プラトンのレビュー一覧
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ネタバレ悪法もまた法なりという言葉で知っていたソクラテスであり、ギリシャ哲学といえばの人
ソクラテスがその時代の著名とされる人と対話しその人の矛盾をつきまくった結果悪い噂が流され、不正な死刑を宣告されている状態で友人のクリトンが国法を守って死を迎えるのではなく脱獄しようと提案してくれる
が、しかし、ここで脱獄してしまえば今までソクラテスやクリトンが大事にして来た国法の威厳が地についてしまうことになるため、自分の命を守ってポリシーを捨てるか、ポリシーを守って命を捨てるかという選択をすることになる。
というストーリーがソクラテスとクリトンの対話の中で進んでいった。
無知の知のように、知らないとい -
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著者・プラトンの師匠である哲学者ソクラテスが活躍を綴った、対話型の哲学書です。タイトルになっているゴルギアスは人名で、当時著名だった弁論家です。著作も残っているほどで、弁論術の大家として広く知られ、弟子も多かったようです。また、余談ですが、100歳を超えて天寿を全うしたという説もあるそうです。BC400年前後の古代ギリシャ世界時代って、どんなふうだったのかあまり想像できないのですが、ソクラテスが刑死したのが70歳ですし、プラトンが病死したのが80歳です。なかなか豊かな時代だったのでしょうか?
さて、本書は弁論術を批判する本です。それも、ソクラテスが屁理屈に近いような論駁を激しく繰り返されなが -
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2023/10/23朝日カルチャーセンター横浜の講義終了
通して「弁論術」そして「ソフィスト」とは何か(『ソフィストとは誰か?』納富.2015.ちくま学芸文庫を併読)の考察が深められたように思う。
対話相手の3者(ゴルギアスとそれに師事する二人)で、三様の結末と前者を受けての対話が連続する様、様々なテーマが折り重なりながらも「弁論術」の真偽を見極めんとし、政治、哲学、生き方を問いかける様が印象に残った。
結論的部分では、政治に密接にかかわる弁論術が、哲学的に意義のあるもの(良い弁論術!?)として立ち現れてくる可能性(『ポリテイア』等へ引き継がれるテーマ)が語られいた。
その場合、弁論術が -
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西洋哲学は彼から始まったと言っても過言ではない、倫理の授業でも最初に学んだソクラテス。
ソクラテスがどういう人で、何を言って、どう亡くなったのかは知っていたが、原書を当たったことがなかったので今回読んでみた。
本書はソクラテスが裁判で、自分に求刑するアテナイの人々や告発者に対して弁明(釈明、弁論、反論のようなもの)をする『ソクラテスの弁明』と、
死刑が決まってから執行までの間に彼を訪ねてきた弟子クリトンとの対話『クリトン』の2編を収録している。
新仮名遣いに直したり日本語の表現を改めたりはしているものの、1964年改版の本書なのでボキャブラリーや字体がやや難しい。
とはいえ慣れてしまえば問 -
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ネタバレアンドロギュノスの話の原典が気になって購入してみた。
小難しい哲学書なのかもしれない…と少し身構えていたのだが、平易な文章で非常に読みやすく、登場人物それぞれの語り口も個性的で、文学作品として楽しむことができた。巻末の丁寧な解説のおかげで時代背景や文化の理解もしやすい。
「子孫を残すこと(体に宿す子を産む)・知恵や思想を遺すこと(心に宿す子を生む)、これらは不死性への欲求であり、エロスとは美しいものを永遠のものにしようとする欲求である。」という主張は、クリエイターである自分にとってかなり腑に落ちる考え方だ。
私は美のイデアに触れることができるのだろうか。私は美しいものを永遠に残すことができ -
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プラトンの本に対する書評などおこがましいので、書評ではなく純粋な読書感想を思いつくままに述べたいと思います。本書は1000年後も読み継がれている名著だと思います。
