「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ
著:野口 悠紀雄
紙版
角川新書 K-215
良書、人生100年時代を生き抜くためには、生涯を通じて学習し、成長しつづけるしかない。
そのための方法は独学であり、それが一番効率的である。これが本書のメッセージです
独学を続けていくには、何を学ぶかを決め、どのようなカリキュラムで学ぶのかも自分で決めなければならない
気になったのは、以下です。
広く浅く、勉強するではなく、知るべきことに焦点を絞って、勉強することが必要になる
独学の大きな長所は、楽しいことだ
独学の欠点は、
①継続できないで途中でやめてしまう危険が大きい
②ある目標を達成するために、何を勉強したらよいのか、どう勉強したらということが明確でない
③独学では、クラスメイトや、勉強仲間を作れない
独学、いますぐ、実行してみよう
独学する習慣を持っている人と持ってない人とでは、時間が経れば大きな差が生じてしまいます
言語を習得する方法
大声でたくさん音読する
ちょっとした翻訳をうる
毎日一回は授業をうける
興味がある対象について常に作文を書くこと、それを先生の指導で訂正する
前の日に直した文章を暗記して自壊の授業で暗唱すること
アメリカの大学院では、死に物狂いで猛烈な勉強をしている
彼らが行っている勉強は、学歴を得るための勉強ではなく、実力をつけるための勉強だ
学校時代に習ったことは、あっという間に陳腐化する
これまでやっていた仕事が、技術進歩によって消滅してしまうのである
しかし、他方において、適切に対処すれば、現在の情況は大きなチャンスに転換しうる
変化が激しいとは、新しいフロンティアが広がるということだ
そこにはまだ誰も手につけていないので、思うがままの発展をすることができる
英会話学校、資格取得のための学校、通信教育、パソコン教室等々
これらは、授業料を稼ぐために行っている営利事業である
そのため、勉強をしたい人のニーズに本当に応えているかどうか、疑問である
コストを払っても、それ相応のリターンが得られるとは限られない
逆に独学はタダだから、質が悪いとは言えないのだ
同じことは、独学でもできる。自分の必要に合った勉強ができるから、効率的だ。
社会人の勉強では、必要とされる知識が、人によって大きく違う
また、達成したいと思う目的も個人によって違う
一般的な社会人講座で得られるような知識では、仕事には役立たないことも多い
実技は独学には向かない
ギルドによる職業免許との戦い
中世のヨーロッパの徒弟制度も、独学を禁止する制度だった
さまざまな技術は親方から口承で伝えられ、それらが文章化されることはなかった
継続は力なり
ゲーテ 訓練、訓練、訓練、訓練が巨匠を作る 巨匠は天から降ってくるものではない
継続のために必要な4つのこと
①はっきりした目的を持つ
②強いインセンティブを持つ
③勉強の楽しさを活用する
④時間を確保する
自分でカリキュラムを作る
問題は何か、重要なことは何か
集中すべきところは、急所、つぼ、抑えどころ、勘所、コツ、などと呼ばれている
クリティカルなことを、教えてくれるのがよい教師
本に書き込みをしよう
本を読むときに、線を引いたり、書き込みをしたり、本の最初の余白の部分に要約を書いたりしている
後になって読み返す場合に便利だ
本をきれいに読まなければならないというのは、間違いだと思う
外国語を勉強する方法
文章を丸暗記する
単語を孤立して覚えるのではなく、文章として覚える
20回程度聞けば覚えらえるだろう
外国語は、独学でしか習得できないのだ
誤りとは、流暢に話せるようになりたいと考えることだ
実際には、正確に聞けることのほうがはるかに重要である
①話せても、聞いて理解できなければ実用にならない
②正確に聞くことができれば、自動的に話せるようになる
誤りは、外国語を一旦、日本語にして理解しようとすることだ
いちいち、日本語に翻訳していては、日常的なコミュニケーションのスピードについていくとはできない
独学では、カリキュラムの作成が最も難しいとは、体系を作るのは難しいということである
目次
はじめに
第1章 独学の第一歩を踏み出そう
第2章 独学者たちの物語
第3章 私も独学で勉強した
第4章 独学は新しい働き方を可能にする
第5章 なぜ学校でなく独学のほうがよいのか?
第6章 独学を継続させるには
第7章 学ぶべきことをどのように探し出すか?
第8章 英語は独学でしかマスターできない
第9章 検索は独学の重要な道具
第10章 人工知能の時代に独学の必要性は高まる
図表
索引
ISBN:9784040822273
出版社:KADOKAWA
判型:新書
ページ数:240ページ
定価:840円(本体)
発売日:2018年06月10日初版発行