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  • 戦国SAGA 風魔風神伝(1)
    完結
    -
    時は、戦国――。本能寺の変で織田信長が討たれ、世は再び千々に乱れようとしていた。 その混沌とした乱世に、己の“義”を貫き通した伝説の忍びがいた。 その名は風魔小太郎。2メートルを超える体躯、恐るべき膂力、揺るがない信念を武器とし、天下に名を馳せた豊臣秀吉、徳川家康と真っ向からぶつかり合う! “風神の子”と呼ばれた稀代の忍びの生涯を描く、壮大なる戦国大河が今、幕を開ける!! 原作『風魔』祥伝社文庫刊
  • 刀伊入寇 藤原隆家の闘い
    3.7
    日本国存亡の危機に真の英雄現わる! かつてなき国難に立ち向かった実在の貴族の闘い! ――時は平安中期、朝廷きっての貴公子でありながら、「さがな者」(荒くれ者)と呼ばれた藤原隆家は、花山法皇や藤原道長らとの「闘乱」(喧嘩)に明け暮れる日々を送っていた。その頃、陰陽師・安倍晴明は彼にこう告げた。「あなた様が勝たねば、この国は亡びます」。道長との政争に破れ、自ら望んで任官した九州・大宰府の地で、隆家は、海を越えて壱岐・対馬を蹂躙し、博多への上陸を目論む異民族「刀伊」の襲来を迎え撃つ! 清少納言、紫式部らとも交流し、京の雅の世界にも通じつつ、かつてなき未曾有の国難に立ち向かった実在の貴族の奮闘を、豊かな想像力をからめ織り上げた、雄渾にして絢爛たる平安戦記エンターテインメント!
  • ばいばい、アース 全4冊合本版
    5.0
    この世界に、ラブラック=ベルはたったひとり、異形のものとして生まれた。牙も毛皮も鱗もない“のっぺらぼう”の彼女は、自分と同じ存在を探す旅に出る。 ※本電子書籍は「ばいばい、アース (1)」~「ばいばい、アース(4)」4冊の合本版です。
  • 日本改暦事情
    3.0
    徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く――。 本屋大賞受賞作『天地明察』の原型となった短篇小説、電子オリジナルで配信!
  • 川あかり
    3.7
    川止めで足止めを食っている若侍、伊東七十郎。藩で一番の臆病者と言われる彼が命じられたのは家老の暗殺。向こうも既に対岸まで来ているはずだ。川明けを待つ間、思いもかけぬ市井の人々と触れ合い、気弱な七十郎の心は千々に乱れる――。
  • 蛇衆
    3.5
    【第21回小説すばる新人賞受賞作】戦国の気運高まる室町末期、自らの力だけを頼りに各地を転戦する傭兵集団がいた。その名は「蛇衆」。頭目の朽縄をはじめ、6人は宗衛門老人の手引きで雇い主を替え、銭を稼いでいた。九州のとある地方の領主・鷲尾嶬嶄に雇われ、目覚ましい働きを見せた。だが、鷲尾家は血で血を洗う激しい跡目争いの渦中にあった! 比類なき臨場感のノンストップ活劇時代小説。
  • 退魔士
    3.0
    高野山明王院につかえる葛城時政は人間に仇をなす魔性のものと戦う退魔士。突如失踪した、恩師不動明王を追って奈良に向かうが……。著者の真骨頂、歴史エンターテイメントの誕生!
