少女・女性マンガ のおすすめレビュー
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美少女が問う。「恋をするとなぜ女の子は弱くなってしまうの…?」不愛想な眼鏡男子が答える。「自分に甘いんじゃないか」――王道美少女の相沢さんが恋をした相手は、少しばかり偏屈な眼鏡男子の東くんだ。二人は駅で、互いの素朴な疑問について、ひたすら会話を重ねる。
『僕と君の大切な話』がタイトルだが、会話の話題自体は特に大切なものではない。
コミュニケーションの本義には共感よりも「相互理解」が先立つと私は考えているが、リアル恋愛の枠組みの中において、男女の会話は相互理解を目的としないことがしばしばある。ドキドキはしても相手の心に触れたと感じる会話ができることはあまりないのでは?(私だけ?) 互いに意識はしていても、れっきとした恋愛関係にはない相沢さんと東くんの会話は、何をゴールにするでもなく、ただ「相手をもっとよく知りたい」「違う世界や価値観を知りたい」という純粋な気持ちに溢れており、それは東くんの「たとえば僕と君が違う星の人間だとして それをつなぐのが言葉だろう」という台詞からも見て取れる。議論を重ねた末の結論が「やっぱり男(女)の考えはよく分からない」であっても良いのだ。「僕はこう考えていて、君はそう考えている」と知ることこそが、得難い気付きである。
第1巻では駅のプラットフォーム、第2巻では学校の中庭で、相沢さんと東くんは会話をする。徐々に周囲を巻き込みながら、互いの心に近付いていく。距離は縮んでもまだまだ恋愛関係に至るまでの道のりは長い。大人になった私たちが、何となく自明のことだからと俎上に載せることをためらいがちな疑問や謎が、二人の会話で紐解かれていくのも興味深い。行く先を見届けるのが楽しみである。
2022年07月20日 -
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あなたの片想いは最長で何年ですか?半年?2年?本作品の主人公・まめはなんと、20年程の片想い。近所の少し年上の聡ちゃんをずーっと好き。
片想いマンガは「一途に思い続け、実は相手も自分が好きで、紆余曲折の末にハッピーエンド☆」が定番。けれど、まめちゃんは他の人に甘えてしまったり、周りの結婚に焦ったり。お相手の聡ちゃんもバツイチ子持ちだし、初恋の人はなんと××だったり…。それぞれの過去が淡々と明らかになるたび、えぐいほどリアルな人物像に共感せざるをえません。それを包み込む、穏やかな絵柄とのギャップもまた見事。
科学的に恋する気持ちは約3年という話もありますが、両想いという喜びもなしに一人を想い続けるのは、もはや恋ではなく別の気持ちのようにも思えます。まさに、意地。タイトルの「こいいじ」はつまり、恋の意地。まめちゃん、お願いだから幸せになって!
2022年07月20日 -
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ジャズ、バンカラ、学ラン、佐世保弁、そばかす。この中でひとつでも気になるワードがあった人には絶対オススメ!個人的には全てのワードがどツボです!!
