作品一覧

  • 思い出のなかのバード・アンド・ハート
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    1巻1,188円 (税込)
    「考えてみると、世間並みに他人と夫婦にはなったものの、子供が育って独立し、子育てから解放されると、いつのまにか妻との間がぎくしゃくするようになった。このまま一緒にはいられないと、妻は出て行った。(中略)言われるままに、離婚届に判を押した」(本文より)。本当は皆がわかっていた大切なことを、七十年の歳月が教えてくれた。著者の思考や思索の跡、死生観が凝集された小説。
  • スコトゥスの存在理解
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    1巻5,720円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 スコトゥス思想の中心に位置する「存在の一義性」をテクストの丹念な解読により初めて解明し、今後のスコトゥス研究の基盤を提供する重要著作。 【目次より】 はじめに 緒論 第一章 スコトゥスにおける諸概念の意味 第一節 概念の第一次的抽象 A 可知的形象の措定 B 能動知性の問題 第二節 実在概念 第三節 論理的概念 A クウィッドとクアーレ B 規定的と被規定的 C 外属的と被外属的 第四節 実体概念 第五節 実存概念 第六節 神の実存の非自明性 第七節 神の概念 第二章 知性のうちで一義性が主張される根拠 第一節 神と被造物の概念における一致 第二節 「自然的」であることの二重の意味 第三節 知性の第一対象について(1) 異論の検討 A われわれの知性の第一対象は質料的事物の本質ではないこと B われわれの知性の第一対象は神ではないこと 第四節 知性の第一対象について(2) 「第一主義」の定義 第五節 知性の第一対象について(3) 「存在」が第一のものである 第六節 諸概念における存在の一義性の証明 第三章 存在の一義性の証明 第一節 概念が「一義的」であること 第二節 概念の一義性の証明 1 第一の証明 2 第二の証明 3 第三の証明 4 第四の証明 5 第五の証明 6 その他の一義性の証明 第三節 一義性の証明の根拠について 第四章 結論 われわれが用いたテクストについて あとがき 索引 略記事項 註 引用文献表 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 八木 雄二 1952年生まれ。哲学者。東京キリスト教神学研究所所長。 慶應義塾大学大学院哲学専攻博士課程修了。文学博士。専門は西欧中世哲学。 著書に、『スコトゥスの存在理解』『鳥のうた 詩歌探鳥記』『中世哲学への招待』『イエスと親鸞』『古代哲学への招待』『生態系存在論序説』『「ただ一人」生きる思想』『天使はなぜ堕落するのか』『神を哲学した中世』『聖母の博士と神の秩序』『哲学の始原』『裸足のソクラテス』など、 訳書に、『エギディウス・ロマヌス 『Theoremata de esse et essentia』(訳)を巡って 中世存在論の一断面』(共訳)『カントが中世から学んだ「直観認識」 スコトゥスの「想起説」読解』などがある。
  • 古代哲学への招待
    4.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 宇宙の真理を数学的手法で求めたパルメニデス、対象化されざる「自己」の真理を求めたソクラテス。哲学の始源に見いだされる二つの道は、時に離れ、時にもつれあい、西洋哲学の流れを紡いでいった。それはいまもアクチュアルな問いを発し続ける…。歴史の霧のなかから、人間の思想のドラマが立ち現れる。独自の観点からの西洋古典古代哲学入門。
  • 「ただ一人」生きる思想 ――ヨーロッパ思想の源流から
    4.3
    「個で生きる」というと、すぐにヨーロッパ近代の個人主義が連想される。しかし、そもそも「個人主義」という考えは、どんな発想のもとに作り上げられてきたのだろうか。本書では、ヨーロッパ個人主義の源流を、古代ギリシアと、キリスト教、そして、中世スコラ哲学の内に再発見し、その思想の底にあるものを洗い出すことによって、そこから現代日本人が、この不安な社会の中で生きていくためのヒントを探り出す。「孤立」を恐れることなく、また、そこに逃げ込むこともなく、しかも、「ただ一人でも生きられる精神」の可能性を問う一冊。
  • 神を哲学した中世―ヨーロッパ精神の源流―
    4.8
    1巻1,232円 (税込)
    中世において「哲学」は「神学」の形をとった。キリスト教信仰と古代ギリシア哲学の出会いによって「神についての学問」が生まれ、ヨーロッパ精神が形作られていった。神の存在、天使の堕落、人間の富や色欲を当時のヨーロッパ人はどう捉えていたのか。中世神学から「信仰」というベールを剥ぎ、その実像に迫る。