  • 南海の翼 長宗我部元親正伝
    4.3
    戦国時代。土佐の名門、長宗我部家の若き当主・元親は、領民が安らかに暮らせる戦のない国を目指して四国統一に乗り出す。巧みな戦略で着実に領土を広げてゆくが、戦で多くの部下を失い、肉親をも殺めたことで、元親は自身の器量と夢との間で苦しみ始める。さらに、天下を目指す信長、秀吉の脅威が迫り――。四国の覇者、長宗我部一族の栄光と挫折を真正面から描く、圧巻の歴史小説。
  • 天下人の失敗学 すべての人間は4つの性格に分類できる
    3.0
    社会生活を営み、様々な人たちと接していると、つい「人というものは十人十色」と考えがちになります。しかし、そこで思考停止せずに、4種の人格タイプに類型化すれば、おのずと己も他人も見えてきます。言い換えれば、組織や集団(いわゆる会社)というフィルターを通せば、人は信長、光秀、秀吉、家康しかいないと言えるのです。
  • 随筆集 柚子は九年で
    3.4
    「自分の残り時間を考えた。十年、二十年あるだろうか。そう思った時から歴史時代小説を書き始めた。老いを前にした焦りかと思ったが、二度とあきらめたくなかった」――50歳で創作活動を始め、第146回直木賞を『蜩ノ記』で受賞した、いま最も中高年に支持されている作家・葉室麟、初めての随筆集。若き日々への回想や出会った人々や書物、直木賞受賞後のあれやこれや。江戸時代の博多を舞台にした短篇小説「夏芝居」も収録。
  • 城を噛ませた男
    3.9
    「奴に城を取らせる。そして俺は国を取る。」乱世に雄飛するため、希代(きたい)の謀略家・真田昌幸(さなだまさゆき)が仕組んだ秘策とは?(表題作) 強大な豊臣水軍を前に、城に籠もる鯨取りの親方が仕掛けた驚愕の大反撃!(「鯨のくる城」) 戦国の世、大勢力がぶつかる狭間で、ある者は平身低頭し、ある者は乾坤一擲(けんこんいってき)の勝負に出る。生き残りをかけ、なりふり構わず戦う人間を熱く描いた渾身作全5編!
  • 陣借り平助(1)
    -
    1~2巻550円 (税込)
    時は戦国、将軍・足利義輝をして「百万石に値する」と言わしめた若き武人・魔羅賀平助は、愛馬・丹楓と共に気ままな旅を続けていた。天下の諸侯が召抱えたいと欲するが、いかなる大名にも仕えず、自らの意志で必ず弱き陣に加勢する、それが『陣借り平助』の流儀……
  • 城を攻める 城を守る
    3.6
    「この時代小説がすごい!」作家別ランキング1位の著者が、戦国時代から幕末にかけて城郭攻防戦が展開された26の「戦う城」を徹底分析。国内最後の城郭攻防戦を耐え抜いた名城中の名城「熊本城」、栄光と没落の分岐点となった東海一の堅城「高天神城」、外交的駆け引きに敗れ去った難攻不落の巨城「大坂城」、謙信が手塩にかけて造り上げた戦国最強の山城「春日山城」、関東平野を睥睨する巨大山城「八王子城」ほか。(講談社現代新書)
  • 地球生まれのあなたへ
    完結
    5.0
    あの震災の直後に、マキオは郵便配達の仕事を再開した。数日後、彼のもとに届いた「もういない妻」からのバースデープレゼント。「僕は君を愛し抜けていたのだろうか」……若き夫婦の愛が胸を打つ表題作ほか、冲方丁が実話をもとに綴った「泣ける」ストーリーを原作に、期待の新鋭が描いた感動の6編。(収録作品)●先にいきます●地球生まれのあなたへ●教師とTシャツ●音楽と十円ハゲ●仁義の人●タクシーと指輪
  • 黎明に起つ
    3.0
    黎明を呼んだ男の壮大な一代記 京都を主戦場に、11年間も繰り広げられた権力闘争・応仁の乱。それによって荒廃した都の姿に絶望し、挫折から立ち直り、関東の地に新天地を求め、守旧勢力を駆逐し、覇権を打ち立てた北条早雲。その国家像と為政者像を注目の作家が描く歴史巨編。

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  • 桃山ビート・トライブ
    4.0
    時は安土桃山。運命的に出会った四人の若者が一座を結成した。驚くべき速さで三味線を弾きこなす藤次郎。出雲のお国一座の笛役者・小平太。信長の従者だった黒人の太鼓叩き・弥介。べらぼうに喧嘩の強い天性の舞姫・ちほ。型破りな芸で熱狂的に民衆に迎えられた彼らは、やがて、庶民への支配を強める秀吉に立ち向かうことに――。エネルギッシュで爽快な、第20回小説すばる新人賞受賞作。
  • 北天蒼星 上杉三郎景虎血戦録
    3.8
    関東の覇者、小田原・北条氏に生まれ、上杉謙信の養子となってその後継と目された三郎景虎。越相同盟による関東の平和を願うも、苛酷な運命が待ち受ける。己の理想に生きた悲劇の武将を描く歴史長編。
  • 蜩ノ記
    4.6
    命を区切られたとき、人は何を思い、いかに生きるのか―。幽閉中の武士・戸田秋谷の気高く凄絶な覚悟と矜持を、九州豊後の穏やかな山間の風景の中に謳い上げる感涙の時代小説!平成23年度下半期・第146回直木賞受賞作!2014年、待望の映画化!
