【感想・ネタバレ】言葉の獣 (1)のレビュー

あらすじ

言葉を<獣>の姿で見ることができる共感覚の持ち主・東雲と、詩に強い関心を持つクラスメイト・やっけん。二人はふとしたきっかけから、東雲の持つ“ある目的”の為に協力し合うことに。

東雲が<生息地>と呼ぶ場所に獣たちは棲んでいるらしい。言葉の扱われ方によって変化するその場所で、二人は様々な<獣>に出会っていく…。

言葉とは何か、詩とは何か。
連載開始時から大反響の話題作、待望の第1巻。

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あなたの「生きる」は、どんな姿をしていますか。

人間が、何万年も前から意思疎通の手段として使ってきた「言葉」。人類の進化とともに発展したそれは、時に人を救い、時に追い詰める、大きな力を持っています。この作品は、「言葉を獣として目で見られる」という共感覚持ちの少女・東雲と、詩が好きな同級生・やっけんが、一番美しい「言葉の獣」を見つけようとする物語です。
東雲の見る「言葉の獣」は、現実世界の獣と少し違います。ウサギに見えるけれど耳が2つじゃなかったり、獣なのに毛が生えていなかったり、同じ言葉でも発した人で姿が違ったり。不思議な獣たちと出会い、交わりながら言葉について考える二人を見ていると、「自分の言った言葉はどんな姿をしているのだろう」とつい空想してしまいます。
物語を楽しむと同時に、言葉の力や性質を考えるきっかけになる一冊です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

これはすごい、、。震えました。
カテゴリーは漫画なんだろうけれど、漫画だと一括りにするのは違うと確実に言えます。

言葉に対してもやっとすることなんて日常茶飯事だし、でもどうしてもやっとしたのかを突き詰めて考えていくことはしないし、だけど突き詰めて考えていくことって面白いんだよな、もしかして考えていたら私だけの言葉の獣が見えるのかも!と思い、ワクワクさせられました。

言葉よりも、言葉で示そうとした気持ちそのものが大事で、結局言葉は正しい使われ方をされていることなんてなくてその人独自の解釈や思いを込められて使われているだけ。
同じ言葉でも人によって感じ方や意味が違うのは、当たり前。各々が言葉に意味を込めて生きているから。

だから、言葉よりも言葉として出された思いを読み取ることが大事。私は言葉よりも気持ちを読み取りたいと改めて気付かされましたし、重要なのは言葉ではなく言葉として表されている気持ちなんだと思いました。

ぁぁぁぁ、深い。結局人の気持ちを知れないってこういうことなんだよな。言葉では簡単に言えるけれど、本心を言葉にのせることが難しい。

言葉ってなんなんだろう?私も言葉を獣として見えるようになりたい。

気持ちに届くように言葉を使いたい。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

『言葉の獣』は、言葉の意味を求めて二人の少女が「言葉の生息地」を旅する物語。同じ言葉でも、人によって意味が違う。

そんな言葉の奥深さと恐ろしさを、架空の獣の森で探していきます。

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2025年09月01日

Posted by ブクログ

言葉の獣たち、背景の森、とても繊細な筆致。
主人公の子たちは、割と存在感あるけど絵としては雑。
そしてなんか難しいのです。
でもTwitterや、オンライン、ネット空間のダメなところ突きながらも、折り合いつけて、自分達の想像力(じゃない、人もいる。共鳴力?なんだっけ?)をぶつけて行こうというかっこよさ。
引きこもりとか、自己肯定感とかの関係でうまくリアルワールドと関係できてない人らにも届いて響いたりした良いなとなんとなく思ったり。
とにかく想像というか、溢れ出る獣たちのディ テイルの圧巻。美しさ。言葉へのこだわり。詩の復権。いろんなもの、頭良い方がぶっ込んできたな、脱帽。

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2023年01月15日

Posted by ブクログ

この物語のなかで言葉は詩なのがとても好きです。
谷川俊太郎『生きる』が美しくて詩をもっと知りたくなる。
やっけんが詩を書くのが恥ずかしいから誰にも言わなかったって言ってて、そんなことないよーって言いたい気持ち。
詩は特別なんかじゃなくて、そうしたいものなんじゃないかなあとワタシは思います。
とてもよい物語を、ありがとうございます。続き楽しみです。

