ブックライブの書店員おすすめレビュー

少年・青年マンガ のおすすめレビュー

  • ブックライブ書店員

    天使学校を主席で卒業した本作の主人公、天真=ガヴリール=ホワイト。
    人間とはどういうものなのかを学び、彼らを正しい道へと導くべく下界に降り立った純真無垢な天使…のはずが地球に馴染みすぎて学校サボりまくり、ネトゲ三昧の自堕落生活を送る駄目天使(略して駄天使)と化してしまう。そんな駄天使となったガヴリールの友人には、悪魔だけど世話焼きで優しいヴィーネや悪事の基準が凄まじく低い自称大悪魔のサターニャ、一見まともだが実は性格がドSな天使のラフィエルなど、多種多様なキャラクターが登場する。
    個性的な天使や悪魔の彼女らが、人間の学校に通うドタバタコメディを描いた物語である。

    テンポの良いストーリー展開とギャグのキレが学園コメディマンガ好きの私にはたまりません。日々の日常生活に疲れ、現実逃避したい…そんなあなたにオススメする一作品です。是非一度読んでみてはいかかでしょうか?

    2023年08月31日
  • ブックライブ書店員

    「みんなに優しい人」に恋したことがありませんか?
    相手の些細な行動一つで舞い上がったり、他の人にも優しくしていると落ち込んだり。
    この作品を読めば、望み薄な恋愛中の高揚と虚無のミルフィーユを、これでもかというほど疑似体験できることを保証します。
    共感で苦しいのに、ありとあらゆる感情を揺さぶられ、読む手が止まらなくなるのです。

    『付き合えなくていいのに』は、恋愛の難しさを絶え間ないギャグとともにハイテンションに描いたラブコメディ。
    しかしながら、恋愛の辛い部分にフォーカスした「恋愛"鬱"マンガ」に近いと言っても過言ではありません。
    「顔良距離感バグり男」の北山時彦(きたやま ときひこ)に片思い、いや、「沼って」しまった大学生・清水絵梨子(しみず えりこ)の葛藤には、共感する人も多いはず。
    「顔良距離感バグり男」とは、個人的解釈では「顔がいい上に距離感が近いため、相手に脈ありと勘違いさせてしまう男性」を指します。ただし、どの女子にも平等に"距離感バグ"で接していることを忘れてはいけません。
    この段階で、関わってはいけないモテ男の雰囲気を感じませんか。このマンガのヒーロー・北山は、まさしく「危ない男」なのです。

    中学時代に印象的だった人と大学で再会した絵梨子。
    好きなアーティストが同じ。一緒にバンドを組んでくれる。デートに誘ったら来てくれるし、「また行こ!」って言ってくれる。
    付き合えなくていい。付き合えなくていいから、このドキドキする距離感で楽しい時間を共有していたい。
    好きになる気持ちはわかる!でも!その先は地獄だ!と、読者は絵梨子に伝えたくなることでしょう。

    ギャグ要素で笑って、ドキドキするようなシチュエーションに浮かれても、次の瞬間には北山の天然クズさに踊らされたと分かり、惨めさのあまり叫びだしたくなります。
    私の体のどこかにある感情を、ぎゅっと掴まれて、そのままブン回されているような感覚に陥るのです。

    「付き合う」ことが、男女の理想の関係なの?
    まずは3巻まで、一気読み不可避です!

    2023年08月17日
  • ブックライブ書店員

    キラキラ女子高生・青木ヶ原星(あおきがはら・キラリ)が叶えたい人生の目標はなんと自殺!?

    自殺オフに参加した星は、自殺サイトの管理人の手によって自殺で死ねない体にされてしまう。彼女が自殺をするために与えられた条件は、自殺を誘発する化け物・フォビアを倒し、望まぬ自殺をする人々を救うことだった…! 星は、不思議な首吊りロープを使うことで首吊少女(ハングドガール)に変身し、スーサイドガールとしてフォビアを駆逐していく。自殺という題材を扱うことで、生のキラメキを描き出す新感覚変身少女マンガ!!

    私はこの作品の魅力は、キラキラとダークさの緩急によって、読む側をジェットコースターのように揺さぶるような勢いと、それによって強調される「生命賛歌」だと思います。
    読んだ後には生きる気力に満ち溢れること間違いなし、そんな一作です!!