舞台は1960年代の長崎。東京から引っ越してきたちょっぴり神経質な主人公・薫が、豪快なバンカラ青年・千太郎と出会い、二人はジャズを通して心を通わせます。
私のお気に入りはなんといっても、千太郎の幼馴染でそばかす委員長の律子!律子の佐世保弁と慎ましい乙女っぷりがなんとも可愛い!!私も「また喧嘩したっちゃろ?」って言われたい!そばかすってチャーミング!!!恋を知り、愛に泣き、そして大人の女性になっていく律ちゃんから目がはなせません。
もちろん「友情」も大事なテーマで、線の細いメガネ男子と、悪そうに見えて実は家族想いなバンカラ男子の爽やかなやりとりもたっぷり楽しめます。2012年に放送されたアニメも素晴らしいので、そちらもぜひ!躍動感溢れるジャズのセッションシーンは必見です★(書店員・なめはし)2022年07月20日 -
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綾瀬はるかさんと福士蒼汰さん主演のドラマでも話題になった本作は、とにかく花笑さんが可愛く、愛おしくなるんです!大学生時代に唯一のチャンスを逃したっていうのも、その後ロマンスがないまま三十路に入ったっていうのも、33歳のせっかくの誕生日なのに会社の飲み会に参加して、なぜかアルバイトの大学生と2軒目に流れて行き、酔った勢い!でもなく、気づいたら一緒に朝を迎えていたっていうのも…。
一回りも下の彼との関係に戸惑いながらも、乙女のような恋に心を熱くする花笑さんの表情、しぐさ、そして「もしかして、しあわせかも」というセリフに男の私でもキュンキュンしてしまうのです。
しかし、モテキというものは恐ろしいもの。同じビルで働く若きイケメン社長からアプローチされて、困り方もわからない花笑さん。この恋の行方も気になるところです。(書店員・乙女心を持つオヤジ)2022年07月20日 -
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「このマンガがすごい!2013」オンナ編1位の話題作!
『俺物語!!』という押しの強いタイトルですが、主人公の剛田猛男(表紙の眉毛も体格もゴツい彼)は、「俺様」どころか驚くほど謙虚で照れ屋。だけど、川で溺れている子供がいれば躊躇なく飛び込み、友達がつらい時には黙って隣に座っている…本当に大切なことはごまかさずに、友達にも彼女にも素直に気持ちを伝えられる、素敵な男子なのです。好きな子はいるけど、彼の行動は「モテたい」という動機ありきではない。だからこそ純粋でまっすぐな猛男の言動に、読んでいてホロッとさせられることもしばしば。
少女マンガでよくある「お互い好きなのに、言葉が足りないがためにすれ違う」的なモヤモヤは少なく、そういう意味で読んでいてイライラしません。男性や、少女マンガがちょっと苦手な人にも自信を持って薦めたい一作。「イケメン」の定義がガラッと変わりますよ。(書店員・鮭)2022年07月20日 -
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甘いけど、ほろ苦い。まさにチョコレートのような恋愛模様を堪能できる作品です。
オンナの可愛さの裏にあるしたたかさ。それが分かっていても落とされるオトコの性。水城せとな先生は、ヒリヒリするような恋愛を描くのが本当に上手い!
人妻になったサエコを諦めきれずに、押したり引いたりして彼女の気を惹こうとする主人公・爽太に呆れることがありつつも、常識や理屈ではどうしようもないのが恋愛か…としみじみ(´-`) 一見幸せそうなサエコの満ち足りなさや、陰ながら爽太を想う薫子の踏み出せない気持ち、セレブ王子なオリヴィエでさえままならない恋…。その人が幸せか不幸かなんて、他人からは本当のところは分からないものですね。
片想いだらけのこのお話も、巻を追うごとにそれぞれの心境に変化が。最終巻まで一気読み間違いなしです。(書店員・鮭)2022年07月20日 -
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クラスの人気者・夕暮くんと、地味だけど優しい凛咲。接点なんてないはずの2人がひょんなことで恋に落ちて……という王道少女漫画的ストーリー。だけど、これが実にかわいい! 恋をしたら相手のことがキラキラして見える、というところからのタイトル名なんですが、初々しい2人の様子に、なんとも言えない甘酸っぱい気持ちになります。ちょっと不良っぽい夕暮くんはもちろん、彼を取り巻くメンズたちもみんなとっても魅力的!ヒロイン・凛咲も素直な性格でとても可愛いので、2人の恋を思わず応援したくなります!
2022年07月20日 -
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これぞ王道少女漫画!勉強もスポーツも万能の『完璧王子』な東雲万里に憧れるヒロイン・心愛。なんの取り柄もない自分が彼に近づくなんて無理無理!と思っていた矢先、帰りの電車で隣に座った万里にもたれかかって寝てしまい……というところからストーリーが始まります。
人嫌いの万里が心愛に心を開いて行く様子は、まるで誰にもなつかないクールなにゃんこを手なづけているかのようで、キュンとしてしまいます。最初は(仮)の恋人同士だった2人ですが、次第にかけがえのない存在へと変化していきます。
タイトルのとおり、ヴァニラのように甘くスイートな作品です。2022年07月20日 -
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ベスト・オブ・オトコがハマる少女マンガ!!
