ブックライブの書店員おすすめレビュー

すべて のおすすめレビュー

  • ブックライブ書店員

    ある日、死んだはずの人が帰ってきたとしたら、あなたは今まで通りその人のことを好きでいられますか?
    ある集落で暮らす幼馴染のよしきと光は、いつも通り何気ない日常を過ごしていた。楽し気な会話をする二人であったが、半年前に光が1週間行方不明になったときを境に、よしきは「今の光が光ではないナニカにすり替わっている」という疑念を抱いていた。次第にその疑念は確信へと変わり、本人にその旨を打ち明けることにしたが…。
    本作では、「偽物でもそばにいてほしいと願うよしき」と「自分が何者なのかもわからないけれど、心の底からよしきのことが好きな偽物の光」の不安定で歪んだ友情が描かれています。現実ではありえない内容ではありますが、この二人の心理描写が事細かに描かれており、どっぷりと感情移入できる作品です。
    また、光とナニカがすり替わったことで、集落全体では徐々に異変が起き始めるのですが、この異変一つ一つが非常に恐怖心を煽る要素となっているため、ホラー作品としてかなり上質な体験ができると思います。
    本作は、ホラーとしてもヒューマンドラマとしても、非常に魅力的な内容となっておりますので、是非ご一読ください!

    2022年10月28日
  • ブックライブ書店員

    ひとたび街に出れば目に入るコンビニやファミレス、ファーストフード店。現代に暮らす私達にとって、安くておいしいものにありつくことは難しくありません。それでも…いや、だからこそ、誰かと一緒だったり、誰かを想ったりして作った料理は、格段に楽しくておいしい。この『甘々と稲妻』は、そんな気持ちを思い出させてくれる作品です。

    物語の中心人物は、妻を亡くした数学教師・犬塚公平とその娘・つむぎ。仕事の傍ら、家事と育児に奮闘する公平ですが、料理だけはどうしても苦手でした。幼いつむぎに申し訳ないと思いつつも、コンビニ弁当に頼る日々が続きます。
    そんなある日のこと。帰宅した公平は、テレビにかじりつくようにしてお料理番組を眺めるつむぎを目にして、その寂しさと我慢を知ります。「おいしいものを食べさせなくては」と食事処に駆け込み、さらに料理を頑張る決意をして…。

    本作の見どころとして、調理中の風景やおいしそうな料理は言うまでもありませんが、つむぎの心の動きや成長も大きなポイントです。子どもらしい無邪気さや特有の鋭さ、「良い子」であろうとする子どもなりの気遣いなどがリアルに、生き生きと描かれています。
    料理を口いっぱいに頬張って目を輝かせるつむぎを見れば、あなたもお腹がすくこと間違いなしです!

    2022年10月28日
  • 社会問題や重い題材の恋愛マンガではなく、とにかく純粋な10代のラブストーリーを読みたい!!という方にお勧めしたいのが、こちら!!

    自分のことを平凡と思っている森 光(もり ひかり)は、親友の美少女でありながら極度の人見知りな髙橋 麻里(たかはし まり)こそが物語の主人公たる存在であると思い、麻里の相手役にはクラスのムードメーカー大谷 慎太郎(おおたに しんたろう)か学年1モテる朝霧(あさぎり)が良いのでは?と妄想していました。
    そんなある日、突然大谷と朝霧から話しかけられ、大谷が麻里のことを好きであることを知ります。
    大谷が麻里の相手に相応しいと思った光は大谷の恋を応援するのですが、次第に自分の気持ちが大谷に向いていることに気付き…。

    この物語はとても丁寧に各キャラクターの心情が描かれています。
    それを表しているのが、光の部活のシーンです。
    麻里と大谷との仲を取り持とうとする内に大谷の優しさに気付き、次第に彼のことばかりに目がいくようになった光。
    そんなある日、所属する吹奏楽部で3年生のポジションを1年である光が奪ってしまったのです。ポジションを戻して欲しいと教師に頼みに行った際、
    「あなたは本当はどう思っていて、どうしたいと思っていますか?」
    と問われて、部活だけでなく恋においても自分の気持ちに気付くのです。

    ずっと主演は麻里、自分は彼女の物語に友情出演するだけのポジションであると思っていた光。
    平凡で良いと思いながらも、吹奏楽のホルンは誰よりも練習をし、誰よりも大谷を見ていた光。
    彼女が大谷への気持ちを自覚した時から彼女の表情や彼女まなざしの先の風景が変化していきます。
    その描写がとてもリアルで心が苦しくなります。

    1巻の途中からは大谷視点でも描かれており、4人の中で恋愛関係が巡るのかと思いきや…!?