    2023年08月16日
  • ブックライブ書店員

    この作品の主人公である寅雄は、いじめられていた高校生を助けるために喧嘩をするなど、正義感のある青年です。しかし、教師や母親には寅雄が問題を起こしていると誤解されてしまい、誰にも何も伝えられない、世界と繋がっていないと感じていました。
    そんな寅雄は、近所に住むピアニストの治郎に才能を見出され、演奏を通して人と繋がることのできるピアノに没頭していきます。

    私がこの作品を読んだきっかけは、表紙にあります。この青年は、何故血だらけでピアノを弾いているんだろう…!?と思い、手にとりました。
    表紙の血だらけでピアノを弾くシーンは、作中でも描かれているのですが、とてもグッと引き込まれるシーンでもあり、綺麗なイメージのピアノと血だらけの寅雄の組み合わせがとても絵になるなぁ…と感じました。
    また、寅雄が寝ることを忘れてピアノの練習に没頭する姿や心から楽しそうに演奏する姿は、どこか怖さを感じる程に魅力的です。
    そして、演奏シーンでは、漫画を読んでいるはずなのに音が聴こえてきて、ピアノで寅雄と繋がることができたような不思議な感覚を覚えました。
    ぜひ、作品中に登場する曲を聴きながら読んでみてください!

    2023年08月16日
  • ブックライブ書店員

    ナスノスケの接客無双が止まらねえ! ノンストップ接客ギャグ漫画!

    主人公のナスノスケは、接客するものされるもの、ケモノ人間カナブンに至るまで、神羅万象をおもてなしします。たとえクレーマーであろうと、お客様にたしかな満足をお届けする、文字通り「最強」の接客者です。
    これだけで既に面白いのに、『接客無双』の笑いのおもてなしはこれだけじゃないんです!
    さびれた商店街の中華料理屋の娘・れんげのキレッキレのツッコミに加え、何より敵のクレーマーたちが魅力的です。発想力豊かなクレーマーたちの多様な突っかかり方に腹筋崩壊しています。
    そんな強敵クレーマーを華麗にいなし、もてなし、周囲も巻き込んで楽しませるのがナスノスケです。読んだら彼に接客されたくなること間違いなし!
    他の追随を許さぬハイスピード&ハイクオリティな低姿勢ギャグ漫画のおもてなし、とくと味わってくださいませ!

    2023年08月16日
  • ブックライブ書店員

    るろうに剣心と言えば私の青春そのもの。
    マンガのみならずアニメで放映されていた時代では毎週が楽しみでした。
    オトナになってから、マンガ、DVD、OVAすべて集めるほど。
    かなりのるろうに剣心ファンの一人と自負している私。
    何度も何度も読み直し、やはり一番好きなのは京都編であると声を大にしてお伝えします。
    やはり志々雄さまが一番。

    そんな大好きな志々雄さまと由美さんとの出会いは、今まで詳細が語られてこなかったとても気になる部分でした。
    本作では由美さんの過去、そして志々雄さまとの出会いまでのすべてが明らかに。
    まさかそんな出会い方をしていたとは!!と驚きを隠せないものの、何か…すこし志々雄さまの「人間味」という新しい一面を感じることができるお話です。

    上記マンガの他、本作では小説や志々雄さまを含めた各十本刀のキャラクター解説も盛りだくさん!
    るろうに剣心ファンは必見です!!

    2023年08月07日
  • ブックライブ書店員

    “ジミ”な高校英語教師の本田紫織に、“ヘン”な世界一のギタリスト幽霊が取り憑いた!?
    このキャッチフレーズに惹かれた方、ぜひ一度読んでみてください!

    地味な高校英語教師の本田紫織に、ある日突然、伝説のギタリスト「ジミ・ヘンドリクス」の幽霊が取り憑いてしまうところから物語がスタートします。
    そして、ジミとの出会いをきっかけに、紫織は封印していたギターを手に取り、「すてきなバンドを組んでステージでライブをする」という、かつての夢にもう一度向き合うことになるのです。

    この作品、なんといってもライブシーンがとても良い…。
    歌や音をマンガでどうやって表現するのだろう...?と思っていたのですが、いい意味で予想を裏切られました...。
    一コマ一コマに迫力があって、ページの向こうから本当に音が聴こえてくるような気がします。
    実際に手に取ってこの感動を味わっていただきたいです!
    ちなみに、作中には実在の名曲たちも登場するので、曲を聴きながら作品を読むのもオススメです。

    ライブ中の紫織たちの表情もグッとくるものがあります。
    全力で歌い、音を奏でる彼らは、泥臭くて最高にカッコいい。
    最高の音楽を届けるために、たくさん悩み、葛藤し、努力を続けてきたことを知っているからこそ、涙なしでは読み進められません。

    本気で夢を追う紫織とその仲間に勇気をもらえること間違いなしの作品です!