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2022年07月13日

Posted by ブクログ

 連載から追いかけていたけど、念願の単行本化。物理的に手元に置くことができて嬉しい。
 内容も物凄く好み。幻想的なのに現実から飛躍しすぎていない「言葉の獣」たちのデザインが好きだし、言葉とそれから受け取るものをテーマにしている点も良い。
 最初にきちんと作品としての(そして彼女たち自身の)指針を提示し、互いのキャラクター性に少しずつ踏み込んでいきながら、最後には気になる引きも用意されていて、構成としても素晴らしい。

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2022年05月14日

Posted by ブクログ

繊細な絵の美しさに惹かれて購入。
言葉が獣の姿をしていて、その姿を見て言葉の意味を深掘りしていく、という新しい視点で面白い。
言葉の意味を獣の姿を通して感覚的により細かく捉えられる気がする。特に人の感情についての言葉を扱っているから、人の感情について主人公たちと試思索を深められる。

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

考えさせられる本は好き
言葉が獣として視覚化されることでイメージは伝わるんだけど、逆に想像の余地がなくなる気もする
読み取りが浅いのかしら

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2025年09月26日

Posted by ブクログ

獣が好きなのでこの不思議な世界観が好き。言葉が獣に見える東雲と言葉が好きなやっけん(薬研)が生息地と呼ばれるところで現実のものとは少し違った獣たちに出会う。やっけんの虎姿がかわいい。言葉は人に何かを伝えるのにとても大切なものだけど心ない言葉、傷つける言葉もたくさんある。人からの頑張れには突き放したイメージを持つので人に言わないようにしてるから、やっけんの受け取り方には少し共感する。「生きる」の言葉の獣は綺麗で神々しさすら感じ見惚れるし、天然の詩の獣が見せる内側の綺麗な羽を介した他の鳥とのやり取りがすてき。

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2024年10月29日

Posted by ブクログ

積読解消。

マトグロッソ(トーチだった)で読んでたので、購入。

共感覚を題材に言葉について、想像の世界の中の生き物として描いている。言葉と動物の描画の織り成しが、漫画じゃないと描けない世界になってて、面白い。

ストーリーの展開でどの様な表現になるのか、続刊が楽しみ。

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2022年06月05日

Posted by ブクログ

言葉を「獣」の姿で見ることのできる(さらにそのイメージを他人と共有できる)女子高生が、詩や言葉に強い関心を持つクラスメートと出会い、「この世で一番美しい言葉の獣」を探すという話。
「言葉の獣」や獣が存在する「生息地」が(「映像研には手を出すな!」的な)イマジネーションの世界ではなさそうで、その存在そのものがこの物語の鍵となるのだろうか?
ここまでファンタジーでなくとも良いのではないか?(「言葉の獣」が実在するようなファンタジー的要素は逆に「言葉」や「詩」の持つ力を弱めてしまうのではないか?)という危惧も感じるが、それが杞憂かどうかはこの先の展開しだいだろうか。

トーチWEBで連載中とのことだで、帯にはその旨の記載があるが本自体には何処にも掲載媒体の記載がない(初出年月の記載はあるにも関わらず)のが気になる。漫画って未だにこういう書誌的な情報を軽んじる傾向があるよなぁ。

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2022年05月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アート系の人に刺さるとは思うけど、ものごとの本質を求めるひと全般におすすめ。
薬研のもやもやした気持ちをそのままにしない姿勢とか、言葉の獣についての東雲の上からっぽい話し方とか、東雲の無自覚な傲慢さをあっさり傲慢だと伝える薬研との関係とか。
続きが楽しみ。

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2022年05月08日

Posted by ブクログ

誰もがこの様な共感覚があって、自分の使う言葉を獣の様に視認できた時、きっともっと優しい世界に変わるんだろうな。
物体として存在しない言葉の持つ美しさや醜さ、そこに込められた意味を『生息地』に住む幻獣達がプリミティブかつファンタジックに描かれている部分に、この作品の美しさがあると感じた。

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2024年12月29日

Posted by ブクログ

肋も浮き出てる るいとも類友 でも何かを言葉で掬いたいなら臆せず書かなければならない 谷川俊太郎『生きる』 蔑ろに

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2023年12月21日

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