すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
上を読んでからだいぶ日が空きましたが、年内に読むことができて良かったと思いました。
まずピョコルンの話が衝撃的ですし、クリーンな人、恵まれている人、かわいそうな人という分類も面白かったですし、なんだかそこにリアルさを感じました。
みんながクリーンな人になれるように記憶のワクチンを打つことは、メリットもありデメリットもあるけれど、みんなが汚い感情を持たずにクリーンでいればいじめがなくなったり人間関係で悩むことがなくなったりする一助になるのかな〜と考えたりもしました。
現代の問題に絡めてのフィクションなような気がします。なので妙にリアルで恐ろしくて面白いです。村田沙耶香さんの着眼点が恐ろしく -
Posted by ブクログ
最近頑張りすぎたし、心が荒みすぎたし、不安が多すぎたから素敵なレディから遠ざかってる気がしてこの手の本をいくつか読んだ。
この本は結構古い本だけど作者のこと昔SNSで見たことがあるから興味をひかれて手に取った。
↓の「""」内はこの本から引用。
"「できない女性ほど、まわりの目を気にする。
できる女性ほど、まわりに目を配る」
「自分がどう見られるかではなく、何をしてあげられるかを考えながらまわりを見る」"
この言葉が今の自分に刺さって何度も見返してる。
(自分の中で衝撃が大きすぎて、その言葉から先に進めていない)
あー、私できない女性の方だった -
Posted by ブクログ
素晴らしい! 素晴らしすぎる!
上巻の家族の大河ドラマから、一転、主人公の地獄巡りから、地上に死魂の溢れ出す幻想的な物語に。一気にエンタメ小説に転じる。なのに、読みながら何度涙したことか。まず、文章がいい。少し古風な地の文の味わいといい、登場人物の台詞や独白の口調といい、実に手練れ。そして返魂、返魂鬼というアイデア、おもしろすぎる! それにしても雨龍の性根の、魂の、なんともまっすぐなことよ! そして物語の行き着く先。エンタメでありながら、途轍もなく透徹した深い洞察に至る。果たして自分、ちゃんとこの物語に込められたメッセージをつかみ取れたのか。これは再読三読しなければならない。
東山彰良、最も -
ネタバレ 購入済み
優しくて切なくて温かいお話
デザイナーと印刷会社の営業。ありそうなシュチュエーションのカップルだけど、受けに心因性のアザがあるのがこの作品の核かな。
アザが薄くなったり広がったりする、ちょっとだけファンタジーの要素があったり、2人ともにトラウマを持っているゲイなのにオープンとクローズだったり、設定が面白い。
一緒にいることでお互いのトラウマが薄れるといいな。