競技かるたというマイナーな題材を扱った漫画ですが、これが非常に面白い! 主人公・千早(ちはや)の、かるたに賭ける情熱とひたむきさに、読んでいるこちらの胸まで熱くなります。
「かるたなんてただの遊びでしょ。やってどーすんの」というクラスメイトに「やらない理由なんかどーでもいい」と反論し、無理矢理かるたの世界に引きずり込む、千早のパワーと『かるたバカ』っぷりに思わず笑ってしまうことも。
また、千早に思いを寄せる太一、千早にかるたを始めるきっかけを作った新(あらた)との三角関係と、千早が高校時代に創部したかるた部の、個性あふれる仲間たちや強豪校のライバルたちのそれぞれのストーリーも魅力的。肉まんくん、机くん、ドSの須藤さん、ひょろくん、クイーンの詩暢(しのぶ)ちゃんなど、それぞれの立場で成長する姿から目が離せませんっ!!(書店員:水玉)2022年07月20日 -
舞台ははるか昔、古の北祇の国の後宮。
主人公はジト目ギザ歯でぼっちの王花鈴(おう かりん)。
彼女の父親は超絶美形で拷問・暗殺は当たり前な残虐非道の極悪文官・王皓(おうこう)だったのです。
後宮の宮女見習いとして入った花鈴ですが、父の悪名が高すぎて、誰もが恐れ近寄ってきません。
そんな状況にもめげず後宮で友達を作ろうと頑張りますが、事態は思わぬ方向に進み…!?
友達が欲しいだけの花鈴。それなのに謀略家の父の印象が強すぎて花鈴も諜報・謀略をしていると誤解をされ、誰も花鈴の話を聞こうとしません。
花鈴が良かれと思ってやることが、逆に怯えられる結果になるのが不憫に感じます。
それでもめげない花鈴の姿は、ちょっと滑稽でありながらも応援したくなります。
この物語はそんな花鈴の頑張りを面白おかしく描くのかと思いきや、それだけでは終わりません。
舞台は陰謀渦巻く後宮…。とある事件が起きるのです。
後宮の人員の顔を一通り記憶していた花鈴は、ふとした違和感に気付き皇帝暗殺の間者に気付きます。
父から暗殺の英才教育を受けてきた彼女は見事間者を退治してしまうのです。
また病弱の少年皇帝・暁星との運命的な出会いによって、花鈴の気持ちが変化します。
「めげない、あきらめない」の強い心で友達はできるのか!?
そして、陰謀渦巻く後宮で皇帝を守り切ることができるのか!?
後宮を舞台にした作品は人気が高く作品も多くありますが、その中でもドキドキハラハラできる注目の作品です!
ミステリー要素を含んだ作品となっていますので、『薬屋のひとりごと』がお好きな方に是非読んでいただきたい作品です。2022年07月20日 -
おじさま好き必見!オノ・ナツメ先生が描く大人の恋の物語。
とある山奥で定年後の田舎暮らしを楽しむ、4人の男。
お人よしの「大将」、プレイボーイの「キザ」、ワイルドな山男の「ドク」、無口な「教授」。
彼らは畑を耕したりりんごを収穫し、ゆったりと自分たちのペースで自給自足の生活を送っています。
正に都会でせわしなく働く人たちが憧れる「スローライフ」。
そんな「男の楽園」に謎めいた美女が訪れます。
男たちはしだいに彼女に惹かれていきますが…。
平均年齢70歳の男女が織りなす、大人の恋と豊かな人生の物語です。
『ACCA13区監察課』で複雑に絡み合う関係性を描き、『リストランテ・パラディーゾ』で魅力的な老紳士を描いたオノ・ナツメ先生。
今作でもそれはそれは魅力的なおじさまたちが登場します。
世俗と距離をとりながらも厭世している訳ではなく、人間らしさがあるチャーミングな男性たち。
おじさま好きにはたまりません!!