  • 恋しぐれ
    3.8
    京に暮らし、二世夜半亭として世間に認められている与謝蕪村。よき友人や弟子たちに囲まれ、悠々自適に過ごす晩年の彼に小さな変化が……。祇園の妓女に惚れてしまったのだ。蕪村の一途な想いに友人の円山応挙や上田秋成、弟子たちは驚き呆れるばかり。天明の京を舞台に繰り広げられる人間模様を淡やかに描いた、傑作連作短編集。著者の特徴である「人を想う気持ち」が通奏低音の如く流れ、読む人の気持ちを暖める。新たな蕪村像を描いた意欲作!
  • スプライトシュピーゲルI Butterfly & Dragonfly & Honeybee
    3.8
    ミリオポリス――近未来のウィーン。街の平穏を維持するために、飛び立ち、突き破り、敵を破壊する特甲児童と呼ばれる特殊な子供たちがいた――。翼を持ち、敵を殲滅するために飛翔する三人の少女たちの物語。
  • 微睡みのセフィロト
    3.7
    〈『マルドゥック・スクランブル』の原点 傑作SFハードボイルド、待望の復刊〉300億の微細な立方体に混断された男。世界連邦保安機構の捜査官パットは、第四次元感応者の少女ラファエルと捜査を開始するが……
  • OUT OF CONTROL
    3.5
    日本SF大賞受賞『マルドゥック・スクランブル』から、吉川英治文学新人賞、本屋大賞を受賞した時代小説『天地明察』まで、エンタテインメントの最前線で活躍し続ける冲方丁の最新短篇集。『天地明察』の原型短篇「日本改暦事情」、親から子どもへの普遍的な愛情をSF設定の中で描いた「メトセラとプラスチックと太陽の臓器」、著者自身を思わせる作家の一夜を疾走感溢れる筆致でつづる異色の表題作など全7篇を収録
  • マルドゥック・フラグメンツ
    3.9
    『マルドゥック・スクランブル』『ヴェロシティ』、そして第3部『アノニマス』  刊行開始から8年を経て、コミック化、劇場アニメ化と、なお広がりをみせるマルドゥック・シリーズ。 本書ではバロット、ウフコック、ボイルドの過去と現在、そして未来を結ぶ5篇に加え、 『アノニマス』を舞台にした書き下ろしを収録。さらに著者のロング・インタビュウ、『スクランブル』幻の初期原稿を抜粋収録するシリーズ初の短篇集
  • マルドゥック・ヴェロシティ1 新装版
    4.2
    戦地において友軍への誤爆という罪を犯した男――ディムズデイル=ボイルド。肉体改造のため軍研究所に収容された彼は、約束の地への墜落のビジョンに苛まれていた。そんなボイルドを救済したのは、知能を持つ万能兵器にして、無垢の良心たるネズミ・ウフコックだった。だが、やがて戦争は終結、彼らを“廃棄”するための部隊が研究所に迫っていた……『マルドゥック・スクランブル』以前を描く、虚無と良心の訣別の物語。
  • 黒い季節
    3.6
    身のうちに病を飼い、未来を望まぬヤクザ「藤堂」、記憶を喪い、未来の鍵となる美少年「穂」、未来を手にせんとする男「沖」、沖と宿命で結ばれた異能の女「蛭雪」、未来を望まずにはいられぬ少年「誠」、誠と偶然で結ばれた異能の女「戊」――縁は結ばれ、賽は投げられた。世界は、未来は変わるのか? 本屋大賞作家、冲方丁が若き日の情熱と才能をフル投入した、いまだかつてない異形のエンタテインメント!!
