村山早紀のレビュー一覧
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優しいお話に心癒された休日。
本作に登場する『風の丘のルルー』が児童書として存在することを初めて知りました。これからも多くの子どもたちに読まれるシリーズ本になることを、願いたいです♪
さて、下巻も現実とファンタジーが行き交う展開でありましたが、夢は叶うこともあるんだよと、優しい笑顔で語りかけられたような読後に包まれました。
村山早紀さん作品は『風』『夢』『魔女』のキーワードがよく使われる印象ですが、どの言葉も同じ優しさが見えてくる?気がして、とっても不思議です。
本作を読む中で、同じ温かさを感じる言葉を探してみると面白いかもですね♪
『くま』 -
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村山早紀さんのこの作品の文章を読み始めたら
「読書が好き」と言い始めた頃の懐かしい気持ちを思い出しました。
文章がキラキラ、生き生きとしているんです。
そして言葉選びがきれい。
そんな本好きにしてくれた作家さんが描く書店員さんのお話は
現実を忘れて本の世界に引き込んでくれました。
上巻で描かれる月原一整の転機は本当に悲惨。
万引き犯を捕まえようとしただけ。
なのに「万引き犯がかわいそう」とはどういった了見で生きているのか?
死ななきゃ何をやってもいいのか?と思いましたよ。
物語の中のモブたちに(笑)
もうガシッと心を掴まれました。
月原一整に報われて欲しいと思って読んでいたのですが
本屋さ -
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桜風堂のものがたりの締めくくりとなる1冊、読み終わってしまった…
第3話 時の魔法では、はっきりとは明言されていないのですが、アンネフランクの伝記に出てくる"ある場所"と関わりがある人も出てきてビックリ。
そりゃあそうなるよな…と苦しい思いで読み進める所もありましたが、最後はあぁぁよかった…とも思えて、ホッとした気持ちで読み終えれました。
こちらで完結したのは寂しいですが、村山早紀さんの作品は、他のシリーズでふとその場所の名前が出てくることもあるので、また桜風堂や桜野町、銀河堂書店を見かける日を楽しみにもしています✨(本シリーズで妙音岳が出てきたのも嬉しかったです) -
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私は今日も、優しい日差しが差し込む病室で眠るあなたに『風の丘のルルー』を朗読する。
今日は千鶴先生も隣で聴きたいって言うから、いつも以上に頑張らなきゃね。
でもさ。私の朗読を聴いていると癒やされるって、千鶴先生の言うことは大袈裟だよね。私にそんな魔法みたいな力は、あるはずないのにね。
感想です。
始めからファンタジー1色の小説なのかな?と思っていましたが、なるほど。現実世界の女の子が読み聞かせてくれる絵本の世界との行き来といった構成なのですね。
村山早紀さんらしい優しい世界観、ちょっと心にチクッとくる悲しみに、しっかりと没頭させてもらいました。早く下巻も読み終えたい!!
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『桜風堂夢ものがたり2』を読む前に再読。
小売店での社会人経験を経た今、購入当時より共感できる部分が多く、月原さんや桜風堂の店主さんの葛藤が身に染みるようでした。
主人公が書店員なので、書店や本の流通についての記載も興味深かったです。
私も応援したい書店が遠方にあり、ネットでその書店から注文することも多いのですが、これからも購入という形で好きな書店を応援していこうとあらためて思いました。
物語は、主人公と桜風堂のこれからが楽しみになるような形で締めくくられており、自分も、何が起きてもしっかり前に進んでいこう、という気持ちにもなる一冊でした。 -
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ネタバレ村山早紀先生の本はどの本も好きで、この本はタイトルに「桜」ってあるから、初めて読むなら春に読みたいと思っていた。
村山早紀先生の著書の中でも特に評価が高い本だから、期待値は高かったけど、読んだ結果は想像以上に心が暖かくなって、涙がほろりと流れる作品だった。
主人公は最悪なところから奮起する。自分は悪くないのに、名前も顔も知らない第三者から非難されて、不本意ながら大好きな勤め先である本屋から離れる。
主人公は目立つ書店員ではない、でも彼が居なくちゃ成り立たないそんな縁の下の力持ち的な存在。それを勤め先の人全員が理解していて、彼のために、彼が最後に絶対売りたいと言っていた「四月の魚」を売り込も -
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ネタバレ一気読みするのは勿体無い
心が疲れてしまった日に一話ずつ読みたい、
ご褒美のようなお話しでした。
一話目の「星降る町で」に出てきた優しい心の持ち主を見守る魔法、とても素敵な言葉だと思いました。
なんで自分ばっかり、と思ってしまう日もあるけれど、誰か1人は自分がした行動を優しいと思ってくれた人がかもしれない。誰かが私のことにも気づいて見守ってくれているかもしれない。そう思うと勇気が出ます。
一話目に限らず、全話に共通して
優しさにはいつか優しさがかえってくる。
そしてその時の流れを待つ間、傍には猫がいる。まるで見守るようにそばにいてくれる。
優しい心の持ち主を見守っていてくれるのは猫なのかも -
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村山さんはシリーズものが比較的多く、この桜風堂シリーズの最新刊「桜風堂夢ものがたり2」が出ると言う事で、順番を前倒しして桜風堂夢ものがたり(part 1)を読むことにした。また、桜風堂夢ものがたりは先月文庫版が出版された。単行本と文庫本のどちらで読むか迷ったが、せっかくだから新しい本(文庫)を選択した。ただ、文庫本は外出時に読むことにしているので、少しだけ読む期間が長くなってしまった。
読み始めると少し違和感が生まれた。おかしいな、part 1なのに序盤なしでいきなり本題に入った。ちょっと気になったので調べてみたら、なんと桜風堂ものがたり(夢なしversion)があるとのこと。これがpart