新潮選書作品一覧
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4.4農耕開始から世界大戦まで、人類は地上にわずか〇・〇八%しか存在しない炭素をめぐり、激しい争奪戦を繰り広げてきた。そしてエネルギー危機が迫る現在、新たな「炭素戦争」が勃発する。勝敗の鍵を握るのは……? 「炭素史観」とも言うべき斬新な視点から人類の歴史を描き直す、化学薀蓄満載のポピュラー・サイエンス。
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3.6「矜恃」「席巻」「白眉」……ワンランク上の語彙を使いこなして表現をもっと豊かにしたい。そんな要望に応えるべく、博覧強記の評論家が中学生の頃より本や雑誌、新聞からメモしてきた「語彙ノート」の1万語から500余語を厳選。読むだけで言葉のレパートリーが拡がり、それらを駆使できるようになる実用的「文章読本」。
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4.7イランとサウジのにらみ合い、シリアやイエメンでの内戦やテロの拡大、進まないイラクの復興など、どの問題の陰にも正統・多数のスンニ派と異端・少数のシーア派の対立がある――この理解は、物事の半面しか見ていないに等しい。シーア派への警戒感は、なぜ高まったのか。宗派対立への誤解を意味ある議論に変える意欲的な試み。
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4.3水星の極地で1兆トンの氷が観測され、金星では海の痕跡が見つかった。土星の衛星からは美しい間欠泉が噴き出し、冥王星にはハート型の窒素の氷河が……。探査機ボイジャーの打ち上げから45年。次々と明らかになってきた、まったく新しい「太陽系」の姿とは――。NHKの人気番組に最新の知見を加えて描く宇宙研究の現在地。
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4.2友達はいないといけないのか。家族はそんなに大事なのか。働かないと負け組なのか。話し下手はダメなのか。「ひきこもり」を専門とする精神科医と、「重度のうつ」をくぐり抜けた歴史学者が、心が楽になる人間関係とコミュニケーションのあり方を提案する。
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3.5平安後期から戦国時代にかけて、政治・社会の中心にいた中世武士。日常的に戦闘や殺生を繰り返していた彼らのメンタリティーは、『葉隠』『武士道』で描かれた江戸時代のサラリーマン的な武士のものとはまったく異なっていた。史料に残された名言、暴言、失言を手がかりに、知られざる中世武士の本質を読みとく画期的論考。
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5.0性愛文化の最先端にあった江戸庶民は、男色でも同時代の世界をリードしていた。その起源から衆道の奥義、武士同士の「念友の契り」、「小僧は脚気の薬」というような俗信、陰間の生態、陰間茶屋の様子まで、女色の「天悦」に対して「大悦」と呼ばれた悩ましくも奥深いこの道を、当時の色道奥義書の図版や古川柳を交えて紹介する。
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4.5不当な特権と財産を有し、豪奢で享楽的な生活を送る怠け者たち――このような負のイメージは貴族の一面を切り取ったものに過ぎない。古代ギリシャから現代イギリスまで、古今東西の貴族の歴史を丁寧に辿り、いかに貴族階級が形成され、彼らがどのような社会的役割を担い、なぜ多くの国で衰退していったのかを解き明かす。
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3.8約40億年前に誕生した初期の生物に、寿命はなかった。にもかかわらず、死ぬことは必要だった――生物は進化し、多様性を生み出し、複雑な構造となったからだ。生物は生き残るため、寿命を得たのである。「死」に関する4つの仮説の歴史的な盛衰を通して、生物の「寿命」がどのように生まれたのかをひもといていく。
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4.5冷戦下、保革主要政党が米ソから密かに受けてきた違法資金。ハワイでの受け取り、迂回融資、工作員による手渡し……、手練手管を駆使して渡された闇の資金は、イデオロギー対立の狭間で、日本政治に何をもたらしたのか? 綿密な調査によって発掘された一級資料が暴く「政治とカネ」問題史上、最大の暗部。
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5.0《コトバを生業とする者たちが積み上げて来た文学的叡智がどれだけ人類に貢献して来たか》40年間の作家生活を経て、改めて「知性」の意味を捉え直した時、新たなる小説作法が誕生する。46箇条の「超絶技巧エチュード」は必見。当代を代表する書き手がプロフェッショナルになる道筋をすべて明かした文芸創作の『五輪書』!
