刑事オリヴァー&ピア・シリーズ10作目。
ドイツの警察小説、ベストセラーです。
出版社の有名な毒舌編集者が失踪。
ピア・ザンダーは、元夫のヘニングに頼まれ、連絡がつかないという女性の家を訪ねた。ヘニングは昨年、自分とピアをモデルにした小説を書いて、それが大ヒット。ピアは迷惑しているのだったが…
2018年9月、オリヴァーの末の娘ゾフィアは12歳。
オリヴァー・フォン・ボーデンシュタインは、6年前の事件(「生者と死者に告ぐ」)で知り合ったカロリーネと再婚して5年になる。50代半ば?
継娘のグレータは18歳、オリヴァーへの反発を募らせて荒れ、家庭は破綻しつつあった。
オリヴァーの元妻コージマが癌とわかって2ヶ月、カロリーネまで気分の上下が激しくなったのだ。コージマとの間に情熱はとうに消え去っているが、カロリーネにしたら気になるのは無理もない面もある…
元々、オリヴァーとヘニングは友人。
ピアが警察の仕事に復帰して、オリヴァーと組むようになって13年。恋愛感情はない、あくまで信頼し合うパートナーだけど、ある意味では長く連れ添った夫婦のような、何も言わなくても通じることもある仲。
穏やかでハンサムなオリヴァーが、不安定な所のあるキャリア女性に惹かれては、優しさにつけ込まれるのを心配していました。
ふさふさの褐色の髪で育ちのよい貴族、完璧な発音、本来優秀なオリヴァーですが、10年ほど前の離婚後かなり迷走してるんですね~。
金髪で明るいピアは、2作目で知り合った動物園長クリストフと後に再婚して、こちらはまあ上手く行ってます。一時幸せ太りしてた(6作目「悪しき狼」)のも解消したよう(笑)
あ、モデル小説の件で今ちょっと揉めてるけど(笑)
失踪したハイケ・ヴェルシュは赤毛、先代の愛人でもあり、出版社の文芸部長として長く実権を握っていたが、解雇されたばかり。
1年半前に社長が交代、傾いた経営を立て直したのだが。方針に反対のハイケは、作家を引き抜いて新会社を作ろうと目論んだのが、漏れたのだった。
強引なハイケに敵は多い。担当した作家ゼヴェリン・フェルテンの盗作を暴露したのもスキャンダルになっていた。この作家、署長のニコラ・エンゲルがファンだったり(笑)
ハイケに続いて長年の同僚ロートも倒れ、学生時代からの友人達に動揺が広がる。
新社長のカール・ヴィンターシャイトは34歳。両親を早く亡くし、アメリカで成功した男性だが、先々代の社長の孫。先代の甥に当たります。
先代の娘ドロテーアは年の離れた従姉で、カールが営業部長にと呼び寄せた。
ユーリアは、ヘニングの担当編集者で33歳位。長い髪を三つ編みにした、化粧気のない女性。新人で、社長に認められつつある。生き生きしてます!
マリアはヘニングの文芸エージェントで、50年代半ば。
エージェントというのは、作家の代理として出版社と交渉、契約する、間を繋ぐ存在。
ハイケやロート、マリア、ドロテーアの夫らは、先代社長の子供世代で家族的に扱われた年月がある関係。ロートの妻パウラが「永遠の友人」と揶揄する、閉じられたサークルの中にいた…
「友情よここで終われ」というタイトル、前にもそんな話あったような…と思いましたが。
いや、これは…~もうっ、ほんっとに、ここで終われ、すぐ終われ、いっそ遡って終われ!と言いたくなるような話でした(笑)
まあでも~これで多くの真相が明らかになり、良いこともあったわけで…すよ~それはね、確かにね。
登場人物が多く、それでもかなり、わかりやすく書かれてはいると思うのですが。
誰が誰だか、後で思い返そうとするともうわからない!ので再読。
年齢や外見など、確認しながら、書いてみました。
重厚な背景、意外性のある複雑な展開、ユーモアや心通い合うシーン含め、読みごたえたっぷりです。
オリヴァーが、思わず苦言を呈したピアに対して、その真心に感謝するところも良いし。
ゾフィアが、子供達のなかで一人だけ馬が好きで、オリヴァーの実家で幸せに暮らし始めるのは微笑ましく、いいですね☆