    読み進めるほど10代のキラキラしたピュアな恋模様にぐっと惹きつけられます。
    恋をしたからこそ新しい自分に気付き成長する姿は、私には眩しすぎます…!!

    4人の片思いが交差する純粋な極上ラブストーリーをご堪能ください。

    2022年10月21日
  • 別々の高校に通う3人の女子高生。
    彼女達はそれぞれの事情を抱えて巨大ショッピングモール パンゲアに集います。
    彼女達を乗せ(?)突然地球を飛び立つ巨大ショッピングモール。
    これまで全く接点のなかった3人の少女達が、巨大ショッピングモールでの共同生活&宇宙旅行をはじめるのですが…。

    まずはこの物語の主人公となる3人の少女をご紹介します。

    オープンを控えた巨大ショッピングモール・パンゲアを作った会社の社長令嬢 飛野 火乃子(ひの ひのこ)。
    彼女は、父親のツテでショッピングモールのオープンイベントに招待されようとする同級生達に嫌気が差し、オープンに向け忙しい両親にクリスマスの約束を反故にされ、学校でも家庭でもショッピングモールのことばかりな状況に怒りを募らせていました。
    そしてついに怒りが頂点に達した火乃子は家にあったショッピングモールのカードキーを手にパンゲアへと向かいます。

    奈々鉢 弓(ななはち ゆみ)は多数派を嫌い、我が道をいく少女。
    大衆音楽や巨大ショッピングモールの商業主義に反発を感じるものの、パンゲアのちらしにレア物インディーズCDを取り扱うショップの広告を発見し、開店前に並ぶべくショッピングモールへと向かいます。

    春畑 未々美(はるはた みみみ)は両親の仲を取り持つために、頑張って貯めたお金でショッピングモール内にできるレストランの高級コースを予約していました。
    しかし、そんな未々美の気持ちを知らずお互いを罵る両親の姿に耐えきれなくなった彼女は家を飛び出し、気が付けばショッピングモールに来ていたのでした。

    ショッピングモール店内から聞こえた不審な音に様子を伺いに入った未々美は、そこで破壊活動をしている火乃子とそれを見ていた弓に遭遇します。
    3人で言い争いをしている最中、突然轟音が!!
    音が止んだと安心する彼女達の前には宇宙空間が広がっていたのです!!

    どんどん地球から離れていくショッピングモールですが、店内は不思議な事に空気も重力もあり、電気の供給も途絶えていません。
    一体どういう原理でそうなっているのかは全くの謎。
    ですが彼女達はその状況を受け入れ、快適に過ごしているのです。

    この物語にはとにかくワクワクが詰まっています。

    子供の頃、ショッピングモールやデパートに住んだら楽しそう!と思ったことはありませんか?
    この物語はそんな子供の夢物語が描かれているようなワクワクが詰まっています。
    謎だらけで全く解明されていないのですが、「理屈は解らない。でも凄い科学力が働いている!」そんな感覚的な摩訶不思議もワクワクポイントです。
    主人公の3人が抱える問題が今後どうなるのかも注目のワクワクポイントではないでしょうか。

    この物語の“SF”は「サイエンス・フィクション」としての“SF”だけではなく、藤子・F・不二雄先生が提唱した「すこし・ふしぎ」の“SF”なのです。

    果たして3人は地球に無事帰還することができるのか!?
    そもそも何故巨大ショッピングモールは宇宙に旅立ったのか!?

