無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
刑事事件の専門弁護士である著者が描き出す、奇妙な事件の話が15話収録されている。ふるさと祭りの最中に、給仕していた少女への集団暴行事件を描く「ふるさと祭り」、寄宿学校で秘密結社にかぶれる男子生徒による事件を描く「イルミナティ」、麻薬売買の現場に自宅を提供していた老人と、自分の運命から逃げられなかった男を描いた「雪」など、弁護士の「私」はさまざまな罪の形を語る。
ふるさと祭り
「私たちは大人になったのだ。列車を降りたとき、この先、二度と物事を簡単には済ませられないだろうと自覚した」
ふるさと祭り、がお気に入りです。
法で捌けない罪というのはミステリーではよく登場しますが、怒っても、泣いても、解決することができない物事があることに気づくというのはやるせないものです。
描写が調書のように丁寧に、かつ端的で鮮烈に表現されています。読みやすいだけでなく、記憶に残ります。
Posted by ブクログ
前作の『犯罪』と同じ系統の15編の短編を収録。
短編と言うよりも掌編小説と言った方が良いような小品もあり、前作に続き、不思議な魅力を感じた。全ての短編が創作なのだろうか。極めて淡々と冷めた視点で様々な市井の人びとの罪を描いた短編ばかりたのだが、救いのある短編もあれば、喪失感だけが残る短編、ミステリーの要素を感じる短編が混じる。
短編に描かれる数々の人びとのの罪は現実に起こりうるものばかりだ。もしかしたら、短編に描かれる登場人物の名前は単なる記号に過ぎず、主人公は人間ではなく、人間の犯す罪なのかも知れない。これは、最後の作品の『秘密』に著者の名前が出たのを見ると、あながち的はずれではないように思った。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。