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ソクラテスの生と死は、今でも強烈な個性をもって私たちに迫ってくる。しかし、彼は特別な人間ではない。ただ、真に人間であった。彼が示したのは、「知を愛し求める」あり方、つまり哲学者(フィロソフォス)であることが、人間として生きることだ、ということであった。(「訳者あとがき」より)。ソクラテスの裁判とは何だったのか?プラトン対話篇の最高傑作、ついに新訳で登場!
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Posted by ブクログ
2400年読み継がれる古典中の古典、ついに読んだ。 不思議な感覚だ。 P40もし死がなにも感覚がないことで、眠っていてなにも夢を見ない時の睡眠のようだとすると、死はびっくりするくらい得なものだということになるでしょう。 私は思うのですが、もし夢さえ見ないような深い眠りについているそんな夜を選び出して...続きを読む、自分の人生で過ごしてきた夜や昼と比べてみて、この夜よりも善く快い昼と夜を自分の人生においていくつ過ごしてきたかを考えて言わなければならないとしたら、どうでしょう。 哲学は死の訓練である。
解説を読んで絶望したり…。もう一度、いつか読み直さねばと思いました。 またソクラテスに対して同じ気持ちを抱く気がします。 ソクラテスの弁明を読むと、パイドンが読みたくなります。中断してしまっていますが・・・
読みやすいとは、岩波よりかは読みやすかった。 解説も丁寧だった。 プラトンの本いろいろ読みたいと思う
プラトンの『ソクラテスの弁明』にはいくつもの翻訳がある。評者が最初に読んだのは中公クラシックス版の田中美知太郎訳であったが、クリトンとゴルギアスとともに強烈な印象を残したのを覚えている。ただ、いま読み返してみると手放しに誰にでも勧めることができるわけではないなと思う部分が多少ある。すでに他の著作で...続きを読む哲学に対する関心が呼び起こされた読者にとってはどうしても読みたくなる本であろうから、その心配は杞憂であるかもしれない。しかし、光文社古典新訳文庫の納富信留訳の『ソクラテスの弁明』は哲学入門として誰にでも勧めたくなる一冊である。 哲学の始まりは『ソクラテスの弁明』にあるといわれる。哲学という営みを決定づけたのが、プラトンにとってのソクラテスの死という出来事にあるという意味でのことである。そのまさにソクラテスの死という出来事をプラトンがどのように受け留めたのかをありありと感じさせてくれるのが納富訳なのである。納富訳は、しつこく吟味をして、時に挑発さえするソクラテスの姿を生き生きと再現してくれる。それは500人の聴衆を前に饒舌に語り、空しくも虚空に響きわたるソクラテスの弁明を、そしてそれを聞いていたメレトスが押し黙っているその沈黙をも響かせるものである。 本書には古典新訳文庫ではお馴染みの訳注が付されている。とはいえアリストテレスの翻訳のように言葉のニュアンスや語義の説明というよりも、本文には述べられていない背景についてのものであり、疑問の余地のない明瞭な訳文と相まって弁明という作品そのものに没頭させてくれるものである。訳注の内容は、最新の研究や解釈の広さを示すもので、巻末の解説とともにプラトン研究の現在を知らせてくれるものである。本文の分量に匹敵する解説は「ソクラテスの弁明」の内容を丁寧に紐解き、議論の要所を明示し、ソクラテスとプラトンにとって哲学が如何なるものであるかを明らかにしている。そして最後に付されたプラトン著作の執筆年代と梗概はプラトンに初めて触れる人にとっても、そうでない人にとっても、頼りになる見取り図を与えてくれるものである。 プラトンがなぜ「ソクラテスの弁明」を書いたのかをも伺わせる本書は、哲学入門としても、手堅いプラトン入門としても、広く勧めたい一冊である。
「息のつづく限り、可能な限り、私は知を愛し求めることをやめません」 「毎日議論をすること、これはまさに人間にとって最大の善きことなのです。」 最後のところはソクラテスの呪詛のように感じた。今も我々がソクラテスの呪い、哲学の中にいるように。 でもある意味、ソクラテスがあそこで死刑となったからこそ我々が...続きを読む今も哲学しているとも言える。終わらなかったからこそ。 ソクラテスの子らよ。
初めはこのような裁判形式の話だと思わず、斬新で何より語り口調だったのは読みやすいと感じる大きな点だった。語り口調だとはいえ内容や語彙は難しく、新しく学ぶことができた。無知を知っているのではなく無知であることを分かっているというのが正しいニュアンスだったことは驚いた。哲学書は初めてだったので他の本も読...続きを読むみたいと感じた。
ソクラテスが語る「無知」とは、単に知らないことではなく、私益や欲にとらわれ、自ら進んで見ようとしない態度。 人は欲望や立場に飲み込まれると、あえて真実から目をそらし、無知を選んでしまう。だからこそソクラテスは「自分が無知であることを自覚する」ことの重要性を説いたのだと思う。 現代でも、自分の利益...続きを読むや欲ばかりを優先する場面は多い。その中で「知らないことを知らない」と認める姿勢を持つことが、人として誠実に生きるために大切だと感じつつ、バカを演じる方が得をするのは現代でも同じだなと感じた。
ソクラテスが「不敬神」の罪で裁判にかけられ、弁明をしていく。非常に読みやすく解説も丁寧なので古典という感覚を感じることなくスラスラ読めた。 「アテナイの皆さん、今まで述べてきたことが真実であり、皆さんにすこしも隠し立てせず、ためらうことなくお話ししています。しかしながら私は、まさにこのこと、つまり...続きを読む、真実を話すということで憎まれているのだということを、よく知っています。そして私が憎まれているのというまさにそのことが、私が真実を語っていることの証拠でもあり、そして、私への中傷とはまはにこういうもので、これが告発の原因であるという証拠でもあるのです。」p24 この一文が私は特に印象深い。 真実を語ることは自らを危険に晒すことにつながる。真実を語る「勇気」と言われるが、なんだそれは。そんな勇気を賞賛する世の中ではなく、当たり前になったらそれはそれでどうなんだろうと考えてしまった。
「無知の知」という言葉だけは知っていたものの、ソクラテスという人物についてはほとんど知りませんでした。 読み始めた頃は、正直「ひたすら質問を重ねて相手を追い詰める人」という印象が強く、どこか現代の討論家のような雰囲気も感じていました。 しかし読み進めるうちに、その印象は大きく変わりました。 ソ...続きを読むクラテスが問い続けたのは、相手を言い負かすためではなく、「善く生きるとは何か」を考え続けるためだったのだと思います。そして、自分が正しいと信じた生き方を最後まで曲げず、命よりも信念を選んだ姿には深く心を動かされました。 「知らないことを知っている」という姿勢や、自分自身を問い続ける生き方は、2500年以上経った今でも色褪せない価値を持っていると感じます。 哲学書というと難しい印象がありましたが、この作品は一人の人間の生き様に触れる物語としても非常に読み応えがありました。 西洋哲学の原点と呼ばれる理由を、少しだけ理解できた気がします。
無知の知。 時代背景や解説が充実。 ・死から逃れることは難しいことではないが、劣悪さを免れることはずっと難しい
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ソクラテスの弁明
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