彼らの適度な距離感を保った友情も魅力的です。
そんな彼らの手作り石窯で作る自家製パンや自家製野菜のサラダが並ぶ朝食、庭先で食べるBBQなど、魅力的なスローライフ生活が描かれており、自分もお邪魔してみたい!と思ってしまいます。
ですがそんな彼らの中に突然現れる美女。
「お嬢」とあだ名を付けられ彼らと共に生活を始めますが、男性陣に対する彼女の言動は何やら思わせぶりで…。
読み進める内、思わず頭に思い浮かんだのは、グループ内で複数の色恋沙汰を起こす女性メンバー「サークルクラッシャー」。
酸いも甘いも経験してきたハズのおじさま達。
突然現れた年下女性に翻弄されてしまうのでしょうか。
彼女によって、4人の男性陣の関係が変化してしまうのではないかとハラハラしっぱなしです!!
2022年07月20日 -
生きづらさがテーマの物語と思って読むと、予想を裏切られる展開に…!!
主人公は、毎日生きづらさに絶望している諫早依知(いさはや いち)。
ある日彼女の前に同級生を名乗る正木蒔人(まさき まくひと)が学生時代のお礼を言いに現れます。
ですが依知には全く心当たりがなく…。
女性ならではの生きづらさエピソードとして、仕事でインタビューをした男性の映画監督と上映会で再会した際、一緒にいた蒔人が依知と同じことを言っているにも関わらず反応が全く違っていたり、依知に対しては服装のことしか覚えてもらっていなかったというものがあります。
その他にも女性にとって“あたりまえ”となっている“生きづらさ”で依知は少しずつダメージを負っていきます。
マイペースな蒔人に対しイライラをぶつけてしまう依知ですが、彼も生きづらさを抱えている人だったのです。
女性としての生きづらさと戦っている依知や、イレギュラーな事態に弱い蒔人など、多様性が叫ばれる現代にマッチしているキャラクター達に注目いただきたいですが、そんな生きづらさを感じている人たちのライフスタイルマンガと思って読み進めると衝撃の展開が待ち受けています。
ラブストーリー・お仕事マンガ・トレンディな物語・ミステリと、色々な切り口から楽しめる作品です。2022年07月20日 -
人を魅了し、メロメロにしてしまう存在、猫!!
そんな猫達が人間の社会に進出してきた世界の物語です。
全8編の物語で構成されているオムニバスの物語ですが、どの物語も不思議な世界観で惹きこまれていきます。
中でも注目したのが3話目の「シャパリュ」という物語です。
人であるマオが猫社長リチャードの会社を取材した際に「猫ならでは」の部分を探してしまうのに対し、リチャードは“人”だから“猫”だからではなくそれぞれに最適でストレスフリーな雇用環境を模索していると伝えるのです。
それは現代の多様性について示唆しているのではないでしょうか。
“猫”と“人”という種族の違いとして描きながらも、猫だから特別なことをするのではなく、それぞれが違うことを認識し、個を尊重することが大切であると教えてくれます。
可愛い猫と人とのほのぼのストーリーかと思いきや、社会問題に鋭く切り込んでいたり、哲学的な要素が盛り込まれていたりと奥深い作品となっています。
是非この奥深さをじっくりと味わってみてください!2022年07月20日 -
「男子のみ」で構成される伝統の歌劇団、吉祥寺少年歌劇。
そこへ入団するために付属の音楽学校へ入学した進藤瑞穂(しんどう みずほ)は男役になることを目指していたのですが、娘役と判定されショックを受けます。
ですがライバルであり仲間でもある同期や先輩達の言葉によって、自分の道を見つけ夢の舞台を目指すのです!!