  • 武士喰らい
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    主君、父、兄弟、そして妻。戦場での突然の裏切りにより、全てを失った小次郎。男に残されたのは、復讐の道だけだった。命じられるまま仇討ちを繰り返しているうち、「武士喰らいの黒鬼」と恐れられるようになる。だが、小次郎は知らされてはいなかった。その殺戮に隠された真の目的を。そして、本当の仇が誰なのかを――。破天荒かつ号泣必至の戦国綺談!
  • オイレンシュピーゲル壱 Black & Red & White
    3.7
    「なんか世界とか救いてぇ――」。あらゆるテロや犯罪が多発し『ロケットの街』とまで渾名される国際都市ミリオポリスに、「黒犬」「紅犬」「白犬」と呼ばれる3人の少女がいた。彼女たちはこの街の治安を守るケルベルス遊撃小隊。飼い主たる警察組織MPBからの無線通信「全頭出撃!」を合図に、最強武器を呼び込み機械の手足を自由自在に操り、獲物たる凶悪犯罪者に襲いかかる! 『天地明察』で2010年本屋大賞第1位を獲得した冲方丁の、衝撃的ライトノベル第1弾!
  • 風の軍師 黒田官兵衛
    3.5
    あす吹く風は、どこからどこへ。黒田官兵衛、ジョアン、細川ガラシャ、織田秀信――伴天連追放令下、「かなわぬ夢」と「かなえてはならない夢」のはざまで生きた人々の思い。『風渡る』に続く葉室麟の「官兵衛」。(講談社文庫)
  • 風渡る
    3.6
    秀吉の懐刀・黒田官兵衛と、日本人修道士・ジョアン。2人は、未曾有の変革の時を、時代の風を受けて生き抜いた。居場所を求めて駆け抜けた2人。信長から、キリシタン禁止令の時期を、折々にかかわりあいながら生きてきた2人。お互いの心にあるものを察しながら、時代を体現した黒田官兵衛とジョアンの交歓を、さわやかに描く。(講談社文庫)
  • 光圀伝 電子特別版 (上)
    値引きあり
    4.8
    何故この世に歴史が必要なのか。生涯を賭した「大日本史」の編纂という大事業。大切な者の命を奪ってまでも突き進まねばならなかった、孤高の虎・水戸光圀の生き様に迫る。『天地明察』に次いで放つ時代小説第二弾! 「小説 野性時代」連載時の獅子猿氏のイラストが入ったデジタル特別版で配信!!