    彼女達の宇宙旅行を一緒に楽しんでください!!

    2022年10月21日
  • ブックライブ書店員

    笑いあり涙あり!男女必見の警察マンガ!!
    ある日、新米警察官・川合の交番に、超美人でエリートの藤部長が配属されてくるところから物語はスタートします。
    藤部長は美人だし仕事はできるし、ほんとにすごい人なんですけど、クセが強いです。
    彼女だけでなく、川合を取り囲む先輩方のほとんどがめちゃめちゃ濃いです。
    (この環境下でやっていけるのは、かなりメンタルが強い証拠…。)
    しかし、破天荒な先輩方に囲まれて、色んな事件を経験して、川合は成長していきます。
    そんな姿にホロリとさせられるシーンもあったりします。
    元気が出ないとき、この漫画を読んでみてください。笑いあり涙あり、きっとあなたに元気をくれることでしょう。

    2022年10月21日
  • ブックライブ書店員

    「知らないのか?お前の血って
    すげー美味いんだよ」
    口が悪くてシャイな女吸血鬼と、眠れない14歳のおかしな夜が始まる。

    クラスでの人間関係に行き詰まり、学校に行かなくなった主人公の中学2年生・コウ。
    夜も眠れなくなり、気晴らしに散歩に出かけたところ
    出会った謎の女に声をかけられ、マンションの一室に。
    そこでコウは、彼女・ナズナが吸血鬼であると知らされる。
    「人が吸血鬼になる方法…人が吸血鬼に恋をすることだ」
    「今日に満足できるまで夜ふかししてみろよ」
    ナズナの言動に魅了されたコウは、彼女に自分を吸血鬼にしてくれるように頼むが…!?

    恋愛の機微には疎いけれどナズナへの興味を隠さないコウと、
    彼のまっすぐさを受け止めきれず照れたりふざけたりするナズナ。
    友達というにはちょっと濃厚で、恋人というにはあまりにもいろいろ足りない2人は
    夜を共に過ごしながらいろいろな人々に出会っていきます。
    コウは果たして吸血鬼になれるのか、
    そして2人の関係はどう変わっていくのか。

    宵っ張りの人はもちろん、「夜ふかしなんて何が楽しいの!?」という人にも読んでほしい作品です。

    2022年10月20日
  • ブックライブ書店員

    ギロチン回避のため、ポンコツ姫が奮闘する!

    パンがなければなんとやらを地で行く、大国ティアムーン帝国の皇女・ミーア。
    革命の勃発により捕らえられた彼女はギロチンで処刑されるが、なぜか12歳の頃に時間遡行して目を覚ます。

    傍らには処刑までの間、唯一所持することが許されていた血染めの日記帳…。

    このままではまたしてもギロチンルートまっしぐらだ。
    ミーアは日記帳と前時間軸での記憶を頼りに、崩壊する運命にある国の立て直しに挑む。

    本作の持ち味は、全編を通してとにかくコメディタッチであること。
    あくまで自分ファーストでありどこか抜けているうっかり者のミーアだが、周囲の人々は彼女の言動の真意を深読みして勘違い、事態は好転していく。
    ドヤるミーアに地の文によるツッコミが笑いを誘う。

    挿絵も含めほんわかした雰囲気で、ポンコツ可愛い姫殿下の人生逆転劇を堪能できる作品となっている。

    2022年10月20日
  • ブックライブ書店員

    「好きだな」―告白と同時に恋心を自覚した―
    陽キャのクラスメイト・高良への気持ちは、天城が自覚したと同時に口からこぼれ出した。
    それに対する高良の答えは淡白で、「いいけど。付き合ってみるか。」それだけだった。
    日常生活の中でひっそりと始まった「お付き合い」だったが、自分だけが恋を実感する苦しさに思い悩む天城。
    悩み考え抜いた末についに別れを切り出すが、高良の反応は予想外のもので…。

    実写ドラマ化もした今注目の本作!
    陽キャでクラスの一軍だが感情が見えにくい高良と、素直で天真爛漫な天城が織りなす日常系BLは、
    キュンキュンすると同時に日常に癒しを与えてくれること間違いなし!
    一見すると天城の一方通行な恋にも見えますが、「言葉や態度の端々に天城への好きが隠せていない高良」という構図が最高に萌えます。
    お互いの行動に照れたり、夢に相手が出てきて戸惑ったり、クラスメイトに嫉妬したりと、そんな当たり前のことに一喜一憂する2人がとにかく尊い!
    まるで恋人たちの日常を覗き見しているような気恥ずかしさと幸せな気持ちを、ぜひ味わってみてください!