主人公の瑞穂は男役に憧れ入学したにも関わらず適正面談で娘役と判定されます。
逆に同期のサワは娘役に憧れていましたが、その体格から娘役を諦め男役を目指します。
ふたりはそれぞれ理想と現実の狭間で揺れ動き、どう心に折り合いをつければよいのだろうと苦しむのです。
そんなふたりに対し先生は
「骨や筋肉や肌質や…身長は理想通りには備わらないことの方が多いものです」
と話し、だからこそ自分の素質を美しく磨いていくことが大切であると伝えます。
歌舞伎の家に生まれながら音楽学校へ入学してきた白井寿(しらい ことぶき)。
娘役を嫌がる瑞穂に「そんなことならやめてしまえ」と言ったり、実力も才能もあり何もかもが完璧と思われていましたが、そんな彼もまた立ちはだかる壁の大きさに打ちのめされるのです。
どのキャラクターもそれぞれの物語が丁寧に描かれており、様々な想いを抱きながら舞台に上がることを目指し壁にぶつかり苦しむ姿はとてもリアルで心が震えました。
本当に吉祥寺少年歌劇が存在しているのでは!?とすら思えてきます。
こちら1巻完結となっておりますが、もっと読みたい!!と思わずにはいられません。2022年07月20日 -
夫と死別したうみ子。
ぽっかり空いた心を持て余す日々を過ごしていましたが、ある日訪れた映画館で映像専攻の美大生・海(カイ)と運命的な出会いをします。
海から「映画を作りたい側の人間ではないのか」と言われ、ハっとするうみ子。
更に、興味本位で訪れた美大のオープンキャンパスで海の映像作品を見たことで、制作意欲が沸き上がります。
戸惑いながらも新しい一歩を踏み出したうみ子の先に待ち受けているものとは…。
誰しも新しい環境に踏み出すには勇気がいります。
若気の至りで踏み出せることもあるかもしれませんが、年齢を重ねれば重ねるほど多角的に物事を考えリスクを回避したくなり、踏み出すことを躊躇してしまう人も多くなるのではないでしょうか。
それなのに65歳を過ぎ美大生になったうみ子の行動力は、読む人に勇気を与えてくれます。
作中のセリフで
「作る人と作らない人の境界線てなんだろう
船を出すかどうか…だと思う
その船が最初からクルーザーの人もイカダの人もいて
誰でも船は出せる」
というのがあります。
作中、タイミングが訪れた表現として、うみ子の足元に波が押し寄せる描写があるのですが、“船を出す”というセリフに結び付く重要なキーとなっています。
瞬間的意欲というのは誰しも感じることがありますが、そこから先に進むかどうかはとても難しい。
セリフの通り船を出せる状況でも、天候が悪いから、海図が読めないから、船の性能に不安があるから…など、色々な理由をつくりがち。
それでも漕ぎ出しさえすれば海に出ることができるのだと、うみ子さんが体現してくれています。
どのタイミングで波が現れるのか、是非注目してください。
また、晴れて大学生となったうみ子ですが、若者からの悪意ない高齢者扱いに気が引けてしまい自信を持つことができません。
うみ子は、映画を撮ろうとする姿勢を学生から「老後の趣味の自由時間」と言われてしまい、モヤりつつもついつい自分のことを茶化してしまいます。
ですがその後、海との会話で何気ない一言が取り返せない後悔になることを思い出すのです。
真剣に取り組むのが何故か気恥ずかしくなり、自分を茶化してしまうことは年齢を問わずあるのではないでしょうか。
そういった少しずつ摩耗していく日常にうみ子はどう立ち向かっていくのか、うみ子がどういった映画を撮るのか…続きが楽しみです!
