ブックライブの書店員おすすめレビュー

すべて のおすすめレビュー

  • ブックライブ書店員

    ―行けブラック・マジシャン!黒・魔・導!
    ―青眼の白龍の攻撃!滅びのバースト・ストリーム!

    男子諸君の大半が発してきたであろうこの台詞。20年余りを過ぎても尚アニメシリーズが続いており、世界中を熱狂させているTCG(トレーディングカードゲーム)の原典となる作品。
    主人公の少年・武藤遊戯は千年パズルを解いたことでもう一人の人格(通称・闇遊戯)を心へ宿すことに。親友の城之内克也、ライバルの海馬瀬人をはじめとした様々な宿敵達と出会い、闘い成長していくカードバトル漫画!!…というイメージが強いですが、実は作品初期はカードだけでなくもっと色々なゲームをしていました。『遊☆戯☆王』は作品全体で見ると、以下の章に分かれて構成されています。

    第1章 学園編
    第2章 DEATH-T編
    第3章 RPG(モンスターワールド)編
    第4章 決闘者の王国(デュエリスト・キングダム)編
    第5章 D・D・D(ドラゴン・ダイス&ダンジョンズ)編
    第6章 バトルシティ編
    最終章 王の記憶編

    アニメ版〝遊☆戯☆王デュエルモンスターズ〟を視聴していた方は第4章以降のデュエルシーンの印象が強いかと思いますが、それまでは毎回違うゲームで戦う数話完結型の内容でした。アウトローなギャンブルから実際にありそうなホビー・携帯ゲームまで、その内容は様々で心が躍ります。また、作品後期の闇遊戯は友情と正義のために戦うヒーローという感じですが、初期はまさしく“闇の番人”といったイメージ。敗者には恐怖とトラウマを植え付ける“罰ゲーム”を容赦なく執行する、そのダークでオカルティックな雰囲気には厨二心がくすぐられます。
    物語の最終局面では、千年アイテムや闇遊戯の真実が明らかになっていくのですが、表遊戯VS闇遊戯の“闘いの儀”のラストは涙無くしては読めません…。
    長きに渡って愛されるTCGの秘密は、原典が盛り立てるキャラや世界観の独自性にあるのかもしれません。
    ビビッドな色使いで迫力マシマシなカラー版もおすすめ!
    (カラーで見るブラック・マジシャン・ガール…いいよね)

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    お菓子メーカーに勤めるバリバリのキャリアウーマン高嶺華(たかみねはな・通称ハナさん)と、後輩社員の弱気強(よわきつよし)が繰り広げる甘酸っぱい恋愛ストーリー。仕事はできるが、恋愛レベルが小5のハナさんは、まじめで熱意はあるが仕事ができない弱気に対して、密かに好意を寄せていた。好きなのに仕事でキツく当たってしまうことに悩みつつも徐々に関係が発展していく。

    めちゃくちゃ仕事はできるけど恋愛は全然ダメなハナさんにキュンキュンします。完璧で大人な女性なのに実はピュアなんです。人はなぜこんなにもギャップに弱いのでしょうか。一生懸命だけどダメダメな弱気にはぜひ頑張ってほしいですね。

    学生時代のようなピュアな恋愛にキュンキュンしたい人、ハナさんのギャップにドキドキしたい人はぜひ読んでみてください。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    クソ真面目だがぶっ飛んだ思考を持ったやべーやつが異世界エルフに出会ったら…。

    これは地方公務員・中田忍と、彼の家に現れた異世界エルフによる異種族・異文化コミュニケーションを描いたお話。

    「エルフを、冷凍したい」

    普通ならほのぼのホームコメディにでもなりそうなところだが、そこはこのやべーやつ、中田忍である。

    エルフには未知の細菌が潜んでいる可能性があり、そんなものがあれば人類が滅びかねないとして、エルフを冷凍して海底へ棄てるべきだという、なんとも物騒な発想に至ってしまう。
    (友人の協力や説得もあり思い止まるが…。)

    その後中田忍は人類の為そしてエルフの為、身命を賭してエルフを保護することを決意し、かくして彼らの同居生活が始まる。

    言葉も通じない、生態もわからない未知とどうやって意思疎通を図っていくのか…。

    中田忍のぶっ飛んだ言動と真面目な地の文のシュールさが笑いを誘う。
    シリアス・サスペンスあり、ほっこりシーンもあり、これはジャンルという枠に収まらない唯一無二の快作だ。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    半グレVSサラリーマン!それぞれの正義がぶつかり合う闘いが今始まる…!

