作品一覧

  • マーガレット・サッチャー―政治を変えた「鉄の女」―(新潮選書)
    4.2
    1巻1,232円 (税込)
    英国初の女性首相サッチャーの功績は、経済再生と冷戦勝利だけではない。その真価は、国家と個人の関係を根本的に組み替えたことにある。彼女はなぜ閉塞感に包まれていた社会の変革に成功したのか。対メディア戦略・大統領型政治・選挙戦術……良くも悪くも二十一世紀の政治指導者の原型を創り出したリーダーシップに迫る。
  • 危機の指導者 チャーチル
    4.0
    1巻1,144円 (税込)
    ヒットラーの攻勢の前に、絶体絶命の危機に陥った斜陽の老大国イギリス。その時、彼らが指導者に選んだのは、孤高の老政治家チャーチルだった。なぜ国民はチャーチルを支持したのか。なぜチャーチルは危機に打ち克つことができたのか。波乱万丈の生涯を鮮やかな筆致で追いながら、リーダーシップの本質に迫る力作評伝。

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  • マーガレット・サッチャー―政治を変えた「鉄の女」―(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    イギリスに住んでいて驚いたことの一つは、イギリス人は社会と公共のあらゆることをサッチャーと絡めて話そうとすることであった。(サッチャーのせいでこうなったんだ、と、たいていは悪い意味である)
    そんな具合でサッチャーについて冷静に議論するのはイギリス国内では難しいのだが、この本は大変バランスが取れていると感じた。サッチャーに対してポジティブな評価をくださない筆者だからこその「筆者が何よりも感銘を受けるのは、政治家としての知的真摯さである」の一文は重みがあった。
    強いて言えば、サッチャーとコールやミッテランといった他の政治家との関係性を男女という文脈で論じがちなのはやや気になったが、全体への評価を揺

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    2024年05月13日
  • マーガレット・サッチャー―政治を変えた「鉄の女」―(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    サッチャーほど毀誉褒貶の激しい首相は少ないであろう。それは、彼女が初の英国女性首相であるためではなく、その妥協を知らない交渉スタイル、そして「鉄の女」と称されるほどの強い信念を、内政、外交(軍事含む)において臆することなく発揮したことによる。

    本書において、英国の1970年代の停滞期から脱する過程、そして望まざる退陣までの動きが、英国の政治思潮や周辺諸国との歴史的経緯を都度概説を加えながら叙述されている。

    彼女の信念は「人々に(社会扶助が)全ての国家によって実施可能だという考え方を植え付ければ、人間性の最も枢要な構成要素である道徳的責任を人々から奪い取る(p.34)」という演説の一節に顕著

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    2019年12月04日
  • 危機の指導者 チャーチル

    購入済み

    意思の人

    政治家に必要な能力には、先見性 教養 知性 交渉力 人間性 など多くの要素があるが、その中でもとりわけ重要なの要素が「継続する意思」だと思う。この不屈の意思こそがその他の要素では取り立てて優れていたわけではないチャーチルを救国の英雄とした。

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    2019年11月26日
  • 危機の指導者 チャーチル

    Posted by ブクログ

    [彗星のごときパグ]第二次世界大戦時、類い稀なるリーダーシップをふるい、英国を滅亡の淵から救った立役者、ウィンストン・チャーチル。英国政治の異端とされた男が、危機においてどう考えどう振る舞ったのかを丁寧にたどるとともに、危機において求められるリーダー像を考えていく作品です。著者は、外交官として英国に赴任された経験も持つ冨田浩司。


    誰でも名前だけは知っているチャーチルですが、政治家だけでなく軍人、そして作家としての側面も丹念に記述がなされており、入門的一冊としてピッタリ。また、人生の大半を英国政治の中枢において過ごしているため、チャーチルを軸とした英国近現代史としても読むことができます。あま

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    2014年02月21日
  • 危機の指導者 チャーチル

    Posted by ブクログ

    ルーズベルト、スターリンと並ぶ大日本帝国の仇敵の1人、チャーチルの伝記。まさに戦争指導のために生まれてきた(と本人が思い込んでいた)政治家の存在によって、崩壊の危機スレスレにあった大英帝国が生き長らえさせされたのは間違いない。

    日本が対英米蘭に宣戦布告し、結果として米国の対ドイツ戦を可能とならしめた際の「結局のところ我々は勝ったのだ。」という言葉は、日本人としては痛烈な皮肉として受け止めざるを得ない。

    最近出版された本なのではあるが、別に3.11や、その他国内情勢にムリヤリこじつけることもなく、かなり客観性を意識して、事実を書き連ねた内容や構成にはかなり好感を感じた。

    そして何より専門の

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    2011年11月03日

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