うみ子を見ていると、自分もまだ何かできるような気になります。
新しい環境に踏み出す勇気をくれる作品です。
2022年07月20日 -
主人公のあかりは、2.5次元アイドル好きの隠れオタク。
同じカフェのキッチン担当でコワモテ男子の恩田も、同じく2.5次元アイドル愛するオタク男子です。
一緒に推し活をする仲ですが、ある日恩田から「好きなんだけど」と告白をされます。
青天の霹靂の告白にとまどうあかりですが、恩田の普段と違う優しさにギャップ萌えが発動!!
恩田のことを推せるのでは!?と気づくのです。
その感情は一体何なのか解らないあかりですが、お試しでつき合うことに!!
恥ずかしながら私、ギャップ萌え属性があるので、普段はぶっきらぼうな恩田が、推しを前にすると乙女モードになる姿にキュンキュンします!
更に、恩田があかりに対してデレた姿は、見てはいけないものを見てしまったような…そっと宝箱にしまっておきたいような、そんな極上のキュンを感じます。
あかりはそんな恩田の“デレ”に対し、“個別のファンサ(ファンサ=ファンサービスの略)をもらったようなときめき”と表現していますが、この表現がオタク心理を上手く表現しており、作者の青井みと先生流石です…!!と言わざるを得ません。
推し活と恋愛イベントのバランスに戸惑いながらも、あかりと恩田が彼氏・彼女の関係を築こうとする姿には尊さを感じます。
果たして、萌えは恋愛に発展するのでしょうか!?
ふたりの今後に注目です!!
2022年07月20日 -
主人公は同級生のクールな琉生と人懐っこい伊吹でBL妄想にいそしむ、隠れ腐女子の本田日和。
琉生は日和にとって“推し”だったハズですが、彼のさりげない優しさに触れる内にいつの間にか“推し”から恋愛対象に変化していきます。
それでもBL妄想を止めることができない日和はSNSに琉生と伊吹のBLをマンガにしてUPしてしまいます。
流石によくないと思い直し削除しようとした矢先、琉生にマンガがバレてしまいます。
イイネを稼ぐためにUPしたと勘違いし怒った琉生は、日和に「俺の言うことを聞け」と脅すのですが…。
脅されたにも関わらず琉生の要求に舞い上がってしまう日和。
嫌がらせをしつつも、そこはかとなく日和への想いを伺わせる琉生。
ふたりの想いの微妙なすれ違いにじれキュンが大暴走します!!
佐倉チカコ先生が描くキャラの目の表情にも注目していただきたいです。
会話の中でバツが悪そうにする琉生の目線の外し方や日和のやるせない感情を含んだ目の描き方には尊さを感じます。
タイトルにある通り、ふたりの関係性はスロースタートかもしれませんが、気持ち的にはジェットコースターです!!
推しとの恋がこの先どうなってしまうのか…。
キラキラした世界に是非ひたってください!!
2022年07月20日 -
舞台は琉球を彷彿とさせる島々からなる王国、龍宮。
王によって滅ぼされた古来から住まう巫女の民“ルカ”の生き残りであるオトは、女であることを隠し一族の怨みを晴らすために第一王女の暗殺を企てます。
しかし、忍び込んだ先にいたのは王女ではなくアスと名乗る替え玉の男だったのです。
オトは人の嘘がわかるという能力を持っていました。
暗殺は未遂に終り捕らえられたオトですが、自分が殺そうとしたアスによって助けられます。
そして、アスや従者たちの嘘を繋ぎ、驚愕の真実を知るのです。
それは、王女は女ではなく、アス自身が王女であるということでした。
オトの能力に有益さを見出したアスは、頻発する王女暗殺未遂の犯人探しをさせるために手元に置くことにします。
更に、アスはオトに「結婚しないか?」とまで持ち掛け…。
王族に怨みがあるオトはどうしても王族であるアスのことを許すことができないのですが、アスの優しさに触れ次第に心が揺らいでいきます。
嘘が見抜けるからこそ、彼の本心に気付いてしまったのです…。
アスとオトは女装の男子と男装の女子という組み合わせですが、ジェンダーレスなキャラクターが登場する物語は最近のトレンドと言えます。
更に宮廷・陰謀論・偽装結婚といった要素がテンポよく織り込まれており、極上の物語になっています。
描くのは、『大正ロマンチカ』『初恋ダブルエッジ』『花はどっちだ?』の小田原みづえ先生。
どのキャラクターも生き生きとしており、心の機微が丁寧に描かれているのは「流石、小田原先生!!」と言いたくなります。
1巻はアスが女装をし王女として生きる理由や、“ルカ”が狙われる理由など、ドラマチックな展開が続き、一気に読み進めてしまいます。
宮廷・後宮ファンタジーが人気の昨今ですが、新たな宮廷ファンタジーの誕生と言えるのではないでしょうか。2022年07月20日 -
絶賛青春中の方も、青春を通り過ぎてしまった…と感じる方も、読めば胸のトキメキを感じること間違いなしです!