  • 青嵐の譜 上
    4.0
    鎌倉時代の半ば、玄界灘に浮かぶ壱岐島で、幼なじみの二郎と宗三郎は、浜に流れ着いた一人の少女を発見する。少女の名は麗花。母国の高麗を追われ、親を失っていた。三人は島で兄妹のように育つが、やがて蒙古の大軍が壱岐を襲い、過酷な運命に巻き込まれてゆく。何のために生き、誰のために戦うのか─。元寇という巨大な時代の嵐に立ち向かう若者たちを描いた、魂を揺さぶる歴史大長編。
  • 花や散るらん
    4.0
    京の郊外に居を構え静かに暮らしていた雨宮蔵人と咲弥だったが、将軍綱吉の生母桂昌院の叙任のため、上京してきた吉良上野介と関わり、幕府と朝廷の暗闘に巻き込まれてしまう。そして2人は良き相棒である片腕の僧、清厳とともに江戸におもむき、赤穂・浅野家の吉良邸討ち入りを目の当たりにする事となるのだが。2人の運命は如何に……。『いのちなりけり』で歴史小説界に新たな地平を切り開いた作者が、名コンビを再び登場させた! 葉室麟の野心作。
  • 山河果てるとも 天正伊賀悲雲録
    3.9
    平和を享受してきた伊賀国に暗雲が垂れ込める。隣国の伊勢を手中にした織田信長の侵攻が、いよいよ始まろうとしていた。伊賀国衆の子弟たち、忠兵衛、小源太、勘六、左衛門の4人は、押し寄せる信長の軍勢を前に、それぞれの選択を迫られる。信長の走狗となる者、屈辱に耐えようとする者、信長の命を狙う者、そして、特別な道を選ぶ者。故郷を愛した竹馬の友は、非情な運命に引き裂かれていく…。注目の気鋭が描く、戦国巨編!
  • 武田家滅亡
    3.9
    信玄亡きあと屈指の大国を受け継いだ武田勝頼は、内憂外患を抱えていた。近隣諸国からの脅威に加え、財政逼迫や家臣との対立も勝頼の孤立を深めてゆく。こうした状況のもと、同盟国・北条家から嫁いだ桂姫は、勝頼の苦悩に触れて武田・北条両家の絆たらんとするが……。信玄をも上回る武人の才に恵まれながら悲劇の主人公となった勝頼の後半生を、歴史小説界に現れた破格の才能が活写する本格歴史長編。
  • 幻海 The Legend of Ocean
    3.0
    1588年、イエズス会士シサットは日本での布教の行き詰まりを打開すべく、豊臣秀吉と会談。北条家征伐に同行し航海学の知識を貸すなら東国に布教の拠点を作ってよいとの条件をのみ、豊臣水軍に加わる。だが戦いのさなか「奥伊豆に黄金の国がある」という噂を耳にした一行は危険な海域を目指す。彼らがそこで目にしたものとは!? 迫真の海洋スペクタクル合戦譚。

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  • マルドゥック・スクランブル The 1st Compression─圧縮 〔完全版〕
    4.2
    なぜ私なの? 賭博師シェルの奸計により、少女娼婦バロットは爆炎にのまれた。 瀕死の彼女を救ったのは、委任事件担当官にして万能兵器のネズミ、ウフコックだった。 法的に禁止された科学技術の使用が許可されるスクランブル-09。 この緊急法令で蘇ったバロットはシェルの犯罪を追うが、そこに敵の担当官ボイルドが立ち塞がる。 それはかつてウフコックを濫用し、殺戮の限りを尽くした男だった。 代表作の完全改稿版、始動!