    2023年07月31日
  • ブックライブ書店員

    あなたにとって、真実の愛とはなんですか?

    一流ゲームデザイナーを目指す・小湊陸(こみなとりく)。そんな彼に片思い中の幼馴染・米坂葉樹(よねさかはじゅ)。そして、2人と仲の良いクラスメイトであり、陸の片思い相手の美少女・紀勢莉子(きせいりこ)。
    そんなラブコメ的な日常を送っていた3人のもとへ転校生・姫新のどか(きしんのどか)が現れ、ある噂について語る。

    「もうすぐ死ぬ動画について」

    その動画に映し出された者は死ぬ。その死は決して避けられないという…。
    その噂を聞いた直後、のどかが3人の目の前で謎の死を遂げる。なんと、のどかの"もうすぐ死ぬ動画"は1ヶ月前に投稿されていたのだ。
    さらに、その動画には続きがあり、葉樹と莉子の無惨な姿、そして陸と不穏なメッセージが映し出される。
    「この少年が真実の愛を捧げた少女だけが救われ、もう一人の少女は、死ぬ。」
    翌日、動画のことが気がかりな陸と葉樹の前に、おかしな様子の莉子がやってきて…。

    転校生の死から狂い始めていく少女たち…。
    葉樹の恋を応援していたはずの莉子はあの動画から一変し、3人の関係は暗く歪なものに変わっていきます。
    主人公を取り合う2人のヒロイン…というのはラブコメの定番ですが、"選ばれなければ死ぬ"という要素が加わり、表情ひとつで背筋がゾッとします。
    陸が出す答えは…この歪な愛の行方は…目が離せません!

    2023年07月31日
  • ブックライブ書店員

    「元社畜×ゾンビ×青春」!? 少し変わったギャグマンガを紹介します。

    タイトルの「ゾンビになるまでにしたい100のこと」という、生き残る気が微塵もなく、「ただ、今を満喫したい!」という気持ちが伝わってくるこのフレーズ。ゾンビ作品といえば、普通はどうやって生き残るかがテーマですが、真逆を行っているのが清々しくて良いと思います。
    本作は、ゾンビマンガというより、全国を巡る自分探しの旅に近いかもしれません。ゾンビによって世界に光が満ちたりと、世の中に対する風刺も利かせていて、とにかくコメディ部分がとても面白い! 「人生楽しもう!」って何ごとも底抜けに謳歌しようとする主人公がポイントです。そして、他のキャラクターもとても魅力的です(すぐ全裸になるマッチョな親友…)。

    マンガを読んですごく好きだったので、アニメ化・映画化は最高に嬉しい! 是非ご一読ください!!

    2023年07月28日
  • ブックライブ書店員

    「バキ」シリーズの登場人物である、中国拳法の達人の烈海王が主人公の作品。
    本編である『範馬刃牙』でクローン人間として蘇った宮本武蔵との戦いに敗れて死亡したのち、異世界に転生し、「中国拳法の4001年目」を歩んでいく物語。

    <見どころ>
    あらゆる魔法や異形、モンスターなどと中国拳法で戦う烈海王がスゴイッッ!!
    「それがあったかァ~~~ッッ」と思わせるような手段や、「バキ」シリーズの登場人物達が使っていた技を駆使して異世界で無双する烈海王に男心をくすぐられます!!
    また、「バキ」シリーズにあった独特の言い回しや登場人物による独白もあり、原作好きにはたまりません!!

    原作で烈海王が死んでしまい、烈海王レスになっている方や、烈海王の活躍がもっと見たい、「中国拳法の4001年目」をその目で見たい、という方にはおすすめの作品です!!

