望月麻衣のレビュー一覧

  • 京洛の森のアリス

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    ネタバレ

    京都寺町三条のホームズシリーズにハマってしまい同じ著者つながりでこちらの作品も読んでみました。京都~とは一転してファンタジーものですが、物語の中心には深いテーマが設定されているようで侮れない一冊だと思います。
    主人公の迷い込んだ世界、そこはお金のいらない、でも自分を偽らず、人から必要とされる状態であることがそこに存在していられる条件、というもの。それゆえ皆、お金がいらない世界であるにも関わらず働こうという意志をもち暮らしてゆく・・・。
    この自分を偽らず、というところがなかなか難しいですね。主人公自身も舞妓修行をはじめるも自らが望む仕事ではなかったことから老人化してしまいます。自分では望んだ仕事だと思い込んでいただけにショックを受けるという展開なのですが、これ、すなわち自分でも自分の本当の望みに気付かない、わからない、世間の価値観に惑わされてしまって自分の心の声に気付かないということが我々の日常でもたくさんあるはず、そういった状態へのアンチテーゼというか警鐘みたないなものなのかな、と思いながら読んでいました。
    ラストの菖蒲を救出していくところは俄然盛り上がった感があり一気に読み進めることができました。ホームズシリーズとはまた違ったオモシロさでした。

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    2019年10月17日
  • わが家は祇園の拝み屋さん4 椿の花が落ちるころ

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    『主軸がしっかりしているから、ブレることがない』
     人の意見がどうのではなく、自分が自分を認められるかどうか。
     その上で、『自分はこれでいいんだという』、一本の軸があるかどうか。
     いつだって、最善を尽くしたと自信を持って言えるかどうか。
     それがあれば、評価や結果は、課題のひとつではあっても、気持ちがブレることはないのだろう。
    (P.217)

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    2019年10月08日
  • わが家は祇園の拝み屋さん

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    ネタバレ

    少し不思議な、古都の物語。

    小春は東京から京都は祇園に住む祖母のところにやってきた。祖母や叔父と一緒に和雑貨店「さくら庵」で過ごす小春には、誰にも打ち明けられない秘密があった。そして、次々と舞い込む不思議な依頼。だんだんと彼らの持つ不思議な力を知った小春は――。

    はんなり京男子・澪人というはとこ、祖母の実家は賀茂家、八坂神社など祇園の様子、叔父・宗次朗の作る創作和菓子など、いかにも「京都」らしいアイテムが詰め込まれている。

    小春は人の心の声が聞こえてしまうようになり、父母や友人たちの本音が恐ろしくなって不登校、部屋に引きこもるようになった。しかし、京都の家族に関しては、心からそう思っているので、心の中の本音は聞こえない。描写されていない。それはちょっとご都合主義かな、とも思うけれど、小春より力が強いとか、心に余裕ができて力をコントロールできるとか、そういう理由が出て来るのだろうと。

    京都に住んでいると、そうそう、と同意するところもあって面白い。作者が京都出身ではないところが、「京都」を描くのによいのではないだろうか。

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    2019年10月07日
  • 京都寺町三条のホームズ : 12 祗園探偵の事件手帖

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    円生と清貴。どんなことになるやらと思って読み始めたけれど、案外円生が素直で平和だった。三角関係っていうより、葵を好きな清貴のことが円生は気になってるんじゃないの?っていう感じもする。

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    2019年09月02日
  • 太秦荘ダイアリー

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    消えてしまった記憶。理由もなく辞めてしまった習慣。不思議な絵葉書...。
    これだけ聞くとホラーのようにも思えるけどそんなことはない。不安感があったり、不思議に思ったりすることはあるけれど、中心は「大好きな人たちとの再会」だと思う。謎が謎のままだったら、再会もなかったかもしれないし、もう一度仲良くなることもできなかったかもしれない。そんなことにならなくてよかったなぁ。と心から思った。

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    2019年08月26日
  • わが家は祇園の拝み屋さん3 秘密の調べと狐の金平糖

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     悔しさや羨望、嫉妬や怒り。
     それらを溜め込めば、負のエネルギーが渦巻いて、身を滅ぼしてしまうこともあるだろう。
     けれど、それを前向きな行動のエネルギー、成長への原動力に使ったなら良い結果を生み出すこともある。
    (P.86)

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    2019年08月16日
  • わが家は祇園の拝み屋さん2 涙と月と砂糖菓子

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     人が自分のことだけを考えて生きるのが傲慢であれば、自分をないがしろにし続けるのも、また、傲慢なのです。
    (P.265)

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    2019年08月09日
  • わが家は祇園の拝み屋さん

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    「過ぎた献身や自己犠牲が美しいなんて俺は微塵も思わない。自分が幸せで、相手も幸せが一番だろ? 誰かの幸せのために、どうして誰かが犠牲になって、それが『美徳』になるんだ? 誰かが幸せになるためには、誰かが我慢したり不幸にならなきゃいけないなんて考えが根本にあったりするから、世の中がおかしなことになるんだよ」
    (P.199)

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    2019年08月01日
  • 京都寺町三条のホームズ : 9 恋と花と想いの裏側

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    全体としてどんどんミステリー感はなくなってきたなぁ(笑)。もともとそういうもんだったと言われればそうなんだけども。

    ただただ京都という舞台を味わうために読んでるという感じになっちゃってるのは、少し残念。

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    2019年07月30日
  • 京洛の森のアリス

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    好きなことを仕事にする。それは幸せなことだとは思うけど、本当に自分がやりたいことを理解するのは難しいのかもしれない。そんなことを思いながら読んでいた。
    辛い状況に置かれたありすが「逃げたい」と思うのは自然なこと。その方法を自分で見つけてきたのだから偉いとも思う。優しい人たちの手助けを得た今、いい方向に真っ直ぐ進んでいって欲しい。

