佐藤優のレビュー一覧
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●対談形式で読みやすい。
●日本の福祉、特に児相関係がよくわかる。根深い問題だ。もっと親権を制限して強制介入するべきだが、そこらへんは予算や人員、そもそもの権利意識の整理が追いついていないから難しい。
●給付などについて、選択制か一律制かは議論になるが、実務上は一律にした方が結果的に楽ではないか。あとはいかに誰かが一方的に得はしていないなどの国民感情への配慮を行うか。ポピュリストな政治家には無理だろうなあ…
●今の時代は混迷だと言うが、まあバブルの時よりは悲壮感はあるかもしれないが、あまりに階層化しすぎているから、国民一体的な考えはあまりないのではないかな。
●とにかく児相ネタは悲壮感しかなく -
Posted by ブクログ
印象に残った箇所については、以下のとおり。
【P76】現代の市場経済、資本主義経済に生きてるとなかなか見えてきませんが、利益を追い求めず、競争もないという価値観があることを頭の片隅に置いておくのはとても重要です。
【P129】生きたお金というのは人間関係、信頼関係を強くします。いざというときに力になってくれる人をどれだけつくれるか。そこが分かれ目なのです。
【P143】生きたお金の使い方とは、一生思い出に残るようにすることではないでしょうか。しかも、自分一人のためではなく、家族や友人と楽しさ、思い出を共有できるように使う。旅行というのは、それを実現する一番の形です。
【P146】大事な -
Posted by ブクログ
著者の佐藤優さんって、あのロシア通で元外交官作家のあの人と同姓同名なのかなと思ったら本人だった。佐藤さんは子どもの社会的養護のような分野にも関心があるようで、心理師の池上さんと二人して、その世界で長らく活動してきた遠藤初江さんのオーラルヒストリーを引き出すという趣向。
3人が同じ方向を向いている鼎談は、そうですね、そうですねとスムーズに話が進みいまいち面白さには欠ける。ネームバリュー的には佐藤さんが突出していて、だから筆頭著者でもあるんだろうけど、やっぱり現場で経験を積んできた二人に及ぶものではないはず。それなのにいろいろ解説してくれたり持論をぶってくれるのはちょっと煩わしい。
佐藤さんも遠藤 -
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p29
生徒会の起源はGHQの民主化施策にある。
戦後の旧制水戸高校の生徒ストも一要因。
p31
外部注入論。
労働者は本来革命の主体となるべきだが、
資本主義から抜け出せないため、
職業的革命家の集団(=ボリシェビキ)を結成し、
ロシア革命を成し遂げた。
p74
フルシチョフは基本は平和路線。
帝国主義戦争を内乱化させて革命を起こすことは無理との考えに基づく。
一方で、相手が武力放棄する確証はないため、
核軍備は進めるという、まさに、敵の出方論。
p115
学生が大学の学費値上げに怒ったのは
大学が資本の論理に基づき大学を運営しており、ひいては、学生たちを資本家が期待する労働力として育 -
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斎藤環さんの言うことって、いつも、スーッって入ってくるんだよ。
ああ、分かるー、って。
自分の居場所を、できるだけ多く、つくる。
学びの場だけ、じゃなく
仕事の話
クラブ
教会
意図的に、別の居場所を作る
241
リアルな出席と、リモート出席の、ハイブリッドが理想
これ、分かるわー。
逃げる時には逃げる
これは、生き延びるためのリッパな知恵。
163
人間の生には良い、も、悪い、もない
65
家庭内にもソーシャルディスタンスを
悩みや苦痛は、口外すべし!
ぜひ、役所などにも頼ろう
ただし、本の最後で、佐藤優が、いつものように
「マルクスの『資本論』によれば・・・ -
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1巻目もそうだったが、理論家の登場人物が多すぎて頭こんがらがる。
そして事実の解説部分と佐藤優さんの自説開陳部分の区別をもう少し明瞭にしてもらいたい。
60年安保→その後空白期間→68年東大闘争→ますます過激化し70年よど号ハイジャック事件など
という流れは改めて理解できた。
それからこれは次の巻で語られるのかもしれないが、新左翼が世間から見放されたことはわかるがそれがどう社会党と共産党の凋落に結びつくのかをもう少し詳しく解説してほしい。
だって流石に規制政党は新左翼みたいな内ゲバやらないでしょ、と普通考えると思うので世間が左翼全体を見放すにはもう少しいくつかの要素がいるんじゃないか。と思っ -
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1.この本を一言で表すと?
学生運動がなぜ起こり、何故終息したのか振り返った本。
2.よかった点を3~5つ
・「敵の出方」論をめぐる志位和夫の嘘(p60)
→共産党の民主集中制の異常さがよくわかる内容だと思う。佐藤氏が言う「矛盾や詭弁を平気で口にできてしまう体質」の問題点もよく分かった。
・日本人を「総ノンポリ化」した新左翼運動(p245)
→現代に思想の面で何も残せなかったが、それでよかったのかもしれない。
浅間山荘事件の犯人の1人加藤倫教が2/28NHKラジオに電話出演していたが、今事件をどう捉えているかの質問に「事件後、政府に対して反対する市民運動自体が悪いことになってしまった」と語 -
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ネタバレ緊急出版だそうな。
確かに、今出せば売れるだろう。
内容は前半は、これまで既出の記事の寄せ集め、どこかで見聞きした(実際に読んだことのある)話だ(2005~2021年にさまざまなメディアに発表したもの)。
本書の価値は終盤の第5章、第6章あたりか。
2014年クリミア併合あたりからの分析ではあるが、有料メールマガジンの記事だけにインテリジェンス価値は高いと見る。
書下ろし終章は、池田大作先生礼賛に振れはするが、今のロシア・ウクライナ戦争を「宗教的観点からからも考えてみる必要がある」と、他にはない視点を示している点も特筆してよさそうだ。
さすがの佐藤優も、プーチンを擁護することはないが(”