    2023年07月28日
  • ブックライブ書店員

    『とある科学の超電磁砲』は、東京都西部を切り拓いて作られた学園都市を舞台に、能力者たちの戦いや友情を描いた物語である。本作の主人公・御坂美琴は、電子制御系能力者の中でも最上位の超能力者(レベル5)であり、コインを電磁誘導で音速の3倍以上のスピードに加速して撃ち出す「超電磁砲(レールガン)」を得意技としていることから、それがそのまま通り名となっている。彼女は、自身の能力の有用性や正義感から、多くの科学者や学園都市の上層部による様々な事件や陰謀に巻き込まれていく。

    『とある魔術の禁書目録』の外伝という位置づけの作品ですが、本作だけでも十二分に楽しめるストーリーとなっております。完成度の高い能力バトル漫画が気になる方は、是非一度読んでみてはいかがでしょうか?

    2023年07月21日
  • 殺人鬼の物語はお好きですか?

    この物語の主人公 霧島司(きりしま つかさ)は無罪仕事人と呼ばれるほどの敏腕弁護士。
    世間が注目する残虐極まりない“自白なき物証なき事件”の犯人である青木雅人(あおき まさと)の弁護を行い、見事無罪を勝ち取ります。
    霧島弁護士は世間や被害者遺族によるバッシングに対しても「自分の仕事は青木さんの無罪を証明すること。自分の仕事をしただけ」とまるで人の心がないかのような発言をするのですが…。
    彼には裏の顔があったのです。
    実は遺族から依頼された、法で裁ききれない悪人に対し私刑裁判を行う殺人鬼!
    無罪にした青木も、無期懲役が確定したら死刑にできないという理由で無罪にしていたのです…!!

    登場する罪人たちはどれも、どうしてこんな奴がのうのうと生きているのか!!と思ってしまう中々の悪人ぶり。
    法の裁きとは一体…裁判とは誰のための制度なのか!?と思ってしまいます。
    やはり悪人には法で裁きを下すのではなく、目には目をの理論で立ち向かうしかないのでしょうか。

    霧島は彼自身も被害者遺族ということが明かされていますが、そんな彼が何故弁護士という職になってまでも私刑殺人を行うようになってしまったのか…!?
    法という正義を見てきたからこそ、そこに限界を感じてしまったのか…気になるところです。

    霧島に憧れる新人弁護士 益田航太(ますだ こうた)も気になる存在。
    彼は弁護士としての霧島を尊敬しており、思いが高じて霧島法律事務所で働くことに。
    正義感溢れる益田ですが、彼もまた被害者遺族。
    もしかすると私刑殺人を行う前の霧島的存在として益田がいるのかもしれません。
    霧島の裏の顔を知らない彼が真実を知ったらどうするのか!?
    益田の今後にも注目です!

    原作を担当しているのは『半グレ―六本木 摩天楼のレクイエム―』(秋田書店)・『ハスリンボーイ』(小学館)・『ごくちゅう!』(講談社)でマンガ原作を務め、『地元最高!』(彩図社)の担当編集者でもある草下シンヤ先生。
    裏社会のことはこの人に聞け!というくらい、色々な情報を発信されていらっしゃる方ですが、今作では今までの裏社会作品とはまた違った世界観を打ち出されている気がします。

    マンガを担当するのは『黒羽白書』(秋田書店)・『東京傭兵株式会社』(講談社)の内田康平先生。
    報復シーンなど残虐な場面をただグロく描くのではなくドラマティックかつ読みやすく描かれています。

    今作は、無差別殺人ではなくどちらかと言えばシリアルキラーがお好きな方におすすめです。
    また復讐代行といったテーマがお好きな方には是非読んでいただきたい作品です!

    2023年07月14日
  • ブックライブ書店員

    ブラック企業で心を病み自殺してしまった青年・山内。
    気づいたら就労システムがある冥界カフェにいて、そこでプランナーから紹介された仕事は…まさかの閻魔さま!?