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    2019年07月22日
  • 京都寺町三条のホームズ : 12 祗園探偵の事件手帖

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    ネタバレ

    探偵事務所での仕事ということで、推理に潜入・囮捜査、体を張ることも多かった話だけど、彼氏バカっぷりも相変わらずの清貴には今回も笑いました。
    「葵ハグ貯金」って何だよという。
    あの場面は本当に爆笑しました。
    今回は円生とタッグを組んでいたこともあり、葵ちゃんとの話は控えめ。
    その分、円生の子供っぽい一面、まだ清貴には及ばない一面も垣間見えて、彼の掘り下げ話になっていたように思います。
    反抗期の中学生みたいと作中で言われていたけど、まさにそんな感じ。
    でもいざ清貴のレクチャーが始まると真剣に聞き入ってるし(寧ろ目を輝かせているほど)
    彼を可愛いと思えたのは、もしかして初めてかもしれない。
    最後に海外に行くけど葵ちゃんからお留守番を命じられて落ち込んでいる安定の清貴、そして何やら危なそうなフラグが立った葵ちゃん。
    次回もまたすれ違いな主役二人になりそう。
    果たして清貴が葵ロスに耐えられるのか。
    事件よりそこを楽しみにしたいかもしれない。

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    2019年07月19日
  • わが家は祇園の拝み屋さん10 黄昏時に浮かぶ影

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    ネタバレ

    もう10冊目かぁ。
    東京編、大詰めです。
    京都では若者の動きがあって
    こっちの話のほうが気になってしまった。
    安倍の大伯父さんにもっと登場してほしい。
    良いキャラです。

    しかし、シリーズ、もういいかなぁと思ったりもします。
    東京編が終わったらいいかなぁ。
    こういうのは読むのをやめるいいタイミングがわからん。。

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    2019年07月07日
  • 京都寺町三条のホームズ : 11 あの頃の想いと優しい夏休み

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    前作を読んでから少し時間が経ってしまいましたが、久しぶりに続巻を読むことができました。
    なにか大きな事件が起こって、という展開ではなく、これまでのストーリーの裏側(今まで語られてきた場面を、別の人物(例えば円生)の視点から見ると…といったもの)が描かれていて、作品の持つ世界観にしっかりとひたることができました。
    個人的には円生の視点から描かれた『円生の独白』が興味深く読むことができました。なぜ、円生が葵や清貴に絡むのか、というところを練り上げて書かれていたと思います。

    シリーズ全体の「甘い」感じや、ほのぼのとした読後感はそのままで、気負いなく読むことができた一方で、清貴と葵の関係などにも大きな変化はなく、また新たな登場人物などもなかったので、「盛り上がり」という面からは物足りなく感じた部分もあり、少し残念でもありました。
    次巻では清貴が小松探偵事務所で修業を行う、ということで、事件性もありそうですし、展開に期待です。

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    2019年06月02日
  • 京都寺町三条のホームズ : 11 あの頃の想いと優しい夏休み

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    今回はいままでの話しを振り返る回だった。
    円生の独白は中々おもしろくよめたし、円生が次巻から清貴の弟子として話しの中にどう出てくるのか
    次巻に期待。

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    2019年05月22日
  • 京都寺町三条のホームズ : 10 見習い鑑定士の決意と旅立ち

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    中々甘めの回だったが、もっとラブラブでも大丈夫です!
    これは謎解きとは言いながら葵のシンデレラストーリー
    ですよね。全巻通して羨ましい限り。

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    2019年05月17日
  • 京都寺町三条のホームズ : 10 見習い鑑定士の決意と旅立ち

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    今回は九州の豪華列車の旅がメインで、京都とどんどん離れていく感じ。悪くはないのだが、ちょっとシリーズを続け過ぎた印象も受けてしまうなあ・・・

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    2019年05月11日
  • わが家は祇園の拝み屋さん2

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    除霊の依頼に、賀茂姉弟襲来。杏奈強そう。うさぎさん、戻ってくれるんやろか。霊はどこにでもいる、か。わかったようなわからないような?

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    2019年05月02日
  • 京都寺町三条のホームズ : 11 あの頃の想いと優しい夏休み

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    これまでの振り返りとそれにまつわるエピソードの巻。

    謎に満ちた円生の話がとてもよかった。
    彼も人間なのね。
    次の探偵話が楽しみだ。

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    2019年04月29日
  • 京都寺町三条のホームズ : 9 恋と花と想いの裏側

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    いつも通り清貴の葵ラブラブ展開が面白い。
    次回は2人きりの旅行でまた事件に巻き込まれて
    清貴の葵熱が激しくなりそう!

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    2019年04月26日
  • 京洛の森のアリス

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    京都で育ったありすは、事故で両親を失い、東北に住む叔母夫婦に引き取られて十五歳まで育つ。

    叔父はありすを邪険にし、高校にも通わせてもらえない。

    そんな境遇から抜け出し、幼い日に糺の森で出会い、結婚の約束をした少年、蓮との再会を夢見て、京都で芸妓の修業をしようと思い立つ。

    置屋から来た迎えに連れられて行った京都。
    しかし、そこは現実の京都に似ている、異世界「京洛の森」だった、というわけで。
    ありすはこの世界のルールを理解しようと冒険をする。

    ありすを森に導くのは、うさぎのナツメと、カエルのハチス。
    不思議の国のアリスというより、鳥獣人物戯画?

    その異世界は、自分が心からしたいことをして、誰かに必要とされることが、生存のルール。
    そしてそうやって「徳を積む」と、やがて天上界に転生するらしい。

    これはもしかすると、ディストピアなのではないのか?と思うのは私だけか?

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    2019年04月21日