  • いのちなりけり
    3.7
    あのとき桜の下で出会った少年は一体誰だったのか──家同士の因縁がひと組の夫婦を数奇な運命へと導く。“天地に仕える”と次期藩主に衒(てら)いもなく言う好漢・蔵人と“水戸に名花あり”と謳(うた)われた咲弥。二人は夫婦となりながら結ばれぬまま、たった一首の和歌をめぐり、命をかけて再会を期すのだが──。水戸光圀公と将軍綱吉の関係が緊張してゆく時代、思いがけず政争の具となりながら、懸命にそして清々しく生きる武士の姿を描いた力作長篇。
  • 天地明察 上
    4.5
    徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く――。日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説。第7回本屋大賞受賞作。 ※本書は2012年5月に発売された角川文庫版『天地明察』を底本に電子書籍化したものです。
  • 乾山晩愁
    3.8
    天才絵師の名をほしいままにした兄・光琳が没して以来、尾形乾山は陶工としての限界に悩んでいた。追い討ちをかけるように、二条家から与えられた窯を廃止するとの沙汰が下る。光琳の思いがけない過去が、浮かび上がろうとしていた…。在りし日の兄を思い、乾山が晩年の傑作に苦悩を昇華させるまでを描く歴史文学賞受賞の表題作をはじめ、戦国から江戸の絵師たちを綴った全5篇を収録。松本清張賞作家の原点、待望の文庫化。
  • ばいばい、アースI 理由の少女
    3.9
    地には花、空に聖星(アース)、人々は猫や蛙、鼠などさまざまな動物のかたちを纏う。この世界に、ラブラック=ベルはたったひとり、異形のものとして生まれた。牙も毛皮も鱗もない“のっぺらぼう”の彼女は、自分と同じ存在を探す旅に出る。放浪者の資格を購うため、剣士となって〈都市〉と〈外〉との戦いに臨むベル。そこで彼女を待っていたのは――。異能の世界構築者冲方丁、最初期の傑作が待望の電子化!!
  • 実朝の首
    3.7
    建保7(1219)年正月、鎌倉・鶴岡八幡宮で将軍源実朝が甥の公暁に暗殺された。背後には北条や三浦の影があったが、公暁も三浦義村に殺されてしまう。混乱の中、少年・弥源太は実朝の首を持ち逃げする。権威失墜を恐れる幕府では、尼将軍・北条政子が悲痛な深謀を巡らせていた。京からは後鳥羽上皇の弔問使が下向、混乱は深まる。幕府、朝廷、弥源太たち三つ巴の駆け引きの行方。新鋭が挑む鎌倉幕府最大の謎、傑作歴史長編。
  • 秋月記
    3.9
    筑前の小藩・秋月藩で、専横を極める家老・宮崎織部への不満が高まっていた。間小四郎は、志を同じくする仲間の藩士たちとともに糾弾に立ち上がり、本藩・福岡藩の援助を得てその排除に成功する。藩政の刷新に情熱を傾けようとする小四郎だったが、家老失脚の背後には福岡藩の策謀があり、いつしか仲間との絆も揺らぎ始めて、小四郎はひとり、捨て石となる決意を固めるが──。絶賛を浴びた時代小説の傑作、待望の文庫化!
  • 銀漢の賦
    4.2
    二十年を経て、身分を遥かにへだてた男たちの友情は復活するのか? 江戸の寛政期、西国の小藩である月ヶ瀬藩の郡方・日下部(くさかべ)源五と、名家老と謳われ、南画の名手としても幕閣にまで名声が届いている松浦将監(しょうげん)。幼なじみで、同じ剣術道場に通っていた二人は、ある出来事を境に、進む道が分かれ、ながく絶縁状態となっていた。ともに五十歳をこえて二人の路が再び交差する時、運命が激しく動き出す。松本清張賞受賞の傑作時代小説。
  • 鉄拳 the dark history of mishima
    5.0
    世界有数の財閥、三島財閥。「The King Of Iron Fist Tournament」を勝ち進み、その当主となった風間仁が、突然行方不明となった。実は、仁は原因不明の昏睡状態に陥り、三島財閥の研究機関であるボスコノビッチ研究所に匿われていたのだ。仁を治す手掛かりを得るため、三島家の来歴を探ろうと、仁の部下であり三島財閥の私設軍隊「鉄拳衆」たちが、三島家発祥の地である日本へと向かった。一方、三島財閥と敵対する巨大企業G社の三島一八も日本に向かい…。
  • 柚子の花咲く
    3.8
    少年時代に梶与五郎の薫陶を受けた筒井恭平は、与五郎が隣藩で殺害された事実を知り、真実を突き止めるため鵜ノ島藩に潜入するが――。人を愛すること、人が成長するということなど、人間にとって大事なものを教えてくれる感動の長編時代小説。

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