    2022年10月14日
  • ブックライブ書店員

    丸一電機株式会社では今日もおじさん2人の激しいバトルが繰り広げられていた!?
    営業部課長・鷹野と開発部課長・大神は、社内の誰もが認める犬猿の仲。
    ある日は製品の性能について、またある日は部品の納期について、些細なことで言い争う2人はもはや会社の名物に。
    そんな2人、実は部下のやる気を引き出すために、わざと「ビジネス不仲」を演じているんです!

    性格が正反対なイケおじ2人の小競り合いはまさに眼福!
    スーツをビシッと着こなし、髪型もしっかり整えた2人は、仕事もできて部下からの信頼も厚い。
    しかし、お互いにだけ見せる等身大の疲れた様子だったり焦った表情だったりは、どこかコミカルで非常に愛着がわいてきます。特に、部下の前で激しい「ビジネス不仲」を演じた後は、相手を気遣うメッセージを送りあっているのがかわいいポイント!
    そして、この作品最大の見所が息の合った2人の連携プレー。一方がピンチのときにはもう一方が助け、部署同士がぶつかりそうになったときには間に入ってクッションになる。
    そんなギャップだらけの2人の劇場、あなたもぜひ訪れてみませんか。

    2022年10月14日
  • ブックライブ書店員

    義妹の付き添いで赴いたパーティーで偶然第一王子・リーンハルトと出会ったフィリーネ。
    「死神」と恐れられるリーンハルトに求婚され、婚約者となったが、
    彼は死別したフィリーネそっくりの元婚約者が忘れられず…!!!

    父と継母から疎まれ、義妹からは嫉妬される針のむしろだった日々から一転、
    豊かな王宮での暮らしに戸惑いながらも楽しみを少しずつ見つけていくフィリーネが本当に健気!
    まだ自分の悲しみで手いっぱいでフィリーネの気持ちはお構いなしな様子のリーンハルトですが、
    自分のことを「リーン」と呼ばせたり、不用意な発言を後悔したりまんざらでもなさそうな…???
    「死神」という異名が怖すぎるのですが、
    きっと何か深いワケがあるに違いないと思わせる孤独と繊細さが垣間見えます。

    クールだけれど味方になってくれそうな侍女のアリア、一言も二言も多いリーンの友人たちなど
    周囲のキャラも濃くて楽しい一作。
    2人がゆっくり距離を縮めていく様を一緒に見守りましょう!

    2022年10月05日
  • ブックライブ書店員

    自分に自信がなく、いつも下を向いて歩いている【はるか】と、シーシャバーで働くちょっと変わっている【りあ】との夜の街の物語です。はるかは就職活動中ですが、全然うまくいかず、これからどうしたらいいかと悩んでいました。いつも通り面接を終え、自宅に向かう途中に偶然りあと出会います。まじめでおとなしいはるかは、りあとの出会いをきっかけに少しずつ自分を変えていきます。

    コンプレックスで悩んでいた自分を偶然出会った一人の人間が変えてしまうことってありますよね。でも、必ずしもいい方向だけではなく、悪い影響を受けていたりもします。ましてやはるかは、今までの環境とは全く違う夜の世界に足を踏み入れます。今後はるかはどう変わっていくのか、はるかとりあの関係はどうなっていくのかに目が離せません。