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  • 神を哲学した中世―ヨーロッパ精神の源流―

    Posted by ブクログ

    アンセルムス,トマス・アクィナス,ドゥンス・スコトゥス,ヨハニス・オリヴィの業績についてよくまとめられている。時に日本の思想を補助線に。

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    2022年09月07日
  • 「ただ一人」生きる思想 ――ヨーロッパ思想の源流から

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    「ただ一人」生きる思想
    (和書)2012年08月27日 22:02
    2004 筑摩書房 八木 雄二


    ヨハネス・ドゥンス・スコトゥスの個別化原理について書かれているのですが、かなり良い内容です。この本は一読の価値ありなので皆さん読んでみてください。

    何回か読まなければ頭には定着しないだろうとおもうけれど、基本的な理念は僕自身と矛盾しないように感じてこういった本があること、そしてその存在を知ることができたことを幸運に感じたいと思います。

    ヨハネス・ドゥンス・スコトゥスさんについてはハンナ・アーレントさんの『精神の生活』という本で取り上げられていたと思うけど、そちらもなかなか素晴らしい内容で

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    2020年09月26日
  • 古代哲学への招待

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    古代哲学への招待―パルメニデスとソクラテスから始めよう
    (和書)2012年08月29日 21:37
    2002 平凡社 八木 雄二


    古代哲学の形成過程が非常に明確に示されていて、僕みたいな門外漢にもその意味が分かりやすく読むことができました。

    古代と中世のどちらを先に読もうかと迷いましたが、やはり順番に読むことにしました。

    中世哲学への招待を次に読みます。

    古代哲学者たちの思索を明確に示しているのでその違いや関係がよく解り格好の入門書でした。そして入門書でありながらその実は真理を言い得ているという面白い本だと思います。

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    2020年09月26日
  • 神を哲学した中世―ヨーロッパ精神の源流―

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    中世のアルプス以北の森の中を開拓した修道士。町の半数は修道士だったのでは。
    童貞は結婚に勝る。童貞を捧げることで神は報酬をくれる。現世では知識、死後は天国を。知的好奇心旺盛な若者は修道士になることを選んでしまう。

    修道士は天使のように生きる。ただしキューピッドはローマ神話の悪魔の一種。肉欲。

    武力では領土の独立しか果たさないが、宗教によって統一が果たされる。天使のような、神に仕える平和の戦士。

    形而上学と神学のセット。
    (現代でもスピリチュアル系の人は中世神学の感覚なのではないか?)

    アンセルムスの神の証明でも最終的に、存在するから存在するという同語反復となる。しかし神学は、信仰の世界

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    2018年10月25日
  • 神を哲学した中世―ヨーロッパ精神の源流―

    Posted by ブクログ

    [時去れど今なおの輝き]その分野が重要であろうことは頭で理解しつつも、多くの日本人にとってなかなか手が出ないヨーロッパ中世期の哲学。現在の考え方と中世のそれとはどのように異なるのか、そして中世の哲学は神と世界をどのように理解していたのかを探る一冊です。著者は、西欧中世哲学を専門とする一方、日本思想についても詳しい八木雄二。


    中世哲学の世界に入る前に、その世界に入るための頭作りをしっかりとしてくれるところが魅力的。現在の一般的な考え方からはおよそ理解できないであろう世界観を、懇切丁寧に比較や例示を用いて説明してくれています。「中世」と「哲学」という言葉が2つ並んだだけで(自分もそうなんですが

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    2015年10月14日

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