    娘を溺愛する普通のサラリーマン・鳥栖哲雄は、平凡で幸せな日々を送っていた。
    しかし、ある日娘の頬に殴打の痕を見つけてしまったことをきっかけに、彼の人生は大きく狂いだす…。

    本作の魅力は、一時も気を抜けないスリリングなストーリー展開です。
    娘を守るために、半グレを手にかけてしまった哲雄。
    敵は警察と半グレ集団。少しでも間違えれば人生終了。
    そんな大ピンチの中で、半グレ集団の「力」から「頭脳」で逃げ切っていく様子は、ハラハラしつつ次はどうやって乗り越えていくのだろう?という期待感があります。
    また、愛する娘をただ守るために、命をかけて闘う哲雄の姿にグッときてしまうのも魅力です。

    家族の平凡な日々は戻ってくるのか?ぜひ一緒に哲雄の闘いを見届けましょう。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    銀行が経営する”賭場”で大金と生命を賭けてギャンブルに挑む、新時代のギャンブルバトルマンガ!
    新人銀行員・御手洗暉(ミタライアキラ)はある日、特別業務部審査課、通称「特四(トクヨン)」への異動を命じられる。銀行の重要部門である審査課への異動を怪訝に思った御手洗は、新たな上司・宇佐美銭丸(ウサミゼニマル)から、金銭管理のプロである銀行が賭場を経営していること、特四とは賭場で行われるギャンブルを管理する特別な部署であることを説明される。
    そこで御手洗は謎の天才ギャンブラー・真経津晨(マフツシン)と出会い、真経津の鮮やかな勝ち方に魅了されていき、より危険な賭博にのめり込んでいくようになる。
    初めは劣勢でも最後には大逆転劇が待っているので、カタルシスを感じることが出来ます。巧みにルールを用いて相手を罠に嵌める過程と、身を削ってでも自分の術中に嵌める様子は見どころです。
    人間とお金によって動くギャンブルがメインですので、異世界系デスゲームは食傷気味という方におすすめです!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    とにかく可愛い!癒される恋愛を見たいならこの作品!

    天然でいつもめがねを忘れてしまう三重さんと、彼女のことが好きな小村君。そんな中学生の恋愛を描いたのがこの作品です!
    三重さんはいつもめがねをかけていて、めがねがないとほとんど何も見えなくなってしまう女の子です。かなり天然な女の子のため、無自覚に小村君をドキドキさせるような言動に走りがちです。
    好きな子が困っているから力になりたい。でも近づいたり、顔を見られるのは恥ずかしい!と葛藤する小村君の反応は実に中学生らしくて見ていてとても癒されます!
    三重さんと目が合ったり、話しかけられただけで緊張する小村君の姿を見ていると、自分も学生の頃は好きな人と会話することは一大イベントだったなぁと思い出させてくれます。私はあの頃、あんなことがあったなぁと昔を振り返りながら、小村君!がんばれ!と応援しながら読んでいます!

    2人のピュアな恋愛を堪能して、皆様も是非癒されてください!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    「メイドさん」と言えば、あなたは何を思い浮かべますか?メイドカフェ、アキバ、萌え萌えキュン…そんな連想をする人も多いはず。しかし、この作品のメイドさんはタイトル通り「食べるだけ」なのです。
    主人公は、ワケあって海外から日本へやってきたメイド・スズメ。初めて見る日本の景色や文化に彼女は目を輝かせます。その中でもひときわ魅了されたのが「食」でした。
    彼女が食べるのは、たい焼きにたこ焼き、焼き芋など、私たちの暮らしに溶け込んだ、身近な食べ物たち。当たり前に目にするそれらを、スズメはこの上なく美味しそうに味わいます。その食事風景も様々で、時には心許せる誰かと、時には桜の散る木の下で。普通の生活、普通の食事を満喫するスズメを見ていると、自然と笑顔になってしまいます。
    忙しい生活の中でつい忘れてしまいがちな、「味わう」ことの豊かさを思い出させてくれる作品です。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    知らない人はいない国民的アニメの原作!

