経済学者たちの日米開戦―秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く―(新潮選書)

経済学者たちの日米開戦―秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く―(新潮選書)

1,144円 (税込)

5pt

有沢広巳ら一流経済学者を擁する陸軍の頭脳集団「秋丸機関」が、日米の経済抗戦力の巨大な格差を分析した報告書を作成していたにもかかわらず、なぜ対米開戦を防げなかったのか。「正確な情報」が「無謀な意思決定」につながっていく歴史の逆説を、焼却されたはずの秘密報告書から克明に解き明かす。瞠目の開戦秘史。

...続きを読む

経済学者たちの日米開戦―秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く―(新潮選書) のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    購入済み

    100%負ける未来を選べるか?

    1945年8月6日、広島。1945年8月9日、長崎。両都市への原爆投下のあと、日本の無条件降伏によって終わった太平洋戦争。あの戦争がなぜ起きたのか?防ぐ方法がなかったのか?一度でもそう思ったことがある方にはぜひ読んでほしい良書。


    これまで“残っていない”とされていた「秋丸機関」という旧陸軍

    0
    2021年03月08日

    Posted by ブクログ

    良書。行動経済学の知見で開戦を回避するにはどうすれば良かったのか、について仮説が提示されている。その妥当性はともかく、その発想は今まで聞いたことがなかった。知見を新たにしてくれる一冊。

    とある投資ブロガーさんが紹介していたことから読んでみた。行動経済学により、何故勝てないと分かっていながら開戦した

    0
    2020年04月09日

    Posted by ブクログ

    近代戦とは、国家総合戦であり、経済的生産力がものを言うのは自明であった。政府指導者が、無謀な戦争と分かっていながら、何故日米開戦を決定してしまったのか。陸軍が一流の経済学者等を集めて、戦争の見通しを予測した「秋丸機関」に関する著述。
    スペインのフランコ政権も親ナチで枢軸国であったが、フランコという独

    0
    2019年11月10日

    Posted by ブクログ

    【合理的に不条理へ】対米英開戦を前に,彼我の戦力差を研究するために陸軍省に設けられた通称「秋丸機関」。多くの経済学者の関与を得たその機関が導き出した研究成果を解説しながら,日本を「無謀な」戦争に導いた内的論理について説明した作品です。著者は,摂南大学の経済学部で准教授を務める牧野邦昭。

    秋丸機関を

    0
    2018年12月03日

    Posted by ブクログ

    018/06/24経済学者たちの日米開戦 牧野邦昭 ☆☆
    残念ながら画期的な内容はなかったが、開戦を丁寧に整理、好感
    開戦の決断 データ上で不合理でも、国家として選択あり得る
    しかし日本は決定者が明らかでない 幕引きもできない
    最大の問題は「兵站の欠落」犠牲者が多過ぎる
    この根幹は物流を甘く見たこと

    0
    2018年11月22日

    Posted by ブクログ

    秋丸機関と成立経緯と報告書を読み解くところから始まっているが、躓きながらも読み通してみると、第5章の開戦決定について行動経済学や社会心理学から分析した部分と、その上で経済学者として避戦のためにどういうアプローチが取れたのかという第6章が一番の珠玉であったと思う。

    そこは良かったのだが、秋丸機関の経

    0
    2022年01月09日

    Posted by ブクログ

    アメリカとの戦争を決定した理由はどこにあるのかを、ある隠蔽された報告書から読み解こうとした本。

    経済学者たちのと銘打っているけれど、話の中心は経済学者ではなく秋丸機関。かかわった人物がどういう人か、どういう内容が書かれていたか、為政者側がそれをどう捉えてたかといったことから、状況をどう捉えてあのよ

    0
    2021年07月30日

    Posted by ブクログ

    ●:引用

    ●高橋財政期における日本の景気回復に大きく貢献したのは輸出の増大であったが、日本からの綿織物を中心とする輸出の急増はイギリスとの間で激しい貿易摩擦を引き起こし、イギリスは不況の中で自国の貴重な市場である植民地を守るためにスターリング・ブロック(イギリスポンド経済圏)の強化を図っていく。イ

    0
    2019年02月03日

    Posted by ブクログ

    昨年村木さんの日本組織の病を考える、などを読み、日本組織の疲弊に関心を持った。典型的な日本の官僚的組織である旧日本軍について、改めて理解する必要があると感じ、なにが開戦へと向かわせたのかを知りたいと思って手に取った。

    秋丸機関の報告書だけではなく、国民全体に英米と開戦すれば敗戦するのは間違いないと

    0
    2019年01月19日

    Posted by ブクログ

    昭和19年(1939年)陸軍省軍務局の岩畔は関東軍から秋丸次郎を呼び寄せ石井細菌部隊に匹敵する経済謀略期間の創設を命じた。日本、アメリカ、イギリス、ドイツなどの戦争継続能力を分析し、それぞれの経済的な弱点を見極め対策を立てるのが目的だ。メンバーには前年に治安維持法違反で検挙された保釈中のマルクス経済

    0
    2018年12月07日

経済学者たちの日米開戦―秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く―(新潮選書) の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮選書 の最新刊

無料で読める 学術・語学

学術・語学 ランキング

牧野邦昭 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す