部屋に飾るために絵を買い求めた。
そのためにオランダの絵は、フェルメールのように小さい作品が多かったらしい。
まだ、その当時のオランダ画家は兼業が多かったらしく、フェルメールは画商も務めた。
そのためにフェルメールの作品数が非常に少なかったとも言われる。

また、オランダは「耳の人」でなく「眼の人」という表現もなるほど、と思った。
確かにオランダは思いつく作曲家がいない。でも、画家は、ゴッホ、モンドリアン、レンブラント、など沢山思いつく。

逆に、ドイツ人は「耳の人」らしい。
確かにドイツには3大Bのバッハ、ベートーヴェン、ブラームスがいる。
でも、有名画家は少なく、未だデューラーがその座を欲しいままにしているらしい。

巻末の宮部みゆきさんによる解説も面白かった!
確かに教科書では冷遇されている画家も、中野さんの手にかかれば興味が湧いてくるマジックにかかってしまう。
名画の謎シリーズ、読破してみよう。

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Posted by ブクログ 2021年10月05日

「怖い絵」の中野京子が解説するシリーズ。今作は歴史上の有名人だけでなく大衆にもスポットを当てている。それぞれの作品が描かれた背景が分かりやすく書かれていて、中世の人々の残酷さや力強さ、したたかさなどがリアルに伝わってくる。

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Posted by ブクログ 2019年06月29日

はじめに
01 消えた少年たち
02 産業革命とパラソル
03 甲冑のダンディズム
04 メディチ家出身のローマ教皇
05 トロイア戦争の悲劇
06 イタリア逃避行のゲーテ
07 私的通信
08 大自然の脅威
09 価値の転換
10 異端審問所の妖怪たち
11 無敵艦隊
12 あふりかえる死
13 ...続きを読む笑うコサック
14 ナチス時代の恋わずらい
15 死にゆくピエロ
16 奇跡の瞬間
17 凶暴な選挙戦

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Posted by ブクログ 2018年04月08日

昨年開催された「怖い絵展」を観に行きたかったが、大混雑してると聞いて泣く泣く断念。その後、とある雑誌にて本シリーズのことを知り、機会があれば読んでみたいと思っていた。 

第3弾のテーマは「人間」。さまざまな愛憎や権力争い、それに伴う恐怖が臨場感を持って描かれる。”陰謀“という切り口は間口が広く、ピ...続きを読むンとこない作品もあるが、解説がわかりやすいのであまり気にならない。作中の人物像、時代背景から、画家の経歴、作品が評価されるようになった経緯まで、多様な角度から展開する各作品のストーリーは奥深くて読み応え十分。

小説や戯曲にちなんだ目線も多く、『時の娘』の薔薇戦争、『Q』の宗教改革は、本書であらましを知った上で読書すればもう少し理解できたのかなーと思ってみたり。点で何となくわかった気になっていた時代の流れを、線としてざっくり解説してあるのが有難かった。国によって絵画や画家のポジションも違っていたりと、絵画にまつわる雑学も豊富で飽きない一冊だったのでリピートするかも。

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