    キラキラしているけどちょっと危ない夜の世界を覗きたい人、エモくてドロドロした作品を読みたい人におすすめです。

    2022年10月04日
  • ブックライブ書店員

    公園で倒れている十嘉(トウカ)を助ける五十鈴(イスズ)。
    十嘉は異質の才能を持つバイオリニスト。五十鈴は重度の難聴を患っており、ほとんど耳は聞こえていません。
    ひょんな事から出会った正反対なふたりが、お互いを知って徐々に心を通わせてゆく物語。

    光と影の演出がとても印象的な本作、作者の麻生先生の仰っているように、ゆっくり優しく進む、柔らかい雰囲気がとても素敵です。おしゃれだなぁ。

    バイオリンの演奏が独りよがりと批判されることに悩む十嘉。彼は耳の聞こえない五十鈴を通して、今までとは違うアプローチで音の姿をとらえようとしていきます。
    自分にはない視点を持つ五十鈴の存在は十嘉の中で少しずつ大きくなってゆき、やがて恋へと発展していくのですが、このタイミングがふたり一緒ではないのも当然で…。

    一歩間違えれば恋人としてはおろか、友人同士ですらいられなくなってしまうのではないかと感じさせる繊細さ!見守ってあげたくなるふたりの関係がもどかしくもたまりません。

    出会いこそ偶然だったふたりが、互いにかけがえのない存在になっていく様子が尊い。
    ふたりのこれからが楽しみです。
    みなさんも是非一緒に彼らを見守りませんか。

    2022年09月30日
  • ブックライブ書店員

    10年前に戻れたら何をしようかな~なんて妄想は皆さんもよくすると思うのですが、代わりに10年前の自分がこっちにきてしまっていたら、どうします…??

    圭太と桔平は付き合って10年目のカップル。
    もちろん仲はいいのですが、付き合いが長いだけにややマンネリも感じていて…。
    これと言って不満もないけれどなんだか物足りない、みたいなモヤモヤを抱える毎日。
    倦怠期…ってコト??

    そんなある日、不思議な力を持つマグカップを割ってしまったことをきっかけに、桔平は10年前の自分と入れ替わってしまいます。

    この作品の面白いところは、
    10年前の彼氏×現在の自分と現在の彼氏×10年前の自分
    の2パターンがそれぞれ描かれているところです。

    お互いに付き合いたての頃のパートナーに出合うことで当時の気持ちを思い出すふたり。
    そういえば今の自分はちゃんと相手のこと見てあげられてたっけ、なんて気付きもあったのではないでしょうか。

    コミカルなノリやファンタジーな要素、可愛い作画に油断していましたが、人生の教訓をもらえたような気持ちになりました。

    10年間でふたりが積み重ねた時間を感じるエモさが素晴らしい作品です!
    作者のヲリコリコ先生は本作がBL初コミックスとのこと。
    今後のご活躍も楽しみです!!

    2022年09月30日
  • ブックライブ書店員

    他人に触れられることが苦手な尋輝は、その原因を思い出すため、人の記憶を探る能力を持つユージンを頼る。
    しかし、肝心の心を読む方法は相手に触れることだった―――。

    ラブ要素がない本作。正確にはBLというよりは友情の要素が強いです。
    しかし、ふたりの間に流れる空気感、ふとした瞬間の感情の動き、照れくさいやり取り。これがたまらんのですよ…。
    BLの微粒子で萌えることができる読者さんにはかなりおすすめです!

    思考をよりクリアに読み取る条件は、触れられる人間が、能力者に心を開いていること。
    その条件を満たすため、お友達から始めることになったふたりが少しづつ心の距離を縮めていく様子は付き合いたてのカップルを見ているようでなんともほほえましい…。
    はじめてふたりでご飯を食べに行った日に、触れられることへの強い拒絶に交じって、「今日は楽しかった。」という思考が伝わってくるシーンはなんだかぐっと来てしまいました。

    ユージンが尋輝の悩みに対して、自然体で向き合っている様子がすごくいいなぁ。
    俺が何とかしてやらなきゃ!とか、強引にでも原因を探るぞ!とか、そういった無理が全くないところがとても素敵。
    作中でも尋輝はユージンについて「(一緒にいると)新鮮な風が吹き込んで、息がしやすくなる」と表現しています。
    そばにいると「息がしやすくなる」誰かがいてくれる心強さが、自分に向き合う勇気をくれたんだと思うと心が温かくなります。