    主人公の山内は閻魔さまとして、生前の罪に応じて定められた労働を終えた人々への「次の人生への申し渡し」を任されます。
    「冥界」なので当然来るのは全員死んだ人間。冥界で働く人を含めて全員に何かしら死の理由があります。
    後悔している人、恨みを持ち続けている人、ずっと罪悪感を抱えている人、赦しを求めている人…
    山内は周りの人たちに支えられながら、そんな人たちの生涯に触れ、生と向き合い、晴れやかに「次」へ渡れるように手助けをします。
    最初は自分の殻に閉じこもっていた人たちが、山内の言葉によって、心から泣いたり笑ったりしているのを見ると、
    読んでいる側もなんだが解放されたような、救われたような気持ちになります。
    みんな最後には笑っていてくれたら良いな、自分なりに人生に納得できたら良いなとそう願わざるを得ない気持ちになります。

    これからどう生きていくか、どうしたいのか、生きる意味とは。
    描かれているのは死後の世界ですが、「生きること」について今一度考えたくなる作品です。

    2023年07月12日
  • ブックライブ書店員

    主人公のヴィムはいつも周りの顔色を伺い、自分を卑下している付与術師。
    非戦闘員ながらも仲間のサポートに徹しパーティーでうまくやっていたはずが、ある日パーティーから追放されてしまう。
    パーティーでも「雑用係」だったこんな自分の居場所なんかもうない…そう思っていた矢先、最大手のパーティーの勧誘を受け…!?

    いつも自信がなさそうで、ミスに怯えて、期待されていると思うと震えて吐いてしまって…
    こんなに自己評価が低い主人公見たことないかもというくらい主人公が大変ネガティブ…笑
    そんなあたかもダメで力になれなさそうな付与術師なのに、いざ付与術を使うと、
    そのあまりの術の複雑さと精密さと強さに周りが大混乱!
    自分の居場所なんかないと下を向いて震えていた少年が、
    その努力と才能で段々とパーティーの仲間に慕われ、居場所を確立していくのは見ていてとても気持ちが良い。
    個人的に付与術を付与してもらう時の掛け声がかっこよくてお気に入りで、
    途中からパーティー仲間と一緒に「付与術師ヴィムの付与を承認する!」と心の中で叫んでしまっていた…
    パーティーの仲間も段々とヴィムへの(重い)愛が募っていく者が多く、思わずふふっと微笑んでしまう。

    「弱いと思われて追放されたが実は最強だった」というファンタジーモノでは王道なテーマでありつつ、
    主人公の強さが露見していく流れがワクワクする描かれ方で、かつ、作品のテンポ感も良いので、
    テーマに慣れている人こそ違いを読んで味わってほしい!
    戦闘シーンの画も非常に巧みで細かいので疾走感があっておすすめです!

    作品のテンポ、戦闘のカッコよさ、パーティー仲間のコミカルさ、そして圧倒的主人公のネガティブさ…笑
    全部がバランスよくファンタジーモノをよく読む人も初めて読む人も絶対楽しめる作品です。

    2023年07月11日
  • ブックライブ書店員

    道場潰しや殺人などを繰り返す剣豪集団「逸刀流」に、目の前で父を殺され、母を凌辱された娘「浅野凜」が、その統主「天津影久」に復讐すべく、"100人切り"の異名を持つ不死身の剣士「万次」と旅をする物語。

    2008年と2019年の2度のアニメ化や2017年の実写映画化もされた人気マンガ。
    「大人」が引き込まれてしまうようなリアルな心情の描写、そして味と上手さが共存する絵柄で、読む人をその世界に引きずり込んでいくような作品です。

    <リアルな心情描写>
    主人公である凛は、万次と出会い、復讐のために用心棒になるよう頼みます。万次は私怨には付き合わないと断りますが、天津を殺して復讐を果たしたいと悔し涙を流し、対価を身体で払うことも厭わないという覚悟を見せて懇願する凛の姿に万次は説得され、復讐の旅が始まります。ただ、旅の中で天津と遭遇し、行動を共にするようになったことで、その心境に変化が現れ、最後は…。「絶対に殺す」という思いから、「なぜ殺すのか」という思いに行きつき、最後は「殺すべきかどうか」という思いを抱きながら揺れる凛の心情がよく描写されています。

    <絵の上手さ>
    絵柄自体が動きを感じさせるような味のあるもののため、戦闘シーンはよりリアルに感じます。なにより、魅せることに重きがおかれているような戦闘描写が多く、殺人の描写が芸術的とさえ思ってしまう場面があり、引き込まれます。

    「大人が読むバトルもの」を探している人に強くおすすめの作品です。
    ぜひ読んでみてください!

