佐藤優のレビュー一覧
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佐藤優の読書法がひたすら書いてある本。第一章の文章がまとまっていた。「基礎知識は熟読によってしか身につけることはできない。しかし、熟読できる本の数は限られている。そのため、熟読する本を絞り込む、時間を確保するための本の精査として、速読が必要になるのである。」
以下参考になった点
基本書は奇数。初読はシャーペンで線引き・囲み、結論を自分なりにまとめる(今やってる作業)
速読は気になる点だけ印。
高校の基礎知識は超大事!!
漫画は「代理経験」「人間関係の縮図」
読書録を付け始めて一冊への向き合い方が真剣になったし、エッセンスも頭の中に残りやすくなった。自分は速読は好きではないが、知識獲得として -
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メンタルの強化に必要なのは、人を蹴落としても動じない下品さを持つこと。だが、本著はこれで終わらない…という触れ込みなのだが、人を蹴落とす下品さは、メンタルが強いゆえの結果であり、強くするための手段ではない。ここがピンと来なかった。
本著を手に取る人は、小さな事にクヨクヨ囚われて、中々立ち直れない人ではないか。そうした人への本著からのメッセージは、端的に言うなら、休め、無理するな、逃げろだ。何だか達観しているが、これが真理なのかも知れない。他人を蹴落とせない人が、クヨクヨしがちなのだ。しなやかになんて生きられない。責任が取れるなんて傲慢な考えだというのは、優しくしっくりくる考えだ。
生真面目 -
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佐藤優氏が、同志社大学生命医科学部「サイエンスコミュニケーター養成副専攻」において『進化論と神の問題』について3日間にわたり行った集中講義の内容を記したもの。進化論の解釈において歴代のアメリカにおける政策や、ナチスドイツの考え方について異論もあるが、神学、哲学、数学、天文学や科学技術、芸術などのつながりに焦点を当て、深い内容の講義をしている。講義形式なので、論理的に説明をしているわけではないが、さまざまな知識が随所にちりばめられており、勉強になった。
「研究職は別として、総合職としてマネージメントをやっている人の中で、Ph.Dを持っている人がどれくらいいるかな? 修士を取っている人だってほ -
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佐藤優さんと池上彰さんが対談しながら、日本の左翼の変遷について教えてくれる。この2人だからこそ、対談してまとめるだけでしっかりした新書が一冊できあがるというのは羨ましいかぎり。
第1弾の本書では、戦後から1960年ぐらいまで。日本共産党の戦後初期の動き、社会党の変遷、55年体制の完成と、日米安保改定による極左の誕生あたりまでが語られます。極左は共産党ではなく社会党が育てていたことなど、全く知らなかった。
本書のあとがきにあるように、コロナ禍後を見据え、格差が拡大しつつする日本で再び起き上がりつつある左翼が、忘れ去れつつある過去の誤ちを繰り返さないよう、その過去を振り返っておこうという主旨で企画 -
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意外や意外、期待外れ……、
だったかなぁーw
断片的に知っていたことが繋がったり、中途半端に知っていたことが、「あれってそういうこと」とわかる面白さは確かにある。
また、対談(であって、対談じゃないんだけどw)形式なので読みやすいとも思う。
でも、なんだろ? なーんかツマンナイ(^^ゞ
テレビ東京で時々やってた、池上彰の「現代史」がわかりやすく、かつ、視点が面白かったので、そんな風なのを期待したんだけどなー。
読みやすくはあるんだけど、いかんせん細かい情報が多すぎちゃって。
左翼の習性とはいえ、間違い探しレベルのちょっとの意見の違いに目くじら立てて、どんどん分断していって。
その分断した派 -