    誰かに受け入れてもらえる尊さを感じられる、心に染みるいい物語でした。

    2022年09月30日
  • ブックライブ書店員

    中学校を卒業したその日に一家離散、散々な経緯で当たり屋をしていた青依(あおい)。
    その日は通りかかった高級車をターゲットにしたが、車に乗っていた印南(いなみ)に飛び出しがわざとであることを見抜かれてしまう!
    仲間に見捨てられその場に残された青依。そんな彼に印南は「警察に突き出されたくなければ俺の恋人役を引き受けろ」と迫る―――。

    このあらすじ!羨ましさしかないわい!!
    印南はコンシェルジュ付きの高級マンション(後でわかるが本宅はもっっとすごいのが別にある)へ青依を連れていく。
    「恋人役」の教育として英会話、テーブルマナーの教室にも通わせてくれる…。(日当も1万円出ている)
    羨ましさしか!ないわい!!!

    「あーあ、突然現れた御曹司が自分を気に入って、養ってくれないかな。」ときっと多くの人が妄想したことがあるのではないでしょうか。
    この作品はそんな妄想が叶ったような気持ちにさせてくれると思います。

    現時点では3巻まで出ている本作ですが、あっという間に読み進めてしまいました。
    というのも青依が本当にいいやつで、彼を応援したくなっちゃうんですよね…。
    印南のために、彼と一緒にいて恥ずかしくない人間になろうととにかく頑張るんですよ。
    その様子が本当に健気で…。いつの間にか印南が本気になっていってしまうのも納得。

    印南と出会うまで何にも持っていなかった青依が、それでもちょっとずつ努力をして周囲にも認められていく…。
    そんな様子を見ていると、なんだか自分も頑張らねば、とそんな気持ちにさせてくれる作品です。

    2022年09月30日
  • ブックライブ書店員

    飼っていたインコが死んでしまい、ショックで泣いていた大進。そんな彼を慰めてくれたのは観光に来ていた大学生の宝でした。
    大進は、宝のことが忘れられず福岡から上京!
    無事に大学で宝と再会を果たすが―――。

    大進、なんという行動力でしょう。彼の行動力がこの素晴らしいBLを生んだのだと思うと感謝です。
    良い物語をありがとう…。

    この作品、主役の二人が本当に良い。
    まず憧れの先輩である宝のビジュアルがとても良い。金髪で高身長、爆発的なイケメン。人当たりが強いようで、大進には世話を焼いてしまうところがあり、そういう見た目と性格のギャップがまた良い…。
    伝えたいことが色々あるはずなのに語彙力がなくなってしまいました…。
    とにかく読んで欲しい。これに尽きます。

    大進はとにかく可愛く描かれています。宝の腕の中にすっぽり収まるようなサイズ感が素晴らしい。
    この尊い身長差が最高です。
    でも女の子と並ぶとちゃんと大きくて、しかもわりと背中が広いんですよ…。
    恐ろしくさりげない萌えポイント。僕でなきゃ見逃しちゃうね。(そんなことはない)
    彼の使う方言も好きですね…。博多弁男子の破壊力を侮っていました。
    受けの方言、みなさんもきっとグッとくるはずです。

    鈴丸先生の引き出しにはいろんなイケメンが住んでいるんだなぁ。
    完全に鈴丸先生の世界にハマってしまいました。
    これからの作品にも期待大です!