17歳の水帆(みずほ)には同じ住宅地で育った仲良しのイケメン幼馴染4人がいます。
ですが彼らはずっと近くにいる存在のため兄弟のように感じています。
水帆は周りが羨むような環境にも関わらず、自分にはキラキラ青春なんて関係ないと思う始末…。
ですが、幼馴染のひとり、羽沢輝月(はざわ きづき)は、彼女からは弟としか見てもらえていないことにジレンマを感じ、水帆の誕生日会にキスをして彼氏になりたいことを伝えるのです。
輝月のことをひとりの男として見てこなかった水帆は戸惑うばかり。
このまま、水帆と輝月の関係で物語が進んでいくのかと思いきや、同じく幼馴染の和泉藍(いずみ あいる)、柏木深(かしわぎ しん)も何やら思わせぶりなシーンがあり…。
イケメン幼馴染に囲まれるという憧れのシチュエーション、しかもどの男子も爽やか好青年で水帆に優しいという夢のような設定!!
ドキドキしない訳がありません!!
雑誌『なかよし』で連載されている作品ですが、大人も楽しめる物語となっています。
描くのは『放課後、恋した。』や『あたし、キスした。』など、胸キュン青春ストーリーの名手・満井春香先生。
様々なキュンシーンが散りばめられており「流石!!」の一言です。
THE王道な少女マンガのラブストーリーのように思えますが、
冒頭の、大人になった水帆がキラキラ眩しい高校生たちを見て
「あのころは気づかなかった まぶしい青春がわたしにもあったこと」
というモノローグが気になるところです。
今後、水帆と幼馴染の関係がどう変化していくのか注目です!!2022年07月20日 -
昨今「絵画」に関するマンガの人気が高まっている中、新たな「絵画」物語の登場です!!
かつては神童と言われていたものの、才能の限界を感じ日本画家への夢を諦めた荻原(おぎはら)あかり。
彼女はある日海で自殺をしようとしていた男と遭遇します。
本名も素性も解らない男は臣(おみ)と名乗り、あかりが家にしまい込んでいたかつての絵画や絵の道具を発見し、天才的な絵を描いてみせます。
そして、その絵をあかりの名前で売りに出して金にしろと持ちかけるのです…!!
臣の絵はあまりに衝撃で、「あの絵を描くのは自分であってほしかった」とあかりに思わせるほどでした。
悔しさもあり、認めたくない気持ちもあったあかりは、ギャラリーに自分の作品として男の絵を持ち込みます。
「売れなければ(評価されなければ)いい」という思いとは裏腹にすぐさま買い手がつき、評価されることに…。
今まで何百枚と描いても認められなかったあかりは、その事実に複雑な気持ちになるのです。
絶対的な才能の前に凡人が打ちひしがれる物語や、天才と一緒にいることで磨かれる物語は数多くありますが、この物語はそれらとは若干違っています。
才能の開花・嫉妬も描かれるのですが、ゴースト画家となってしまったあかりは今後どうするのか…そもそも謎の男の正体は…!?というサスペンス要素が強いのです。
何者かになりたくてもなれなかったあかり。
何者でもないものになろうとする臣。2022年07月20日