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俺の中での賢人2人の対談。今後の読書へのヒントが沢山あった。しかし2人は博識で、なんでも知っている。良くまあこんなに知ってるなと思うし、橋爪さんなんかはまたそれをどう分かりやすく伝えるかという点に注力しているようで、流石と思った。核融合発電や中国の宇宙での優位性、宇宙法の話、色々な分野で幅広く勉強していかないと将来を予測する事なんて出来ないよな。外務省が極右勢力というのは面白かったし、なるほどなと思った。しかし世界で活躍する外交官は本当にスーパー能力者なんだろうし、海外の外交官ともやり合わないといけないし、磨かれるんだろうな。2人が教育に力を入れて、主張しているところが印象的だった。今の教育は
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我々一般人が「学び直す」ためのヒントを、知の巨匠コンビが対談形式で豊富な経験に基づいて惜しみなく伝えてくれている。
「リスキリング」というよりも「再武装」という表現が面白い。ハードかつソフトな人生の戦略本。
YouTubeでも学びたい、SNSも使いたい、新しいことも試したい、、、なんて折り返し点を過ぎてもまだ思ってしまうけど、壁が目前に迫ってきたら彼らの教えにハッとし、現実的に取捨選択するんだろうな。
それにしても、お二人の経験値と学びの深さ・広さはやはり凄い。
アウトプット、棚卸し、若い世代との付き合い方etc.できるところから取り入れて、準備していこう。
情報の波に溺れず、限りある時 -
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アメリカの対タリバン戦争敗北は、地政学を軽視した結果である。地政学は帝国と結びつくものであり、帝国は国民国家を超える。帝国の礎にはイデオロギーがあり、それは「物語の力」が核となっている。地政学はナチスの公認イデオロギーとなっていたがゆえに封印されていた、危険な「物語」でもある。危うい物語が浸透していくと、世界は知らぬ間に大きな危機を迎えることになる。無批判に受容してはならない政治理論のエッセンスを、国際政治の具体例を基に解説していく珠玉の講義。
ところどころ、自分に背景となる知識が不足していて理解しきれていない部分がありますが、単なる地図に限らず宗教的な部分まで踏み込んでいるので、カトリックと -
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元となった講義の具体的な時間や回数がわからないからなんとも言えないが、これが名だたる大学や院の優秀な学生を集めての講義のすべてとは到底思えない。おそらくはそのエッセンスのみを取り出してとりあえず一冊の本の携帯に押し込めたのだろう。
であっても、乱暴だ。
一冊の本としての起承転結も希薄で、終わり方も唐突だ。なんだか著者の思考の一番ベーシックな部分を司る知識を乱暴に羅列された、といった感が拭えない。それこそ実証も傍証もなく、結論の垂れ流し。論としても相当浅く、大学教育に携わるものとして、これが授業だったら、おいちょっといい加減にしろよ、と言いたくなる。
ただ、この一冊に背景にある知識と分析は膨大だ -
Posted by ブクログ
なんで、ヨーロッパやアメリカのテレビ番組の刑事や科学捜査をする人たちは、スラ~と哲学者の言葉や、シェークスピアの言葉を言えるんだ?と思っていたのが、解りました!
フランスのバカロデア=大学入試資格試験では、大学受験の必須科目に哲学があって、問題に対してのアプローチとレポートに、哲学者の言葉を書き込むのが、必須だとの事。
そもそも、大学受験の為?の知識でもあったのね。
小理屈つくフランス人には、禅の言葉や龍馬の言葉で対抗したのは、正しい対処法だったんだ!
アメリカの大学受験にも、レポートがあるけど、押して知るべし。
日本の大学受験にも哲学が必須科目になる日が来たら、面白そう。
言葉という教養 -
Posted by ブクログ
著者自身の世界情勢の見かたを、地政学的な思考とリンクさせて展開している本です。
著者はマッキンダーの『デモクラシーの理想と現実』という著書を参照しています。マッキンダーは、「我々の記録に残る人類の歴史がはじまってから、これでほぼ数千年になる。が、この間に、地球上の重要な地形はほとんど変化していない」と述べて、この前提のもとで人類の歴史の流れが地理的な制約を受けていると考え、ランド・パワー(陸上勢力)とシー・パワー(海洋勢力)の闘争の歴史として人類の歴史をえがきました。
しかし著者は、こうしたマッキンダーの地政学の見かたにくわえて、モスクワ国立大学の地政学教科書の著者であるガジエフが提唱する