    アニメを見たことがない方はほぼいないと思いますが、原作を読んだことがない方は結構いらっしゃるのでは!?
    アニメでは子供から大人まで楽しめる、ハチャメチャ5歳児の日常を描いた作品ですが、原作は青年誌で連載されていたということもあり、ジョークが結構大人向けに作られているんです!大人だからわかるネタが盛りだくさんで、アニメから離れてしまった方も新鮮な気持ちで「しんちゃんワールド」を体験できると思います!

    アニメとは違うベクトルのおもしろさ、感動をぜひお楽しみください!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    夏が始まると「夏が始まったな~!」と思うし、ちょっと涼しくなってくると「夏、終わったなぁ」と思うんですよねぇ。
    なんとなく、夏だけは始まりと終わりをちゃんと意識しちゃうというか…。
    この作品は、そんな夏のなかの出来事を切り取ったお話です。

    イケメンの佐伯とその同級生の渉。
    ふたりは映画好き同士の趣味友です。

    月に2、3回お互いの気になる作品を映画館に見に行き、帰りに感想を言い合う友達。
    なんと尊い関係でしょう…。
    羨ましすぎて、エモが爆発してしまいそうです。

    この時点でもう僕は何があってもこのふたりを応援しようと決めました。
    幸せになってくれ…。ビーハッピー…。

    一見するとふたりは本当にただ仲のいい友達同士のように見えることがあります。
    しかし、ふとしたきっかけでどうしたって友達のままでいられなくなる瞬間も訪れる…。
    気恥ずかしくも、かけがえのないふたりだけの時間…。

    BLを読んでいると「もう早くくっつけ!」と思うことも多いのですが、本作の場合は「この時間よ終わるな~~~」と叫びたくなってしまいました。

    番外編の「君と夏のあと」を収録した『君は夏のなか 番外編』も併せて読んでほしいです。
    是非お勧めです!
    夏を大切にしたくなる一冊です。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    すさんだ気持ちになると「かわいくて優しい物語が読みてぇ…」という気分になるときがあります。
    そんなときのストックとして、『海辺のエトランゼ』は最高の作品です。

    沖縄の離島を舞台に、小説家の卵でゲイの駿と両親を亡くした高校生の実央が出会い、
    ふたりの恋が実るまでのお話。

    どうやら駿は訳アリで、過去に同性愛者ということが原因で負った心の傷がある様子。
    実央が駿に好きだと伝えても、素直に喜ぶことができない。
    実央はもともとノンケだし、駿としては相手のことを考えるからこそ気持ちを受け止めきれないことはわかるんです…。
    でもようやく一緒にいることができるのに!
    素直になれ!!と思わずにいられません。
    優しいウソならいらないってM●SIAも言ってたじゃん!!

    このふたりにも本当に焦らされました。
    でも作中の雰囲気や、離島の緩やかな時間の流れのおかげかあまり嫌な感じがしません。
    なんてことはない、ふとしたシーンが強く印象に残る不思議な体験をしました。
    同じアングルから同じ人物を描写したコマが並ぶシーンでも、髪や服が同じように描かれていることはありません。
    ここに風を感じるんですね!!
    空気感を閉じ込めたような丁寧な作画。
    元アニメーターの紀伊カンナ先生の魅力です。ばっちり虜になってしまいました。

    続編の『春風のエトランゼ』、画集の『queue -Kanna Kii artbook-』も併せてお楽しみいただきたい一冊です。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    大学で人気者のセンパイから、自分だけに向けられるいい顔面。
    これは独り占めしたくなっちゃうでしょう!