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3.618世紀英国ゴシック小説は、フェイク精神、心霊主義、疑似科学、進化論・退化論、観相学・骨相学、セクソロジー、変態性欲と、あらゆる思想・学問を吸収し、日本へと渡ってきた。黒岩涙香に始まり、江戸川乱歩、横溝正史を経て、綾辻行人、京極夏彦へ――怪異猟奇を孕んだ日本ミステリーの成立を解き明かす、異端の文化史。
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3.0人間はなぜ死ぬのか――インドネシアのバナナ型神話と『鬼滅の刃』の物語から考える。女神たちは何を担わされているのか――インドの乳海攪拌神話とゲーム『FGO』の世界観から解き明かす。世界に伝わる多様な神話から、現代の映画や漫画、ゲームにまで息づく「神話のエッセンス」を明らかにする、魅惑の神話学講義!
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3.9純粋な知的探究から発して二百年、近代科学は社会を根底から変え、科学もまた権力や利潤の原理に歪められた。人類史の転換点に立つ私たちのとるべき道とは? 地球環境、エネルギー問題、生命倫理――専門家だけに委ねず、「生活者」の立場で参加し、考え、意志決定することが必要だ。科学と社会の新たな関係が拓く可能性を示す。
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4.0いまや中東の地は、ヨーロッパへ世界へと難民、テロを拡散する「蓋のないパンドラの箱」と化している。列強によって無理やり引かれた国境線こそが、その混乱を運命づけたとする説が今日では主流だ。しかし、中東の歴史と現実、複雑な国家間の関係を深く知らなければ、決して正解には至れない。危機の本質を捉える緊急出版!
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4.2明治四年、一本の海底ケーブルに始まった「通信」のパワーゲームを日本はいかに戦ったか。政治、外交、軍事、諜報、経済……あらゆる資源を投下しても埋めきれなかった列強との差。疑心と慢心に敗れた情報戦としての太平洋戦争、そして戦後――。今なお拡大し続ける「情報の戦争」を源流から理解する、技術(テクノロジー)と戦略(ストラテジー)の興亡。
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-強固な外壁に囲まれたロスの超高級住宅街、保守主義の牙城・アリゾナの巨大教会など9つの地域を丹念に調査。国家と個人をつなぎ、多様性を象徴するコミュニティこそが、アメリカ現代社会を映す鏡である。なぜこの国はダイナミックに変化し続けるのか、真の力の源泉とは何か――現代アメリカ論の新しい名著、装いを改め選書化。
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3.8経済が縮小傾向にあると、人はつい短期的な思考に陥る。目先の利益を優先させるあまり技術の蓄積が疎かになり、次世代を支える長期プロジェクトも立てにくくなる。10年前に渋滞学を世に問うた数理物理学者が、「長期的思考」がいかに正しいかを多くのロジックで証明。ビジネスに応用できる「四つの逆説の法則」が企業を救う。
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3.4明治維新で文明開化が始まったのではない。すでに江戸後期に日本近代はその萌芽を迎えていたのだ――。荻生徂徠、本居宣長、頼山陽、福澤諭吉ら、徳川時代から明治時代にいたる思想家たちを通観し、十九世紀の日本が自らの「文明」観を成熟させていく過程を描く。日本近代史を「和魂洋才」などの通説から解放する意欲作。
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4.8伊予道後で大成功を収めた遊女屋の主人が、書き記した秘伝の書『おさめかまいじょう』――この性愛指南書には、遊女の健康管理に始まり、男を籠絡する術、放縦な要求への対処法、どのように「天悦」に至らしめるかなど、あらゆる性のテクニックが網羅されている。当時の図版を掲載しながら、豊かで過激な性愛文化を明らかにする。
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3.5「基地か経済か」「政府との対立か協調か」――沖縄は常にこの二分法で語られてきた。しかし歴代の県知事たちは、保守であっても時に首相を鋭く批判し、革新であってもしばしば官邸と協力した。屋良朝苗、西銘順治から翁長雄志、玉城デニーまで8人の肉声から、単純化された保革対立では見えない沖縄問題の深層を読み解く。