*日本語訳が読みやすいです。難しく、かつ微妙なニュアンスの表現をうまく日本語にされていて、本当に読みやすかったです。また巻末の解説が極めて有用でした。あの解説がなかったら理解度はかなり低くなっていたと思います。
*本書は「国家」という題名ですが、まず正義とは何かという命題からはいります。そしてそれを深掘りする過程において、理想の国家像を描き始めるということですが、テーマはかなり広く感じられます。ただ読み終わって改めて思い返すと、 -
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声のうるさくなったこの現在が煩わしくて、時にことばにすることが億劫でもう説明することが心底どうでもよいと思うことがある。
そんな中にあって、もう遠く離れた場所の時間も違う人間だというのに、おなじような感覚に出会うと、一周回って、あぁ、人間の歩みはこうも遅く進んでいくものなんだと思えてくる。ほんとうに生まれたての子どものように、少しずつ試し、失敗して反省しながら滅びまでの道を歩いていくことしかできない。それはどこか悲しく、どうにもならならい痛みを抱えて生きていくことだけど、この命の明滅を繰り返してひとつの線になっていくのだと思うと、それはそれで自分の魂の不滅というものが実感できる。自分の居場所が -
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説得を真髄とする古代ギリシャの技術である弁論術について、それを実践し広めるゴルギアス一派とソクラテスによる論駁の一冊。
ある分野において専門家よりも大衆を信用させることのできる弁論術が何事にも優って善であるとされる点から、彼らの熾烈な討論が始まります。
相手を信じ込ませるその技術に対して、それが持つ善の力を信じているゴルギアス一派と使用する人間によって異なると疑っているソクラテスは最初から対立しています。
今まさに目の前で言い合っているような彼らの息遣いが感じられる訳と筆致によって、夢中になって読み進めることができました。
弁論術の心得があると私生活でも仕事でも間違いなく役に立ちますが、他者へ -
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「徳は教えられるか」、それ以前に「徳とはそもそも何か」という問いに導かれて、
それらの問いに答えることはできるのか、そのような問いにどうすれば多少なりとも答えられるか、という方法の問題にも話題がおよぶ。
想起説、仮設の方法、行動における正しい思わく、など、色々な話題が出て来て面白かった。
また、岩波版の先行訳と比べると、ソクラテスのモノローグとして対話篇を読むのではなく、ソクラテスが相手に合わせて話題や議論の進行に彩をつけている部分にまで注意をはらう近年の研究成果をふまえて、解説や訳文が作られている。
そのため、先行訳とは読んだ時の印象が思った以上に変わったことに驚いた。 -
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人と人とをつなげる方法として、文書や資本などの技法が発展していない時代、
顔の見える範囲で言葉をかわすことは、今とは比べ物にならないほど大きな役割を果たしていた。
その言葉をうまく使って人々を説得し、自分が望むように人々を動かす力である弁論術が、
劇中のソクラテスたちの会話の素材として取り上げられる。
弁論術は説得によって何を目的として求めるのか。
その目的を選ばせる価値観はどのようなものか。
その価値観をいだくような人の生き方はどのようなものか。
弁論術から始まり政治や人の生き方にまで話が及ぶ本書は、プラトンの中編著作の中では手頃なものだと思う。
(ただし、劇中のソクラテスの議論や主張 -
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エロスについて、ソクラテスらが語る饗宴(飲み会)。
この饗宴で主題となるエロス(愛)とは、基本的には少年愛のことですが、語るにつれて男女の愛さらには愛智(フィロソフィア、哲学)に及んでいきます。
エロスについて演説するのは、ファイドロス、パゥサニヤス、エリュキシマコス、アリストファネス、アガトン、そしてソクラテスの6人です。
始めの5人は、言ってしまえばソクラテスの前座なのですが、それでも興味深いものがあります。
中でも特筆すべきなのは、アリストファネスの人間球体説でしょう。
その昔、人間は男女の合一した存在でした。背中合わせの2つの顔、4本の手と4本の脚。しかし、神々を冒涜したために、ゼ