    『俺のセンパイが心臓に悪い』は、その名のとおりドキドキと心臓に悪い作品です。
    BLは少し心臓に悪いくらいが栄養になりますね(??)。

    コミュ症でコワモテの猪原は空気を読むことが苦手。
    自分を変えるために入った東京の大学でもコミュ症を発揮してしまい、心が折れそうに…。
    そんな時にサークルの勧誘で声をかけてくれたセンパイの真木はなぜか猪原が気に入ったようで―――??

    本作、基本的にはナチュラルに距離が近い真木にウブな猪原が振り回される展開になっています。
    自分を怖がらずに受け入れてくれた真木に特別な感情を抱いてしまう猪原。
    これはもうウブっていうかバブ。恋愛赤ちゃんです。かわいいね。
    しかし、ただでさえ人間関係に苦手意識のある猪原は、自分の恋心を自覚した後も考えすぎてしまって一歩が踏み出しきれない。
    普段思ったことははっきり口にする猪原が、真木に対しては気持ちをどう伝えたらいいかわからなくなってしまう…。
    一方で真木もあるきっかけで猪原の好意を知ってからは、やや遠回りにちょっかいを出して猪原の反応を伺うばかり。
    この展開には僕も相当焦らされました!
    焦れた先に訪れるキュン展開については、是非みなさんにも実際に本作を読んで楽しんでいただきたいです!

    オススメポイントはどんどん可愛くなっていく受け!
    『俺のセンパイが心臓に悪い』、是非チェックしてみてください。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    「この村の人間は人を喰ってる」一つの疑念から始まる驚愕のサスペンスホラー…!

    家族と共に「供花村」に引っ越してきた阿川 大悟は、村の駐在警官として働き始める。
    村人達はよそものである阿川一家に対して暖かく接してくれるが、大悟は「この村の人間は人を喰っている」という言葉を残して失踪した前任駐在のことが気がかりでならなかった。それに追い打ちをかけるように阿川一家の周りでは不可解な出来事が起こり、ついに大悟は単独で捜査を始めるが…。
    この作品、とにかく緊張感がすごいんです。特に、捜査を進めていく中で、村に住みながらも村人に対する疑念を募らせていくシーンや、「この村の人間は人を喰ってる」という前任駐在の妄言と思われていた言葉が徐々に現実味を帯びていくシーン。リアリティのある緊張感にじわじわと蝕まれていきます…。
    また、シナリオもさることながら、絵もリアリティのあるタッチで描かれているため、まるで質の高い実写ホラー映画を見ているような感覚を味わうことができるのもこの作品の魅力です。
    こちらの『ガンニバル』、ホラー好きの方は是非ご一読ください!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    山本崇一朗先生のムネキュンな作風全開!
    将棋女子×朴訥男子による先輩後輩ラブコメにニヤニヤが止まりません!

    (無意識に)褒め殺しで攻め寄る歩君は基本平静を装っていますが、その実「告白するのは勝負に勝ってから」と心の中で固く誓う好青年です。センパイはかわいいですという言葉も、彼の真っ直ぐな気持ちから出るものなのですが…そんなド直球な褒め殺しに毎回悶絶してしまう部長のうるし先輩。
    やられてばかりじゃないぞと彼女も攻め手を繰り出しますが、それでも歩君の素直さには適いません。余計慌てふためく彼女はまさに小動物のようで思わず、尊い~(^人^)となってしまいます。口の形がωっぽくなって顔を赤らめたり、困り眉になって目をそらしたりするその表情には、思わず読んでいるこちらも悶絶…(*ノωノ)将棋は強くてもそっち方面ではタジタジな彼女です。
    そんなやり取りが毎話続きますが全く胸やけしない。一話あたりがショートなのでテンポよく、気づいたら読み終わっていて、あっさりだけどいい味出しているラブコメ漫画です。
    サッと一読した後に改めて、うるし先輩の可愛いやられ顔や、たまにある歩君の崩れた表情を見直すのもおすすめです♪
    今後の将棋部の展開や二人の関係性がどのように進んでいくのか、先輩が対局でも恋愛でも詰まされてしまう日は来るのか…とても楽しみです!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    異母妹・メアリージュンの殺害未遂容疑で投獄された主人公・ヴィオレット。失意のうちに獄中で亡くなったはずが、目が覚めたら1年前にタイムリープしていた!?メアリージュンをいじめたり、ヴィオレットの想い人である王子・クローディアとの恋路の邪魔をしたりすると、彼女は極刑に処されてしまう。異母妹の人生を、今度は絶対に邪魔しないと決意した彼女の運命は…!?