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4.0「寅さんの負け犬ぶりにいまだに共感する」という著者が、〈美しきもの見し人〉車寅次郎の旅路を追って、「男はつらいよ」全作品を詳細に読み解きながら、北海道知床から沖縄まで辿り歩いた画期的シネマ紀行文。なぜ、あのいつもずっこける放浪者はかくも日本人に愛されるのか? 映画に“動態保存”された「時代」がいま甦る。 ※新潮選書に掲載の写真の一部は、電子版には収録しておりません。
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3.819世紀にキリスト教の自然観の枠組から離れて誕生した、科学者という職能。危険な一面を持つ、閉ざされた研究集団の歴史と現実、その行動規範とは? 核兵器の開発、遺伝子組み替えの技術、環境問題――科学者は研究に伴う責任をどう考えるのか。自然と人間の相互作用を読みこむ新たな科学観が問われる、転換期の科学者像を探る。
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3.0右翼から左翼、文学者や哲学者まで、近代以降の論客がその魅力や影響を語り続けてきた国民的高僧・親鸞。「懺悔の達人」「反権力の象徴」「宗教の解体者」など、それぞれの親鸞論を読み解き、「絶対他力」「自然法爾」といった思想の核心に迫る。日本人の“知的源泉”に親鸞あり――。気鋭の研究者による、親鸞論の決定版!
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4.0かくも傍迷惑で魅力的な人間がこの世にいる愉快。破天荒で見栄っ張りで小心で、しかし藝には拘り続けることへの讃嘆。談志、志ん朝、小さん、勝新、緒形拳、マルセ太郎から談春、昇太、可朝、市馬まで三十人の芸人に捧げる花束。四十年以上芸界を間近で見つめてきた著者が描く演芸人類学的「夢の寄席」!※単行本に掲載の写真の一部は、電子版には収録しておりません。
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5.0豪雪が交通を分断し、竜巻が車を吹き飛ばす。夏は熱帯のような酷暑となり、台風が迷走、河川が氾濫し家々を押し流す。日本列島はここ数年、「これまで経験したことのない災害」に見舞われている。気象庁が「命にかかわる非常事態」と表現する激甚気象はなぜ起こるのか? 気象学の第一人者が最新の研究結果をもとに解き明かす。 ※当電子版には、新潮選書に掲載の写真の一部は収録しておりません。ご了承ください。
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-千年の昔、一人の女性の手で書かれた五十四帖の壮麗な物語。宮廷ゴシップ、恋愛模様、権力闘争――ほの暗い御簾の陰に潜む人間ドラマと、失意と孤独を抱えた作者・紫式部その人の内奥に、名うての読み巧者が光を当てる。『枕草子』など同時代の傑作も縦横に併せ論じ古典を読む悦びを語り尽くす、知的興奮に満ちた文学案内。
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4.5「軍部の弾圧でペンを折らざるを得なかった」は虚構だった。「報道報国」の名の下、部数を貪欲に追い求めた新聞社は、当局に迎合するだけの記者クラブを作り、唯一の統制機関「内閣情報局」に幹部を送り込んだ。そして、ライバル紙を蹴落とすために地方紙大合併を仕掛け……。戦争を利用し尽くしたメディア暗黒史。
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4.319世紀に誕生した国民国家・株式会社・中央銀行の3点セット。しかし、資本移動を伴うグローバリズムと、AIやブロックチェーンなどのテクノロジーが、3者のバランスを突き崩し、中間層を蝕み始めた。超低金利、株主優遇、財政赤字、タックスヘイブン、GAFA、リブラ、MMT……悪循環に陥った資本主義を再生する道を探る。
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3.0気楽な随筆に見えた雑誌連載『考へるヒント』は、実は徳川思想史探究の跳躍板だった。モーツァルトやベルクソンを論じていた批評家が、伊藤仁斎や荻生徂徠らに傾倒したのはなぜか。その過程で突き当たった「歴史の穴」とは。ベストセラーを読み直し、人間の知の根源をも探る試みであったことを明らかにする、超刺激的論考。
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