    みなさんも是非『タカラのびいどろ』お楽しみください。

    2022年09月30日
  • ブックライブ書店員

    自らの首を切ることで、前世に眠る才能を掘り起こすことが出来る"輪廻の枝"。枝により才能を手にした"廻り者"が激突する、異能バトルマンガ!
    主人公・扇寺東耶(せんじとうや)は、優秀な兄と比較され続けるという生い立ちを経て、他を圧倒するような才能を探し求めていた。ある日の帰宅途中、殺人鬼の犯行を目撃してしまい、クラスメイトの灰都=ルオ=ブフェットと共闘する。戦いを通して灰都らに認められた東耶は、多くの才能を擁する"偉人の杜"に参加し、数々の戦いに巻き込まれていくことになる。
    歴史上の人物をモチーフにしたバトルマンガとしてもかなり面白いですが、人間としての在り方を悩む東耶、揺るぎない信念を持つ敵など、精神性に焦点を当てて描かれている部分も読み応えがあります。偉人の才能の解釈も広く、戦闘のイメージのない偉人でも登場するため、能力の考察をするのも楽しいかもしれません。
    能力系バトルマンガが好きならぜひ一度手に取っていただきたい作品です。

    2022年09月30日
  • ブックライブ書店員

    異世界系にちょっと飽きてきた、なんて方にもおすすめ!
    新感覚・異世界学園ファンタジー!

    自分のためより他人のため、誰かを救えるなら自分はどうなってもいい――。そんな誰よりも紳士的な心を持つ男・最上紳士(もがみしんじ)は、ある日少女を救うために命を落とし、異世界の暴君貴族・アデルに転生してしまい…?

    本作の魅力は、最上紳士のどこまでも紳士的な振る舞いで、アデルがどんどん成り上がっていく様子です。
    勉強も魔法もダメダメ、周囲からの信頼は0、肌荒れもひどく、でっぷりとした体型のアデルを「これは紳士としてあるまじきこと…」と、全てスマートに紳士的に改善していく様子は、爽快感があり、目が離せません。また、今までの態度とは打って変わって、紳士的すぎるアデルに周囲が驚いている様子もクスっと笑えます。

    紳士的すぎる男が暴君ぐうたら貴族に転生したらどうなるのか!?
    一緒に見届けましょう。

    2022年09月30日
  • ブックライブ書店員

    アニメ化もされた不朽の名作!町が舞台のドタバタ日常漫画!

    丸子商店街に店を構えるメイド喫茶シーサイド、そこで働く主人公・嵐山歩鳥は探偵に憧れている推理小説好きの女子高生。そんな歩鳥と賑やかな商店街の住人たちや学校の友人たちの日常を描いたのがこの作品です!
    歩鳥の住む丸子商店街は下町感が溢れる人情味のある町で、住人もみんな気さくな人が多いです。そんな住人たちにボケたりツッコんだりして楽しそうな歩鳥を見ていると、こんな商店街に実際に住んでみたいなぁと思わせてくれます。
    また、この作品はただの日常漫画ではなく、歩鳥が探偵を目指していることもあり、ミステリー回が随所に挟まれます。ミステリーといっても殺人や大事件などではなく、日常の中で見つけたちょっとした謎であることが多いです。そんなゆる~い謎を全力で解き明かそうとする歩鳥とそれに巻き込まれる周囲の温度感も見ていてとても面白いです!

    日常漫画ですが、ミステリー回など読者を飽きさせない仕掛けがいくつもある作品ですので、ご興味があったら是非読んでみてください!

    2022年09月30日
  • ブックライブ書店員

    ヤクザ×オタク!?異色の推し活ギャグマンガ!
    ボッチの隠れオタクだったミキは、SNSで知り合ったイチゴとオフ会を開くことになった。推しについて語り合ったり、一緒にイベント参戦して感動を分かち合ったりなど、期待を膨らませるミキであったが、そこに現れたのはイチゴを名乗るヤクザだった!?
    ヤクザと聞くと少し物騒な内容なのではないかと感じるとは思いますが、まったくそんなことはございません!こちらの作品はとにかくオタクを全肯定してくれる熱い内容が魅力となっております!オタクに対する偏見や否定的なイメージをヤクザのイチゴが一刀両断!ヤクザだけど命を懸けて推し活をするイチゴから目が離せません!また、物語のテンポが良く、ところどころに出てくるヤクザネタがとにかく面白いです!
    こちらの『オフ会したらとんでもないやつが来た話』、オタクにもヤクザにもギャグマンガ好きにも是非読んでいただきたい作品となっております!

    2022年09月29日