    芯が強いがゆえ誤解されがちなヴィオレットに、感情移入して寄り添いたくなる作品です!メアリージュンはだれからも愛される女性。特に父親は彼女を溺愛しており、ヴィオレットが彼女にヴァイオリンを教えることで発表会を成功させても、ヴィオレットには嫌味をぶつけるのに、異母妹のことは手放しでほめたたえるのです。頑張りがまったく報われないヴィオレットの気持ちになれば、メアリージュンの愛されぶりにモヤモヤしてしまうはず。
    タイムリープによって自分の人生を振り返ったヴィオレットは、異母妹を憎むことで悪循環に陥ってしまった反省から行動を改めていきます。「自分なりにひっそりと生きていく」という新たな目標ができた彼女が少しずつ周囲を変えて、思わぬ展開に……続きが気になって気になって一気読み必至の作品です!!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    【☆尊死注意☆】ぶっちぎりで尊いラブコメラノベ!
    これは意識し合っているのになかなか距離が縮まらない、両片思いの焦れったい恋模様を描いた作品だ。

    マンションの隣同士に住む周と真昼。
    とある雨の日、周が真昼に傘を貸したことをきっかけに二人は関わりを持つことになる。

    はじめは恋愛感情も無くシビアな関係だった彼らだが、次第にお互いのことを知り信頼を寄せていく。

    ありふれた日常の中で、少しずつ変化する二人の関係性がとても丁寧に描かれており、互いに甘え甘えられつつ素直になれない様(そしてその度合いの変化)に悶えること必至。
    そんな至高のラブコメ作品だ。

    基本的に周が奥手でヘタレであるがゆえの焦れったさだが、そんな周に真昼が惹かれハマっていくところがポイント。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    根暗で人付き合いが苦手なミワさん。
    唯一の取り柄である映画への愛ですら、あまりの熱量に周囲から気味悪がられ、ひとり慎ましく生きてきました。
    そんなある日、自身が “神” と崇める激推し俳優が家政婦を募集していることを知った彼女は、衝動を抑えきれず推しの豪邸へ……。

    人の道を外れて心の向くほうへ一歩踏み出した、冴えないアラサー女性の物語です。

    周囲や推しにバレないように高スペックのスーパー家政婦になりすまして従事するミワさんの姿は、まさにドキドキハラハラの権化!
    サスペンスとコメディがすばらしい塩梅で同居しており、青木U平先生の淡々とした絵と絶妙な間合いで読ませる魅力がそこかしこに光ります。
    そして推しの俳優さんがまたイケオジで、圧倒的演技力と貫禄を持ちながらもチャーミングな一面もあるという完璧っぷり!これは惚れる。

    推しを騙す罪悪感と、推しへの恋心。苦悩するミワさんの姿を見ていると、本当に迷惑でヤバい奴なのに、妙に応援したくなります。
    ミワさんの行く先に待っているのは、報われた未来なのか?それとも人生終了のお知らせなのか!?彼女の人生のクライマックスは、今日も更新されていく!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    『ライオン如きの国から』はケニアからやってきたルカと彼を受け入れるホストファミリーのマコトのお話。

    まず、ルカがいいですね!
    でかくて、明るくて、褐色で、筋肉質な身体つき。萌え要素がつまっています…。
    挨拶の直後にペットのウサギをみて「太ってておいしそう」なんてジョーク(??)をかますなど、つかみはバッチリです。

    シャイな部族だと聞いていたマコトは大胆なルカに面食らってしまいます。
    「やたら近い」とマコトに気付かれてしまうくらいのアプローチ。
    その日のうちに眠る直前のマコトに声をかけ「(マコが男でも好きって感じる)この感覚を大事にしたい」と伝えてキス。こんなことされたらマコトもドキドキしちゃいますね…。

    くすっと笑ってしまうようなやりとり、綺麗な絵柄、素敵なキャラクター。
    そして、過ごしてきた国も環境も違うふたりの出会いと成長を描くストーリー。
    イチオシポイントは何と言っても、ルカとマコトの身長差!