    2023年07月06日
  • 子供向けおもちゃの企画開発会社でグラフィックデザイナーとして働く柴田かさね(しばたかさね)。
    偶然同僚の榎田昴(えのきだすばる)のお尻を触ってしまってから彼のことが気になって仕方ありません。
    榎田にお尻を触ってしまったことを謝るかさねですが、榎田の様子はどこか変で…。
    実は彼には人に秘密にしていたことが…!!
    真摯に謝ってくるかさねの姿に覚悟を決め、実は自分が趣味で女装をしている“女装男子”であり、あの日は布面積が少ない下着をつけていたためそれがバレたのでは…と焦ったためと告白するのです。

    身長180cm以上ある女装姿の榎田を見ても一切引くことがないかさね。
    首筋が綺麗と褒めたり、彼のありのままをそのまま受け止める彼女の姿は、“多様性”迷子に陥りかけている現代の理想像かもしれません。
    恐らくかさねの中には榎田の女装を馬鹿にする人がいるなんて考えは存在しなかったのでしょう。
    だからこそ女装姿の榎田と二人で街を歩いた時に知らない人から浴びせられる興味本位の視線や隠し撮りしようとする人を見た時のショックは計り知れなかったと思います。
    ですがかさねがそうだったからこそ、榎田は救われたのだと思います。
    自分のことを大切にし尊重してくれる存在ほど救いはないのではないでしょうか。

    ありのままの自分を受け入れる。
    ありのままの自分を貫く。
    ありのままの相手を受け入れる。
    それって簡単そうに見えて、とても難しいことだと思います。
    この物語の主人公ふたりは一見どこにでもいそうなキャラクターです。
    だからこそ、かさねと榎田のお互いがお互いを大切にしようとしている姿は読んでいるこちらも応援したくなりますし、お互いが理解しようと少しずつ歩み寄る姿は理想のカップルのようにも思えます。
    二人に幸せになって欲しいと願いながら読み進めたくなる作品です。

    2023年06月23日
  • 天才漫画家・花神 臥龍(はながみ がりょう)。彼を病的に羨む新人漫画家・深山 忍(みやま しのぶ)。
    不慮の事故により二人の身体が入れ替わってしまいます。
    どうにか二人で戻る方法を探そうと提案する花神(肉体は深山)に対し、せっかくモブから脱し人気漫画家になれたのだから戻る気はないと吐き捨てた深山(肉体は花神)。
    そんな深山に、花神は漫画で勝負をし自分が勝ったら戻る方法を一緒に探せと挑みます。
    そうして人気漫画家の実力とカメレオン漫画家のバトルの火ぶたが切られたのです。

    この物語を語るのに必要な要素は「3つの勢い」です!!

    まずは、登場キャラクターの放つ勢いが凄いのです。
    人格者で漫画に対して熱い気持ちを持ち圧倒的才能を持つ花神と、性格がねじ曲がっていて人の絵柄のくせをマネるのが得意なため「カメレオン」と異名を持つ深山は対極のキャラクター。
    花神はただただ真っすぐに挑んでいくヒーロー像なのに対し、これぞヒールとばかりに嫌な奴として描かれる深山。
    分かりやすいからこそキャラクターの勢いがダイレクトに伝わってきます。

    次にストーリーの勢いの凄さ。
    最初は人格者ゆえに深山のことを認めていた花神。
    しかし体が入れ替わった後、「適当でも連載できる」という深山の作品に対するいい加減な姿勢に怒りを覚え、VS深山のバトル展開が始まるのですが、このストーリーのテンポの良さ!!
    キャラクターの勢いがそのままストーリーの流れとなっているので、違和感なく物語に入り込めるのです。
    更に、それまでは花神の絵柄をマネるだけだった深山が覚醒し、台詞や物語の作風すら花神に化ける進化を遂げる展開はムネアツです!!