    ふたりのその後を描いた『ライオン如きの国から after story』と『ライオン如きの国から@ジェラシー』もあわせてお楽しみください。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    世間知らずで、顔が良くて、歌声がきれいで、はだし。
    天使様が地上に現れたとしたら、こんな感じなのでしょう。

    『はだしの天使』は掟を破り天使でいられなくなったベンジャミンと靴職人の青年ターナーの物語。
    息が白くなるような冷えた冬の日、天界を追放されはだしのまま公園のベンチに座る彼を保護したターナー。
    天使を自称し、世間知らずな彼はお金も、靴も、シャンプーも知らない(しかも105歳らしい)。
    ターナーは、そんな彼にベンジャミン(以下、ベニー)という名前を与えます。
    そんなベニーにターナーのかけたひとことは「キミの靴を作らせてほしい」。

    はだしのまま人界に堕とされたベニーが、人間として生きていくための一歩を踏み出すことを象徴しているかのようです。
    靴が完成するまでの間ふたりは共に生活するのですが、この時間が終わってしまえば、ベニーは旅に出てしまう…。

    野ノ宮いと先生、なんとこれが初めての単行本。
    ベニーが最初に身に着けていた翼を通す穴の開いたシャツのデザインにもご注目ください。
    ロマンティックな作品をお探しの方におすすめです。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    片思いしていた相方に振られた芸人の成瀬(ナル)。
    ゴシップによってゲイだということまでバレてしまい、仕事も干され気味…。
    気晴らしに訪れたゲイバーで美青年のヒカルに出会い、
    そのままお持ち帰りされ、一夜を共に…。
    しかし、翌日衝撃の事実が発覚。ヒカルは再会したナルを脅し、さらに関係を迫る…!

    ヒカルの好奇心をきっかけに、ナルからしてみれば不本意ながら始まったこの関係。
    次第に打ち解けていく姿を見て、気づけばじんわり感動していました。

    ゲイだということを隠して、相方への気持ちに嘘をついてきたナルにとって、自分の気持ちに正直なヒカルは眩しく映ったのでしょう。
    はちゃめちゃに不純な幕開けからは想像できなかったエモさ。

    これは、…純だ。
    心の中の田中邦衛が純を呼ぶ声がきこえてきます。
    スケベ展開もストーリーも両方楽しみたい欲張りなあなたにとってもオススメです。
    ネイティブ関西人による監修が行われた方言の自然さにも注目!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    高校入試の当日、人ごみの中から顔がはちゃめちゃに好みの皇城(すめらぎ)(受け)を発見した泰誠(攻め)。
    「自分の理想が服着て歩いてるみたいだった」と一瞬で夢中になり、なんとその場で告白してしまいます!
    皇城の顔しか見ていなかった泰誠。
    告白した相手が男であることにすらそのあとで気付きます。
    当然その場では振られてしまいますが、入学式で再会。(よかったね!)
    まわりには「顔が好きなだけ」とごまかしつつも、泰誠は相変わらず皇城が気になる様子。
    そんな言い訳が、皇城には少し引っかかるようで…?

    ごく普通のB(ボーイズ)がL(ラブ)しているのを見ている感覚になれるこの作品。

    スタートこそぶっ飛んでいましたが、周囲にからかわれて素直になれないところや、特に応援するわけでもなく、むしろネタにしてイジってくる友人たちの空気感もリアルです。
    まとまりきらない感情に振り回される様子がザ・青春ですね…。
    ご飯がすすみます!
    自分の感情に気付いたふたりがどのような答えを出すのか。
    爽やかな余韻を残すラストをぜひ見届けてください。

    2022年07月20日