    そんな深山の進化を掲載誌の誌面で感じとった花神は、自身も更なる進化が必要であると思い…。
    そう、バトルマンガの修行のターンへと突入していくのです。

    そして、絵の勢いの凄さ。
    どのキャラクターも表情が生き生きと描かれており、読んでいる内にキャラクターを身近に感じます。
    漫画家の物語ということもあるのでしょうが、コマ割りもかなりこだわっていらっしゃいます。
    勢いを殺さず、次へ次へと読み進めてしまう構成になっているのは流石です。
    次から次へとテンポよく展開されるストーリーの勢いと絵の勢いがマッチして、ぐいぐい物語の中に引きこまれていくのです。

    花神と深山は「龍」と「龍に化けたカメレオン」として対比されていますが、果たしてカメレオンは龍になることができるのか!?
    偽物は本物に勝つことができるのか!?
    花神はこれまでの自分に打ち勝つことができるのか!?
    漫画家バトルがどうなるのか…注目です!!!

    2023年06月23日
  • ブックライブ書店員

    主人公の桜遥は、不良校として名高い風鈴高校に入学する。
    喧嘩で風鈴の頂点に立つ!と意気込んでいた桜だったが、いざ入学してみると、風鈴高校はただ喧嘩が強いだけでなく、その力で街を守る"暴風鈴(ボウフウリン)"という集団を結成していた。
    そして、一匹狼のようだった桜も暴風鈴の一員となり、仲間たちや街の人たちと触れ合う中で成長していく。そんなお話です。
    不良、喧嘩と聞くと、何だか怖そうだなと感じてしまうかもしれません。
    私も入学時の桜と同じように、ひたすら喧嘩でのし上がっていく物語だと思い、少しビクビクしながら読みはじめました。
    しかし、彼らが大切な街や仲間を守るために戦う姿はまさに正義の英雄(ヒーロー)。
    まるでヒーローショーをみる子供のようにワクワクし、風鈴生の熱い信念や街の人たちや仲間との絆に感動し、気づけば暴風鈴を応援する街の住人気分で読んでいました。
    アニメ化も決定している大注目作品をこの機会にぜひご一読ください。

    2023年06月22日
  • ブックライブ書店員

    ストーカーの正体はまさかの俺の推し!? アイドル(ストーカー)×ドルオタのラブコメ!
    人気アイドルのモコのファンである空は、ときどき身の回りの物がなくなることに悩まされているが、実はその犯人が推しのモコであると発覚したことから始まる少し不思議なストーカーラブコメ漫画。
    「推しがストーカー」という衝撃的な展開。オタクと推しのアイドルのやり取りがコミカルで面白い。そして、物語の中心であるモコと空、この2人以外にもいろいろなアイドルたちの物語が展開されている。彼女たちの抱くさまざまなコンプレックスや自分の価値など、深く考えさせられる部分も多い。
    ちなみに、漫画に登場するアイドルの中で、僕がいちばん好きなのはまひろだ。
    パンダ大好きで、少しツンデレで、容姿はあどけなく所謂ロリっ子体形。自分よりランキング上位のモコを引きずり落とすため、モコのトップオタである空を懐柔しようとする。初登場時はとにかく腹黒いので、いい性格とは言えないが、空に助けてもらってから素の自分と向き合うことにし、立ち振る舞い方、在り方、成長が推せる!

    余談だが、カバー折り返し部分にガチ恋口上が書いてあるのを見て死ぬほど笑ったw 

    最後に、改めてアピールさせてください。ヒロインたちがめちゃくちゃかわいくて、展開がぶっ飛んでいて、ギャグとしても面白い。笑えて萌える、最高のラブコメです! ドルオタや推しがいる方にオススメ!

    2023年06月22日
  • ブックライブ書店員

    働きたくないという思いから、楽に収入を得るための努力を積み重ね、遂に念願の不労所得を得ることを達成した主人公、二ノ宮キンジ。自身の所有するタワーマンションの最上階から、雨天にも関わらず必死に働く凡人を眺めて愉悦に浸っていたところ、突如として異世界に転移させられてしまう。その身一つで異世界に来てしまった主人公は、生き延びるために大企業「ライザッハ鉱業」の労働者として働くことを余儀なくされる。しかし、「ライザッハ鉱業」は低賃金で長時間労働、労働場所は迷宮という過酷な労働環境のブラック企業。
    果たして主人公は異世界でもう一度成り上がることはできるのか?
    そもそも主人公はなぜ転移してしまったのか?

    常にコメディノリかつテンポの速いストーリー展開が読者に飽きさせない工夫を感じさせます。一味違った異世界ファンタジー作品が気になる方は、是非お手に取って読んでみてはいかがでしょうか?

    2023年06月21日